14歳で影分身をマスターし、気の運用に少し自信が付いてきた頃。
ドラゴンボールのアニメ再放送を見てたら、界王拳なるものを思い出した。
というか、大体スーパーサイヤ人になるから存在感ないからさ・・・。
界王拳は、火力・スピード・パワー・防御力が全部何倍にもなる。
そんな強力な技だが、リスクとして肉体に凄まじい痛み等の反動が来るというもの。
俺の理想のかめはめ波は山を吹き飛ばし、島も破壊する。そんな技なのだが・・・
全然届く気がしないなぁ。界王拳を使えば威力が上がるはず。
気の運用の一つで、逆鬼が使ってる動の気と俺の静の気をミックスすると
界王拳みたいなのイケる気がするんだよね。感覚的に1:9で静の気の方を多くすることで、リスクを下げられると思う。
次の日、実際にやってみたけど、いつものかめはめ波の2倍の距離伸びた気がする。
ただ、動きながらだと1:9のブレンドが限界だな。
動かないなら、もう少し動の気増やせると思う。
これが、1:1なら簡単なんだけど身体壊れちゃうね・・・笑えない。
精度を高めるには、動の気の理解度深めることが必須だと思う。
動の気の持ち主に、明日聞いてみますかね。
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逆鬼達に動の気使い方教えてと話しても、俺らは教えれる程
上手くないと言う。
仕方ない、人脈の長老に聞いてみるか。
「長老、動の気のスペシャリストいませんか?
更に気を極めたいんだけど、逆鬼先生達は教えれないって言うんですよ」
「ふむ、逆鬼君等は未だ若い武術家だからのぉ。そういえば、一人心当たりおるぞい」
「誰ですか?」
「名を御堂戒君と言い、天地無真流古武術の使い手じゃ。逆鬼君等と同じ活人拳の特A級で弟子の指導経験も豊富じゃ」
「その人に教わる事って可能ですか?」
「聞いてはみるが・・・御堂君は大病を患ってるのでな、あまり無理出来んのだ」
達人って病気になるんだ・・・
この人達とか死んでも死ななそうなのに。
「分かりました。よろしくお願いします」
そう言い長老の部屋を出て、今日も変な地蔵を担ぎながら空を歩くのだ・・・辛い。
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なんか、次の日にはオッケー連絡来た。
京都にあるみたいなので、金曜日の夜に伺うことにした。
東京から京都まで走っても疲れないなんて、毎日の筋トレは素敵だ・・・。
俺のお小遣いは五千円で、聖書(ジャンプ)と単行本買うから
毎月金欠なのだ、新幹線なんて贅沢は出来ん。
「多分この先に道場があるらしい。京都は道が分かりやすくて素晴らしいね」
少し山奥にあるみたいだ。
十分くらい走ってると、燃えてる家を発見した。
どうやら、この燃えてる家が目的地みたいだ。
あ、中に三人がいる。動の気の持ち主達が修行してるみたいだ。
三人もいるのに、火事なの気づいてないのかな?
とりあえず、気の消失をしたまま中に入るか。
なんで、常に気の消失してるかって?癖になってるんだよ・・・言いたいだけ。
家の道場内では梁山泊から追い出された緒方さんと名前は知らないオジサンが戦ってたけど、決着が着いたみたいだ。
緒方さんが、とどめを刺そうとする。もちろん、俺は後ろから慎重にそっと近づき・・・緒方さんのポニーテールを全力で引っ張るのだ。
「痛っ、誰だ!」
緒方さんは裏拳を俺に向けるが、もちろん回避する。
前よりスピードもパワーも上がってるね。頑張ったね!
「お久しぶりです、緒方さん」
元気に挨拶した。
人間先ずは挨拶からだ!
「やぁ、悟君久しぶり。こんなところで再会するなんて、どんな巡りあわせだい?」
「長老に言われて御堂さんに会いに来たんですよ。もしかして、その瀕死の方が御堂さん?」
「おっと、君との再会の喜びで忘れてたよ。話は、この御堂戒を殺してからにしようか。少し待っててくれ」
俺は、緒方さんにこの家の前で拾ってきた石を投げた・・・当たらなかった。
「悟君、武人同士の戦いに水を差すものじゃないよ。君も武人なら分かるだろ?それとも君が私と戦ってくれるのかい?」
「前にも言いませんでした?俺、武術学ぶ気ないから武術家にならないって。
それに決着は着いてるんだし、態々殺さなくてもいいのでは?
殺さないで、また御堂さんと決闘なりすれば二度美味しいですよ」
「それは、私の武道理念に反するんだよ。これ以上話しても無駄だな。止めたいなら君が私と戦うんだ。まだ身体的には妙手止まりと見たが、それでも挑むなら相手になろう」
おっと、これはヤバい状況だ。客観的に見ても御堂さんは病気持ちだが、特A級の実力者。
緒方さんも確実に特A級・・・つまり先生達レベルと本気で戦うという事。
んー、御堂さんも多分死んじゃうだろうし逃げようかな。
そんな事を考えていると、御堂さんの近くで何時の間にか応急処置してる女の人がいる。
俺のシックスセンスが告げている。彼女は身籠っていると・・・。
無意識なのか気が腹の辺りに集中している。
俺が逃げれば瀕死のオッサン一人と二人を見殺しすることになるのか・・・。
「決めたよ、緒方さん。ここで逃げれば明日の飯が不味くなりそうだから、全力で戦うよ」
俺は言って後悔した・・・。