腹減り少女はSEED世界で爆発少女にレベルアップする 作:サボテンダーイオウ
主に毎週金曜日更新となっております。誤字脱字等あるかと思いますが、何かありましたらよろしくお願いします。
原作よりもわちゃわちゃしております。SEED編であれだけ食べても太らなかったのはMSに乗ってたからなわけで何もしなかったら、そりゃ太りますよって話ですね。
あくまでぽっちゃりですが。
これからどう世界と関わっていくのか、お楽しみください。
オーブは平和の国。そうだと思っていた。
だが地球軍には屈しないとの理念の元に敵対関係になることを望んだんだとシンはのちに受け止めている。大勢の民間人が船乗り込んで戦闘から避難しようとしている中、出遅れたアスカ一家は山の中を荷物を抱えながら息を切らして走っていた。すでに戦火はすぐそこまで迫っている。
「「「ハァハァハァ…」」」
「ハァハァ…あっ!うっく!」
普段歩くことのない山道は決して平たんではなく、歩きにくい普段使いの靴底で地に足を取られながら家族は必死に下山しようとした。だがすぐそばにはMS達が熾烈な戦いをしている。いつこちらにビームが飛んできても可笑しくはない。息切れを起こし、足もガクガクになりながらも必死に走る。そうでなければ死ぬのだ。その恐怖から皆を急かす父の表情をシンは決して忘れないだろう。
「ハァハァハァ…」
「ハァハァ…」
「ぁ…!」
「父さん!」
「あなた…」
「大丈夫だ、目標は軍の施設だろ。急げシン!」
そう父が皆を励まし、息子に急げと急かした。だがその途中、上空でMS同士の戦いが始まりその風圧に体が耐えきれず家族の走りは止まってしまう。
「キャー!うわっ!」
「あ!」
「キャー!」
何とか家族同士固まりあって難を逃れるが、猶予はない。
「ハァハァハァ…」
「かあさん!」
「ハァハァ…マユ!頑張って!!」
「ぁ!あー!マユの携帯!」
なんとそこで妹のピンクの携帯が崖から落ちてしまい、マユは走りをやめ、携帯を取りに行こうとする。だが母はそれどころではないと切羽詰まった表情で怒鳴りながらマユの手を引っ張っる。命がけの避難なのに携帯一つで全てが終わってしまうのだ。
「そんなのいいから!!」
「いやー!ん!うーん!」
だがマユは拒否して今にも手を離しかねなかった。それはマユのお気に入りの携帯で兄や家族の思い出の写真をたくさん撮っていたのだ。それをなくしたくない一心で駄々をこねる。だが妹の為シンが見かねて軽快な足取りで携帯を取りに下へ降りて行った。そしてすぐ手に取るとまたすぐに上に上がってくる。その間運よく家族に攻撃が巻き込まれることはなかった。
「ほら、落とすなよ」
「ありがとう、お兄ちゃん」
「行くぞ」
林道を抜けてもうすぐ船が見えてきたというところで後はこの道を降りるだけ、という時、一機のMSがすぐ間近で戦闘をおっぱじめその影響で薙ぎ払うような突風がシン達家族に襲い掛かる。
「あれはっ!?」
「きゃぁああ」
「うわああ!!」
人間などあっという間に吹き飛ばしてしまうような勢いにシン達家族は絶望的状況の中、なすすべもなくもうだめかと諦めた。
だがある一機のMSがシン達の盾となろうと舞い降りた。白い羽が動くたびに散っていく光をみた。
「………」
巨大な天使か降ってきたかと思った。その姿、形、白い翼。
天使でなくて何なのか。
圧倒されるその美しさにシン達家族は場違いではあるが見惚れてしまった。
『そこの民間人たち、こっち来て!安全なところまで運ぶからっ』
だがすぐにその白いMSから発せられる声に自分たちが守られてる状況に気づく。声を掛けてきた人物は年若い少女の声で、自分と近い年齢の子が操縦しているのかとシンは信じられなかった。
「え、あ?」
言葉にならずシン達家族は言葉を失っていた。
だが事態は深刻でいつ頭上の奴らがここに襲い掛かってくるかわからない。
『いいからさっさと足を動かせ!』
だからだろう白い機体から急かすように怒鳴られ、我に返った父に行くぞと急かされ、戸惑いのまま機体の両手に乗り移り不安で一杯のところ、無事にオーブ軍が民間人を避難させているところへ連れて行ってもらい、シン達家族は避難をし、移住先であるプラントまで移ることができた。
あの激しい戦闘の中、小さな自分たちに気がつき率先して守ってくれたヒーローのようなMS。パイロット。
感謝しきれない恩人だ。
