音楽が好きな君(仮)   作:君の半分を食べたい

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8話 雰囲気。ら

STARRYに入ってみると赤髪の陽キャぽい女の子がリョウにすごい勢いで迫っていた。

 

「一目惚れしました!私を貴女の娘にしてください!」

 

ん?あれ?俺の聞き間違い?娘にしてくれって聞こえたんだけど、そんな事言う告白の仕方なんてロマンチックを通り越してエキゾチックって感じがする。うんうん、ちょっと何言ってるか自分でも分かりかねています。

 

「お姉ちゃんただいま〜!」

 

「おい、ここでお姉ちゃんじゃなく店長とよべと言ってるだろ?」

 

「星歌さんお疲れ様です」

 

「おぉ、理久もおかえり」 

 

「あぁ〜、何でお姉ちゃん私には辛辣なのに理久くんには優しいの?」

 

「い、いいだろ。普通に挨拶しただけなんだから」

 

「本当にお姉ちゃんは理久くんの事好きだからな〜」

 

「ななな、何言ってるんだばか!!」

 

うんうん、この姉妹はいつになってもなかよしなんだろうなとほわほわした気持ちになってる今の俺はあっちの変な空間には行きたくないです。行ってしまったら俺まで変な空気に呑まれて変人になりそうで怖いから。

 

「てか、バンドマンって変人ばっかりなの?」

 

「え?何でそんな事思ったの?あぁ〜分かった!リョウが変人だからそう思ったんでしょ?バンドマンはリョウみたいな人ばっかりじゃないからね?」

 

えぇ…絶対嘘だぁ〜…。現に虹夏も…ってそんな怖い顔で睨まない睨まない。

 

「今変な事考えたでしょ?私そう言うの分かるんだからね」

 

「ごめんなさい。…でもあの赤髪の子も絶対結束バンドに入ったらまた変人が増えるじゃん?そしたら結束バンドじゃなくて変人集いとかになっちゃうね」

 

「ふーんだ!言ってればいいよ!でも、あの子がうちのバンドに入るかまだ分からないから良いんだよ〜だ」

 

「うんうん、そうだね〜」

 

俺は適当に流しながら虹夏の頭を撫でてると目の前にいた星歌さんがガンつけてきた。

 

「いちゃつくのは勝手だが、私の前でいちゃつくんじゃねぇ、バカ共」

 

星歌さんは怒ってるんじゃなくて軽い嫉妬してるだけなんだと気づいた。まぁそうだよね、星歌さんはもう三十路だから若者のいちゃつくのを見たくないんじゃなくて羨ましいんだなぁ〜うんうん、星歌さんどんまい…。

 

「おい…理久。お前私に対して失礼な事考えてたろ?」

 

(いやいや、俺の心が2回も読まれた?伊地知姉妹はそういう能力でも持ってたりする?…い、いやそんな事あるわけないよね…あはは。)

 

「そ、そんな事ある訳ないじゃないですか、彼女のお姉さんに失礼な事考えるはず…えぇ、考えるはずないですよ……多分。」

 

「いやお前絶対嘘だろ…」

 

何か星歌さんが喋り始めたから俺は逃げるように虹夏の肩を掴みこの空気よりマシなリョウ達のいる変な空気が漂う空間に向かった。

 

「ほらほら、虹夏!あっちに行こうか!ほらリョウ達がいる所にさ、ほら〜」

 

「ん?うん?ま、うん。あっちに行くのはいいんだけどどうかしたの?」

 

俺は虹夏の耳元まで移動して星歌さんに聞こえないように小声で喋った。

 

「俺達がすこしでもイチャイチャしてると星歌さんが嫉妬してしまうから、星歌さんの前から移動したかっただけだよ…」

 

「うん…全然いいんだけど……理久くん…近い…、それに…くすぐった…い…よぉ…」

 

「あ、あ、ご、ごめん!!」

 

虹夏は耳がかなり弱かったのか俺が耳元で小声で喋ったもんだからくすぐったかったらしく体をクネクネさせながら恥ずかしそうに顔を赤くしていた。それに気づいた俺はやらかしたと思い、すごい勢いで虹夏から離れた。そして俺の顔も多分赤面している。だってものすごく顔のあたりがすごく熱いんですから。

 

「い、行こうか…」

 

「そ、そうだね…えへへ//」

 

俺の制服の裾を少し掴みながら俺のあとに付いてきた。何か初々しいカップル感があってなんか悪い感じがしないから嫌じゃない。そんな事思いながら問題の2人の所に来た。

 

「何故駄目なんですか?あ、もしかしてリョウ先輩には恋人でもいるんですか?それももしかして娘候補でもいるんですか?もしかして、私の入る隙もないのかしら」

 

「…ちょっと落ち着いて」

 

赤髪の女の子の勢いに凄く押され気味の山田リョウ。多分だけど凄く珍しい光景なのだと思う。星歌さんには強く出れないってのは知ってたけど、歳の近い女の子に勢いで押されるって全然ないんだろう。現に隣にいる虹夏も凄く苦笑いしてるんだもん。俺はこの場にいれて結構よかったと思う。

 

「虹夏はどう思う?」

 

「へ?どうって?」

 

「いや、あの赤髪の子メンタル強強の変人じゃない?」

 

「ん〜どうなんだろう」

 

