理解した能力を使える程度の能力これが僕の能力らしい。
「とんでもないやつを連れてきたな。キリネ」
「でも楓って別の人の能力で理解してるのってある?」
「一つだけあるよ。『ありとあらゆる薬を作る程度の能力』なんだけど僕の手って狼のだから薬って作れないよね。作業していたの見たけどすり鉢とかで薬草をすったりしてたから今の僕には無理。あとは今聞いたけど朱炎の能力だけだね」
「少なすぎるな。とりあえずキリネお前の能力も言っておけ。こいつは戦力になるはずだ」
「えっ。でも楓はあの場所から離れるためにここに来たんだよ。戦わせるのはちょっとひどいんじゃない?」
「僕は構わないよ。このまま妖怪が人の都合で滅ぶのも嫌だし、僕が戦いに出ることで助かる妖怪がいるなら喜んで戦うよ」
「そういうこった。キリネ逃げ道はないよ。だから言っちまえ」
「わかったよぉ。私の能力は空気を固める程度の能力だよ。原理はよくわからないんだけど空気って固めるとすごく硬いんだよ。見えない壁にもなるから逃げる時に便利だし」
空気を固める程度の能力か。これは戦闘でも日常でも使える能力かな。火を操る程度の能力を試しに使ってみようかな。一応どんな能力かは聞いただけでもわかるし知っている中では効果がわかりやすいし。
「朱炎、とりあえず力を試したいんだけど朱炎の能力ってコツとかある?」
「コツってわけでもないが発動させたい場所に出ろーって思って妖力を放つと出るんだよ。しかもその火は私が気を失ったり消えろと思ったりしない限りは消えないしな」
「わかった。やってみる」
僕は安全そうな場所に火を出すことにした。僕から1mくらい前のところに出すことにした。火が出るというイメージを持ちながら妖力をその場所に放つ。ほんの少しだけど火が出た。成功かな。使うにはもっと練習しなきゃだめだろうけど。
「できたのか。じゃあ楓、ここにいるみんなの能力を覚えてもらうよ。楓は私たちの秘密兵器だ」
「朱炎のおにー」
「はっはっは。私は鬼だよ。正真正銘のな」
やっぱり鬼だった。しょうがない時間はあまりないけど頑張って全部使えるようになろう。問題は僕の理解力にかかっているんだし。
「ここにいる妖怪は二百人はいるから頑張って覚えな」
やばい心が折れそう。
次回、妖怪VS人間(月の民)