BanG Dream!! ~rose of shadow~ 作:tora酸
第一話 オタクとオタクは惹かれあう
~~~~~~♪
やっぱりこの雰囲気落ち着くな~
Roseliaの一件から数日後。僕は今日中古品店に来ている。
理由?そんなことは一つに決まっている。
ガンプラを買うためだ!!!
この周辺には模型店がない為僕はよくこの店にプラモを買いに来る。
ホントはPS2とかそこら辺のゲームも買ってみたいけど・・・・お金が足りない。
僕は現役小学生、お小遣いは限られている。
だから、いつも頭をフル回転させながら買い物をする。
ただし、食事だけは別!!
そして、今日は少し奮発して良いのを買いたいと思っている。
そう、RGのガンプラだ。
ガンプラは主に3つのグレードに分けられる。(正確に言ったら5つだが。)
HG(ハイグレード)
1/144スケール。お手ごろな価格でパーツ数が少なく入門にはピッタリなキットだ。
MG(マスターグレード)
1/100のスケール。値段は年代とキットによるが大体5000円以上はする。
ただし値段に見合ったパーツの細かさ、クオリティがある。小学生の僕には正直きついお値段。
でも、いつか買いたい。
そして、RG(リアルグレード)スケールはHGと同じ1/144。
HGと同じ大きさながらMGレベル(流石に少し下がるが)のパーツの細かさ、デティールがある。
ただ、難点なこととして値段もそうだが、このキットは関節類が弱いものが多い。
原因としては内部のフレームに使われているものが想像以上に保持が弱いためだ。
しかし、ここ最近は内部フレームの素材が変わりかなりがっしりしてきている。
僕は財布を握り、ガンプラコーナーに向かう。
「RGは何があるかなー。」
棚を確認する。
「う~ん、初期のRGは部品のポロリが多いって、聞くし。どうしようかな~」
僕がじっと棚を見ているとあるキットが目に入る。
「こ、これは! RG フォースインパルスガンダム・・・・!」
フォースインパルスガンダムとは
機動戦士ガンダムSEED Destinyに登場する機体だ。
主人公 シン アスカが一番最初に乗るガンダムつまり主人公機だ。
シルエットシステムという、武装付け替えることができる機体で、
フォースインパルス以外にもブラストインパルス、ソードインパルスがいる。
簡単に言うと形態変化に近い。
そして、RG フォースインパルスはかなりの名キットと聞いたことがある。
まさか、こんな所で出会えるなんて。
「ね、値段は・・・」
僕は、箱に貼ってある値段のシールを確認する。
「4・・・・4500円・・・・。」
た、高い・・・
中古店のため少し値段は上がると思っていたがここまでとは。
ギリギリ払えないことはない・・・
今日のため先月から溜めてきた分とサークルで手伝った時にもらった分を合わせればい・・いける。
でも、ここで払ったら残高は・・・・500円。
そうなったら、今月はもう何も買えないだろう。
ここで・・・踏みとどまって少し安いRGを買うかこれを買うか。
どうするどうする!!
紗夜姉達に電話して、助言を請うか?
いや、ダメだ。
紗夜姉と日菜姉に言おうものなら、ここぞとばかりにお姉ちゃんモードを発動して、買ってあげる状態になってしまう。
なんかそれは嫌だ!!
そんなところで二人に甘えたら、一人間としてダメな気がする!
