第40話
「だああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
ダシマカップ2次予選も終わりに近づいていたが、トレーナーチームもメジロチームも勢いが増していた。
選ばれなかったウマ娘達はそんな2チームを見守る事しか出来なかった…。
エルコンドルパサー「ハァ…エル達も参加したかったデース」
グラスワンダー「そうですね…」
セイウンスカイ「かといってトレーナーさん以外のチームに入る気もないし…」
スペシャルウィーク・ツルマルツヨシ「……」
キングヘイローがトレーナーと話をしていて…同期5人はとてつもなく羨ましがっていたが、そんな中でサトノダイヤモンドもトレーナーを見つめていた。
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ある日の事。トレーナー室ではいつものようにミーティングが行われていた。
トレーナー「さて、泣いても笑っても2次予選終了まであと1週間を過ぎた。今の所全員予選を通過できそうだけど、最後まで油断するなよ」
「はいっ!!」
そしてトレーナー父・BNW、ブライアンも陰で様子を見守っていた。
ウイニングチケット「皆気合入ってるね」
ビワハヤヒデ「まあ、そうだろうな…」
ナリタタイシン「…で、オッサン。クリスマスは本当に…」
トレーナー父「ああ。メジロとの全面対決になる」
ナリタブライアン「……」
トレーナー父が目を閉じた。
トレーナー父「お前達は学園に残って、あいつらの足止めをしてくれ。オレはあいつの父親としてけじめをつけさせる」
トレーナー父の言葉に4人は緊張感を持ちながらも、トレーナーの言う事ならと素直に従った。
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そしてまた、凪のチームも最終調整に入っていた。
凪「このままいけば全員予選通過だ。まあ、当然だがな」
凪がそう言うと、マックイーン達は何も言わなかったし、凪も気には留めなかった。
凪「分かっているだろうが、来月は『メジロ・イン・クリスマス』。ダシマカップよりも重要だ。そこで行われる御膳試合に勝てなければ…分かってるよな?」
そう、対戦相手はあのトレーナーが育成したウマ娘達。もし一般人が育てたウマ娘に負けるようなことがあれば、メジロの信用に大きく関わるのだ。いくら凪に協力したくなくても勝たなければならない。
そして凪の本当の野望を知っているマックイーン達にとっては歯がゆさしかなかった。
***
2次予選が終わる前のある日の事。この日は練習オフだったが、トレーナーはある場所に向かっていた。それは町を見渡せる高台だった。
「トレーナー!」
「ん?」
そしてそこにはハルウララがいた。
トレーナー「ウララ。お前も来てたのか」
ハルウララ「うん! トレーナーもここに来てたんだね!」
トレーナー「そうだな。もうすぐ2次予選も終わるという事で、最初にお前とトレーニングしたこの場所に来たくなったんだ」
そう、まだラモーヌたちが加入する前の事、ウララとここでトレーニングをしたことがあったのだ。
トレーナー「あの時はお前が中々集中力がなくて、如何にしてトレーニングをさせるか考える毎日だった」
ハルウララ「えへへ…ごめんね」
トレーナーの言葉にウララは苦笑いしながら謝った。
トレーナー「けど、そんなお前も今では1次・2次合わせて40勝。本当によくやったよ」
ハルウララ「ありがとー! でも、トレーナーも頑張ったね!」
トレーナー「本当に頑張ったよ」
ウララがそう言うとトレーナーは素直に自分を褒めたが、すぐに表情が曇った。
ハルウララ「…トレーナー?」
トレーナー「来月、メジロのクリスマスパーティーがあるだろう」
ハルウララ「そういえばそんな事言ってたね! そこでマックイーンちゃん達とレースするんでしょ?」
トレーナー「ああ。まあ、お前はダートだから試合に出せないんだけどな…」
ハルウララ「あ、そうだった。マックイーンちゃん達、皆ダート走れないんだった…」
トレーナー「まあ、どこかで出番は作って貰うさ」
そう言ってトレーナーがウララの頭をなでる。
トレーナー「…なあ、ウララ」
ハルウララ「なあに?」
トレーナー「凪の事だけど、本当に巻き込んで済まないと思っている」
トレーナーが珍しく謝ったのでウララが驚いた。
ハルウララ「えー!? トレーナーが謝る事ないよ! トレーナーが困ってるならわたしも助けたいよ!」
トレーナー「ウララ…」
ハルウララ「…マックイーンちゃん達のおうちの事は良く分からないけど、レースすればいいんだよね?」
トレーナー「ああ。一旦レースをしてから次の話に進む」
ハルウララ「分かった。レースは出れないけれど、いっぱい応援するね!」
いつもと変わらないウララにトレーナーは口角を上げた。
トレーナー「変わらないな。お前も」
ハルウララ「トレーナーもね!」
トレーナー「よし、帰ろうか」
ハルウララ「うん!」
トレーナーとウララが帰ろうとすると、残りの7人がいた。
トレーナー「いたんだ」
メジロラモーヌ「いたのよ」
ナイスネイチャ「いやー…何か2人だけ物凄く青春してて…」
と、ネイチャがちょっと眩しそうにしていた。
キタサンブラック「トレ兄! アタシ達がいる事も忘れないでよね!!」
ライスシャワー「そ、そうだよ。ライスにも頼ってね…?」
キングヘイロー「ウララさんだけじゃないのよ!」
トレーナー「分かった分かった。ありがとよ」
そう言ってトレーナーは苦笑いすると、
ダンツフレーム「…トレーナーさん」
トレーナー「…ああ。あいつとはいずれ決着をつけないといけない。けど、それには全員の力がいる。もうちょっとだけ迷惑かけるけど、宜しく頼むぜ」
マンハッタンカフェ「構いませんよ…」
ハルウララ「よーし! それじゃダシマカップもクリスマスも頑張ろうね!!」
ライスシャワー「おーっ!!」
こうしてトレーナーチームは一致団結するのだったが…。入れなかったウマ娘達も陰から見ていて、自分たちも入りたかったと号泣していた。
トレーナー父「…やれやれ」
ウイニングチケット「あはははは…」
また、父親チームも見に来ていたが、あまりの人の多さに困惑していたという。
つづく