どうも、かめはめ波修行中の悟です。
何カ月か前に、梁山泊に緒方一神斎という人物が弟子入りに来たんだけど
長老に追い出されちゃった。
長老曰く、「目に怪しい光を宿してる・・・」らしい。
緒方さんの悔しそうな顔が印象的だった。
そんな、緒方がコンビニ帰りの俺の前にいる。
「やぁ、悟くん。梁山泊での修行は順調かい?」
緒方は爽やかに挨拶してくる。
絶対待伏せしてただろ・・・。
「あ、どうも。最近は、基礎修行の毎日ですよ」
「ほぉ、君は気の運用がとても優れていたね。確か、かめはめ波を
覚えるために梁山泊に通ってるとか・・・。どうだい、私の修行も
受けてみないかい?」
最近は梁山泊で基礎修行しか出来てなくてマンネリ化してる
気もするのだ。ここは、新しい技を特訓してみるのもいいかもしれない。
秋雨達は、弟子じゃないから技を教えないと言うし・・・。
「それなら・・・足音消して走る方法と空飛ぶ方法って知ってます?」
「空飛ぶ方法かい。それは無理じゃないかなぁ・・・足音消す方法は、知っているが・・・」
空飛ぶ方法は、知らないか・・・
空中で空気を蹴るようにすれば、一応空を走れるけどダサいんだよね・・・
「それなら、足音消す練習方法教えてください」
それから俺と緒方の二週間に一度の修行が始まった。
なんでも、緒方は世界中で修行してるから忙しいのだとか。
忙しいのに修行つけてくれるなんて・・・。
裏がありそうだから怖いね。
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俺は長老達に新技を見せてやった。
空気そのものを蹴ることで足場とする技・・・「月歩」
長老達は驚愕してたけど、同時に弱点も話した。
「この技は、海渡とは比にならないスタミナを消費するね。
戦闘の中では実用性があまりない技ね」
剣星はそう話すが、別に誰かと戦うための技じゃないんですが・・・。
秋雨が恐ろしい計画を話す。
「この技なら海渡より、効率的に基礎修行が行える。明日から海渡ではなく
月歩で修行を行う!」
なんだと・・・。
地蔵込みの月歩なんて、一分も持たないぞ。
俺の修行は苛烈の極みとなっていった・・・。
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悟君に修行をつけて2カ月くらいした頃か。
悟君は常に音を消して歩くようになった。
あれ、凄い神経使うんだけど並みの精神力じゃないな。
彼曰く、「クセになってんだ 音殺して動くの」だそうだ。
それと同時に気の消失も行ってくるから、肩を叩かれるまで
全く気付く事が出来なかった・・・不覚。
その時は反射的に本気で攻撃してしまったが、なんなく回避されてしまった。
まだ達人級でない身体能力では回避できるレベルの物じゃないはずなんだが・・・。
これ以上、彼と一緒に修行してると死合いたくなるので、ここが潮時かな。
「うん、足音を消すのは完璧だね。私からの修行は、これでお終いかな。
後は独自で学ぶように」
悟君は、あまり驚いた顔をしていなかった。
多分私との修行の成果として足音消す「深草兎歩」が身に着いた事を
見せたかったのだろう。
「それでは、これでお別れだ。また、会うときがあったら、良い武術家になってる
ことを祈ってるよ」
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秋雨は、剣星に話す。
「剣星気づいているか?」
「もちろん、気づいてるね。あれは暗殺忍術の一つ深草兎歩だね」
逆鬼がイラつきながら話す。
「ありゃ、イライラするぜ。常に音殺して歩いてきやがるし、偶に
気の消失も行いやがる。何度驚かされたことか・・・」
「私たち達人クラスでも気づくことが出来ないレベルの気の運用には
驚かされるねぇ」
「深草兎歩を教えたのは、緒方と言っていたね。悟ちゃんが闇に
落ちないことを祈るばかりね」