BanG Dream!! ~rose of shadow~ 作:tora酸
それではお楽しみください。
「・・・・・・ここで死ぬってどういうことですか!!」
私はあまりの言葉に語気を強めて問う。
「どういうこと?言葉の通りです。」
彼はきょとんとした様子で答える。
「・・・・・っ!?」
あまりにもたんとした様子に私は一種の恐怖さえ抱いた。
まさか、彼はここまで壊れていたのか?
今まで彼の異変に気づけなかった自分に怒りが湧いてくる。
「死ぬって・・・・そんな気軽に言わないでよ!!」
日菜が彼へそう叫ぶ。
日菜だってあの言葉に異常性を感じ取ったのだろう。
「気軽?・・・・・日菜姉にはそう見えるの?」
「えっ・・・・」
「僕は軽い気持ちでここに居るわけではないよ。少なくとも僕はここから離れるつもりは毛頭ないよ。」
「そんな・・・・・」
彼の言葉から決意を感じ取ったいや感じ取ってしまった私達はだんまりしてしまう。
「・・・・もう何もないなら、帰ってください。」
彼は冷たく私達をあしらう。
何が彼はここまでさせる?
・・・・いや私・・・・私達はわかっているはずだ。
11歳の少年にここまでのことをさせてしまう理由を。
「優・・・・これがあなたへの贖罪になるかわからないけど。一つ聞いてほしいことがあるの。」
湊さんが口を開き、彼に言った。
恐らく湊さんの本当の思いというものだろう。
もしかしたら、これが彼の考えを変えてくれるかもしれない。
「・・・・ああ。もしかしてメールの件ですか?」
どうやら彼は察しが付いているらしい。
「・・・・ええ。せめて、これを聞いてほしくて。」
彼は少し黙り、口を開く。
「それを聞いて僕の何を変えくれるんですか?」
「・・・・・それは・・・・」
「この思いの何を変えてくれるっていうんですか!!!?」
彼は語気を強めて言う。
「たとえこれで友希那さんの思いを聞いたとして僕の何が救われるですか!?」
「なんであんたらは僕をそこまでして止めようとする!?もういいじゃないですか!!所詮会ってほんのちょっとの関係でしかないんですよ!!僕のことなんか忘れて5人でRoseliaをやればいいじゃないですか!!!!!」
彼は怒りの言葉を口にする。
そんなこと・・・そんなことあっていいわけない!!
「忘れるわけないでしょ!!!」
「・・・!! 友希那・・・・」
「確かに会ってほんのちょっとの仲かもしれない。でも!!あなたは私達の大事な仲間。忘れるわけがない。」
「散々Roseliaに私情を持ち込むなと言ってた人の発言とは思えませんね。」
湊さんの思いを彼は跳ねのける。
「そんなこと言おうが僕の気は変わりませんよ。」
「優・・・ 友希那は優のこと・!!」
「その友希那さんがRoseliaを壊したんじゃないですか!!壊しといてそのセリフは都合が良すぎるんじゃないですか!?」
彼の思いは変わらないのか・・・・・・
私には何かできないの!?
彼の思いを受け止めてあげる方法はないの!?
私が唇をかんで、彼をじっと見ていると。
トントン
まりなさんが私と日菜の肩を叩く。
「紗夜ちゃん、日菜ちゃん。」
「まりなさん・・・どうしたんですか?」
彼女は言葉を続ける。
「今の優は本当の気持ちを出せてない。」
「優君の本当の気持ち?」
「そう。今のあの子は私達を追い払う為にたぶん虚勢を張ってる。」
「まりなさんはわかるの?」
「うん・・母親としての直感だけどね。」
「でも・・・・私達には・・・何も・・。」
「そんなことはない。あの子にとって紗夜ちゃんと日菜ちゃんはかけがえのない大切な人。私は母親という立場でありながらあの子悩みに気づいてあげれなかった。いや、気づいてたけど解決しようとしなかった。そんな私に今のあの子に言葉をかける資格はない。」
「まりなさん・・・・」
「あたしとおねえちゃんならできるのかな?」
「お願い!!!あの子を止めて上げて。何もしてあげられなかった私の代わりにお願い・・・・」
まりなさんは涙を浮かべ私達にお願いする。
「・・・・わかりました。私達に出来るだけのことをやらせていただきます。」
「そうだね!!優の心声(ほんね)聞いてあげよう!!」
私と日菜は優君の前に立つ。
「まだいたんですか。そろそろしつこいですよ。」
彼は自分の姿勢を崩さない。
でも!!彼の思いを引き出すには。
「優君。いつまでそんな虚勢を張り続けるんですか?」
彼は不意を突かれたのか動きが固まる。
「・・・・は? 急に何を言い出すんですか?虚勢を張っている様に見えますか?僕が。」
彼は冷静を取り繕っているようだが今明らかに動揺したのを私と日菜は見逃さなかった。
「うーんそうだね。あたしとおねえちゃんからしたら泣き虫の優が必死に頑張って涙をこらえてるようにしか見えないかなー。」
私に続いて日菜が彼へ言葉をかける。
「大した頭ですね。いつ僕が泣き虫だったっていうんですか?」
ツッコむとこそこのなのかと思ったがどうやら効いてはいるようだ。
しかし、このままじゃ埒が明かない。
何か一言。一言でもいいあの子の思いを引き出せる言葉を・・・・・
「もう終わりですか・・何か起こそうとしたみたいですけど無駄でしたね。」
ふと私の頭に一つの行動が浮かぶ。
私は日菜と顔を合わせる。
日菜も何か察したのかグっっと親指を出す。
これが・・・おそらく最後のチャンス。
行くんだ!!あの子を救う為に!!
