7月・8月はトレセン学園全体で『夏合宿』が行われる。ただし、夏合宿に参加するかどうかは自由で…。
メジロラモーヌ「一応聞くわ。貴女達はどうするつもり?」
トレーナーのトレーナー室でウララ、ネイチャ、ライスに質問をしていた。
ナイスネイチャ「いや、一応行くつもりではありますけど…どうしたんですか?」
メジロラモーヌ「私とトレーナーは参加しないわ」
「え!!?」
ラモーヌの発言にウララたちが驚いた。
ライスシャワー「ど、どうしてですか…?」
ハルウララ「そんなぁ! 一緒に行こうよぉ!」
と、ウララとライスが残念そうにしていたが、
メジロラモーヌ「…お父様も許可しないでしょうね」
「え?」
するとトレーナー父がBNWとブライアンを連れて現れた。
トレーナー父「ああ。悪いが息子の事は諦めて貰おうか」
ナイスネイチャ「…何かあったんですか?」
ネイチャがそう言うと、トレーナー父が畳にどっかり座り込んだ。
トレーナー父「お前も分かっているだろう。うちの息子が『またたび体質』だって事をな。そんな奴を連れてったら、どうなると思う?」
ナイスネイチャ「あ…そ、そっか…」
ライスシャワー「…お父様はどうするの?」
トレーナー父「オレも残る…って、やめろ。なんか引っかかる」
ライスシャワー「ひゃあああっ!! ご、ごめんなさい…!!」
メジロラモーヌ「…大人しい割にはかなり図太いわね。貴女」
ライスシャワー「ひえええええええええええええ!!!」
トレーナー「やめねえかラモーヌ!」
ラモーヌがライスをビビらせると、トレーナーが諫めた。これにはBNWも驚いていた。
ナリタタイシン(よくよく考えたら、あのメジロラモーヌに堂々とそんなクチ利けるあたり、大物なんだよなこいつ…)
ビワハヤヒデ(この豪胆さ…。父親譲りだな…)
ウイニングチケット(す、すごい…)
*****
トレーナー父「まあ、オレとしても、元々合宿には参加してないんでね」
メジロラモーヌ「…そういえば一度も来たことなかったわね」
ウイニングチケット「アタシは行ってみたかったんだけど…」
ナリタタイシン「無理。ゲームも自由にできないし、うるさいのはあんた一人で十分」
ウイニングチケット「ひ、ひどい…」
ビワハヤヒデ「…まあ、ブライアンも去年までは生徒会に入っていなかったからな。そこのところは考えているのだろうな?」
トレーナー父「勿論だ。シンボリクリスエスに頼んである」
「クリスエス!?」
シンボリクリスエスとは、ルドルフと同じシンボリ家のウマ娘であり、ルドルフに負けず劣らずの実力を持つ。つい最近アメリカから日本にやってきた。
トレーナー父「理事長にも話は通してあるし、エアグルーヴもシンボリ家なら文句言わないだろう」
メジロラモーヌ「…私たちの事を嫌っている割には、きちんと評価してくれているのね」
トレーナー父「フン。お前が考えてる通りなら、ずっと前にお前を叩き出してるよ」
ビワハヤヒデ「それにしてもクリスエス先輩か…。シリウス先輩でも良かったのでは?」
トレーナー父「あいつがただで引き受けてくれると思うか?」
トレーナー父があきれた様子でハヤヒデに聞くと、タイシンは首を横に振った。
ナリタタイシン「ないない。あの先輩、トレーナーに対してすっごいドSだし」
トレーナー父「あいつに頼むのはどうしてもあいつに頼らなきゃいけなくなった時だ…って、どうした? 玲那」
さっきから息子が不思議そうな顔で自分とラモーヌを見てきたので、聞くことにした。
トレーナー「…いや、親父さ…。結構ラモーヌと仲良くなってきてるよね」
トレーナー父「はぐ!!」
息子からの痛い指摘にトレーナー父が青ざめると、ブライアンとタイシンが噴出した。
メジロラモーヌ「あら、私としては嬉しい限りだわ。お義父様」
トレーナー父「やめろてめえ!!」
ハルウララ「やっぱり皆仲良しの方がいいよ」
トレーナー父「…こいつんちがいらん事しなけりゃあな…!」
ウララの言葉にトレーナー父は困惑していた。
トレーナー「まあ、そういうことだ。悪いが合宿にはお前たちだけで行ってくれ」
トレーナーがそう言うと、ウララは考えた。
ハルウララ「…うーん。じゃあわたしもいかない!」
「!?」
ウララが行かないと言い出して、トレーナー達が驚いた。
トレーナー「いいのか?」
トレーナー父「…別にこいつに合わせなくていいんだぞ?」
ハルウララ「そりゃあみんなとあっちでトレーニングしたり、お祭りとか行きたいけど、トレーナーは行けないんでしょ? じゃあわたしも行かない! こっちでトレーニングしたり、お祭りに行こうよ!」
トレーナーを思いやるウララに心が浄化された。いつも仲良くしている商店街の連中がこれを聴いたら号泣する事間違いなしである。
トレーナー父「…まあ、オレとしては強制する権利はねーからな。残りの2人はどうするんだ?」
ライスシャワー「…ラ、ライスも行かない!」
ナイスネイチャ「その方がいいかも…」
勿論トレーナーとウララに付き合うという意味もあるのだが、ネイチャはこのまま合宿行くとしわ寄せが自分に来そうな所があった事と、ライスは持ち前の不幸体質から皆に迷惑をかけたりすることを恐れていたからだ。
トレーナー父「…まあ、いいだろう。行きたくなったら自由に行って構わねぇが、玲那は行くことが出来ない。それだけは覚えといてくれ」
ナリタタイシン「…けど、この事をあいつらに知られたらヤバくない?」
メジロラモーヌ「それについては心配いらないわよ」
「え?」
ラモーヌがもうすでに手は打ってあると言わんばかりに、言い放った。
ウイニングチケット「ど、どういう事ですか?」
メジロラモーヌ「別に合宿に参加するなとは言っていないもの。けれど…ナイスネイチャ、少なくとも貴女なら分かるはずよ」
ナイスネイチャ「え、ア、アタシ?」
ラモーヌがネイチャを見つめた。
メジロラモーヌ「次の新メンバーはあの『キングヘイロー』で確定する事は間違いないわね」
ナイスネイチャ「あ、あー…」
ラモーヌの発言にネイチャは確かに…といわんばかりに困惑していた。そう、前回のアンケートで最多だったからだ…。ちなみにカフェも同着である。
メジロラモーヌ「それに、こっちに参加するという事は、私が言ったことを全然理解していないって意味だし、少なくともルドルフたちはそんなみっともない真似なんかできないわよ。ましてや…アルダンたちは猶更」
そしてそれを陰からアルダンたちが見ていたが、めちゃくちゃ悔しそうにしていた…。
メジロアルダン「姉様~~~~!!!!!」
アグネスタキオン「…君、モルモットくんたちにいくら払った?」
マンハッタンカフェ「払ってません!!!」
つづく