あの人のようになりたい。シンの中で強い欲求が生まれた。
(会いたい、会って直接お礼を伝えたい)
だからあの時の白い機体に強く憧れを抱いたシンは両親の反対を押し切って軍に入隊することにした。
もしかしたらあの白い機体のパイロットに会えるかもしれないと密かな希望を抱いて。
顔は知らないがのちに、先の大戦で多大な貢献をし二人の内のという自分よりも年上の少女。
名を、アマキ・カンザキ。
まさかその憧れの少女と邂逅することになろうとは、シンも想像しなかった。
※
キラ達の活躍により地球、プラント間の戦いは集結を迎えユニウスセブンにおいて新たに締結された条約が世界に安定という平和をもたらそうとしていた。
だがそんな中でもある思惑が動こうとしていた。地上へ降りるエレベーターの前にエスカレーターに前にザフト兵に引率されながら行く一行がいた。護衛である彼から小声で最終チェックが入る。
「服はそれでいいのか?ドレスも一応は持ってきているよな?」
「な、なんだっていいよ。いいだろう?このままで。な、アマキ」
カガリは反射的に護衛の一人である彼女に助けを求める視線を向けた。
そう、今アマキはカガリの護衛としてプラントL4アーモリーワンに訪れていた。
普段から動きやすい恰好。特にミニスカートを好んでいたが非公式とはいえ、オーブの代表の護衛としてきているので、恰好もそれなりにSPっぽく見せなくてはいけない。
だがダイエットを始めてまだ日が浅いアマキはまだぽっちゃりでお顔もふっくらだった。
サングラスは似合っているが、どっちかというとコスプレ感が強い。ボタンも無理やり留めているのでは今にもちきれそうだ。だがこれで動きは俊敏である。
それはアスランも認めた。なぜならその体系でいざという時カガリを守れるのかときつく問いただしたところ、だったら私と模擬戦しようよということになり、アスランは絶対勝てるとふんでいたが、まったく隙を取ることもできずにアマキの圧勝だった。これにはアスランのプライドもへし折られ、カガリの強い希望でアマキも護衛として共にプラントに上がることにしたのだ。キラとラクスは不安だったものの、これで少し体重が落ちるならと本人の強い希望もあり快く(絞り出すような声で)送りだしてくれた。だが連絡はするようにと買い物袋はしっかりと持たせられた。
アスランはもちろんノリノリなカガリを止めたのだが、彼女はアマキに絶対的信頼を寄せており、大丈夫だ、コイツならと太鼓判を押してこのようになった。
アスランは一抹の不安を抱いていたのだ。アマキは絶対何かしら問題を起こすかもしれないと。
案の定、アマキは政治の駆け引きなんてさっぱりだろうから余計なことをカガリに言うではないか。
「いや、カガリはそっちの方がいいよ。今回極秘会談みたいなもんだろ。何かあったときにすぐ逃げられる格好の方がいい」
「…必要なんだよ、演出みたいなことも。お前、何が問題起こそうとしてないよな」
サングラス越しに睨みつけられてもアマキは平然と受け流した。
「してないよ。ただ私はトラブルメーカーみたいだからさ。フラグの方が向こうからやってくるんだ」
逆にあっけらかんと言い放ち、何言っても駄目だとアスランは項垂れ一人愚痴った。
「やっぱりキラに来てもらえばよかった」
「私はアマキがいてくれて心強いぞ。勿論、アスランもな」
反対にカガリは笑顔で二人に言葉をかける。
「はぁ、解ってるだろ?バカみたいに気取ることもないが、軽く見られても駄目なんだ。今回は非公式とはいえ、君は今はオーブの国家元首なんだからな」
「ああ。言われなくともわかっている」
瞬時にカガリの横顔は政治家の顔つきになった。ウズミ様の元でスパルタ教育を施されたのだろう。
それにはアマキも内心凄いなと思った。以前よりも確実に成長している姿に眩しく思うと同時に、自分の体型を早く何とか元に戻さなくてはと新たに決意を新たにした。
一行は地上へ降りるエレベーターに移り乗り、カガリはソファに腰かけながらアスランとアマキは傍に立って控えていた。カガリとしては嫌味の一つも言いたいのだろう、カガリ一行を迎え入れた関係者に皮肉を込めてさらっと口にした。
「明日は戦後初の新型艦の進水式ということだったな。こちらの用件は既に御存知だろうに。そんな日にこんなところでとは、恐れ入る」
「内々、且つ緊急にと会見をお願いしたのはこちらなのです、アスハ代表。プラント本国へ赴かれるよりは目立たぬだろういう、デュランダル議長の御配慮もあってのことと思われますが」
