BanG Dream!! ~rose of shadow~   作:tora酸

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投稿遅くなりました。すいません。

今回から、Roseliaのメンバーとの絡み回です。

それでは、お楽しみください。


 第一章 青薔薇達と影薔薇の目覚め
第一話 月島優と慈愛の女神


Roseliaに所属して、1週間がたとうとしていた。

 

練習は、ハードだけど楽しくやっている。 ただ、バンドメンバーと関わることは極力避けていた。

 

なし崩し的に、ここにいるから、演奏はやるが、メンバーと仲良くするつもりはない。

 

正確には、可もなく不可もなくの関係ぐらいで、つきあっている。

 

もう、大切な人をつくるつもりはない。 僕は、一生一人でいい。

 

そんな思いを抱きながら、今日も練習に行く。

 

僕は、サークルのスタジオに入っていく。

 

「今来ました。」

 

「優、少し遅いわよ。」

 

この、来て早々厳しめの言葉をかけた人が、わがバンドのボーカル、湊 友希那さんである。

 

「集合より、10分は早いんですけど・・・・。」

 

「10分前行動は当たり前よ。」

 

「紗夜さんみたいなこと言わないでください。」

 

僕らが、応答してると、

 

「私が、どうかしました?」

 

紗夜さんが入ってきた。

 

「ヴぇっ!、まりも!」

 

「滑舌どうなってるんですか。」

 

あまりの驚きに僕は、仮●ライ●ーブ●イドみたいになってしまう。

 

「どうしたのー、紗夜。」

 

「優、変なの~。」

 

「さっきオンドゥル語が聞こえて来たような。」

 

続けて、リサさん達が入ってくる。

 

燐子さん、これがわかるってかなり通だな。

 

僕は、感心してしまう。

 

「全員、揃ったようね。」

 

「そのようですね。」

 

「少し早いですけど、もう始めます?」

 

僕は、友希那さんにいちよう確認してみた。

 

「当たり前でしょう。」

 

「ですよね。」

 

確認する意味もなかったか。

 

全員自分の楽器の準備をし始めた。

 

もうすぐライブがあるからな。

 

そう、僕たちRoseliaは数日後ここサークルでのライブを控えている。

 

だから、時間が少しでも多いに越したはない

 

「始めるわよ。」

 

「はいっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

練習終了後

 

「今日はここまでね。」

 

「もうすぐ時間ですしね。」

 

練習が終わり、全員が帰宅の準備を始める。

 

「みなさんは先に出ていてください。僕は、少し個々の片づけがあるので。」

 

「優はいつも偉いねー。」

 

「言ってくれれば、あこたちも手伝うのに。」

 

「・・うん、優君大変な時は・・言ってね。」

 

「ありがとうございますでも、大丈夫です。母さんの仕事が終わるまでの暇つぶしでもあるので。」

 

みんなの善意を受け、僕はそう返す。

 

「それにしても、月島さんはなぜいつも一人遅く残ってるんですか?

家には、終われば帰れるのに。」

 

「・・・・・・えっと、それは・・・・・・・。」

 

紗夜さんからの質問に言葉が詰まる。

 

知られたくない! このわけは知られたくない!

 

僕は、必死に目で紗夜さんに訴える。

 

頼む!察してくれ。これだけは・・・。

 

知られようものなら、僕の築いてきたイメージが。

 

「私も気になるわ。」

 

「友希那!?」

 

「あこもあこも!」

 

「あこちゃん、そこは、聞いちゃダメな気が・・・。」

 

どうしてだよぉぉ!!!!

 

なんでそこで、みんな畳みかけてくるの!

 

友希那さんなんて、いつもそういうの興味なさそうなのに。

 

なんでこんな時だけ!

 

「まぁ・・、ほら理由は色々あるわけだし。無理に聞くのも可哀そうでしょう?

 ねっ、優?」

 

「はい、あまり人に言いたくない理由なので。」

 

女神さまぁぁぁぁ!!! 今この瞬間、リサさんが聖母マリアの様に見えた。

 

「・・っ、そうですね。言いたくない理由の一つや二つもあるでしょう。」

 

「優がそういうならあこも無理には聞かないよ。」

 

「・・・・仕方ないわね。」

 

なんとかみんな諦めてくれたようだ。

 

今度から、リサさんのことは、女神様と呼ぼう。

 

「ただっ!」

 

!!!!!!

