メジロになれなかった男   作:ダシマ

62 / 63
最終章:3月
第62話「1年間の総仕上げ」


 

 

 3月になり、進級を迎えたある日の事。

 

「トレーナーくん。この1年間、本当によく頑張ってくれた!」

「ありがとうございます」

 

 トレーナーは理事長室に呼び出されていたが、そこで理事長である秋川やよいから褒められていた。そしてトレーナーだけではなく、トレーナー父やウララ達担当ウマ娘8人もいた。

 

やよい「勿論、トレーナーくんと共に戦ったウララくん達も同じだ! 本当にご苦労だった!」

ハルウララ「ありがとー!」

メジロラモーヌ「よくってよ」

 

 敬語を使わないウララとラモーヌにトレーナー父は辟易していた…。

 

やよい「そこでだ! この1年間頑張った褒美を取らせたいと思うのだ!」

トレーナー「え、宜しいんですか?」

やよい「ああ! 本来であればTSで優秀な成績を収めたウマ娘やトレーナーには賞を贈られるのだが、ダシマカップにはそのようなものはなかった! よって、私のポケットマネーから支出する事にする!」

ライスシャワー「えっ!!?」

ナイスネイチャ「…いいのかな」

 

 また、他の生徒達が騒いだりしないかな…と、ネイチャとライスは心配になっていたが、

 

キングヘイロー「当然の結果よ」

キタサンブラック「寧ろ今までトレーナー科の生徒とかに妨害されたんだから、バチ当たりませんって」

 

 キングとキタサンが貰って当然だとばかりに踏ん反り返るとダンツは苦笑いして、カフェは困惑していた。

 

トレーナー父「…で、何を贈呈してくれるんだ?」

やよい「うむ! ここは豪勢に温泉旅行はどうだろうか! それも北海道だ!」

「北海道!!?」

 

 やよいの言葉に皆が驚いた。

 

トレーナー「…え、マジでいいんですか?」

やよい「勿論だ! 是非ゆっくりしてくれたまえ!!」

 

 こうしてトレーナー達は温泉旅行に行くこととなった(引率者はトレーナー父である)。

 

 しかし、問題はここからだった。

 

***************************

 

「お願いします!! 私達も行かせてください!!」

 

 なんと言う事だろう。選ばれなかったウマ娘一同が理事長室から出てくるなり、土下座して頼み込んでいた。ハヤヒデ、タイシン、ブライアンはゴミを見る目でそんなルドルフ達を見ていて、チケットはただ困惑していた。

 

トレーナー父「なぜだ?」

メジロアルダン「いや、それは…その…」

メジロドーベル「本来であればアタシ達も同じチームで戦っていた筈よ!」

メジロパーマー「あ、何ならアタシ達は自腹で行くので…」

トレーナー父「当たり前だろう」

 

 トレーナー父がそう言うと、空気が止まった。その手があったかと言わんばかりに…。

 

トレーナー「親父…」

トレーナー父「よし、中止だ」

「待て待て待て待て待て待て!!!!!」

 

 

 そんなこんなで旅行当日

 

「北海道だぁー!!!!」

 

 トレーナー一行は飛行機で北海道の新千歳空港まで向かった…。

 

トレーナー「改めてみると大所帯だな…」

トレーナー父「…マジで自腹で来やがった」

キタサンブラック「ねー。しつこい」

サトノダイヤモンド「キタちゃん。一応私もいるんだけど…」

キタサンブラック「まあ、ダイヤちゃんはその気になれば…」

メジロドーベル「はい、そこ依怙贔屓禁止―」

トレーナー父「もうキタとドーベルだけでも強制送還するか」

 

 トレーナー父がそう言うと、キタとドーベルは土下座した。

 

キタサンブラック「勘弁してくだせぇ!!!」

メジロドーベル「どうかお慈悲を!!」

トレーナー父「おい。手綱しっかり握っとけ」

メジロライアン「本当にすみません…」

 

 トレーナー父がライアンとパーマーにガンを飛ばしながら言うと、ライアンは涙目で謝罪していた。かわいそう…。

 

 で、まあBNWとブライアンも連れてきた…。

 

ウイニングチケット「…アタシ達も来て良かったのかな」

トレーナー「いいんじゃないッスか。親父がいいって言ってますし」

ナリタブライアン「それよりも肉だ。肉を食わせろ」

ビワハヤヒデ「お前という奴は…」

 

 肉の事ばかり考えているブライアンにハヤヒデやグルーヴは呆れていた…。

 

トレーナー「で、これからホテルに向うの?」

トレーナー父「ああ。バス乗り場に向かうぞ。ついてこい」

 

 そう言ってトレーナー父が先導してバス乗り場に向かう。

 

 バス乗り場に向かうと、バスが2台用意されていた。

 

トレーナー父「二手に分かれる。1号車はオレ、玲那とその担当ウマ娘8人、オレの担当ウマ娘4人。2号車はそれ以外だ」

「え~~~~~~~~~~~!!!!?」

トレーナー父「えーじゃねぇんだよ。2号車に乗る奴はついでなんだ。当然だろう」

メジロドーベル「ア、アタシ達も一応決勝…」

トレーナー父「他の連中を納得させられたら乗ってもいいぞ?」

メジロドーベル「という訳で皆! 納得して!!」

 

 この後、ドーベルは強制的に2号車に乗せられた。

 

シンボリルドルフ「生徒会長として私が…」

ナリタタイシン「副会長がいるんだから大丈夫でしょ」

ナリタブライアン「見苦しいぞ」

 

 ルドルフも悪あがきをしようとしたが、ブライアンとタイシンに一蹴された。

 

 そんなこんなでバスに乗り込むトレーナー達。

 

メジロラモーヌ「貴方はどこに座るのかしら?」

トレーナー「んー…。まあ、ここで立ち往生してもつっかえるから、ここにしよう」

 

 トレーナーが座るとラモーヌも隣に座った。

 

キタサンブラック「ああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーっ!!」

ナイスネイチャ「はいはい。騒がないの。東トレーナーにまた怒られるよー」

 

 そう言ってネイチャがキタサンを回収すると、全員席に座った。

 

トレーナー父「シートベルトしめろよ」

「はーい」

ハルウララ「それじゃ、しゅっぱーつ!!!」

 

 

 こうして、トレーナー達を乗せたバスはホテルへと向かっていった…。

 

 

 ちなみに2号車はどうなっているかというと…。

 

メジロドーベル「このままで終わると思わない事ね…うふふふふふふふふ」

 

 

 

つづく

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。