私と日菜はゆっくりと歩き出す。
「さ、紗夜!?日菜!?急にどうしたの!?」
一歩また一歩と彼へ近づいていく。
そうして彼の目の前へ着いた。
「どうしました?もう何もないから力づくで戻そうってことですか!!」
彼が言葉を吐くがそんなことも気にせず私と日菜は。
「っ!?」
そっと優しく彼を抱きしめた。
「な、何をすんの!?二人して!?」
「もう・・・いいの。自分の気持ちに正直になっていいのよ。」
「何がだよ!!もう僕は嘘なんて・・」
「それが嘘なんだよ、優。優は嘘を吐くときいつも以上に気丈にふるまう。」
「何を根拠に・・・離して、離してよ!!」
彼は少し暴れるがそれを強く抱きしめ
「離しません、絶対に離しません。」
「なんで・・・・なんで赤の他人にそこまでできるんだよ!!二人は!!」
「赤の他人になんかじゃないよ。」
そう私達は・・・・
「私は」「あたしは」
「あなたの」「君の」
「「お姉ちゃんだから。」」
「・・・!!!!!」
その言葉がチェックメイトだったのだろう。
彼は途端に力を抜き泣き始める。
「そっか・・・・二人は・・・ぼくのこと・・・そこまで。」
「当たり前・・・グスッ・・・でしょう。どれだけ・・・心配・・したと思ってるの・・・」
私と日菜もつられて涙を流す。
「だから・・・君も・・・正直話していいんだよ・・・」
「うっ・・・・・・うわああああああん!!!!」
彼は声をあげて泣く。
「ごめんなさい!!ただ・・・・ただ怖かったんだ・・・もう大切な何かを失うのも傷つけるのも・・・!」
「・・どうして・・・・そんなにまで!!」
「紗夜姉の気持ちを知らずに傷つけたのがずっと苦しくて、Roseliaがなくってしまうっていう事実が嫌で耐えられなくて・・・」
「ごめんね・・・・ごめんね・・!私の問題にあなたを巻き込んで・・・・」
「僕が勝手に突っ込んだだけだよ・・・・紗夜姉は何も悪くない。」
「もう大丈夫だよ。これからはどんなに辛くてもあたしとおねえちゃんがずっと傍にいるから。」
「僕・・・・・・・・・・もう寂しくない?」
「当たり前です。私達がそんな思いさせません。だから、その涙を拭いてください。」
「・・・グスッ。うん!!」
彼は満面の笑みでそう言った。
「やっぱり優は笑ってる顔が一番ルンっ♪てするね。」
「日菜姉、恥ずかしいからそういうのは////」
「恥ずかしがるな~うりうり。」
「ふふ。あなた達は。」
私達は彼の手を握り皆のもとへ戻る。
「優!!もー心配させて。よかっだぁぁぁ。」
今井さんが勢いよく彼に抱きかかった。
「リサさん・・・・・ごめんなさい。」
「いいの!君が笑顔になってる時点でお姉さんは満足だよ。」
「そう・・・ですかね。」
彼のもとへ3人も駆け寄ってくる
「優~あこお姉ちゃん心配させるなんていい度胸だよねー。」
「ごめんなさいあこさん。」
「謝る意思があるならごめんなさいあこお姉ちゃんでしょ。」
「ごめんって~許してあこお姉ちゃん~。」
彼がちょっと甘えん坊な感じで言う。
「(* ̄▽ ̄)フフフッ♪可愛い弟の言葉に免じて許してしんぜよー。」
効果てきめんですね・・・・・
やはり、この子破壊力はすさまじい。
恐ろしい子・・・・!