 

紗夜さんが大きな声で言う。

 

「何か、人に言えないことをしてるとか、誰かに脅されているとかではないんですね。そうなら、ちゃんと相談してください。できるならいつもしてもらいたいものですが。」

 

「違うから!!過保護すぎなんだよ、紗夜姉は。」

 

・・・・・・あっ。

 

まずい、紗夜さんが昔の様にするから、癖が出てしまった。

 

「「「「・・・・紗夜姉?」」」」

 

僕と紗夜さん以外が、首をかしげる。

 

「あー・・、僕仕事もありますんで。ほら、ほら出てください。」

 

不思議がるみんなをなんとか押し出し部屋に一人になった。

 

( ´Д`)=3 フゥ

 

危なかった。これ以上知られるわけにはいかないし。

 

さてと、とっとと片付けしてしまおう。

 

僕は、貸し出されていた機材などのメンテをしていく。

 

ー2時間後ー

 

なんとか、終わった。

 

今回は異常が多くて、大変だったなぁ。

 

僕は、首をぽきぽき鳴らす。

 

でも、母さんももうすぐ、終わるだろうし。母さんの所に行こう。

 

僕は、母さんのいるスタッフルームに行く。

 

「母さん、たぶん終わってると思ったから。来たよ。」

 

あれ、いない。僕は、その部屋にいた新人スタッフと思わしき人に聞いてみた。

 

「たぶん、まりなさん今日は残業だから、遅くなるんじゃないかな。」

 

「・・・そうですか。ありがとうございます。」

 

僕は、スタッフルームを出る。

 

おわったぁぁぁぁ!!!

 

母さんが残業の時は、大体11時ぐらいにしか終わらない。

 

現在は午後7時ほど。

 

どうしよう、流石に11時までは待てないし。

 

悩みながら、歩き回っていると。

 

「すいませーん、ここに忘れ物しちゃって。あれっ、優?この時間はまだいるの?」

 

「女神さまぁぁぁぁぁぁ!!」

 

僕は、リサさんに泣きながら抱き着いた。

 

「えっ!?何!?どうしたの?」

 

リサさんはいつもと違いすぎる僕の行動にかなり困惑している。

 

「・・・実は。」

 

僕は事情を説明する。

 

「えっと、つまり夜中に一人で帰るのが怖いから、一緒に来てほしいの?」

 

「・・・・・はい。」

 

苦渋の決断だった。僕は、夜中の帰路の恐怖と、自分のキャラを天秤にし、恐怖が勝った。

 

「ちなみに、どうして怖いの?」

 

「・・・・・ホラー映画見ちゃったからです。」

 

「ん?」

 

「最近、ホラー映画見ちゃったからです!!!」

 

恥ずかしいことを大声で叫ぶ。

 

「・・・・・・ふふっ。」

 

「今、笑いましたね!!?」

 

「ごめん、ごめんまさか、優からそんな言葉を聞くとは思わなくって。」

 

「そういう、リサさんは怖くないんですか!?」

 

「も・もちろん大丈・・夫だよ・・。」

 

この人、確実に苦手だな。わかりやすく、顔に出ている。

 

僕は、にんまりと笑う。

 

「なにか、おかしいことあ・っ・た・か・な?」

 

「いいえ、なにも!」

 

ここで、女神さまを怒らせるわけにはいかない。

 

一緒に帰ってもらえなくなる!!

 

それだけは!

 

「いやー、すこし思い出し笑いしただけですから( ̄▽ ̄)」

 

「ふーん、まぁいいよ。一緒に帰るぐらいなら。」

 

「ありがとうございます!ホント!なんてお礼をしたら良いか。」

 

「お礼なんでいいよ、年下の、ましてや小学生の子のお願いを断るほどおねーさんはひどい人間じゃないよ⭐︎」

 

「リサお姉さまー。優は、お姉さまの優しさに感謝しかありませんの。」

 

「なに~、そのしゃべり方。」

 

「リサさんも、と●るシリーズ読めばわかります。」

 

あまりの感激さにどこぞの、ジャッジメントですの!の方みたいになってしまった。

 

まずい、最近オタクとしての自我、強くなり始めてる・・。

 

「そんなことより、帰るんでしょ。早く行こっ。」

 

「そんな・・・、こと・・。」

 

