メジロになれなかった男   作:ダシマ

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第6章:9月
第26話「5人目」


第26話

 

 投票の結果、5人目はキングヘイローとなった。

 

キングヘイロー「オーッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッ!!!」

「なげえ!!」

「いつ息してるんだよ!!」

 

 あまりの喜びっぷりにキングの高笑いも絶好調だった。

 

 そしてキングが選ばれたことにより、ラモーヌ以外の6人が凪のチームに入る事となってしまった…。

 

メジロアルダン「」

メジロパーマー「アルダンさん!!!」

メジロライアン「しっかりしてください!!」

 

 アルダンはお嬢様とは思えないほどの変顔を晒していて、ライアンとパーマーが困惑していた。

 

メジロマックイーン「私は何故票を…」

メジロドーベル「いや、そりゃあまあ…マックイーンはもういいじゃん…」

メジロブライト「公式に推されてますし~」

「私たちが推されてないみたいな言い方やめて!!?」

「確かにアニメで主役級だったけどさ!!」

 

 とまあ、そんなこんなでメジロ6人は凪のチームに入り、秋の天皇賞とクリスマスに向けてトレーニングをすることとなった。

 

凪「これでもう決まりだ。邪魔するなよ」

トレーナー「お前が邪魔するな!!」

凪「チッ! まあいいよ。行くぞ」

 

 凪の言葉にライアン以外は反抗的な態度を取っていたが、ばんえいウマ娘を連れていたのか、ライアン以外は雑に連行していった。

 

メジロアルダン「あと少しだったのに~~~~~~~~~~~~~~!!!!」

 

 というアルダンの断末魔が響き渡ったという。かわいそう…。

 

メジロラモーヌ「…まあ、色ボケが少しは改善してくれるといいのだけど」

トレーナー「多分あれ悪化する奴やで…」

 

ハルウララ「あ、それはそうと宜しくねキングちゃん!」

キングヘイロー「ええ。大船に乗ったつもりでいなさい!」

 

 と、キングが調子に乗っているのを同期達は冷めた目で見ていた。

 

キングヘイロー「見えないわね!!」

(…菊花賞で泣かしてやる)

 

 そしてダシマカップ2次予選が始まり、ライス・カフェ・キングが本格的に参加する事となった。

 

トレーナー「それじゃまとめるね」

 

芝・短距離:キングヘイロー

芝・マイル:なし

芝:中距離:メジロラモーヌ・ナイスネイチャ

芝・長距離:マンハッタンカフェ・ライスシャワー

ダート・マイル:ハルウララ

 

トレーナー「キングは短距離に出て貰うけど、菊花賞は出るんでしょ?」

キングヘイロー「ええ。ここまで来たら菊花賞も挑戦するわ」

トレーナー「まあ、多分スペたちは全力でつぶしにかかるからな…」

キングヘイロー「…望むところよ」

 

 トレーナーの言葉にキングは口角を上げた。

 

トレーナー「そういやラモーヌはもうすぐパーティーじゃなかったっけ?」

メジロラモーヌ「ああ。おばあさまが出なくていいって言ってたわ」

「え?」

メジロラモーヌ「……」

 

**********************

 

 パーティー当日。アルダンはとてつもなく不機嫌だった。メジロ家ではなく、サトノ家やシンボリ家、ウマ娘関連の金持ち連中が集まるとっても大事なパーティーだった。

 

エアグルーヴ「…お気持ちは分かります」

 

 普段は物腰が柔らかくて人当たりの良いアルダンがこんな子供みたいに拗ねているので、グルーヴも流石に空気を読んだ。

 

サトノダイヤモンド「ラモーヌさん…。凄く調子に乗ってましたもんね」

メジロドーベル「それもそうだし、アイツも調子に乗ってるし…」

メジロアルダン「…まあ、選ばれなかったら諦めろというおばあさまの言いつけもありますし、これですべてが終わった訳ではありません」

「……!?」

 

 アルダンが闘志を燃やしていた。

 

メジロアルダン「秋の天皇賞と御前試合を獲ればいいんですからね…ふふふふ…!」

シンボリルドルフ「も、燃えているな…」

メジロライアン(…ラモーヌさん。もしかしてアルダンさんのやる気をたきつけるために? まさか…)

メジロパーマー(強化ガラスだ…)

 

 とまあ、そんなこんなでパーティーは進んでいったが退屈そのものだった。

 

メジロドーベル「…長くない?」

メジロアルダン「拷問か何かですかね…」

メジロライアン「ア、アルダンさん!!」

 

 アルダンが毒を吐き始めたため、ライアンが慌てて突っ込んだ。

 

サトノダイヤモンド「…実はこんな事もあろうかと、キタちゃんにトレ兄様たちが何をしているか、探って貰っているんですよ」

「えっ!!?」

メジロマックイーン「それを早く仰ってくださいまし!!」

メジロパーマー「見せて見せて!」

 

 こうしてダイヤがタブレットでその映像を見せると、夜だというのに練習に励んでいた。そんなトレーナー達の姿を見て、アルダンたちは想いを改める…。

 

シンボリルドルフ「…流石だな。トレーナーくん達は」

メジロアルダン「…そうですね。トレーナーさんたちが頑張っているのに、私たちが弱音を吐いてたらダメですね」

 

 アルダンも正気に戻ったので、ダイヤも空気を読んでタブレットをそっとしまった。

 

シンボリルドルフ「残りのパーティーも気を引き締めていこう」

「おおっ!」

「あ、あのう~」

「?」

 

 どう考えてもモテなさそうな若い男4人がやってきた。清潔感がなかったので、ウマ娘たちがちょっとたじろいた。

 

シンボリルドルフ「ど、どうも…」

エアグルーヴ「…何か御用でしょうか?」

「もし良かったら連絡先でも…」

「あーはいはい。うちのアルダンたちに声をかけるなら、まず僕を通してくださいね!」

 

 凪がいつの間にか現れると、男たちもウマ娘たちもイラっとした。

 

「なんだオマエ」

凪「僕もメジロの人間でしてね。メジロ家以外のウマ娘たちは管轄外ですので、どうぞお好きに」

「お前にそこまでの権限があるとは思えないんだけどな?」

凪「とにかく! アルダンたちと話をしたいなら僕を通してください!」

「…ちょっと上の奴呼んで来ようぜ」

「そうだな」

凪「その必要はない! 手間を取らせるな! ここは僕が…」

「なんだこいつ!!」

「メジロにもこんな奴がいるんだなぁ…」

 

 と、あからさまにメジロの評判が下がるようなことをしておらず、アルダンたちはもう落胆していた。

 

メジロアルダン「しにたい…」

「おいおいおいおいおい!!!」

 

 ちなみにトレーナー達はというと…。

 

トレーナー「あ、もうこんな時間だ。よーし、今日はエバラで焼肉だ!」

ハルウララ「わーい!!」

キタサンブラック「あ、トレ兄。アタシにも…」

トレーナー「ダイヤが可哀想だろ!」

メジロラモーヌ「それに、貴女を待っている方がそこに…」

「はーい。帰ろうね~」

キタサンブラック「うわぁああああああああああああああああん!!!」

 

 

 

つづく

 

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