私は聖女じゃねえんですよ   作:苦闘点

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 設定を練り練りしている時間が1番楽しいまである。練り練りし過ぎて時間だけ経つのは考えものですがね。
 
 あ、感想とここすきをくれると私はとても喜びます。特に感想は嬉しいです。どしどしください。どしどし。


※ヴェルグリンドの呼び方を修正しました。


第13節 星王竜式鬼畜修行

 

 

 ナスカ王国に来て一日目は激動だった。物理的移動距離がとんでもなかったのもあるけど、主に信仰対象の神様(笑)が笑い事じゃない事をしてくれた為、精神的にクソ疲れた。

 

 

 にも拘らず、現在の俺はすこぶる快調である。

 それは何故か?

 

 

「…………」

 

「あ、おはようございます、カレン。昨夜はよく眠れました?」

 

「……はい、とても。気持ち悪いくらい気持ち良く眠れました」

 

 

 ホント、ビビったよ。昨日の夜、空気か?ってくらいモフモフフワフワのベッドにダイブしたと思ったら、次の瞬間朝日が出てたんだもん。体の疲れが無限の彼方へさあ行くぞしてたんだもん。

 

 怖ぇよ……特権階級怖ぇよ……。今目の前にある食事も豪華だし、前世でも見たことない料理がいっぱいあるよ……。

 

 寝起きなのにテンションが全く変わらないルシアが、料理の説明を軽くしてくれた。知らない料理ですね、はい。

 

 

「まだカレンはこちらの生活に慣れていないでしょうから、今日はカレンの元いた村近くでよく食べられている料理にしてみました」

 

「それは、どうも。でも私のいた村、そこそこなド田舎なんであまり気遣わなくてもいいですよ? そもそも、私は普段山菜とか食べてたので」

 

「おお、何かシスターらしいですね」

 

「らしいではなく、本物なのですが」

 

「すみません、カレンは本当に全くシスターらしくないので」

 

「この恰好が目に入りませんか? どっからどう見てもシスターでしょう」

 

「言動がアレなので……」

 

「ルシアってさては結構歯に衣着せませんね?」

 

 

 お姫様のくせして言いたいこと全部言ったなこの子。気にしてないとはいえちょっと傷つくぞ。

 

 

「ヴェルダナーヴァとルドラの姿が見えませんが、まだ寝てるんですかね?」

 

「ヴェルダナーヴァ様は、諸用があるから皆で食べていてくれと。兄様はそろそろ起きてくると思いますよ」

 

「ふあぁ〜……お〜、朝早ぇなお前ら」

 

「おはようございます兄様。もう、寝癖がついていますよ? 取るのでジッとしててください」

 

「貴方……あのベッドで寝ておいて寝起きが悪いとかふざけてるんですか?」

 

「んで俺様は朝っぱらから文句言われなきゃならねえんだ?」

 

 

 信じられん、あのベッドと同等かそれ以上の寝床があって、寝癖までついてるなんて……俺が住んでた教会のベッドで寝た日なんか、頭が爆発するんじゃないか?

 

 アフロのルドラ……フッ、ちょっと見てみたいかも。

 

 

「何かふざけた事考えてね? お前」

 

「いえいえ何も。それはそうと、聖人とかの精神生命体、でしたっけ? それにも睡眠とか食事って必要なんですか?」

 

「必ずしもしなければならないものではありませんが、眠れば疲れは取れますし、食べればそれを魔素に変換することもできます。何より規則正しい生活をすることが一番ですから」

 

「ま、お前はまだ聖人になったばっかだから、まだ寝んのも食うのも必要だがな。俺様くらいにもなると、一ヶ月ずっと剣を振り続けることも訳ねえけど」

 

「そうですか、便利なもんですね」

 

 

 それから三人で朝食を食べた。

 なんか長いテーブルに三人だけというのも落ち着かなかったが、ルシアが気を遣ってくれて人をはけさせたんだろう。本当、ルシアには頭が上がらない。

 