僕は、渾身のネタをそんなこと呼ばわりさたのにダメージを受けつつ、

 

僕とリサさんは一緒に僕の家に帰り始めた。

 

辺りはもうすでに、真っ暗になっており、気を抜くと幽霊でもでそうだ。

 

「リサさん!絶対に僕から離れないでください!」

 

「優・・・。」

 

「なんです!」

 

 

「私に抱き着きながら、言うセリフじゃないよね!?」

 

僕は、リサさんの腕に彼女の様に抱き着いている。

 

「仕方ないでしょ!!幽霊は一人の人間を襲うんです!二人でいないとととととと。」

 

「もはや、怖がりすぎて、まともに喋れてないし!」

 

「よく、今まで家に帰ってたね!?」

 

「今までは、母さんが一緒だったんですー!」

 

なんか、マザコンみたいになってるけど違うからね!

 

そう、僕は、幽霊やホラーが大の苦手だ。

 

どれくらい苦手かというと、ホラー映画などを見ようものなら、夜中一人で行動できなくなる。

 

なんなら、気絶する自信もある。

 

「私も幽霊苦手だけど、ここまではないかなー・・・。」

 

「ととととと、とにかくもうすぐ家ですので、早く行きましょう!」

 

「はいはい。」

 

僕たちは、歩く速度を上げていった。

 

なんとか家に着いた。

 

「今日はすいません。こんなところに一緒に来てもらって。」

 

「いいの、いいの。私が好きでやったことだし。」

 

「せめて、なにか、お礼でも。」

 

うーーん、何かないかなー。

 

・・・・・!

 

「そうだ、今日はもう遅いですし、リサさん、家泊っていきます?」

 

「えっ!?」

 

リサさんが少し困惑した顔になった。

 

「そんな、悪いよー。」

 

「いえいえ、こんな遅くにしてくれたんです。こんぐらい安いものです!」

 

僕は、リサさんにぐいぐい迫っていく。

 

「わかった、わかったから!そんなに、グイグイ来ないのー!」

 

「なら!お風呂とか準備してきますね!!」

 

僕は急いで、部屋に駆け込んでいく。

 

「あっ・・、もう・。お母さんに連絡しとかないと。」

 

僕は、リサさんをリビングに招待してのちに、風呂などを沸かしに行く。

 

「優、なにもしないの悪いから、ご飯でも用意するね。」

 

「ありがとうございます。あとで僕も手伝いますんで。」

 

僕は、風呂の設定をしリビングに戻る。

 

リビングに行くと、リサさんが一人料理を作っていた。

 

わぁー、すごいいい匂いだ。

 

どうやら、リサさんは料理が得意らしい。

 

「優、野菜切るの手伝ってくれる。」

 

「はい、もちろん。」

 

僕は、包丁を持ち、目に見えぬ速さで野菜を切っていく。

 

「はやっ!」

 

「手だけは器用なので。」

 

「器用の問題かな~。」

 

僕は、リサさんから頼まれた野菜などを次々切っていく。

 

そして、

 

”お風呂が沸きました。”

 

お風呂のアラームが聞こえた。

 

「優、あとは私がやっておくから、さきにお風呂入ってきたら。」

 

「そうですね、ならお言葉に甘えて。」

 

僕は浴槽に向かう。

 

服を脱ぎ、ゆっくり湯船につかる。

 

「あ~~、しみるぅ~~。」

 

練習の疲れがぐっと落ちていく。

 

やっぱり、お風呂って大事だなー。

 

~~♪

 

僕は、鼻歌を歌いながらるんるんと体を洗う。

 

丁度体を洗い終わったタイミングで、

 

「優ー、できたから上がっておいでー。」

 

「はーい。」

 

僕は、返事をし、湯船から上がる。

 

リサさんは僕のお母さんか、何かか?

 

年齢的にはお姉ちゃんか?

 

そう思いながら、リビングに戻る。

 

「わぁ~。凄い!」

 

「ふふっ、お姉さんも気合い入れちゃいました。」

 

そこには、ギャルとは無縁そうな、和食がかなり並んでいた。

 

意外すぎる。まさかの、和食が得意なのかリサさん。

 

「ほら、ぼさっとしてると、冷めちゃうから、食べよ。」

 

「そうですね。」

 

僕とリサさんは席について、

 

「「いただきます。」」

 

パクッ、

 

「・・・美味しい!!」

 

「ならよかった。」

 

なんだこれ、こんなに美味しい料理食べたことない!

