【一発ネタ】エイリアンは非術師に入りますか?   作:かりん2022

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ミッション インポッシブル

「ええい、アメリカがしつこいっ」

「いっそ宇宙人については公表しては」

「駄目だ! 駄目だ駄目だ、人々を恐怖に陥れてはならん! ただでさえ、災害のせいで忙しいのだぞ! 宇宙人が公になっては、人々の恐怖はそれを超える! 日本敗戦の時の惨状を忘れたか!」

「学生の死傷率を知られたのは不味かったですね。事故死の偶然でこの率は言い訳がききません」

「くっ かくなる上は!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って事で、日本防衛軍の肩書きが増えた、と?」

 

 七海は頭が痛そうに告げた。

 

「ほんっと面倒ごとを引き寄せてくれたわよね」

 

 歌姫はそう言いつつも、どこか心配そうだ。

 

「傑は大丈夫なわけ? なんでまだ戻ってこれねぇの!?」

「心臓をなんとかしない限り、解放してくれそうにないそうだ。こっちに戻る際にも監視がつくらしい」

「心臓をなんとかと言っても……死ねってことですか?」

「硝子。心臓とってガッと癒せない?」

「無茶言うな」

「それで、お前達には鍛え上げられたスパイだけど宇宙人と戦う程には強くない、という演技をしてもらう」

 

 

「はあー!?」

「当然、術式や呪力は使用禁止だ。試合に負けて勝負に勝て、と言う話だ。向こうは宇宙国際……国際宇宙? とにかく対エイリアンの軍隊に組み込みたがっているが、おれたちにそんな暇はない」

「傑は!?」

「時期を見計らって死んだ事になってもらって回収する。悟、辛いだろうが、呪術界の未来を守る為だ。このままでは呪術やエイリアンといった事が公になり、恐怖で呪霊が溢れかねん」

「弱いふりってどうすりゃいいんだよ……」

「わかりました!(弱い五条さんが見れる)」

「仕方ないわね!(せいぜい情けない姿を晒しなさい!)」

「じゃあ記録係しよー。五条のそんな姿見れるのこれっきりだろうしね」

 

 

 そして、アメリカの軍人達が学校に現れた。

 手当されているとはいえ、ボロボロの幼女二人を連れ、肩に元スマホの機械生命体をのっけた夏油は、五条の顔を見て、ポロリと涙が溢れた。

 色々あって、相当に混乱していたらしい。安心できる場所、安心できる相手を見て、気の緩みが発生したのだ。

 プライドの高い夏油は、あわてて誤魔化そうと目を擦ろうとした。

 五条がその涙を拭っていた。

 100メートルの距離も、親友の涙の前には0距離である。

 

「傑、大丈夫? 虐められちゃった?」

 

 冗談に、夏油は冗談で返そうとする。

 

「自分よりずっと大きい人達に言い寄られたのはちょっと怖かったかな。忍者じゃないって言ったんだけどさ」

「は?」

 

 夏油を守るように抱きしめ、殺気を込めて威嚇する。

 夏油は焦り、慌ててしまって更に涙が出てくる。

 

「悟、自分が情けなくなるから、そういうのはやめてくれ」

「大丈夫か、夏油? 医務室行く?」

 

 硝子もその様子を見て心配する。何せ、外国の軍に連れ去られているのである。子供達の怪我も気になる。

 

「待て! なんか凄く大きな誤解が発生している気がする! 何もしてない! 私たちは少年に何もしてないぞ!」

「落ち着いてください。冗談だとわかっています。傑も緊張していたのでしょう。傑の護衛は責任持ってこっちでしますので、ひとまずお引き取り願えますか」

 

 その言葉に、車がロボットに変形する。

 

「それは出来ないね。マザーはもはや、僕たちの同胞であり、守るべき女神なのだから」

「傑はお前らのママじゃねーんだよ! ぶっ飛ばすぞ!」

「やれるものならやってみろ」

 

 五条とロボットは一触即発状態となる。

 

「(先輩! 先輩!! 五条先輩! 任務! 任務!!)」

「(けど、傑が……!)」

「(後でしっかり回収する事になってますから! 思い通りになるタマじゃないでしょ、夏油さんも! 信じましょう!)」

 

「傑!」

 

 そこへ、さらなる巨大ロボットが空からダイナミックお邪魔します!

 

「ああ、可愛い弟よ! 兄はやり遂げたぞ!」

「君みたいな機械の兄は持った覚えはないよ」

 

 ロボットの胸部が光り、そこから男が光に包まれて降りてくる。

 夏油にどことなく似ているが、あからさまなナルシーオーラが夏油とは全く別の印象をばらまいている。某週刊誌で連載していた封神演義の趙公明と似た雰囲気といえばわかるだろうか。その男が、周囲に天使の立体ホログラフィーで自らを飾り立てつつ言った。

 

「ああ、愛する弟よ! やり遂げた兄を抱きしめておくれ!!!」

 

 瞬間、夏油は記憶を取り戻した。

 ヒーローごっこが大好きで、廃墟に隠れていたロボットと瞬く間にラブラブになって、挙句そのロボットと警察のバトルに巻き込まれて。

 

「兄さん……今から殴るからちょっとじっとしててくれないかな?」

「待ってくれ! 優を怒らないでくれ、全ては私のせいなんだ! 私がアスマ族の秘宝を盗んだばっかりに……!!!」

「それはそう」

「アレスは反省してるし、この兄が解決方法を見つけてきたから大丈夫!」

「傑、治るの?」

 

 ほっとした様子で五条。その様子に、傑は握り拳を下げる。

 

「ああ、アスマ族にはちゃんと生命の石の鉱脈を見つけてきたし、機械生命体達も鉱脈の採掘で忙しくなるだろう。安全に取り外す方法も見つけてきた」

「よかった」

 

夏油よりほっとした様子の五条である。

 

「お兄ちゃんが絶対助けるって言っただろ?」

 

 優はふぁさぁっと髪を掻き上げて笑う。

 

「マッチポンプだけどね」

 

 それでも、なんだかんだで許してしまう傑だった。

 

「ふむ。では、安全に取り外して全て解決ですか」

「さあ、傑。処置を受けて、アスマ族に石を返して、それで解決だ」

「うん」

「「待った!!!」」

「へ?」「アスマ族には鉱脈を持って返したのだろう? 我がアメリカがその石をもらいたい」「我らの上司がその石を欲しておる」「おやおや、ごく普通の学校という主張では?」「この学校は都立。故にお主ら外国に協力はできないし、傑は石ごとこちらで確保させてもらう」

 

 なんだかバトルが始まっている間に、傑達はそっと離脱した。

 

 しがない学生は、教室に退避して両国のお偉いさん達のバトルをそっと窓から見守るのみである。

 

 あっ 術式使った。

 

「な、まさか……!! この学校は宇宙人を匿っている学校!?」

「いや、ジャパニーズニンジャだろう。黄金の国ジパングの伝説にもある」

「ジャパニーズ巫女かも」

「スーパーヒーローとか!? アメリカを差し置いてそれはないか。ないな」

 

 なんだか誤解が広がっている予感がする……。




マシュマロ
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夏油はこの後

  • 教祖堕ちラスボス化
  • バレないように頑張るU‘・x・`U
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