 ちなみに、料理の味はあんまり分からなかったけど、取り敢えず凄く美味しいってことは分かった。貧乏舌で申し訳ない。

 

 そういえば、食事の時にこんなことを言われた。

 

 

「実は、もう一人カレンにご紹介したい方がいるのですが、生憎と今は城を出ていまして。今日には戻ってくると思いますよ」

 

「へえ、 ルドラとルシアのご兄弟の方ですか?」

 

「いえ、ヴェルダナーヴァ様の妹様です」

 

「アレを見た後だと嫌な予感しかしないのですが」

 

「師匠をアレとか言ってんじゃねえよ。それに、グリュン……その妹な。俺様の相棒だから。悪いようにはならねえよ」

 

「ルドラの相棒とか、余計に嫌な予感しかしないのですが……」

 

「上等だコラ、早速兄弟子の威厳見せてやろうか?」

 

 

 ヴェルダナーヴァの妹でルドラの相棒……どうしよう、ルシアという光があるのに、男二人の悪いイメージが強すぎる。

 まだルシアのような天使の可能性も残ってるので、希望は捨てずにいきたい。

 そのヴェルダナーヴァの妹の話をしている時、ルドラが微妙な顔をしてたのは何でだろうか。

 

 

 そんな事を思い出しながら、俺は王城の広間っぽいところでヴェルダナーヴァを待っていた。ルドラとルシアは公務があるのだそうだ。

 やっぱりちゃんと王子と姫様なんだなとか考えていると、丁度よくヴェルダナーヴァが転移で帰ってきた。

 

 

「待ちくたびれましたよ。何処行ってたんですか?」

 

「ごめんね、ちょっとカレンの修行に必要な物を取りに……」

 

「?」

 

「星の内核までフラッとね」

 

「そんなコンビニ感覚で……?」

 

 

 やっぱりイカれてるよこの竜。

 というか、俺の修行にそんなもの必要なのか。なんか怖くなってきた。マグマに足湯とかさせられるんだろうか。

 

 

「それじゃあ、早速修行といこうか。今日はカレンとマンツーマンで」

 

「私は構いませんが、ルドラは文句言いませんか?」

 

「大丈夫。ルドラにはボクの並列存在……分身みたいなものの相手をしてもらうから」

 

「何でもアリですねホント」

 

 

 ヴェルダナーヴァと一緒にだだっ広い広間にやってきた。ルドラが使ってる訓練場的なものの一つらしい。

 

 

「さてと、それじゃあ始めようか」

 

「そう言えば昨日聞きませんでしたが、私って何の修行するんですか? 剣ですか? それとも魔法ですか?」

 

「カレンはねぇ……これ」

 

 

 そう言ってヴェルダナーヴァは手の平と拳をパァンと合わせた。

 俺はそれを無言で見つめたあと、ヴェルダナーヴァに「これ?」って感じでグーを見せた。

 満足気に頷かれた。

 

 

「……ステゴロで戦えと?」

 

「カレンには一番合ってるかなって」

 

「ディスですか?」

 

「まさかまさか。ちゃんと理由はあるよ」

 

 

 ヴェルダナーヴァが言うには、俺は体内のエネルギーの扱いに長けているらしい。

 確信したのは昨日の俺の進化だそうだ。普通、人間から仙人を飛ばして聖人に進化するのに必要な膨大なエネルギーを、俺一人で抑え込むのは不可能が過ぎることだったのだ。

 

 ただご存知の通り、やってみたら出来たので俺はエネルギーの扱いに長けているのだと。で、それなら全てのエネルギーを自己内で完結できる格闘戦か魔法戦が合っているらしい。

 

 

「いやふざけてんですか。そんなロンドン橋並に危ない橋を最初の修行に持ってきたんですか?」

 

「危なそうだったら助けるつもりだったさ。あ、それと格闘戦を選んだ理由だけど。カレンの目標はボクをぶん殴ることだろう? それなら拳を鍛える以外無いかなって」

 

「あ〜……確かにそれはそうですね」

 

 