 

うちは、二人とも料理下手だから、ほんとんど自炊しない。おかげさまで、毎日弁当などである。

 

僕は、あまりの美味しさにものの数分で、完食する。

 

「優、食べるの早いね~。」

 

「すいません、いつもの大食いに加えて、料理がおいしすぎて・・。」

 

「そんなに、美味しそうに食べてくれるなら、こっちも十分だよー。」

 

ご飯を食べ終わった。僕は、リサさんが食べ終わるのを待った。

 

「「ごちそうさまでした!」」

 

「じゃあ、私は、お風呂を借りようかな。」

 

「わかりました、服は母さんのでいいですか?」

 

「大丈夫だよー。」

 

僕は、適当に母さんの服を持ってきてリサさんに渡した。

 

「ごゆっくり~。」

 

リサさんが風呂に入ってる間、僕は、テレビを見る。

 

すると、

 

「おっ、映画あってる。見てみよー。」

 

僕は、チャンネルを変える。

 

「どんな、映画かな。」

 

僕は、少し映画を見進めていく。

 

なぜか、雲行きが怪しくなっていく。

 

うん?おかしいな。この映画なんか、全体的に暗いし、怖いぞ?

 

いや、サスペンスの少し作風が特殊なやつかもしれない。

 

さらに、見進めていく。

 

「・・・・・・。」

 

『おい!何なんだ?!』

 

『何か足音が聞こえたような・・・、』

 

ゴッ、ゴクリ・・・。

 

何故か、僕はテレビをじっと見る。

 

『・・・っ!!』

 

『おいどうしたんだよ、昭雄。』

 

『う、後ろ・・。』

 

『後ろ?』

 

映画のキャラが後ろを振り向いた。

 

「っ!!!!!」

 

『ア゛ァァァァァァーーー!』

 

『「うわあああああああ!!!」』

 

僕とキャラの悲鳴が重なった。

 

うっ・・・・・・・。

 

そこで、僕の意識は途切れた・・・。

 

 

 

ここは、どこだ?

 

僕は家にいたはずじゃ。

 

っ!!!!!

 

そこは、養護施設のようだった。

 

僕は、この場所を知っている。

 

僕の始まりの場所であり、絶望を叩きつけられた場所でもあった。

 

あれは・・・。

 

人がいる。

 

四人の男女がそこに立っていた。

 

一人は小学校低学年ぐらいの男の子で、楽しそうにギターを弾いている。

 

もう一人は30代ほどの女性で、幼い少年にアドバイスをしている。

 

あと二人は、老年の夫婦のようだ。

 

演奏をしている二人を優しく見守っている。

 

・・・・・・・。

 

この頃は、すべてが希望に満ちていた。

 

でも、この後・・。

 

バッ!!

 

辺りが炎に包まれた。

 

場面は切り替わり。

 

さっきの老夫婦と謎の男がいる。

 

男の腕を見ると、血の付いたナイフを持っている。

 

そして、ナイフを老夫婦に振りかざした。

 

やめて・・。

 

老夫婦が為すすべもなく無惨に刺されていく。

 

やめて・・・。

 

僕の目の前で、血だらけの二人がさらに刺される。

 

男は執拗に二人を刺していく。

 

これ以上二人を傷つけないで!!!!

 

僕は、涙目になりながら、男に叫ぶ。

 

しかし、男は刺すのを止めない。

 

そして、こちらを振り向いて

 

ニチャァ。

 

ゆがんだ笑みをこちらに向ける。

 

ひっ!

 

僕は少したじろぐ。恐怖で涙目になる。

 

これ以上僕の大切な人を奪わないで!!!!

 

止めて!!お願いしますから!!!!

 

もう・・・、やめて。

 

僕は、泣きながら男に請う。

 

そしてそのまま、僕の意識はまた途切れた。

 

「っ・・・・優。・・・・・優!!」

 

「はっ!!!」

 

「やっと、目を覚ました。

 もう、びっくりしたよ。」

 

「リサ・・・さん。」

 

目を覚ますと、僕はリサさんに膝枕されていた。

 

「僕は、何を・・?」

 

「私がお風呂から上がったら急に悲鳴が聞こえて、部屋に戻ったら、優が倒れてたの。」

 

なるほど、どうやらホラー映画と知らずに見た映画のジャンプスケアシーンで気絶したのか。

 

「かなりうなされてたよ。」

 

「すいません…ご迷惑をお掛けました。」

 

「そんなに謝らなくても大丈夫だよ。」

 

「あと、リサさん。」

 

「何?」

 

「なんで、膝枕なんです?これ?」

 

リサさんが善意でやってくれたのは分かるがなぜに膝枕なんだ?

