遊戯王ZEXAL~俺の弟が可愛すぎてマジ超天使。弟のためなら何をしても構わない、というかむしろ俺に全部任せて「は?そんなことも出来ないの?」って蔑んだ目で見下してあんなことやそんなk(ry   作:雲珠

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どうも、雲珠(うず)です。
第七話を見て下さり、ありがとうございます。

サブタイはスマイルズ先生の名言です。


第八話 言葉をもって教えるよりは、実行をもって示せ

「うう~ん、遊馬が1人、遊馬が2人、遊馬が3人……グヘヘ、ハーレム(´ε`*人)」

 

幸福そうな笑みを浮かべ、欲望という名の涎を流し続けている凍夜。

その背後に、黒い影が近付く。

 

「さっさと起きないと貴方の盗撮カメラぶち壊しますよ」

「それだけはダメェエエエェエ!!……ん?あれ?」

 

不吉な言葉が聞こえ飛び起きると、そこには白い天井と拓真の姿。

ここ、保健室か?何でこんなところに…?

疑問を浮かべながらも、近くに置いてあったカメラを死守するために懐に隠した。

 

「ようやく起きましたか。もう放課後ですよ」

「はぁ!?放課後!?」

 

いやいやいや、それは有り得ないだろうと内心ツッコミを入れたが、窓の外を見ると拓真の言葉を証明するように夕日がコンニチハしていた。

まさかこの俺が、遊馬の日常記録をすっぽかして寝ていた…だと!?

 

「で、謝罪もしくは弁解はありますか?」

「謝罪?一体何のことだ?そんなことより、なんかさっきから後頭部が痛い……って、痛いって言ってんだろ!何で叩く!?ドSか!」

 

どうやら頭を強打した(された?)衝撃で今日一日の出来事を忘れているらしい。

何とも都合の良い凍夜の脳味噌に拓真は追い打ちを掛けるように一撃をかました。

 

「ったく、マジ痛ェし…。つか、俺なんで保健室に居るんだ?」

「階段に頭をぶつけて気絶したみたいですよ」

「あー、それで頭痛ェのか。記憶も飛んでるみたいだし、最悪だな」

 

凍夜に記憶がないのをこれ幸いとばかりに捏造する拓真。

まぁ、捏造と言っても決して嘘も間違ったことも言ってないのだが。

ただ話の内容を省略しただけに過ぎない。

 

「それはそうと、何でお前も保健室に居るんだ?まさか俺のことを心配して「その下に付いてる粗末なモン引き千切りますよ」るわけ無いですよねスミマセン」

 

本来なら土下座して咽び泣くまで謝罪を求める気であったが、当の本人が記憶をすっぽりと落としてしまったみたいなので諦めた。

 

「一応謝罪は聞けたので私はこれで帰ります」

「おう、じゃあな」

「貴方が早く土に還ることを祈っていますね」

「死ねってか?早く死ねってか?……オイ!無視して帰んな!」

 

邪気しか感じられない素敵な笑みを浮かべ、拓真は後ろで騒ぐ変態には目もくれずさっさと帰っていった。

残された凍夜は最初こそ憤慨していたが、すでに悪辣な態度に慣れたせいもあり、ものの数秒で遊馬へと思考が切り替わった。

 

「(この時間だと遊馬はもう帰宅してるか…)」

 

遊馬の貴重な学校生活を見逃したことに落ち込みながら、深い溜息を吐く。

この心の虚しさは遊馬で癒やすしかないとベッドから立ち上がった時、ポケットに入れていたD・ゲイザーが震え出した。

 

「こんな時に一体誰……ん?姉貴?」

 

D・ゲイザーのディスプレイ部分に“明里姉”という文字が浮かんでいる。

通信機能をオンにすると、どこか焦ったような姉貴の声が聞こえてきた

 

「凍夜!大変なの!」

「ちょっ、おいおい落ち着けって姉貴。焦っても良いことなんてないぞ?」

「遊馬が「なに落ち着いてんだよ姉貴!もっと焦れよ!時間は有限なんだぞ!?遊馬がどうした!?何かあったのか!?まさか遊馬のあまりの可愛さに誰かが勢いあまって襲ったなんてことは…っ!一体どこのどいつだ!そいつの居場所を吐け、姉貴!今すぐ俺が内蔵に砂を敷き詰めて恥ずかしい過去をネット上でバラ撒いてくれる…!」

「うん。まずアンタが落ち着け」

 

人間、自分よりも慌てている人がいたら自然と冷静になるものだ。

遊馬の名前を出した瞬間に手のひら返しを食らった明里は額に青筋を浮かべながらも何とか口調を抑えた。

 

「これが落ち着いてられるか!遊馬に…っ、遊馬に何があったんだ!?」

「一本背負いされたくなかったら黙ってろ」

「………ハイ」

 

電話越しにも関わらず姉の黒い笑みを察知したのか、凍夜は人形のようにコクコクと首を縦に振った。

静かになった凍夜に、明里は会話を続ける。

 

「昨日のシステムダウンについて覚えてる?」

「あぁ、学校の図書館からウィルスが撒かれてたんだろう?」

 

平然と返された言葉に明里の思考が一瞬止まった。

 

「アンタ、知ってたの!?」

「遊馬が被害に遭ってんのに調べない訳ないだろう。まぁ、犯人までは特定出来なかったが。チッ、折角お礼参りに行ってやろうと思ったのに」

「…そう。知ってるなら話は早いわ。その犯人のところに、遊馬が今向かってる」

「犯人が分かったのか!?流石俺の遊馬!……で、場所はどこだ?」

 

興奮した口調は一転、背筋も凍るほど冷たい空気が凍夜の体に纏わりつく。

遊馬が被害に遭ったという事実に相当怒っているらしい。

 

「学校近くの建設中の建物よ」

「建設中……あぁ、あそこか。分かった。突き落としてくる」

「何を!?凍夜ちょっと待ちなさい!凍夜!凍夜!」

 

明里の静止の声も虚しく、不穏な言葉を最後に凍夜との通信が切れた。

 

 

 

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