すると向こうの関係者らが困惑している雰囲気にアスランがすかさずフォローに回る。
「あぁ…」
カガリは納得しがたりが、とりあえず頷いてくれたのでその場はそれで流れて沈黙が訪れる。アマキは二人のやり取りそっちのけでエレベーターから眼下に広がる青い海と大地に見入っていた。やはり何度も見ても綺麗なものだ。
いまだここが宇宙にあると信じられないことがある。
それはそうだ。まだまだこの世界に落とされた二年弱。まだまだ知らないことだらけ。
カガリの護衛はしっかりと行い、ちょびっとだけわくわくがとまらない気分だ。敏いアスランに気づかれぬよう、できるだけクールさをアピールしようと決めたアマキだった。
さて、別室にてカガリ一行を最初に出迎えてくれたのは切れ長の瞳が印象的で魅力的な声の持ち主男性、ギルバート・デュランダル議長とその部下らだった。
「やぁ、これは姫、遠路お越し頂き申し訳ありません」
「やぁ。議長にもご多忙の所お時間を頂き、有り難く思う。ところで姫というのはやめていただけるか。これでも代表としてきているのだ」
カガリも堂々と議長相手に臆することなく言いながら握手を交わした。アスランはぎょっとしていたが議長と視線が合うと軽く会釈した。アマキは黙って聞いていたが、よく言った!と心の中でサムズアップし、口元はにやっと口角が上がった。
「……それは申し訳ありません。御国の方は如何ですか?貴方が代表となられてからは実に多くの問題も解決されて、私も盟友として大変嬉しく、また羨ましく思っております」
「まだまだ父のようにはいかない。至らぬことばかりだ」
議長に勧められた椅子に腰かけるカガリ。二人はその傍で後ろに手を組み控えた。
「で、この情勢下、アスハ代表はお忍びでそれも火急な御用件とは?一体どうしたことでしょうか?我が方の大使の伝えるところでは、だいぶ複雑な案件の御相談、ということすが…」
「…私にはそう複雑とも思えぬのだがな。だが、未だにこの案件に対する貴国の明確な御返答が得られない、ということは、やはり複雑な問題なのか?我が国は再三再四、彼のオーブ戦の折に流出した我が国の技術と人的資源の、そちらでの軍事利用を即座に止めて頂きたいと申し入れている。なのに何故、未だに何らかの御回答さえ頂けない?」
オーブ戦線で避難したオーブ民の中には技術者関係もおり、その彼らがプラントにて移住したことによりオーブで培った技術と能力がプラントに流失したものだ。オーブ側はそれらの関係者及び情報を停止してほしいと願いでていたが一行に取り合ってもらえないことを理由に直談判しにきた、という流れである。のらりくらりと交され、さぞ苛立ちが募ったことだろう。カガリの口調は強いものだった。
どこかの街角で誰かの可愛い金髪少女の胸を掴んだラッキースケベな少年が起こしたイベント発生していた時、カガリ達は議長の案内の元、ザフト基地内の格納庫外に案内されていた。カガリ自身の目で現場を見てほしいとの議長からの提案だった。話はそこから再開される。四方をザフト兵たちが護衛する中、アスランとアマキも周りを警戒しながらカガリと議長の後方をついて歩く。
「代表は先の戦争でも自らモビルスーツに乗って戦われた勇敢な御方だ。また最後まで圧力に屈せず、自国の理念を貫かれたオーブの獅子、ウズミ様の後継者でもいらっしゃる。ならば今のこの世界情勢の中、我々はどうあるべきか…」
そこでアスランが息を呑む姿をみて、アマキもつられてそちらに視線をやると、なるほどと心打ちで納得し視線を険しくした。
量産されているザクの姿があり、まるでいつ戦闘が起こってもいいと言わんばかりの見せつけ。さすが議長だ。
現場を見せた方が話が早いというやつだ。相当無駄がお好きじゃないらしい。
「よくお解りのことと思いますが?」
「我等は自国の理念を守り抜く。それだけだ」
「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない?」
「そうだ」
「それは我々も無論同じです。そうであれたら一番良い。だが、力無くばそれは叶わない。それは姫とて、いや姫の方がよくお解りでしょう?」
「………」
これにはカガリも押し黙るしかない。実際に自分たちは力でねじ伏せられたようなものだ。戦力差は確かにあった。