 

「うーんと、なんとなく?」

 

「そうですか。」

 

なんとなくでここまでやってくれるこの人はなんなんだ。

 

あっ、女神か。

 

「まぁ、そんなことは置いておいて。良い子はもう寝る時間だよ♩」

 

そう言われ、僕は時計を確認する。

 

「もうこんな時間、すぐ布団を持ってきます。」

 

「ありがとね♪」

 

僕はしまってある敷布団を引っ張り出してきて、

リビングでは、少しあれなので空き部屋に持って行った。

 

「リビングでは、少しきついので、ここで我慢してください。」

 

本来女神様にこの様な扱いをしたくないのだが、部屋の問題もある。

 

空き部屋はほとんど何もないが、寝床ぐらいには使えるだろう。

 

「オッケー。」

 

「なら、僕は部屋に戻りますね。」

 

僕が立ち去ろうとすると、

 

「優、せっかくならお姉さんと一緒に寝てみる〜?」

 

「なっ///」

 

ななな、何を言ってるんだこの人?!

 

「ふふっ、顔、真っ赤になってるよ。」

 

「そりゃ、そうでしよ!?」

 

健全な男子小学生になんてことを。

 

「流石に冗談ですよね!」

 

「優がしたいって言うなら、おねーさんは構わないよ。」

 

いや、半分くらい本気かーい。

 

「あの!僕もう戻りますかっ……」

 

僕は、部屋をでようとすると、

 

 

ゔっ!!

 

 

急に記憶がフラッシュバックする。

 

あの夢とほぼ同じ内容だ。

 

僕の頭にそのことが鮮明に思い出される。

 

僕は、記憶の恐怖とパニックから、うずくまってしまう。

 

「優!大丈夫!?」

 

リサさんがこちらに慌てて駆け出す。

 

しかし、僕にはリサさんの声は入らず。ただ、

 

「止めて、止めて、ヤメテ!」

 

その言葉を泣きながら繰り返す。

 

「何か落ち着く様なもの取ってきた方がいい?!」

 

リサさんが、行こうとするが、

 

「お願い!行かないで!僕を・・1人にしないで・・。」

 

行こうとした彼女に抱きついてそういった。

 

「優……。」

 

「僕をひとりぼっちにしないで…、グスッ、もう・・・1人は嫌だ。」

 

僕はリサさんに懇願する様に言った。

 

「わかったから、少し落ち着いて。大丈夫だから。」

 

リサさんは僕を優しく抱きしめ、言った。

 

「ほーら、深呼吸。」

 

すぅー、はぁ~。

 

リサさんの誘導のおかげで少し冷静さを取り戻す。

 

「急にどうしたの?ものすごい、パニックになってたけど。」

 

「えっ・・・と、実は…僕。」

 

「言ってごらん。」

 

「昔、ある出来事に巻き込まれて、そのせいでたまにその時の記憶がフラッシュバックするんです。

 最近はなかったんですけど。」

 

恐らく、映画を見た影響だろう。フラッシュバックは強い恐怖を感じた時に起こることが多かった。

 

「なるほどね。何があったかはわからないけど、よほど・・怖かったんだね。」

 

「・・・・・はい。」

 

リサさんは僕の出来事については何か察したのか詳しくは聞かなかった。

 

「すいません・・・、僕すぐ部屋に戻りますんで。」

 

リサさんにこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない。

 

「優、待って。」

 

「何ですか、まだなにかありましたか?」

 

「今日は、私と一緒に寝よ。」

 

「どうして?」

 

「さっき優が言ったじゃん、一人にしないでって。だから、一緒にいてあげる。」

 

彼女の目から真剣に言っていることが伝わってくる。

 

「でも・・・。」

 

「でも、じゃない。君も偶にはおねーさんを頼りなさい。仲間なんだから。」

 

リサさんはそう言うと、僕を無理やり布団に引き込んで、抱きしめた。

 

