メジロになれなかった男   作:ダシマ

36 / 63
第8章:11月
第36話「7人目」


 

 投票の結果、7人目はダンツフレームに決まった。

 

ダンツフレーム「やった! 私…」

 

 すると一斉に選ばれなかった組がダンツフレームを睨みつけてきた。

 

ダンツフレーム「ひぃ~~~~~~~~~~~~~!!!!!」

 

*****************

 

 トレーナー室。

 

トレーナー「さて、ダシマカップ2次予選まであと1か月。もう新しいメンバーは入れられないので、この8人で頑張りましょう」

ハルウララ・キタサンブラック「おー!!」

ライスシャワー「お、おー!」

 

 トレーナー室ではダンツも含めて会議が行われていた。

 

トレーナー「まあ、ダンツも芝の中距離に参加してもらいますが、現在参加している部門はこうなりますね」

 

芝・短距離:キングヘイロー

芝・中距離:キタサンブラック、ダンツフレーム、メジロラモーヌ、ナイスネイチャ

芝・長距離:マンハッタンカフェ、ライスシャワー

ダート・マイル:ハルウララ

 

トレーナー「正直、芝の短距離とダートのマイルはこれといってライバルおらんけど、油断せんようにな」

ハルウララ「うん!」

キングヘイロー「当然よ」

トレーナー「で、中距離と長距離はもうこの面子だけでも激戦区だ。気を引き締めて行けよ」

キタサンブラック「分かった!」

 

 トレーナーの言葉にキタサンブラックが返事した。

 

トレーナー「まあ、とりあえず今日は解散だ!」

 

 とまあ、こんな感じで解散となった訳だが…。

 

*********

 

「…大丈夫そう?」

「まあ、何とか…」

 

 トレーナー父のトレーナー室でトレーナーはナリタタイシンと会話をしていたが、タイシンは携帯ゲームをしながらトレーナーと会話をしている。

 

ナリタタイシン「アンタの事は昔から知ってたけど、こうもモテるとはねぇ…」

トレーナー「お恥ずかしい限りです」

 

 ちなみに現在はトレーナーとタイシンの2人だけで他には誰もいない状態だった。その時…。

 

「タイシーン! あ、トレーナーくんもいたんだ! お疲れ様!」

 

 ウイニングチケットが勢いよく現れた。

 

トレーナー「ああ、チケットさん。お疲れ様です」

ウイニングチケット「そういえば担当ウマ娘が8人になったみたいだけど、大丈夫?」

トレーナー「ええ。正直なところラモーヌといった上級生たちが下級生の面倒を見てくれるから、負担も減ってます」

ウイニングチケット「そっか」

 

 トレーナーが元気でやっているのを聞いて、チケットは安心していた。

 

「なんだ。もう先に来ていたのか」

ウイニングチケット「ハヤヒデ!」

トレーナー「ハヤヒデさん」

 

 ビワハヤヒデも現れた。

 

ビワハヤヒデ「トレーナーくんもいたのか。いらっしゃい」

トレーナー「あ、はい。お邪魔してます…」

ウイニングチケット「あ、そうだ。トレーナーくんはどうしたの?」

トレーナー「親父に届け物を届けに来たんですよ」

 

 トレーナーがそう言うと、チケットとハヤヒデは納得した。

 

ナリタタイシン「それはそうとさ、あんた…やっぱり担当ウマ娘の中から1人選ぶの?」

トレーナー「…まあ、やっぱりそうなりますよね」

 

 トレーナーがそう言うと、チケットは首をかしげていた。

 

ウイニングチケット「え、どういう事?」

ナリタタイシン「アンタには関係ない…」

ウイニングチケット「えー! 教えてよー!!」

トレーナー「まあ、それを言うなら…」

 

 トレーナーがタイシンを見つめると、タイシンも視線に気づいてトレーナーを見つめた。

 

ナリタタイシン「な、なに…」

トレーナー「…タイシンさん達、親父に気があるんでしょ?」

 

 トレーナーの言葉に3人とも顔を真っ赤にした。

 

ナリタタイシン「こ、このガキ!! 蹴るよ!!」

トレーナー「ガキって…1個しか変わらないじゃないですか」

ビワハヤヒデ「そ、そうだな…。君にとっても大事な話になってくるのだから、それは気になるよな…」

ウイニングチケット「あぅぅぅ…」

 

 ムキになるタイシン、動揺するハヤヒデ、そして慌てるチケット。まさか3人とも同じ人間を好きになるなんてトレーナーも思ってはいなかった。

 

「お前らいたのか…」

 

 トレーナー父とナリタブライアンがやってくると、3人が一斉にトレーナー父に背を向けた。勿論今、トレーナー父の顔を見れないからである。

 

トレーナー父「…? どうした?」

トレーナー「ちょっとね。それよりも父さん、此間頼んだ奴が届いたよ」

トレーナー父「おう。そうか…マジでどうした?」

トレーナー「あまり聞かない方がいいよ。じゃ、オレ先帰ってるから」

トレーナー父「あ、ああ…」

 

 そう言ってトレーナーは去っていった。

 

*********

 

 そして帰ると

 

「お待ちになってください」

トレーナー「…ダイヤ」

 

 誰かに声をかけられてトレーナーが振り向くと、ダイヤがいた。

 

トレーナー「…まあ、メンバーには入れてやれなかったが」

サトノダイヤモンド「…それは仕方ありません。公平な審査の元でダンツさんが加入されたのですから。ですが、兄様…」

トレーナー「なんだ」

サトノダイヤモンド「今まで通り、仲良くしてくださりますよね?」

トレーナー「まあ、そうしてやりたいけど…」

サトノダイヤモンド「そうしてやりたいけど、何ですか!?」

トレーナー「他の奴も来るぞ」

 

 すると一斉に選ばれなかった『負けウマ』たちがやってきた。

 

「負けウマ言うな!!!」

サトノダイヤモンド「という事は、私も負けウマ!!?」

トレーナー「…まあ、そんなに気を落とすな」

 

 トレーナーがそう言うと、

 

「探したわよトレーナー」

「!」

 

 メジロラモーヌを筆頭に担当ウマ娘たちが現れた。

 

サトノダイヤモンド「ラ、ラモーヌさん…。それに、キタちゃんも…」

キタサンブラック「…ごめんダイヤちゃん。ルールだから」

 

 キタの言葉にダイヤが俯いた。

 

キタサンブラック「ダイヤちゃんの分まで幸せになるね!」

サトノダイヤモンド「もう絶交だよ!!! うぇえええええええええええええん!!!」

 

 とまあ、ダイヤは泣きながら走り去ってしまった。

 

メジロラモーヌ「さて、もう埒が明かないから今回はこれで終わりよ」

シンボリルドルフ「いや、ちょっと待て! こちらとしては色々話したい事が」

 

 

つづく

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。