第41話「遂に12月」
2次予選が無事に終了した。結果は全員予選通過である。
トレーナー「さて、これで組み合わせはこの通りになった」
芝・短距離
キングヘイロー
芝・中距離
メジロラモーヌ・ナイスネイチャ・キタサンブラック・ダンツフレーム
メジロマックイーン・メジロアルダン・メジロドーベル
芝・長距離
マンハッタンカフェ・ライスシャワー
メジロライアン・メジロブライト・メジロパーマー
ダート・短距離
ハルウララ
ダンツフレーム「いよいよですね…」
ナイスネイチャ「ええ…」
遂に迎えた本選に皆が緊張していたが…。
トレーナー「まあ、その前に皆。大事なものを忘れてるぞ」
ハルウララ「大事なもの?」
トレーナー「そう。メジロ・イン・クリスマスだ!」
そう、毎年クリスマスに行われるメジロのイベントだ。そこでトレーナーチームと凪チームで試合を行うのだ。
トレーナー「まあ、丁度6対6になるようにしたいので、今回キングとウララはベンチね」
キングヘイロー「こ、このキングが…」
ハルウララ「キングちゃん! 一緒に応援しようよ!!」
キングヘイロー「し、仕方ないわね…。今回は応援に徹してあげるわ!」
トレーナー「ありがとう」
キングヘイロー「と、当然よ」
トレーナーが笑みを浮かべると、キングが頬を染めた。ダンツやライスは苦笑いして見つめていたが、選ばれなかったメンバーが恨めしそうに外から様子を見ていたが、トレーナー達は無視した。
トレーナー「まあ、本選は1月あるけど、今度はメジロ・イン・クリスマスに向けてトレーニングだ!」
「おー!!」
トレーナー「勿論、定期テストも忘れるなよ」
「おー…」
シンボリルドルフ「ちなみに赤点を取った場合は出走を認めない」
と、ルドルフが割って入ってきたが…全員赤点を回避した。
メジロラモーヌ「小賢しい。恥を知りなさい」
「辛辣!!!!」
こうしてトレーナー一行は無事、メジロ・イン・クリスマスに参加することが出来たのだった…。
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一方でマックイーン達もまたメジロ・イン・クリスマスに向けて準備をしていた。アルダン達は変わらず凪の指示に従う気はないものの、メジロ・イン・クリスマスに来る来賓客はトレセンの事情を知らない者たちばかりであり、凪の事は関係なしに負けられない試合であった。
メジロドーベル「はぁあ…。トレーナーと同じチームが良かった…」
この期に及んでドーベルはまだ文句たれていた。
メジロマックイーン「我慢なさってくださいドーベル。私だって気持ちは同じですわ…」
メジロアルダン「…決まってしまったものは仕方ありません。もう少しの辛抱です」
そう言ってアルダン達は最後まで頑張る事を決意したのだが…。
メジロパーマー「…ねえ、そういえば凪、遅くない?」
メジロライアン「言われてみれば…」
メジロドーベル「全く。人には遅れるなと言っといて!」
そう言った次の瞬間、一人の男が現れた。
「お疲れ様。アルダン達」
「あ、あなたは…」
マックイーン達は見覚えがあるのか、その男に声をかけた。
メジロライアン「二宮さん!」
ライアンがそう言うと、二宮が笑みを浮かべた。彼はメジロ家の使用人であり、マックイーン達とは直接世話をするという事はなかったが、おばあ様の住まいには必ずいるといった存在だった。
メジロマックイーン「お疲れ様です。トレセン学園までどうされたんですか?」
二宮「実は今度のメジロ・イン・クリスマスなのですが、凪くんは参加できなくなってしまったんです」
「え!?」
二宮の言葉にマックイーン達が驚いた。
メジロライアン「ど、どうしてですか?」
二宮「…彼も色々あったでしょう。エアグルーヴに暴行を加えたりと。やはり色々考えた結果、彼をメジロ・イン・クリスマスに参加させるのは見送ろうという判断になったんです」
メジロライアン「…そうなんですか」
ライアンがそう言うと、マックイーン達も納得をしていた。
約一名を除いて…。
メジロブライト「…それで、彼の代わりには誰がトレーナーになるのですか?」
二宮「勿論代わりは用意していますよ。この小神が担当いたします」
小神「宜しく。メジロの皆さん」
そう言って現れたのはとても儚げな印象がある赤髪の美少年だった。
二宮「彼は海外のトレセン学園でスクールトレーナーをして、実績もあげています」
メジロパーマー「そ、そうなんですか…」
二宮「いきなりトレーナーが代わって大変でしょうが、本日からは彼の指示に従ってください。では」
そう言って二宮は去っていったが、急にトレーナーが代わったことを不思議に思っていた。
メジロマックイーン「ですが、私達に何の連絡もなしに…」
メジロドーベル「どうせまた抵抗でもしたんでしょ。にしても男かぁ…」
小神「話は聞いてるよドーベル。無理はしなくていいからね」
小神が苦笑いしながらそう言うと、ドーベルも相槌を打った。
メジロブライト「……」
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「おい!! どういう事だ!!!」
凪はメジロ家の敷地にあるとある倉庫の中に閉じ込められていた。
「お前をクリスマスパーティーに参加させるわけにはいかねーんだよ」
「あのトレーナーとかいう貧乏人に万が一でも負けたら、どう責任取るつもりだ」
凪「アルダン達が負ける訳ねーだろ!! だから解放しやがれ」
「うるせぇガキ!!」
そう言って黒服の一人が凪の腹を蹴った。
「お嬢様達に勝ってほしいのもそうだがな。お前みたいなガキにこれ以上のさばらせたくないんだとよ」
「ガキが。いつまでもいい気になるなよ!」
凪「何だと!!?」
「とにかくそこで大人しくしてろ」
「逃げられると思うなよ」
そう言って黒服たちは扉を閉めると、凪の声が聞こえなくなった…。
「…お疲れ様です。指示通り、あのガキを閉じ込めました」
『ご苦労』
「報酬もきちんと払ってくれるんでしょうね?」
『勿論。逃げ出さないように見張りたまえ』
「はっ!!」
そして指示を出した男はメジロ家のとある敷地から景色を見渡した。
「あのガキを失脚させた後はあの貧乏人親子だ。これもメジロの為…。潰れて貰うぞ!!」
つづく