メジロになれなかった男   作:ダシマ

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第13話「料理教室!(後編)」

 

 

 まあ、それはそれとして早速話し合いが行われることになった。

 

「トレーナーさん! なんで苫小牧じゃなくて網走に飛ばしたんですか!!?」

トレーナー父「誰だオマエ!」

「いや、ホッコータルマエです! 覚えて下さ…」

「新しい奴が出てきたら、選んでもらえなくなるだろうがーッ!!!」

 

 ちなみにこれで30人出てきたので、暫定10位のダイワスカーレットがアンケートの候補から外れます。

 

ダイワスカーレット「え~~~~~~~~~~~~~~~~!!?」

ウオッカ「そんな事よりトレーナー! ウマ娘は何人くらい必要なんだ!?」

トレーナー「うーん…。2人で十分じゃないかな。オレと親父は必ず出ないといけないらしいから…」

 

 そんな時だった。

 

マヤノトップガン「じゃあマヤ。味見するね!」

ツインターボ「ターボもやるー!!」

 

 とまあ、マヤとターボが立候補した。

 

トレーナー父「チームで言ったろ。ハヤヒデ、頼んだぞ」

ビワハヤヒデ「わ、私か!!?」

 

 まさか自分が否定されると思っていなかったハヤヒデが困惑していた。

 

マヤノトップガン「えー!!!」

ツインターボ「やーだー!! 味見したい~!!!」

トレーナー「まあ、料理教室が終わってからでも出来るからな…。まあ、この中で料理できるって言ったら…うちからは」

「私がやるわ」

 

 ラモーヌが割って入った。まあ、理由は簡単でネイチャが自分に来るって顔をしていたからだ。

 

トレーナー父「お前…料理できるのか?」

メジロラモーヌ「あら、舐めて貰ったら困るわね」

メジロアルダン「いえ、全くできないです!!」

シンボリルドルフ「…他の生徒から聞いたのだが、此間の調理実習…人に指示してばかりで自分は全くやっていなかったと報告を受けているのだが?」

メジロラモーヌ「私がやるわ」

トレーナー父「ネイチャ。頼んだぞ」

ナイスネイチャ「あ、はい。分かりました…」

メジロラモーヌ「あなたが…」

トレーナー父「おい、こいつ取り押さえろ」

「え!?」

トレーナー父「さっさとしねぇと…アンケートの選択項目から外すぞ?」

 

 すると即座に6人がラモーヌを取り押さえた。

 

メジロラモーヌ「何をするの! 離しなさい!」

メジロアルダン「姉様~。あんまり調子に乗らないでくださいね~???」

メジロパーマー「あと、出来ないくせにやるって言ったらだめでしょ!!」

 

***

 

トレーナー父「さて、後一人だがうちから出さないといけないよな…」

ハルウララ「わたしは?」

トレーナー「当日は出番ないけど、買い出しくらいは手伝ってもらおうかな」

ハルウララ「わかった!」

トレーナー父「…まあ、ハヤヒデとネイチャで決まりだな」

「ちょ、ちょっと待って!!」

 

 ハヤヒデとネイチャに決めようとしたが、他のウマ娘たちが待ったをかけた。

 

トレーナー父「トレーナーとしても父親としても、認めん」

シンボリルドルフ「すみません。せめて話だけでも聞いて貰えないでしょうか…」

トレーナー「それくらいならいいんじゃない?」

トレーナー父「分かったよ…」

 

フジキセキ「ネイチャは分かるとして…ハヤヒデは料理できるの?」

ビワハヤヒデ「それなりには出来るが…」

トウカイテイオー「髪の毛邪魔じゃない?」

ビワハヤヒデ「結べばいいだろ!!」

 

 何が言いたいんだ!! と、ハヤヒデは自分の髪の毛を抑えながら突っ込んだ。

 

エアグルーヴ「無理にチーム内じゃなくてもいいだろ! 私だって料理…」

トレーナー父「言葉遣いと態度!」

 

 トレーナー父に一蹴されると、エアグルーヴは表情をゆがめた。

 

トウカイテイオー「…僕も冗談抜きでグルーヴはやめたほうがいいと思うなあ」

ナリタブライアン「絶対に問題起きるだろう。対象者は男ばっかりだしな」

 

 普段の態度を知っているテイオーとブライアンもグルーヴに冷ややかな目をしていた。

 

