メジロになれなかった男   作:ダシマ

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第27話「黄金世代と練習試合!」

第27話

 

 ダシマカップ2次予選。ウララ達は勝ち続けていた。

 

芝・短距離:キングヘイロー

芝:中距離:メジロラモーヌ・ナイスネイチャ

芝・長距離:マンハッタンカフェ・ライスシャワー

ダート・マイル:ハルウララ

 

 いつか来る、メジロとの大きな戦いに向けて!!

 

 そしてまた凪チームもダシマカップにエントリーをして好成績を収める。

 

芝・中距離:メジロマックイーン・メジロドーベル・メジロアルダン

芝・長距離:メジロパーマー・メジロブライト・メジロライアン

 

 特にラモーヌとアルダンの姉妹対決はまさに火花を散らすものがあった…。

 

メジロラモーヌ「まだまだね」

メジロアルダン「くっ…!!」

 

凪「くそっ!! やっぱりラモーヌ姉さんは一筋縄ではいかないか…! 他は大した事ねーのに…」

 

 凪も真面目にトレーナーをしているようだったが、やはりどこかラモーヌに未練があったり、周りを見下しているところがあった。

 

********************

 

 キングが加入してからそこそこ時間がたったある日の事。トレーナー達の元に、スペ、エル、グラス、スカイ、ツヨシが現れた。

 

トレーナー「どうしたんだ。5人そろって…」

スペシャルウィーク「私たちと練習試合してくださいっ!!」

「!?」

 

 スペたちの提案に皆が驚いた。

 

セイウンスカイ「言ったでしょー。私たちもまだチーム入りを諦めた訳じゃないって」

グラスワンダー「それに、もうすぐ『菊花賞』も控えているので、キングさんもちょうどいいんじゃないかと思いましてね」

キングヘイロー「……」

 

 グラスの言葉にキングは口角を下げた。

 

トレーナー「まあ、短距離でエントリーしてるけど、菊花賞終わるまでは長距離の練習してるからな。キングがOKならいいぜ」

キングヘイロー「ええ、勿論いいわよ」

「!?」

キングヘイロー「かかってきなさい」

 

 そんなこんなで急遽、練習試合が行われることとなった。トレーナーチームは勿論のこと、野次ウマもたくさんやってきた…。

 

グラスワンダー「勝負は菊花賞と同じ3000m。宜しいですね?」

キングヘイロー「勿論よ!」

 

 そしてマンハッタンカフェとライスシャワー、ナイスネイチャも参加する事になった。

 

ハルウララ「みんながんばってー!!」

メジロラモーヌ「……」

 

 参加メンバー

 

1. キングヘイロー

2. ライスシャワー

3. マンハッタンカフェ

4. ナイスネイチャ

5. スペシャルウィーク

6. グラスワンダー

7. セイウンスカイ

8. エルコンドルパサー

 

ツルマルツヨシ「…私も走りたかった」

 

 ツルマルツヨシは直前で体調を崩してしまったため、欠場となった。

 

トレーナー「それじゃ皆、準備はいいか?」

「はいっ!!」

トレーナー「それじゃあいざ尋常に…はじめ!!」

 

 トレーナーの合図とともに8人が一斉に走り出した。トレーナーチームは赤のゼッケン、スペたちは青のゼッケンをつけていた。なかなかの好勝負で、青チームも負けじと勝利を狙いに来る。

 

トレーナー「……」

 

 そして後半、赤チームが動いた。カフェ、ライス、キング、ネイチャが一気にペースを上げると、スペたちが驚いた。

 

 そして先頭を走っていたセイウンスカイにプレッシャーをかける。

 

「!!」

 

 そして最後の直線でフルパワーになり、青チームをどんどん突き放していく。キングも例外ではないが、やや3人に後れを取っていた。

 

キングヘイロー「……っ!!」

 

 そして決着はついた。1着はマンハッタンカフェ、2着がライスシャワー、3着がナイスネイチャ…という感じで赤チームの圧勝だった。

 

ナイスネイチャ「……」

 

