第27話
ダシマカップ2次予選。ウララ達は勝ち続けていた。
芝・短距離:キングヘイロー
芝:中距離:メジロラモーヌ・ナイスネイチャ
芝・長距離:マンハッタンカフェ・ライスシャワー
ダート・マイル:ハルウララ
いつか来る、メジロとの大きな戦いに向けて!!
そしてまた凪チームもダシマカップにエントリーをして好成績を収める。
芝・中距離:メジロマックイーン・メジロドーベル・メジロアルダン
芝・長距離:メジロパーマー・メジロブライト・メジロライアン
特にラモーヌとアルダンの姉妹対決はまさに火花を散らすものがあった…。
メジロラモーヌ「まだまだね」
メジロアルダン「くっ…!!」
凪「くそっ!! やっぱりラモーヌ姉さんは一筋縄ではいかないか…! 他は大した事ねーのに…」
凪も真面目にトレーナーをしているようだったが、やはりどこかラモーヌに未練があったり、周りを見下しているところがあった。
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キングが加入してからそこそこ時間がたったある日の事。トレーナー達の元に、スペ、エル、グラス、スカイ、ツヨシが現れた。
トレーナー「どうしたんだ。5人そろって…」
スペシャルウィーク「私たちと練習試合してくださいっ!!」
「!?」
スペたちの提案に皆が驚いた。
セイウンスカイ「言ったでしょー。私たちもまだチーム入りを諦めた訳じゃないって」
グラスワンダー「それに、もうすぐ『菊花賞』も控えているので、キングさんもちょうどいいんじゃないかと思いましてね」
キングヘイロー「……」
グラスの言葉にキングは口角を下げた。
トレーナー「まあ、短距離でエントリーしてるけど、菊花賞終わるまでは長距離の練習してるからな。キングがOKならいいぜ」
キングヘイロー「ええ、勿論いいわよ」
「!?」
キングヘイロー「かかってきなさい」
そんなこんなで急遽、練習試合が行われることとなった。トレーナーチームは勿論のこと、野次ウマもたくさんやってきた…。
グラスワンダー「勝負は菊花賞と同じ3000m。宜しいですね?」
キングヘイロー「勿論よ!」
そしてマンハッタンカフェとライスシャワー、ナイスネイチャも参加する事になった。
ハルウララ「みんながんばってー!!」
メジロラモーヌ「……」
参加メンバー
1. キングヘイロー
2. ライスシャワー
3. マンハッタンカフェ
4. ナイスネイチャ
5. スペシャルウィーク
6. グラスワンダー
7. セイウンスカイ
8. エルコンドルパサー
ツルマルツヨシ「…私も走りたかった」
ツルマルツヨシは直前で体調を崩してしまったため、欠場となった。
トレーナー「それじゃ皆、準備はいいか?」
「はいっ!!」
トレーナー「それじゃあいざ尋常に…はじめ!!」
トレーナーの合図とともに8人が一斉に走り出した。トレーナーチームは赤のゼッケン、スペたちは青のゼッケンをつけていた。なかなかの好勝負で、青チームも負けじと勝利を狙いに来る。
トレーナー「……」
そして後半、赤チームが動いた。カフェ、ライス、キング、ネイチャが一気にペースを上げると、スペたちが驚いた。
そして先頭を走っていたセイウンスカイにプレッシャーをかける。
「!!」
そして最後の直線でフルパワーになり、青チームをどんどん突き放していく。キングも例外ではないが、やや3人に後れを取っていた。
キングヘイロー「……っ!!」
そして決着はついた。1着はマンハッタンカフェ、2着がライスシャワー、3着がナイスネイチャ…という感じで赤チームの圧勝だった。
ナイスネイチャ「……」
そんな中、ネイチャはまた3着か…と思っていたが、今までのように諦めた感じではなく、これではダメだと思っていた。そしてそれをラモーヌは見逃さなかった。
「ハァ…ハァ…」
スペ、グラス、スカイ、エルはトレーナーチームの圧倒的な力に崩れ落ちていて、ウララやツヨシは心配そうに見つめていたが、キングはそんな4人に声をかけることなく、背を向けた。
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スペシャルウィーク「…完敗です。流石トレーナーさん達ですね」
トレーナー「まあね」
また改めてスペたち5人がトレーナーと話をしていた。
エルコンドルパサー「特に後半はとても力強かったデース…」
トレーナー「まあ、長距離は後半戦どれだけ踏ん張れるか大事だからな。スタミナとパワーを強化した」
グラスワンダー「そうですか…」
そんな中、キングはスペたちを見つめていた。
セイウンスカイ「…キング」
キングヘイロー「分かっているわ。これじゃ菊花賞なんて取れやしないわ」
セイウンスカイ「まあ、それもそうなんだけどさ」
キングは思わずスカイを見つめる。
セイウンスカイ「これで終わったと思わないでね。レースも、トレーナーの事も」
キングヘイロー「……!」
スカイの言葉にスペたちも真剣な表情でキングを見つめる。
キングヘイロー「…勿論よ。いつでもかかってらっしゃい」
とまあ、こんな感じで終わりました…。
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その夜…
トレーナー「今日はスタミナ回復の為に、味噌ニンニク鍋です」
ハルウララ「わ~!! おいしそ~!!!」
トレーナーがトレーナー室で普通に鍋を作っていた。
ナイスネイチャ「トレーナーさんが作ったの!?」
トレーナー「うん。味噌鍋を…食ってみそ」
ナイスネイチャ「ブッwwwwww」
トレーナーのダジャレにネイチャは思わず噴き出した。
キングヘイロー「あなたねぇ…」
トレーナー「まあ、キングもお疲れさん」
キングヘイロー「ええ」
メジロラモーヌ「菊花賞を取るなら、これで満足したらダメよ」
キングヘイロー「…勿論です」
トレーナー「ラモーヌ。今はもう堅い事はなしだ。リラックスするときはリラックスする。そう教えただろう」
メジロラモーヌ「…そうね。緩急をつける事は大事ね」
と、こうして食事にありついたわけだが、スペたちが外から様子を見ていた。
エルコンドルパサー「うう~…くやしいデース!」
スペシャルウィーク「私もお鍋食べたかった…」
ツルマルツヨシ「いや、そこじゃないでしょスペちゃん…」
悔しがるエルをよそにスペは食い意地が張っていて、ツヨシがあきれていた。そんな中、グラスとスカイは本当に悔しがっていた。
そんな時だった。
ハルウララ「トレーナーもお疲れ様! はい、あーん!」
「!!?」
ウララが無邪気にトレーナーに鶏肉を食べさせようとしていて、皆が驚いた。するとトレーナーは無言で食べた。
ハルウララ「美味しい!」
トレーナー「ああ。まあ、お前も食べな」
ハルウララ「うん!」
すると今度はキングがごはんをよそおうとしていた。
キングヘイロー「トレーナー。キングにごはんをよそおさせる権利をあげるわ!」
トレーナー「あ、御気持ちだけで大丈夫です」
キングヘイロー「何でよっ! させなさいよ!!」
トレーナー「分かったよ」
そう言ってトレーナーはキングにごはんをよそおさせた。
キングヘイロー「はいっ!」
トレーナー「ありがとう」
とまあ、夫婦みたいなことをしていて、スペたちは嫉妬の炎を燃やしていた。
セイウンスカイ「菊花賞…絶対に勝つ…!!」
グラスワンダー「ええ…!!!」
そしてそれを遠くからメジロ家が見ていて、困惑していた。
(こ、こわ…)
つづく