「り、リサさんこれは///。」

 

「こうすれば、ひとりぼっちじゃないでしょ。」

 

確かにそうだが。

 

「恥ずかしい、って言っても離してあげないから。」

 

どうやら、彼女の意思は固いらしい。

 

「・・・・・・。」

 

僕は、何も言わずただねむりに落ちていった。

 

 

 

 

私が強引に寝かせると彼は諦めて、眠りについた。

 

彼、優とはまだ数週間ほどの付き合いだ。

 

ただ、練習していて思うのは彼は積極的にメンバーと関わろうとしない。

 

彼は、友希那や紗夜とはまた違った理由で人と関わろうとしていない気がする。

 

でも、私は知っている。この子が、あこと燐子が楽しそうに話しているのをうらやましそうに見ていること。

 

メンバーと話している時や演奏している時が一番生き生きしていることを。

 

たぶんだけど優が言っている、昔巻き込まれた出来事が関係してるんだよね。

 

もうすぐ、中学生とは言え、彼は私達の中では、1番年下だ。

 

もっと、甘えてもいいと私は思う。

 

そう思っていると、

 

「温かい・・。」

 

彼がボソッと呟く。寝言かな?

 

ふふっ、案外可愛いとこもあるじゃん。

 

私は、そんな彼の体をギュッと抱きしめ、

 

「私は、君を一人にさせないよ。絶対に。」

 

彼にそう静かに呟き。私も眠りについた。

 

 

 

次の日、帰ってきた母さんが自分の息子と女子高生が一緒に寝ていることに気づき、気絶したのはまた別の話。

 

 

数日後 練習終わり。

 

「今日はここまでね。」

 

「あと10分ほどですから、皆さん急いで準備しますよ。」

 

「は~い。」

 

「急がないと!」

 

「あこちゃん・・、慌てないように。」

 

「僕は、また残って確認があるので。」

 

それぞれが準備をし帰ろうとする。すると、

 

「ゆーう、私も一緒に残ろうか?」

 

「大丈夫ですから。」

 

リサさんと一緒にいたらまた少し甘えてしまいそうになるし。

 

「えぇ~つれないなー。一緒に ”一夜” を共にした仲じゃん。」

 

「「!!!!!!」」

 

紗夜と燐子に電流走る。

 

「え・・と、それ・・って。」

 

「ど・う・い・う、意・味・で・ス・カ?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴ。

 

燐子さんは、困惑し、紗夜さんは何故かバトル漫画レベルのオーラを出している。

 

「どうしたの~、紗夜、私何かおかしいこと言った?」

 

「優くっ、月島さんと一夜を共にしたとは?」

 

「言葉通りだよ、ねぇー、優。」

 

「そうですね。」

 

何も、問題はないと思うのだが。

 

「小学生相手になんて、破廉恥なことを。」

 

ハレンチ?お泊りってそんなに悪いことなのか?

 

「今井さん、覚悟の準備はできてま・す・よ・ねっ!!」

 

紗夜さんの顔が一瞬にして、事務所NGの顔になる。

 

あれ、事務所NGってなんだ?

 

そんなことはどうでもよくて、流石のリサさんも焦り始める、

 

「あはは、これ、逃げないといけない気がする~。」

 

「逃がしません!!!!!」

 

リサさんが全力で逃げると、紗夜さんがものすごい、速度で追いかけていった。

 

 

「なにをやっているかしら、あの二人。」

 

「リサ姉も紗夜さんも変なの~。」

 

「本当ですね。」

 

「・・・・・。(今井さんわざと・・ですよね。)」

 

 

 

彼女らの逃走劇の理由を無垢な少年少女(燐子は除く)たちは知る由もなかった。

 




ーーーーー

次回予告

はいはい、またまた登場、月島まりなで~す。

いや~紗夜ちゃんは相変わらずだね。少し安心したよー。

お母さん的にはリサちゃんと一緒に寝てた時は、心臓止まったけどね。

ほんとにビックリしたー。

おっとっと無駄話はここまでで、

それでは、

”リサちゃんと出来事から、メンバーに少し信頼を寄せ始めた優。

そんな中、優は自身のバンドのドラマー宇田川あこにある相談をされる。果たして、その相談の内容とは?!”


                次回!!!!
「かっこいいセリフというのはみなアニメから学ぶ」

お楽しみにー。
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