BanG Dream!! ~rose of shadow~ 作:tora酸
それではどうぞお楽しみください。
ザワザワがやがや。
・・・・
え~僕たちは今ある場所の楽屋に居ます。
そう、フェスのためのコンクールの出場バンドの楽屋です。
楽屋といっても他のバンドの方々もいるので結構狭いんですけどね。
「出場者のみなさん、出番の5分前にはステージ袖で待機をお願いします!」
「本コンテストは公開イベントでたくさんのお客さんが来ていますがくれぐれも審査や運営情報の漏洩には注意を・・・」
運営スタッフの方が注意事項と呼びかけを行っている。
このコンテストまで書類と音源審査があったがこちらはあっさりクリアしている。
「ああっ、やばっ!!メンテ用のスプレー・・・!」
どうやらリサさんが忘れ物をしてしまったらしい。
僕の分のスプレー何処かになかったかな。
僕がそうこうしているうちに
「忘れ物には注意って、連絡したじゃない。 はい」
「あ・・・りがとう・・」
紗夜姉が先に渡してくれた。
あれ以来から皆対しての棘がなくなったな。
少しだけど・・・・
「リンリン大丈夫? ステージ、すっごい大きいよっ。
いつかみたいに、真っ青になっちゃわない??」
あこさんの言う通り会場はたくさんの人が見に来ている。
でも、今の燐子さんなら大丈夫な気がする。
「うん・・・あこちゃん・・・でも、わたし最近・・・気づいたの・・・
キーボードといると、守られてる気がして・・・」
「確かに、僕も楽器を弾いてる時はなんだかいつも自分より強くなれてるそんな感じがします。」
「あこもドラム叩いてる時は無敵!って感じがするんだよね。」
僕たちがワイワイ話していると
「あこ、優。他の応募者もいるんだから、あまり騒がないで。」
友希那さんに怒られてしまった。
「・・・Roseliaってもっとクールなバンドだって聞いてたけど・・・・意外と普通で、拍子抜けだわ。
あとあの男の子小学生じゃない?あんなちっちゃい子がプロレベルなの?」
ムカッ
他の参加者の言葉にちょっとイラっとくるがスルースルー。
こちとら色々あっとんです。
まぁ5割がたは僕が原因なんですけど。
あと小学生で悪かったな!!
「そう? あたしはバンドって仲いい方がいいと思うけど。ねぇ、それよりこれ、テレビ見てよ。」
「「「!?」」」
「あ、Pastel*Palettes。まだ正式デビュー前なのにプッシュされまくりだよねー。
ギターとドラムの子はうまそうだけどさー」
あれがPastel*Palettes。
日菜姉が所属してるバンドか。
テレビには5人の少女たちが映っている。
メンバーそれぞれの名前がでる。
真ん中のボーカルらしき人は丸山 彩というらしい。
ピンク髪でツインテールいかにもアイドルって感じがする。
僕、全然アイドルわかんないけど。
ギターは日菜姉。
説明不要!!
ベースの人は・・・えっと白鷺 千聖?
全然知らん人だ。
クリーム色の髪色で髪型はロング。
芸能人に居そうな人だなー。
ドラムの人は大和 麻弥。
メガネをかけていて少し茶色味がかった色で短髪の女性だ。
何故だろう何か僕と似たようなシンパシーを感じる。
キーボードの人は、若宮 イヴ。
たぶんハーフかなんかの人だろう。
日本人の面影を感じないこともないが、日本人ではありえないだろう白い髪に青いひとみから外国の人の面影を感じられる。
恐れくヨーロッパかそこらへんだろう。
テレビから目を離すと、少し険しい顔をした紗夜姉が見えた。
まずい、いくらあの件以来から少し仲がマシになったとはいえコンプレックスが消えたわけじゃない。
しかし、僕の心配は杞憂だったのだろう。
よく見ると彼女の顔は妬みというよりやってやるぞというやる気に満ちていたものだった。
やっぱり紗夜姉はこうの方がカッコイイ。
リサさんからスプレーを受け取り、自身のギターに使用している。
そうこうしているうちに時間が近づいてきたため僕たちは衣装に着替える。
途中リサさんと友希那さんが居なかった気がするが気にする必要はないだろう。
僕は燐子さんから衣装を受け取り、離れたところで着替えを始める。
流石に皆に着替えるところを見られるのは恥ずかしい。
しかし、受け取った衣装のあることに気づき僕は固まる。
なッ!?
ザワザワザワザワ
どこぞの賭博碌みたいな効果音が流れている気がするが気にしないようにしよう。
なんで・・・・なんで・・・・。
衣装が女性用の見た目なんだあああああああああああああ!!!!
