【一発ネタ】エイリアンは非術師に入りますか?   作:かりん2022

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カーン!

「傑ー。誕生日プレゼントだけどさ。ピアスとか考えてるんだけど、どうかな」

「悪いね、悟。これ以外のピアスをするつもりはないんだよ。恋人の形見らしくてね」

「恋人!?」

「そんな伝聞みたいに」

「だって伝聞だからね。恋人は恋人でも、兄の恋人なんだよ」

「傑の兄貴?」

「そう」

「自分でしないで、傑につけさせてんの?」

「そう。意味わかんないよね。本人は子供の頃に飛び級でアメリカに行って滅多に帰ってこないから、よく知らない人って印象が大きいし。でも行方不明になっちゃったから、一応つけてる」

 

 

 そんな記憶を思い出す。

 呪霊を出すと同時に、非術師からの贈り物が穢らわしく思えて、ピアスもとった。

 すると、ゴウっという音と共に、ピアスが光り出す。

 携帯が、ポケットから蟲となって出てきて肩に乗った。

 所持する呪霊との繋がりは切れてしまった。それと同時に、呪霊がどんどん変形していく。

 

「ヒィぃ! 光った!?」

「こ、この光は!? ば、化け物が!!」

「……」

 

 ピアスを元に戻す。

 光は治ったが、呪霊は咆哮をあげた。

 呪霊はバッチリ見えているようだ。というか、呪霊の影に気づいてしまった。

 質感といい、明らかに肉体を持ってしまっている。

 下手に呪霊を出すと、また繋がりが切れてしまうかもしれない。

 夏油と呪霊の肉弾戦による大乱闘が始まった。

 

 とにかく、双子だけは死守し、呪霊を片付ける。

 戦っている最中に、無人のヘリが銃でアシストしてきた。

 めちゃくちゃ怖かった。だって銃である。

 

「夏油傑くんだね!? 厄介な事をしてくれた! 私は君のお兄さんの友人だ、すぐに乗ってくれ! 君を安全な場所へ移動する」

 

 無線機だろうか? 無人ヘリ実用されていたのか?

 戸惑っていると、シートベルトがヒュンっと飛んできて、確保された。

 ついでに双子の女児も。

 

 夏油は、こうして攫われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、なんてこと。傷の治療をするわね。ああ、私はレナ。よろしくね」

 

 ヘリで連れて行かれたのは、なんか日本人じゃない人の闊歩する軍事基地だった。ここは日本ですが(遠い目)。

 金髪の巨乳美女が、双子の治療をしてくれる。

 

「あなた達は一体何なんですか? 兄は一体……」

「あなたのお兄さんは地球を守るヒーローなのよ。貴方も隈がひどいわ。ちょっと休みなさい」

「は? 失礼、ちょっと学校に電話してもいいですか?」

「駄目よ。休学届はこちらで出しておくわ」

「は? ヒーローとか、休学届とか、全然意味がわからないんですけど」

「貴方は冷静に見えないわ。とにかく、一眠りしなさいな。それから話しましょう。心配しないで、ちゃんと全部話すわ」

 

 治療をしてもらい、食事をして、ベッドに横になると、すぐに意識が落ちた。

 こんな状況で眠れるわけがないと思っていたが、自分は思ったより疲れていたらしい。

 

 

 

 

朝、すっきりとした目覚めに戸惑いながらも、席に着く。

食事をして、会議室に向かう。

会議室はやたらデカく、なんか人型巨大ロボットが腕組みして壁に寄りかかっていた。

イケメンで白人の軍人さんが、開口一番信じられない事を告げた。

 

「実は、君のお兄さんは地球を守るヒーローなのだよ」

「はぁ」

「信じられないという顔だね。実はこの星はずっと前からエイリアンに狙われていてね。秘密裏にその脅威を排除していたのが、君のお兄さんを含む銀河宇宙警備隊なんだ」

「?????」

「そのお兄さんだが、君に「生命の石」を託して姿を消した」

「このピアスですね」

「いいや。ピアスは封印の道具に過ぎない。生命の石は君の心臓に埋め込まれている」

「何をしてくれているんですか?」

「君を救うのに必要だった」

「全く覚えてないんですけど」

「それは記憶を書き換えているからだ」

「何をしてくれているんですか?」

「生命の石は、機械生命体にとっての至宝。命を生み出すもの。夏油くんを狙って、エイリアンが襲ってくるだろう。夏油くんを襲っていたエイリアンは、機械生命体に対する敵対勢力だと思われる。だが安心して欲しい。私達が守る」

「何をしてくれているんですか?」

「ビビってんのかよ、マザー」

 

 そこに、ロボットが声を掛けてきた。

 これが機械生命体なのだろうか?

 

「ビビってない。あと、私はマザーなんかじゃない」

「マザーはマザーだろ」

「……どのみち、学校には連絡させてください」

「それは出来ない。エイリアンについては秘匿されねばならない。社会への影響があまりにも大きすぎる。人々を怖がらせるのは私たちの本意ではない」

「ずっと貴方達の庇護下でいろと?」

「大丈夫。必ず貴方のお兄さんが貴方の体を治す方法を見つけてきてくれるわ。なんたって、貴方のお兄さんはヒーローだもの」

 

 レナは笑う。

 夏油はため息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は? 傑がアメリカに捕まった?」

「そうだ」

「なんで」

「俺にも何が何だかわからんのだ。秘匿死刑の秘密規定に抵触したのではないかと話が出ている。任務に行った村は、在日米軍が危険物を飛行訓練中に落としてしまったということで封鎖されている。また、光の柱が見えたという証言が相次いでいる。非術師にも見える光だ」

「どうにかできねーの?」

「傑は留学する事になったの一点張りだそうだ。呪術界の力は日本でしか意味がない。アメリカの呪術師にコンタクトを取ってはいるが、向こうでは呪術師は公的機関ではないからな……」

「そんな……」

 

 そこへ、補助監督が駆けてきた。

 

「夏油特級術師から、手紙が届きました!」

「貸せ!」

 

 手紙を奪い取る。その手紙には、呪力で文字が書かれていた。

 

『知らない間に兄さんが私の心臓にエイリアンの秘宝を埋め込んでいたらしいんだ。兄さんは戻り次第ぶん殴ろうと思う。術式使う許可さえ出れば、すぐ逃げられると思うけど、心臓をなんとかしない限りエイリアンの追っ手は掛かりそうかな。心配かけてごめんね』

「はぁー!?」

 

 その後、詳しい状況が報告書の形で書かれる。

 六眼の悟が読む事が前提の文だ。

 信じられないようなことしか書いてないが、今日はエイプリルフールではない。エイプリルフールではないのだ。

 

 エイプリルフールではないので、呪術規定はいついかなる時も破ってはならないという腐った蜜柑のお返事もマジである。

 

 呪術師とヒーロー(公になってはいけない組織)の間で、政治的闘争のゴングがなった。




マシュマロ
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夏油はこの後

  • 教祖堕ちラスボス化
  • バレないように頑張るU‘・x・`U
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