 というわけで、俺はヴェルダナーヴァにステゴロ格闘戦を習うことになった。

 聖職者らしくはないけど、まあ良しとしよう。強くなれれば手段は問わないのだ。聖闘士〇矢みたいなもんだろ。聖属性だしほぼほぼ同じだ。

 ちなみに魔法に関しては今度ルシアが教えてくれることになった。

 

 服はこのままでいいと言われたので、俺は動きやすいように髪を簡単に結っておいた。俺も何かと女子らしくなったと思う。

 

 

「まずちょっとした座学をやろうか。この世界の肉弾戦は、基本的に“闘気”を操って行うんだ」

 

「闘気?」

 

「体内の魔素を練ることで生み出すことが出来る、俗に言うオーラみたいなものだね」

 

「ああ、ルドラとかノワールから薄ら感じたアレですかね?」

 

「そうそう。その闘気を操って身体や武器を強化するんだ。“気闘法”なんて呼ばれている」

 

 

 漫画みたいな設定だなー。魔法がある時点で今更だけど。

 

 なんて思ってるとヴェルダナーヴァから手を差し出された。反射的にそれに握手し返すと、視界がブレて俺の体が地面に叩きつけられた。

 

 

「グェッ!?」

 

「フフッ。慣れてくるとこうやって、相手の気も操って転ばせるなんてことも出来る。まあこれはもっと先に教えるよ。取り敢えず受け身の練習からだね。今のカレンの体術のレベルは子どもに毛が生えたくらいだからね」

 

「いった……そういうことですか、分かりました。ではその前に一ついいですかね」

 

「何かな?」

 

「私の痛覚が無効されていない件について」

 

 

 今も背中がジンジンとなっているコレは、約20年振りに感じる痛みだ。懐かし過ぎてクソ痛いわ。

 

 俺にはこの世界に転生してから持っている『痛覚無効』のスキルがある。これのおかげで今まで魔物にも特に恐怖無く戦えてこれたとも言える、有難みを実感しづらいがとても重要なスキルだ。

 

 これがどうしてなのか、ヴェルダナーヴァに転ばされた体が痛みを感じている。

 

 

「痛みっていう世界の法則を完全に無効化する術なんてものは、スキルであろうと存在しないんだよ。何についても、必ず綻びや裏技があるものなんだ」

 

「難しく言ってますが要するに?」

 

「ボクとカレンとの“魂の回廊”を通って、カレンの『痛覚無効』を切断しておいたよ。修行には痛みがあった方が効率が良いからね。あ、ついでに『精神攻撃耐性』も切っておいたから、早く受け身を覚えないと痛みで立てなくなると思うよ?」

 

「鬼ぃ!」

 

「残念、竜でした」

 

 

 この鬼(竜)師匠、柔らかい笑顔を浮かべておきながらとんでもない鬼畜メニュー組んできやがった。

 

 つーかヤバい。遅れて来たけどクソ痛い。前世での死ぬ間際に感じた痛みに匹敵するくらいだ。泣きそう。てかもう半ベソかいてる。

 

 

「あ、あの……なんか痛過ぎません? ただ受け身失敗しただけですよね?」

 

精神体(スピリチュアルボディ)への攻撃の痛みは、物質体(マテリアルボディ)へのそれの比じゃないからね。ルドラだって耐性切りながらコレやるよって言ったら、全力で逃げるだろうね」

 

「そんな修行とも言えぬ拷問を弟子一日目の私にしないでくれません!?」

 

「まあまあ、限界はコッチで見極めてあげるから安心して。回復魔法も使っていいからさ」

 

「何をどう安心しろと!?」

 

「ほらほら、口じゃなくて体動かそっか」

 

「うわっ、ちょっまっ!? いったぁい!!」

 

 

 

 

 

 …………一時間後

 

 

「ヴァッ!?」

 

「ボクはカレンの中の魔素を気操法で捻じ曲げて転ばしてる。それを意識してごらん」

 

「いや、意識しようにも痛みでそれどころじゃ……」

 

「ま、時間は沢山あるから気長にやろうか。ほら立って立って」

 