決断・・・決断をするんだ。
ここで買わずに後悔するか買って後悔するか。
せ、せっかくだから僕は買って後悔する選択を選ぶぜ。
あるクソゲーの言葉で自分を奮い立たせる。
デスクリムゾンなんてクソゲー知らないけど・・・うん・・全然知らないけど。
僕は箱を手に取り、レジへ向かう。
ぼ・・僕は買うんだ・・・絶対買うんだ・・
そのことで頭がいっぱいになりながら歩いてると
「・・・きゃっ!!。」
「グフッ!!」
誰かにぶつかった、ぶつかったときに何か柔らかい感触がしたが気のせいだろう。
「いてて・・・。あ、すいません!お怪我はって・・・」
そこにいたのは見覚えのある人物だった。
「・・こちらこそ・・・すいません・・。・・・って・」
「燐子さん!?」
「・・・優君・・・!?」
同じRoseliaのメンバーの白金 燐子さんがそこにいた。
「燐子さんどうしてここに?」
「あっ・・・・えっと・・・・」
彼女の手を見てみると、一本のゲームのパッケージがあった。
「それって・・・・PS2のペルソナ3ですよね!しかもフェス版。」
「し・・・知ってるの・・・?」
「はい!ゲームはやったことないけど映画版全部見ました。」
ペルソナ3とは現在5作目まで発売されている大人気RPGペルソナシリーズの第三作目。
1,2作目はコア向けの作品でいまいち人気が振るっていなかったが3からは作風をガラッと変えたことで
新規層の獲得に成功した作品である。
3は後の4,5に比べると陰鬱な雰囲気や仲間同士のギスギスもあるが作品のテーマである「死」に沿ったストーリーの完成度はとても高く、ラストシーンに流れるED曲はファンの中でも非常に高い人気がある。
リメイクが出てたはずだけどなんでわざわざPS2の方を?
「なんでわざわざ古い方買ってるんですか?リメイク出てましたよねそれ。」
「・・うん・・そうだけど・・・リメイクがあるなら・・・古い方を先にやって・・・違いを・・見たくて。」
「なるほど・・・・って家にPS2あるんですか!?」
「うん・・・・レトロゲー・・・・集めて・・・・やってるんだ。」
ま、マジか・・・・
僕はそういうの全然手が出せてないのに燐子さん凄い。
「燐子さんゲーム好きなんですね。」
「・・・・うん。優君は・・・・?」
「僕も大好きです。でも、お金ないからそんなに買えてないんですよねー」
「小学生も・・・大変・・・だね。」
「そうなんですよ。おかげさまで、お金の計算は得意になりました。」
「はは・・・。」
燐子さんは苦笑いしながら、僕の話を聞いている。
僕自身もこれを誇っていいものかと若干疑問に思う。
「そういえば・・・・優君は・・・何か・・買いに来たの?」
「僕は、これを。」
僕は、燐子さんに持っていた箱を見せる。
「これって・・・確か・・・ガンプラだよね・・。」
「はい! 先月のお小遣いと上手くやりくりして、良いやつ買いに来たんですよ!!」
僕は、テンションが上がり、燐子さんにグイグイ近づく。
「ち、近い/////」
「ああ、すいません。気分が上がりすぎました。」
「プラモ・・・が・・好きなの?」
「プラモも好きですし、ガンダムも好きですよ。アニメはいくつか見ただけですけど。」
「わ、私も・・・・少しだけ・・・見たことが・・あるんだ・・」
「え! なんの!なんの!」
僕は興奮気味に燐子さんに詰め寄る。
「お、落ち着いて……。あと……口調…‥というより……キャラが…」
「はっ!」
僕はふと我に帰る。
落ち着いて周りを見ると色んな人がこちらを見ている。
あ、まずい。
久しく忘れていたこの気分の高揚。
そして、僕はそうなると周りが見えなくなるということを……
「す、すいません。すいません。すいません。ほんとーにすいません。」
僕は周りに平謝りしながら、早く会計を済ませようと燐子さんの方を見ると。
「ーーーーっ……」
燐子さんが青ざめていた。恐らく周りに大勢人がいたのを今気づいたのだろう。
そうだったぁぁ!!
この人ライブ以外だと人混み全然ダメなんだった!!!