 そんな中、ネイチャはまた3着か…と思っていたが、今までのように諦めた感じではなく、これではダメだと思っていた。そしてそれをラモーヌは見逃さなかった。

 

「ハァ…ハァ…」

 

 スペ、グラス、スカイ、エルはトレーナーチームの圧倒的な力に崩れ落ちていて、ウララやツヨシは心配そうに見つめていたが、キングはそんな4人に声をかけることなく、背を向けた。

 

********************

 

スペシャルウィーク「…完敗です。流石トレーナーさん達ですね」

トレーナー「まあね」

 

 また改めてスペたち5人がトレーナーと話をしていた。

 

エルコンドルパサー「特に後半はとても力強かったデース…」

トレーナー「まあ、長距離は後半戦どれだけ踏ん張れるか大事だからな。スタミナとパワーを強化した」

グラスワンダー「そうですか…」

 

 そんな中、キングはスペたちを見つめていた。

 

セイウンスカイ「…キング」

キングヘイロー「分かっているわ。これじゃ菊花賞なんて取れやしないわ」

セイウンスカイ「まあ、それもそうなんだけどさ」

 

 キングは思わずスカイを見つめる。

 

セイウンスカイ「これで終わったと思わないでね。レースも、トレーナーの事も」

キングヘイロー「……!」

 

 スカイの言葉にスペたちも真剣な表情でキングを見つめる。

 

キングヘイロー「…勿論よ。いつでもかかってらっしゃい」

 

 とまあ、こんな感じで終わりました…。

 

****************

 

 その夜…

 

トレーナー「今日はスタミナ回復の為に、味噌ニンニク鍋です」

ハルウララ「わ~!! おいしそ~!!!」

 

 トレーナーがトレーナー室で普通に鍋を作っていた。

 

ナイスネイチャ「トレーナーさんが作ったの!?」

トレーナー「うん。味噌鍋を…食ってみそ」

ナイスネイチャ「ブッwwwwww」

 

 トレーナーのダジャレにネイチャは思わず噴き出した。

 

キングヘイロー「あなたねぇ…」

トレーナー「まあ、キングもお疲れさん」

キングヘイロー「ええ」

メジロラモーヌ「菊花賞を取るなら、これで満足したらダメよ」

キングヘイロー「…勿論です」

トレーナー「ラモーヌ。今はもう堅い事はなしだ。リラックスするときはリラックスする。そう教えただろう」

メジロラモーヌ「…そうね。緩急をつける事は大事ね」

 

 と、こうして食事にありついたわけだが、スペたちが外から様子を見ていた。

 

エルコンドルパサー「うう~…くやしいデース!」

スペシャルウィーク「私もお鍋食べたかった…」

ツルマルツヨシ「いや、そこじゃないでしょスペちゃん…」

 

 悔しがるエルをよそにスペは食い意地が張っていて、ツヨシがあきれていた。そんな中、グラスとスカイは本当に悔しがっていた。

 

 そんな時だった。

 

ハルウララ「トレーナーもお疲れ様! はい、あーん!」

「!!?」

 

 ウララが無邪気にトレーナーに鶏肉を食べさせようとしていて、皆が驚いた。するとトレーナーは無言で食べた。

 

ハルウララ「美味しい!」

トレーナー「ああ。まあ、お前も食べな」

ハルウララ「うん!」

 

 すると今度はキングがごはんをよそおうとしていた。

 

キングヘイロー「トレーナー。キングにごはんをよそおさせる権利をあげるわ!」

トレーナー「あ、御気持ちだけで大丈夫です」

キングヘイロー「何でよっ! させなさいよ!!」

トレーナー「分かったよ」

 

 そう言ってトレーナーはキングにごはんをよそおさせた。

 

キングヘイロー「はいっ!」

トレーナー「ありがとう」

 

 とまあ、夫婦みたいなことをしていて、スペたちは嫉妬の炎を燃やしていた。

 

セイウンスカイ「菊花賞…絶対に勝つ…!!」

グラスワンダー「ええ…!!!」

 

 そしてそれを遠くからメジロ家が見ていて、困惑していた。

 

(こ、こわ…)

 

 

つづく

 

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