グラスワンダー「…本当にやる事はございませんか? 買い出しとかも…」

トレーナー父「ゴマすりなら、相手が本当に何をしてほしいのか見極めてやるんだな」

グラスワンダー「!」

キングヘイロー「レースは勿論勝つけれど、何か手伝えることくらいはあるはずよ!」

トレーナー「キング。お前は厨房に立つな」

キングヘイロー「どういう意味かしら…!!?」

 

 トレーナーの言葉にキングが口元をひきつらせたが…。

 

トレーナー「あ、そうだ。献立とかも考える必要あるよな親父」

トレーナー父「あー…そうだな。こいつにでも出来る火を使わねぇ料理でもいいんじゃないか?」

キングヘイロー「ちょっと!! キングをバカにしないでよー!!」

 

 と、キングが憤慨するが、

 

セイウンスカイ「此間調理実習で皆の魚を焦がしたの誰だったっけ?」

エルコンドルパサー「…エルたちまで怒られたの、忘れてませんよ?」

 

 スカイとエルがチクりというと、キングがまた表情をゆがめていた。

 

セイウンスカイ「バカにするなっていうけど、バカにされるような事してるじゃん。実際」

トレーナー父「おいやめろ。そこまでやれって言ってねェよ」

 

 するとキングは考えた。

 

キングヘイロー「…そうね」

トレーナー「急にどうした」

キングヘイロー「それならばトレーナー。私みたいな料理が『ちょっとだけ』下手なウマ娘なら料理を教えるのに最適じゃないかしら?」

トレーナー「ちょっとだけ…?」

キングヘイロー「そこ、突っ込まなくていいのよ!!」

トレーナー「まあ、確かにキングは冗談抜きで教えた方がいいと思うけど…」

トレーナー父「反抗する奴出てきてもおかしくねぇしな…」

キングヘイロー「うう…もう分かったわよ!! 聞けばいいんでしょ聞けば!!」

 

 とまあ、キングが生徒役として教わることとなった。

 

グラスワンダー「それでしたらトレーナーさん。私も…」

トレーナー「いや、お前は出来るから必要ないだろ」

グラスワンダー「」

 

 あっさり振られて、エルが噴出していた。

 

ライスシャワー「お、お兄様…ライスも…」

トレーナー「まあ、キリがないし、キングに時間かかりそうだからキングな」

キングヘイロー「……」

メジロアルダン「キングさん? まさかとは思いますけど、独り占めするために悪だくみとか考えてませんよね?」

メジロドーベル「一流ウマ娘がそんな事するわけないわよね~?」

キングヘイロー「も、もちろんですわ!」

 

 その時、凪が現れた。

 

凪「アルダン姉さん。ドーベル。料理が教えてほしいなら僕が教えるよ?」

メジロドーベル「いらないわよ!!」

メジロアルダン「あの、本当に邪魔しないで貰えませんか…?」

凪「まあ、どっちにしろ料理教室の日にメジロの集会があるから参加できないけどね」

「!!!!」

 

 凪の言葉にメジロ家は衝撃を受けた。

 

メジロラモーヌ「行ってらっしゃい」

凪「ラモーヌ姉さんも行くんだよ?」

メジロラモーヌ「もうアルダンに任せてあるわ。頼んだわよ」

メジロアルダン「姉さんも帰るんですよ!!!」

 

 

 で、この後どうなったかというと、ラモーヌは本当に帰らされることとなりまして、料理教室に向けて色々準備していた。

 

 当初はキングだけに教えることとなったのだが、父親が教えろだの、自分も教えろだの騒いできたので、理子の担当ウマ娘であるビターグラッセに頼んで追い出して貰った。ちなみにキングも最初は文句ばかり言っていたが、ウララがそばについていた事で大人しく指示に従い、やっぱりウララすげえとなった。

 

 そして当日は若いサラリーマンや、新しい趣味を探しに来たおっさん、奥さんばかりに料理を任せていたが今度孫が生まれるので尊敬されるおじいちゃんになりたいというおじいちゃんといった、男性を中心に集まった。

 

 だが、中には若い女性もいて、トレーナーが教えようとすると外にいるウマ娘たちが女性に対して睨んできた…。

 

「…これくらいで参る私じゃなぁい!! ツバつけたる!!」

トレーナー父「ここ料理教室!!」

 

 ちなみに近所の子供と草野球が出来るほど、子供に耐性があるらしい…。

 

 とまあ、料理教室は大成功となった。

 

理子「…2回目以降もお願いしたいという要請が」

トレーナー父「真面目にレースさせろ」

理子「ですよね…。あと、秋川元理事長とたづなさんが…」

トレーナー父「ほっとけ。あんな奴ら」

理子「……」

 

 

つづく

 

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