「この……! その気操法ってので無理やり立たせるやつヤメロォ!」

 

 

 

 

 

 …………三時間後

 

 

「……冷静に考えて、やっぱ痛みって必要です? 逆に効率悪くなってません?」

 

「そんな事無いさ。何より、聖人とかの精神生命体になって痛みに鈍感になると、自分の身を顧みずに特攻なんて事もしちゃうからね。ボクの知ってる子に、精神体どころか星幽体(アストラルボディ)にまで直接苦痛を与えてくる悪魔なんかもいるしさ。恐怖だって立派な防衛反応だよ」

 

「何ですかその性格の悪さが煮詰まったような悪魔は。……もしかして黒いのじゃ無いですよね」

 

「アハハ、そう言えばカレンは(ノワール)に会ってたんだったね。大丈夫だよ、(ノワール)は結構分別のある方だから」

 

「アレで……?」

 

 

 

 

 

 ………………八時間後

 

 

「ちょっと物申したい事があります!」

 

「はい、何かな?」

 

 

 もはや全身をつんざく痛みにも慣れて(麻痺して)きた頃、俺は地面に転がった状態で鬼畜師匠に意見した。

 ホントは五時間くらい経過した時に思ったことだが、とうとう我慢の限界になった。

 

 

「いつまでやるんですかこの拷問は!?」

 

 

 もう我慢できない。痛みに麻痺してきたことで闘気ってやつを何となく分かるようになってきたり、受け身も段々取れてきているようになっているにしても! もういいだろう! もう受け身はいいだろう! 早く俺をこの無限転がり地獄から解放しろ!

 

 俺のその訴えに、ヴェルダナーヴァは頬を掻きながら答えた。

 

 

「いや〜正直ボクも驚いてる。何でそんなに元気なのカレン」

 

「私が聞きたいですよこのクソ師匠!!」

 

 

 薄々感じてたけど、コイツ人に教えんの下手なんじゃねぇの!? 元創造主の現最強竜だから人の尺度が分からないんじゃねぇのか!? 弟子の状態ぐらい把握してろや!

 

 

「アハハ、それは冗談として」

 

「マジぶち殺しますよマジで」

 

「今までに無いガチトーンだね。話を戻すと、カレンの中の魔素だけど、実は普通とちょっと違うんだよ」

 

「……特殊体質的な?」

 

「いいや、カレンの『聖者(キヨキモノ)』のせいだね。体内の魔素を聖属性が付与されて、自動的に回復してるらしい。スゴいね」

 

「……それは精神攻撃耐性みたいに貴方の方から切断出来ないんですか?」

 

「えー? 長く修行できるんだし、丁度良くない?」

 

「いや切れよ、今すぐに」

 

「うーん、口調のブレが過去最高」

 

 

 とうとう疲れと痛みと怒りが限界で素の口調が飛び出てしまった。スマン神父様。それもこれもアンタが信仰してた竜がクソ鬼畜外道だったからだよ。今からでも信仰を考え直しません?

 

 

「残念だけど、『聖者』を切っても聖属性の魔素は残り続けるよ」

 

「…………(スッ)」

 

「コラ、無言で中指を立てない。ルシアに怒られるよ? それにコレについてはボクは悪くないし」

 

 

 うるせえ、やり場を失った俺の怒りを喰らえ。

 

 

 その後、結局時間も時間なので今日の修行は終いになった。

 俺の意図せぬリジェネ体質により、ルドラとルシアの元に戻った時には痛みも引いていたし疲れもあまり無かった。

 

 

 Fu〇ッッッ!!!!