私が少女漫画風になって固まっていると。
「優君・・・・・本当に・・・良かった・・・」
白金さんが彼の頭を優しく撫でながら言う。
「燐子さん・・・・・・」
「・・・・・・・」
「黙ってないで、こっちに来たらどうですか?湊さん」
「私は・・・・・・」
湊さんが黙っていると優君が自分から彼女に寄っていった。
「友希那さんっ。」
彼はそう言うと、彼女に抱き着いた。
「・・・・・これは・・?」
「ごめんなさい。僕が友希那さんのこと何も考えずにあの時出てっちゃって。」
「どうして・・・謝るの・・・・。私はあなたを・・・・・」
「僕があの時友希那さんの変化に気づけてればみんなを傷つけずに済んだかもしれない。」
「そんなことない・・!!悪いのはあなた達の気持ちを利用した私の責任だから・・・そんなに自分を責めないで・・・」
「やっぱ友希那さんは優しい人ですね。こんなにもあったかいんだから・・・・」
「・・・ごめんなさい・・ごめんなさい・・・そして、ありがとう・・・・。」
彼女は優君を抱きしめ謝罪の言葉を述べる。
湊さん・・・・・
「友希那さん。」
「・・・・何?」
「今から話してくださいよ。友希那さんの本当の思いってのを。」
そういえば、そういう話で集まったんでした私達。
優君の件ですっかり忘れそうでした。
「・・・・・いいの?」
「いいに決まってますよ。ね、皆さん。」
全員うんと頷く。
そして、湊さんは話し始めた
彼女がフェスを目指す理由。
そして、彼女のRoseliaへの思いを。
どうやら、彼女がフェスを目指す原因としては父親が関わってるらしい。
かつて、プロのバンドとして活動をしていた彼女の父親がある事件をきっかけに音楽を引退することになってしまったらしい。
彼女はそんなお父さんの為にフェスを目指していたそうだ。
「・・・・これが私の本当の気持ち。あなた達に私情を持ち込むなと言っていた私が何より、自分の私情で音楽をやっていたまったく矛盾に満ちてるわよね。」
彼女は自嘲気味に喋る。
確かに彼女は私情で音楽をしていた。
でも、果たしてそれは悪いことだろうか?
最初は皆個々の理由でここにいたはずだ。
なのに湊さんだけを責めるのは違うだろう。
そして・・・なにより。
真っ先に口を開いたのは
「確かに・・・矛盾はしてます。でも、ここに居る全員私情で集まったはずですよ。」
優君だった。
「いいじゃないですか。私情で音楽をやっても。それとも友希那さんは音楽をするのには大それた理由が必要だと思うんですか?」
「でも・・・・・」
「大事なのはそこじゃありません。一番大事なのは友希那さんがみんながRoselia(ここ)で音楽をしたいかそこだと僕は思います。」
フフッ。
言うようになったわね。
優君はそう言って皆の答えを待った。
「あこは・・・また皆で集まって演奏したい。皆が一緒なことに価値があるんだよ!!」
「・・・そうだね・・あこちゃん・・私ももっと皆さんと・・・したいです・・バンド。」
「アタシもそうだよ。もっとここに居たい。ここで音楽したい。」
「紗夜姉はどうなの?」
最後に私への返答をこう。
私は
「私は、湊さんの行為を許せるかはわかりませんでもRoseliaに居たい。その思いは確かです。」
「素直じゃないなー。ほらっ、友希那さんこれがみんなの意思です。」
「・・・・皆・・ありがとう。」
今やっと皆がまた一つになった気がした。
「これでRoselia再結成だね!!」
「「そもそも解散してない。」」
宇田川さんのセリフに私と湊さんのツッコみが被る。
「フフッ。」
思わず笑みをこぼれる。
「取り合えずそうと決まれば明日から練習ですよね友希那さん」
「そうね・・・優。明日からコンクールに向けてみんなで練習ね。」
「やったー!!」
「・・・・やったね・・・あこちゃん。」
「やっぱこれがRoseliaだよね。」
「これから忙しくなりそうね。」
明日の練習を取り決め、私達はそれぞれ解散する。
※帰り道にて
「いやー大変だったね。まさか優が脱走するなんて。」
「日菜姉~もうそんな言わないで~。」
「こら、日菜そんなに言いません。」
「ハイハイ~。」
私達は3人手を繋ぎながら帰っていた。
前はよくこうやって帰ってたものです。
少し気になったのはまりなさんが距離を取っていることだった。
優君のことで気に病んでいるのかもしれない。
「どうしたの紗夜姉?」
「い、いえっなんでも。」
「そういえば、優ちょっと背伸びた?」
そういえば、少し彼の頭が上に来ているのに気づく。
「フっフっ、なんと2センチも伸びて今年140になったんだよー!!」
彼は誇らしげに言う。
「それでも、あたしとおねえちゃんには勝ててないけどね。」
日菜それはちょっと無慈悲すぎではないだろうか。
「う~、日菜姉と紗夜姉が大きいんだよ~」
「でも、あたしはこんぐらいの方が抱きしめやすいし、可愛いし何よりルンッ♪ってするからいいけどね~。」
「それは激しく同意です。」
「良くないよー、僕ぐらいの年齢ならもうちょっと大きいんだし。」
ぷいっっと頭を振る。
すねちゃいましたかねこれ。
そして、そのまま他愛もないでもかけがえのない会話をしながら私達は家に帰っていった。
次回予告!!!
どうも~皆さんお待たせいたしまた。
月島まりな今回にて復帰でーす!!!
パチパチパチパチ。
すいませんね二回もさぼちゃって。
私も母として色々してきたと思ってましたけどね、本当にあの子の為にになっていたのでしょうかね・・・・
おっとすいません。湿っぽくなっちゃいましたね。
ではでは復帰一回目の
それでは
’再び自分たちの思いを確かめあい。繋がったRoselia
彼女たちはフェスを目指すためあるコンクールに出場する。
完成した衣装を身にまとい青き薔薇達と影の薔薇はまた開花を始めていく’
次回!!!
「Rebirthday」
お楽しみに~