そう、僕の衣装も紗夜姉達が着るようなスカート、リボン、頭の薔薇の飾りだったのだ。
人がせっかく作ってくれたものにケチをつけるのは違うと思うが、
せめて!!!スカートじゃなくてズボンにしてほしかった・・・・・
少し文句を言ってしまったが燐子さんが作ってくれたんだちゃんと着ないと。
僕は恥を捨て、衣装を着た。
鏡で自分を確認してみる。
衣装は紫と黒をベースに作られており、服の部分は肩だしではなく半袖の様な感じになっている。
スカートは少し長めだ。腕にはサポーターみたいなやつが着いている。
リボンは黒色になっている燐子さん曰くみんなのイメージカラーらしい。
黒・・・影の僕にはお似合いの色だ。
頭には黒と青緑に近い色をした薔薇が着いた飾りがある。
僕みたいな男が着ていいのかなー?
心配をしながら皆のに行く。
そうしたら、
「お~似合ってんじゃん☆ 可愛いよ’優ちゃん’」
「ホント女の子みたいだねー優。」
「ごめんなさい・・・・私・・・男の人の洋服作り方わからなくて・・・・でも・・優君なら・・・女の子が・・・着るような衣装でも・・・大丈夫かな・・って。」
「こ・・・・これは・・!後で写真を撮らせてスマホの待ち受けにさせていただきます。」
「紗夜・・・若干キャラがおかしいわよ。
でも、似合ってるわよ優。」
存外女性陣からの評価は好評だった。
皆気を遣ってくれてるんだよな。うん。
あと、紗夜姉とリサさんは後でちょっとお話だなーぁぁぁぁ!!
「ほ、ほらもう5分前ですよ・・!!僕のことは置いといて皆さん行きましょう。」
「そうね。リサ行けるわよね?」
「へぁえっ!? う、うんっ!だ、だだ大丈夫だよ~! ははは!」
いや絶対大丈夫じゃないでしょ!?
緊張しすぎて何回か噛んでるし。
リサさんは自分の実力にコンプレックスを持ってる節があるからなー。
緊張してしまうのだろう。
よっしここはいっちょ僕がやったりますか!!
「リサさんちょっとこっちに来てかがんでください。」
「えっと、こう?」
「そうそう。」
そうして、僕は
「ギュウーっ。」
屈んだリサさんを抱きしめる。
「・・・へっ!?//////」
「昔よく緊張した時にこうしたら意外とほぐれたんですよー。」
先生直伝の技である。
僕がこれでほぐれてたし、たぶんこれで行ける!!
「あははは・・・・・。でも、ありがと優。」
リサさんはそう言って立ち上がる。
「なんかやれる気がしてきた。」
「なら良かったです。リサさん今までの自分の頑張り信じてあげてください。」
良かった良かった。
「優意外と大胆なのね。」
「いいな~リサ姉。」
「これも・・あの子・・・の魅力かもしれませんね・・・」
「私でもしてもらったことないのに、私でもしてもらったことないのに、私でもしてもらったことないのに」
前言撤回。後ろの約1名からとてつもない怨嗟の声が聞こえる。
これ・・・・僕ライブの後生きてるかな( ^ω^)・・・
「じゃあ、Roselia、行くぞーっ! おーっ!ほら皆も!!」
あこさんが気合い入れを行う。
「「「おーっ」」」
「「やめて、そういうの」」
約3名の掛け声と二名のツッコみが響く。
この二人はこういうの好きじゃないからな。
そのやり取りの後僕たちはステージに向かう。
全員自分の位置に着き構える。
今回の曲で僕はギターを担当する。
位置に着いた僕たちは観客に一礼し、
友希那さんが言う
「それでは・・・聞いてください RE:BIRTH DAY」
一斉に楽器を弾き始める。
今回演奏する曲はRE:BIRTH DAY。
一度はバラバラになってしまった僕たちがまた繋がりあえた。
それを歌った曲だと僕は解釈している。
演奏は問題もなく順調に進んで行く
僕はいつも通り皆をサポートするそれだけだ!!!
楽しい・・・・やっぱり音楽をしている時が一番楽しい。
そして、僕はもう・・・・
紗夜姉と目合わせをし互いの背中を預けあう。
一人なんかじゃない!!