と、とりあえず外に出よう。
僕は燐子さんの手を引き2人でなんとか会計を済ませ、近くの公園のベンチへ向かった。
途中、道に迷いそうになったが知っている公園だったので、なんとか辿り着けた。
燐子さんをベンチに座らせる。
「……ごめんね……わざわざ…。」
「謝らなければいけないのは僕の方です。
ごめんなさい、燐子さん。年甲斐もなくはしゃいじゃって。」
「確かに……ちょっと……凄かった…けど…悪いことじゃ……ないよ。」
「でも…。それで、燐子さんに迷惑を掛けるなら……。」
「違うよ……これは……私が……乗り越えるべきこと………。
だから……優君が…我慢……する……必要…ないんだよ…。」
燐子さんは僕の頭を撫でながら僕を諭す。
「正直ね…ちょっと……嬉しかった…。いつも……寂しそうに……してた…君が……楽しそうに…話してくれたのが……。」
僕のことをそんなに気にかけていてくれたのか。
どうやら、僕は自分が思っているより仲間に恵まれていたらしい。
僕は嬉しくなって彼女に感謝の言葉を述べる。
「ありがとう!燐子姉!」
少年は屈託のない笑顔で少女にお礼を言う。
「……燐子姉……?」
「あ、すいません。なんか紗夜姉に言う時みたいになっちゃいました。
」
何やってるんだろう、僕。
急にこんなこと言われて、嫌に決まってい……
「燐子姉……燐子姉……ふふふふふ。」
存外そうでもなさそうだぞ。
いやいや、流石にそんなわけ。
「燐子さんあのー。」
スンッ。
今この人露骨にテンション下がったぞ。
僕じゃなくても見逃さないレベルだぞ。
「燐子姉ー………」
「うん!何、優君!」
えー………。
この人いつもセリフに………が入ってるのに今間髪なしに返事したよ。
あこさんの時もそうだったけど、女の人はお姉ちゃんと言われるのが好きなのだろうか?今度リサさん達にも言ってようかな。
このことを実践し、お姉様方を悶々とさせるのはまた別のお話である。
「燐子姉に一つお願いしてもいい?」
「なんでも言って!」
ツッコんだら負け、ツッコんだら負けだ。
あまりの口調の変わり具合に僕は少したじろぎながら、話を続ける。
「今度一緒にゲームしよ。」
「?……どう…して…?」
「僕、燐子さ……燐子姉みたいにゲームの話ができる人がいなかったから。ゲーム好きな人とゲームするのが憧れだったんだ。」
「そうだったんだ……うん……今度……あこちゃんも……誘って……3人で……ゲーム…しよ。」
「良いの!やったー!ありがと!燐子姉!」
僕は嬉しさのあまり燐子さんに抱きつく。
燐子さんは驚いてたが、優しく受け止めくれた。
「………何やら楽しそうですね……」
不意に後ろから声がする。
そこに立っていたのは、ドス黒いオーラを発しながら事務所NGの顔している紗夜姉と。
「ダメだよーお姉ちゃん。優の交友関係を邪魔しちゃー。」
それっぽいことを言っているが目が全く笑っていない日菜姉がいた。
「紗夜姉!日菜姉!聞いて聞いて!僕、今度燐子姉とあこさんと3人でゲームすることになったんだ!」
そんなことはお構いなしに僕は、2人に自分の夢の一つが叶うことを話す。
「そ、そうなんですか。良かったですね。」
少年の無邪気さに押されたのかドス黒いオーラを放つ少女2人は、大人しくなる。
「そういえば、優。前から誰かと一緒にゲームしたいって言ってたね。」
2人は完全に毒気を抜かれたのか少年の話しにいつものように答える。
「優くん、私たち今帰る途中なのだけど、一緒に帰る?」
「うん!燐子姉今日はありがとう。また今度ね!」
僕は笑顔で、燐子さんに手を振る。
「うん……また…今度ね……。」
僕は、紗夜姉達と一緒に家に帰り始める。
帰る時、紗夜姉と日菜姉が燐子さんの方を見ていたがなんだったのだろうか?
少年は、知らない。
彼を取り巻く、少女達の中にバチバチの何が目覚めたことを。
ーーーーーーー
次回予告!!!
“皆さん、大変お待たせしました!!
久しぶりの月島まりなでーす!
いや〜なんでこんな遅くなったんでしょうねー。
言い訳をどうぞー。’
あ、どうも作者のTora酸です。”
“すいません、年末年始ずっとスパロボVしてました。
ゲッター最高!!”
はいーありがとうございましたー。
作者様はこの後締めておきますので、ご安心を。
それでは!新年1発目の次回予告行っちゃいましょー!
‘ある日、よく散歩している道を歩いていた優、公園に通りかかると優は友希那ちゃんの意外な一面を見ることになる。’
次回!!
「可愛いは正義なのだよ」
お楽しみにー。