一国のオーブをもってしても地球軍に国土を荒らされ、結局マスドライバーは軍事利用される前に爆破させてしまった。オーブも復興の途にあるが爪痕はいまだ残っている。だから議長の言う力の意味は大きい。
そしてさらに痛いところばかりを追求してくる議長。
「だからこそオーブも軍備は整えていらっしゃるのでしょう?しかしならば何故、何を怖がってらっしゃるのです?あなたは」
「…!」
「大西洋連邦の圧力ですか?オーブが我々に条約違反の軍事供与をしていると?だがそんな事実は無論ない。彼のオーブ防衛戦の折、難民となったオーブの同胞達を我等が温かく迎え入れたことはありましたが。その彼らが、此処で暮らしていくためにその持てる技術を活かそうとするのは仕方のないことではありませんか?」
議長の言うことも正論だ。
同時刻、何者かによる奪取作戦が決行され、秘密裏の内にある格納庫にて侵入を許してしまう。
それ以降一方的な戦闘により、事態はますます悪化していくのだ。
そしてカガリのいうことも正論である。彼女は突如議長の前に回り込み、ザフト兵達が議長の護衛として銃に手をかけ警戒する中、必死に訴える。
「だが!強すぎる力はまた争いを呼ぶ!」
「いいえ。争いが無くならぬから、力が必要なのです」
ゆっくりと頭を振り、子供に言い聞かせるようにいう議長の言葉も表裏一体なのだ。
想いだけでも力だけでも駄目なのだ。その全てを保持しつつあくまで中立を貫く姿勢。かつてラクスがキラとアマキに教えてくれた言葉が脳裏をかすめる。
突如鳴り響くけたたましいアラームの音に関係者らは何事かと音の出所へ注目する。それはアマキたちの耳にも当然入り、議長の周りを固めていたザフト兵たちは勿論、アスランとアマキは咄嗟にカガリを守るため彼女を間に挟む形で周囲を警戒する。
「「!?」」
「警報?」
「どうした?」
「閉めろ!早く!」
「六番ハンガー?」
「なんだ!?」
議長が声を上げると前方格納庫の扉をビームが突き抜け直後、扉が弾け飛び爆風が発生する。吹っ飛ばされるザフト兵ら。
「うわぁ!」
それを視覚が確認すると同時にアマキはカガリの肩を強引に引っ張り自分に引き寄せ、アスランは二人に覆い被さる形で爆風から二人を守る。
「あ!」「カガリ!」
「議長!」
議長もザフト兵らに覆われて守られたようだ。
「なに…うぅ…」
尋常じゃない事態だがアマキは似たような経験をしたことがある。前回の時と同じだ。
「発進急げ!」
「六番ハンガーの新型だ!何者かに強奪された!」
「モビルスーツを出せ!取り押さえるんだ!」
「なんだと!?」
「新型?」
兵らの言葉からして新型MSが奪取された模様。周りが騒然とする中、アマキは逆に冷静になれた。
「あれは!」
「ガンダム!」
カガリとアスランが新型ガンダムの存在に驚愕する中、アマキは咄嗟の判断で声を荒げた。相手が議長だろうが何だろうが関係ない。巻き込まれて死ぬのだけは勘弁だ。こちとらダイエット中である。
「安全な場所へ案内を!」
「!ああ。姫をシェルターへ。エヴァンスは!?」
議長はすぐに頷きかえし、兵に指示を出してくれた。ならば踏みつぶされる前にカガリを安全な場所へ移動させねばと、アマキはカガリの手を取った。アスランよりも先に。
「こちらへ」
「カガリ、行くぞ」
「ああ」
ザフト兵、アマキとカガリ、アスランと続いて走って現場を離れる。なおも後ろでは議長の指示する声が響いていた。
「なんとしても抑えるんだ!ミネルバにも応援を頼め!」
アマキに引っ張られる形でカガリとアスランが先導を受けながら何者かの襲撃から逃げる途中、目の前のバンカー先であの奪取された新機体がザクをビームサーベルで突き刺す場面に遭遇してしまい、背中から地面に倒れ込んだ瞬間、爆風が起こった。
「ッち!」
「ぐっ!」
「うっ!」
「うわぁ!」
だがアマキとアスランが咄嗟に建物の入り口に隠れることで直撃しそうだった爆風から身を守ることに成功する。だが頼みの案内人は吹き飛ばされてしまった。闇雲に走り回ったところでそこら中に戦闘が激しくなっており、いつがれきが落ちてくるかわからない。
だがある乗り物に目を付けたアマキは行動が早かった。それに向かって一目散に駆け寄っていく。しっかりとアスランに声を掛けてから。
「アスラン!アレに乗り込めっ。私はあっちの方に乗るっ」
「何!?ザクか。よしっ」
「お前ら何考えてっ!うわっ」