 

 

 

 

 

△ ▼ △ ▼ △ ▼ △ ▼

 

 

 

 

 

 俺とルシア、ルドラの三人は王城の居住スペースっぽい場所で寛いでいた。こんな立派な城にリビングみたいな空間があるとは驚いた。

 そこで俺はルシアの横でグッタリとしていた。

 

 

「あ゛〜〜……そんなに疲れていない自分の体が恨めしい……」

 

「一日目なのによくめげずに頑張りましたね。偉いですよカレン」

 

「うぅ……なんか変なのに目覚めそうです」

 

「疲れてねぇんならルシアの慰めは要らねぇな? おし離れろ」

 

「イヤですよ、なに同性同士の触れ合いにケチ付けてんですか。シスコン甚だしいですよルドラ」

 

「オメェはなんか只の女って感じがしないんだよ、どっちかっつうと俺寄りだろお前」

 

「自分の妹の肩に顔を埋めたいなんてとんだ変態シスコンですね」

 

「誰がんな事言ったよ!?」

 

 

 コイツ、勘が良いな。俺の前世が男であることに勘づくとは。

 ま、今の俺は中身も四割くらいは女の子だし、ルシアとイチャイチャしても全く問題無いんだよ。残念だったなルドラ。

 

 俺はルシアの後ろに回り、そのまま俺の膝に座らせた。俺の方がちょっと背が高いので丁度よくハマった。

 

 

「? フフ、カレンは可愛いですね〜」

 

「…………フッ」

 

「よしコラカレン、上等だ。今日の修行の成果がどんなもんか、兄弟子が直々に確かめてやるよ」

 

「へぇーん、いいですよ。じゃあハンデとして貴方は身体強化もスキルも魔法も無しの素の肉体だけで。私は何でもアリってことで。いきますよオラァ!」

 

「うわっ!? テメェいきなり炎使ってんじゃねえ! 室内だぞ!」

 

「流石にそれはダメですよカレン!? 部屋が燃えてしま……え?アレ? 燃えてない? え?」

 

「隙ありルドラァ!」

 

 

 そして始まった俺とルドラの小学生同士のような取っ組み合い。止める要因のルシアは俺の聖弔炎(イグニス)を見て何やら黙ってしまったので、俺たちを止められる者は誰もいない。

 

 ルドラは律儀に俺が言ったハンデを守ってくれてるので、割といい勝負になっている。それでも俺が押されるのはやっぱりレベルの差か。一発も入らん。

 

 

「こんの……! 大人気ないですよ兄弟子! 妹弟子に勝ちを譲る器量はないんですか……!」

 

「テメェこそ、兄弟子を立てる謙虚さはねぇのか…………っ!!??」

 

 

 突如、俺に馬乗りになっていたルドラが息を飲んで押し黙った。次いでダラダラと冷や汗が出てきた。聖人でも冷や汗って出るんだ。

 

 ギギギ……と古い人形のように後ろに振り返るルドラ。ルドラの拘束から抜け出してその方を見る俺。そしてルシアは真剣な顔で思案していたのを中断し、笑顔でその方を見た。

 

 

 

 部屋の入口にいたのは、傾国の美女だった。

 高熱の炎を思わせる蒼い長髪をシニョンにし、魅惑的ながらも均整の取れた肢体に龍をあしらったチャイナドレスを纏っている。

 超絶美人レベル1000みたいな人だ。迫力ある美人ってこういう人のこと言うんだなって思う。美しさの意味でも怖さの意味でも迫力がある。

 

 うん、怖いのだ。なんかよく分からないけど、チョー怖い。全身からズモモモモってオーラが出てるのを感じる。俯いてて顔が見えないのが尚更怖い。

 しかもそのオーラが、何故か俺とルドラに対して向けられてるようだ。

 え? 俺何もしてない。この人と初対面のはず! こんな美人怒らせるような事何もしてない!

 

 

 俺が内心ビビり散らかしていると、ルシアが美人さんへ嬉しそうに声をかけた。

 

 

「おかえりなさい、グリン義姉(ねえ)さん! 実は前からヴェルダナーヴァ様が言っていた……」

 

(ん? グリン義姉さんて……)

 

 

「────── だ…………」

 

 

「誰よその女!!!」

 

 

 

 ようやく顔を上げた蒼髪美人さんは、怒髪衝天といった様子で俺を指さした。

 

 

 

 ………………ん? 俺?

 

 

 






 早くこの五人の仲良いとこを書きたい。
 我が筆よ! 動くのだ!
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