こうやって大切な人たちと音楽ができる。
こんなに幸せなことはない。
僕は今ある精一杯の幸せを噛みしめ、ギターを奏でる。
そして、僕は誓う。
僕は・・・Roseliaの影になる。
青いバラ達を支える影の薔薇。
まだ、皆と表で戦える自信はないけど。
それでも、出来ることはあるはずだから。
その後、何事も問題なく演奏は終了した。
※ライブ後ファミレスにて
「「・・・・・・・」」
「ちょっともー二人とも・・・相変わらずクールだなーーっ」
「冷めてたらこんなところに来ません。」
「そうよ。」
こんなところっていちいちファミレスに失礼だな・・・
こんなに安くご飯食べられるのに。
「そうですよっ!! 紗夜さんも友希那さんもWハンバーグ&エビフライ&チキンソテーのプレート、ご飯大盛りデザート付きでいいですか?」
あこさんが確認をとると二人ともコクっっと頷いた。
「あっ、あこさんあとこれとこれもお願いします。」
「優こんなに食べれるのー?」
「今日は食べないとやってられません。」
「よしっ、それじゃ燐子お願いね。」
「はい。」
燐子さんが店員さんに注文を済ませ僕たちは今日の結果についての話し合いを始めた。
「でも・・・まさか落選するなんてね。」
そう僕たちはコンテストに落選した。
審査員の講評としては
実力は他のバンドと遜色はなかったがまだ僕たちは結成して日が浅い。
だからこそ、僕たちにはコンテストに優勝してフェスに出てほしい。
伸びしろの塊だからこそ来年また更に成長した姿を見せてほしい。と
僕たちが話していると注文した料理がやってきた。
「私は認めないわ・・むぐ」
「そうよ。このジャンルを育てていきたいのなら、私達を優勝させて、もっと大きな活動を・・・もぐ」
二人がやけ食いしながら、文句を言う。
僕は正直今まで感じたことのない感情に襲われていた。
「優、全然食べてないじゃん。調子悪いの?」
「そーだよ。さっき食べてないとやってられないって。」
あこさんとリサさんが心配してくれている。
「ああ、すいません。なんか今まで感じたことのない感情に少し戸惑って。」
「感じたことのない感情?」
あこさんが首をかしげる。
「なんて・・・・言うんだろう。ここまでいっぱい頑張ってきて、それが結果に結びつかないのが・・・・なんか・・・・嫌で。」
僕は感情が高ぶり涙を流す。
なんだろう、これ?
なんで、こんなに涙がでるの?
そうか・・・・・悔しいんだ。
今まで何か悔しいと思うことが少なかった。
最後にそう思ったのはいつだろう?
思い出せないや。
「ええっ、優どうしたの!?アタシなにかまずいこと言っちゃった?」
「大丈夫・・・?・・・・・優君・・・」
「いや・・・・あの・・・なんか久しぶりに悔しくなっちゃって。必死に頑張って結果を出せないことがこんなに悔しいなんて・・・!」
「・・・・優・」
悔しい。だから、このぶつけられない悔しさは食事にぶつけてやる。
「だから、今は食べます。とことん食ってやる!!」
「それでこそ、私の弟です。」
「誰が弟だ。誰が。」
紗夜姉の自称僕のお姉ちゃんには困らせられる。
「悔しかったけどさ、あこはそれがどうでもよくなるぐらい楽しかった!!」
楽しかった。それもそうだな。
「あーーーちょっとわかっちゃうなぁ。」
「私も・・・今まで一番・・・・」
「「!!」」
「あ、あなた達っ 何のために練習してきたと思ってるのよ・・・」
「そうよ。Roseliaは自分たちの音楽を極めるために。」
友希那さん達の言いたいこともわからないでもないでも僕は
「でも楽しくない音楽なんて、それってホントに自分の音なんですかね?」
「楽しいだけじゃフェスには立てないわよ。」
ありゃ、厳しいこと言われちゃったか。
でも、友希那さんの声は少し優しくなっていた。
「なら、来年もRoseliaでコンクールに出て、絶対フェスに行きましょう。そしたら、音楽は楽しいのが一番って認めくれますか。」
「そうね・・その時は認めてあげるわ。」
「それなら、無駄な時間は過ごせません・・・そろそろ帰りましょう。」
「「えーー!!もうちょっと!!」」
「というか、僕まだ全部食べてないから!?」
僕たちは文句を垂れる。
「Roseliaに馴れ合いは要らない。友達ごっこがしたい人は、今すぐ抜けてもらうわよ。」
友希那さんがそう言うが、その声色は少し冗談ぽくて前みたく棘がある言い方ではない。
「でも、出されたものはちゃんと食べないといけないわよ。」
「友希那さんは僕のお母さんですか、ハイハイすぐ食べますから。」
「ああっ、そんなに早く食べたら口が汚れますよ。もうっ、世話が焼けますね。」
紗夜姉がしなくても自分でするし・・・
変なところで世話焼きなんだから。
でも、僕はそんな紗夜姉やみんなと過ごす日々が
大好きだ。
ちなみに毎度毎度僕一人の食べた値段の多さに皆が青ざめたのはまた別のお話。
次回予告!!!!
ハイハイどうもどうも!!!
皆さん大好き月島まりなでーす!!
いや~完結しましたね。Roselia編。
息子の成長が喜ばしい反面自分のやったことを後悔することもしばしばありました。
でも、まだまだ優とバンド少女たちの出会いはまだ始まったばかりです。
これからも温かく見舞ってくださると幸いです。
それじゃー予告いってみよー!!!
’Roseliaでの出来事を乗り越えまた大切な人たちとの日々を取り戻した優。
ある休日買い物に出かけたら意外な人物(多分意外じゃない)と遭遇する。
果たして、なに金さんなのでしょうか!!’
次回!!!!
「オタクとオタクは惹かれあう」
お楽しみに!