カガリの言葉は途中で強制的に終わらせられてしまう。アスランによって姫抱きされて移動していたからだ。
アスランは横倒しにされたザクウォーリアへ。アマキも同じくコクピット部分へ軽やかな足取りで滑り込み、ハッチを閉める。
このタイプは初めてだが、基本野生少女なので全て勘で動かすのは定番である。
「へへん!こうして、こうかな?」
どうやらうまくいった様子。ザクウォーリアはゆっくりと起動し目に光を宿す。あちらの方も起動し、ゆっくり起き上がると共に機体に重なっていた瓦礫が地に落ちる。
『こんなところで君を死なせるわけにいくか!』
『アスラン』
「しっかし、見逃してくれる敵じゃないってか?」
『ん?』
その言葉の通り、ガイアに早速目を付けられる二機。それはそうだろう。一方的に蹂躙してきたMS達の中にまだ立ち上がって立ち向かってくる骨のある者がいたのだから。だが彼らにとっては任務であり忌々しいという感情しかないはず。目障りなザクに対してガイアは早速レーザビームを連発してきた。
『なんなの?』
『くぅっ!』
「やばっ、久しぶりだわっ」
二機はスラスターを吹かして何とか避けることに成功し、まさか避けられると思っていたなかったガイアだが
「どっせーいっ!」
『くうっ!!』
アマキザクによる単身突っ込んでの捨て身タックルに後方へ追いやられる。
『アマキ!』
すかさずアスランザクがガイアのビームライフルを拾い上げ的確にガイアにビームライフルを狙い撃ちである。
『なにっ!』
ガイアは最初こそまともに食らってしまったが、すぐに避ける。だが今までの相手とは格別に違うことをこの短い戦闘時間で知り動揺が隠せない。だが自分に向かって襲い掛かられたことがムカついたガイアはビームサーベルでなおも殺しにかかってくる。どうやら短慮なパイロットか、力で押せると思ったか。
『こいつう!』
『あ…!』『くっ!』
『うぇぇい!』
「アスラン!下がれっ」
だがザク対新型ガンダムで勝敗は相手に分がある。だがこちらはこの場から逃げきれればいい。
とりあえずアマキとアスランの考えは同じだ。シールドからトマホークを取り出しシールドでビームサーベルで受け止めたところに横からアスランザクがトマホークで頭上から叩き込む。そこへガイアの援軍としてカオスが介入してくる。
『ステラ!』
『くっ!もう一機か!』
二機を間にして挟み込む形となりアマキザクへビームサーベルで襲い掛かる。
『性能の差が出てしまうな、だが負けてたまるか』
『ハッ、雑魚のくせに強がるなっ』
バチィィンン!!
シールドで防ぐザクとカオスのビームサーベルが激しい鍔迫り合いをし火花が飛ぶ。だが機体の性能の差が強く出てこのままではシールドごと叩き斬られる勢いだった時、カオスの背後から攻撃が飛んできて機体が大きく揺らぐ。
『んっ!?』
『はっ!』
空からMAらしき機体が上空から颯爽と現れ、カオスに迎撃してきたのだ。それは戦闘中のアマキ達の間をすり抜け注目をかっさらっていく。MAは空中で他のパーツと合体していき最終的にはガンダムへ変化していく。
だがそちらに注目が行く間アマキが黙って眺めているわけがない。ピンチはチャンスである。
「チャンスっ!」
隙を見てザクをカオスに下に潜り込ませ全力アッパーカットを繰り出す。続いて反動で上に飛ばされようとするカオスの両足をザクの両手でグッと掴みかかり、アマキお得意のジャイアントスイングをおみまいさせる。
「オラオラオラァ!!」
『なにぃ!?』
思いのほか馬鹿力でまさかのザクからこんな反撃されようとは思わなかったカオス。おまけにザクは問答無用でカオスを建物にたたきつけてもカオスを離さず回し続けて遠心力を利用してぶーん!と遠くに投げ放った。
「ふぬぁああああ!!」
『どぁああーー!?』
この間にも合体は続いているし、アスランも我に返りガイアと防御姿勢を取りながら戦闘を続け始めた。
『コイツゥ!』
『くっ』
『アマキやばいぞっ!!暴走してるっ』
『いつものことだ!』
わちゃわちゃし始めた下の方をモニターで確認しながら、かのパイロット君は、
『……なんだアレ。なんでこんなこと…また戦争がしたいのか!あんた達は!!って、オレ無視?』
と物悲しい気持ちになりながら戦闘へ介入することになる。
突然の新たな新型ガンダムの登場はあまり気にしておらず、アマキ達は混乱の始まりを再び身を持って(戦闘で)知ったのだった。