「いやいや、だって貴女の娘にしてくださいって告白するやついる?そんなやつ強メンタル以外の何者でもないよ…あぁ…STARRYにまた変人が増えてしまった…」

 

俺がふざけて頭を抱えながら落ち込んだふりをしたら虹夏が俺の頭をぎゅっと抱きしめて空いてる方の手で俺の頭を撫で始めた。ん〜フザケたつもりが何か得した感じしたから黙っとく。

 

「そんな落ち込まないで、私が側にいるからさ、ね?」ナデナデ

 

「てか、俺の頭に何か当たってるんですが?…その柔らかい…モノが…」

 

俺がそれ言ったら顔を赤くしたのか抱きしめられてるから分からないけど、俺の頭の上に少し重みを感じたから顔をうずめてきたんだろう。照れてるんだろうな。そして俺にしか聞こえない声で

 

『…理久くんのエッチ…』

 

と言って抱きしめる強さが増しました。恥ずかしさと締める強さで死ぬかと思いました。ドラマー最強説。

 

俺と虹夏の雰囲気に気づいたのか何なのかは分からないけどリョウと赤髪の女の子があっちから俺達に近づいてきた。

 

「おはよ理久。ぐっすり寝てたから起こさないで帰ってきた…ごめん」

 

「いやいや、謝るくらいな起こせやバカ」

 

「…寝てるのに起こされたくないと思ったから」

「で、何で理久に抱きついていたの虹夏」

 

「へ?え?!そこに理久くんがいたから?」

 

「俺は何処かの登山家の山に登る理由か何かなの?」

「んで、その女の子誰なの?」

 

俺は唐突に聞いてみた。もし俺が聞かなかったらリョウの隣にいる赤髪の女の子の説明もくだらない話ばっかりで全然話が進まないって感じがしたから聞いてみた。

 

「この子は、喜多郁代。この前の路上ライブで私に一目惚れしたらしい」 

 

「ふーん、一目惚れね〜」

「よかったな、同性に一目惚れしてもらえて」

 

「郁代は娘になりたいらしいから私はお断り」  

 

「そんなぁ〜……」

 

喜多ちゃんは落ち込んだ。

 

「よろしくね、喜多郁代さん」

 

「はい……。でも、私の名前は喜多です。」

 

「そっか、よろしくね郁代ちゃん!」

 

「私の名前は喜多喜多です」

 

「いや、何処ぞの売れない芸人みたいな名前だな」

 

「だってシワシワネームじゃないですか?それにギャグみたいで…きた〜いくよー!ってあはは…死にたい…」

 

「自虐ネタ…まあいい名前じゃん!郁代って名前可愛いくていいと思うよ?ね?理久くん」

 

「うん、郁代って名前いいと思うけど?女の子の名前で駄目な名前なんてないでしょ実際」

 

「はい…そうですね、すみません…」

 

「それで、喜多ちゃんはリョウに告白する為に来たの?」

 

虹夏は気になったのかここに来た理由を聞いていた。喜多ちゃんの表情を見るにリョウに告白してあわよくば自分を娘にとでも思ってたんだろうけど…無理だったから少しショックを受けていた表情だった。だからか虹夏の質問にも1つ2つタイミングが遅れて反応していた。

 

「…あ、私はただリョウ先輩に会ってリョウ先輩の娘にしてくださいと伝えに来ただけなんです」

 

「うんうん、うん?…いや告白と何ら変わらないじゃん」

 

何かめんどくさくなってきたな…帰りてぇ…。俺は虹夏の所に行き耳元で「…もう帰っていい?」って聞いたら虹夏は「ん〜じゃあ私も行っていい?」とか聞かれたから頭を撫でながら「いいよ」と答え俺の家に虹夏が来る決定になった。

 

「じゃあ私家で準備して来るからまだ帰らないで待っててね」

 

それを言って虹夏はSTARRYを出て家に帰った。

 

「あれ?虹夏何処行ったの?」

 

「あぁ…家に荷物置きに行ったよ」

 

そこで会話は終わった。いや正確に言ったらりょうは俺に喋りかけてたぽいのだが俺は全部スルーする事にしていた。リョウが言う事なんてどうせ「理久、お腹すいた…」とか飯を強要してくると思っていたから。

 

「聞いてますか?理久先輩?おーい!」

 

「ん?何?郁代ちゃん」

 

「郁代ちゃん言わないでください!喜多ちゃんでお願いしますよー!」

 

喜多ちゃんは下の名前で呼ばれるのがどうしても嫌らしい。そこまでギャグぽい名前って言うのがそこまで嫌なんだな。

 

「喜多ちゃんはリョウがやってるバンドやるつもり?」

 

「今ものすごく考えてます。リョウ先輩がやってるなら同じ所のバンドでやりたい…けど、私ごときがリョウ先輩と一緒のバンドでやっていいのか…それ以前にリョウ先輩と一緒にの空間に居るだけでも同じ空間の同じ空気を吸ってるだけで尊いに、それ以上を私が求めていいのかと考えてしまって……」

 

いやいや、お前の考えてる事オタクのそれだよ。そして俺は思った。あぁ…この子変人だ。もし仮に、結束バンドに入ってしまったら本当に変人バンドか変人の巣窟になってしまう。ちょっとショックだ…。

 

「そ、そうなんだ…深く考えなくていいんじゃないかな?き、喜多ちゃんがしたい事をすればいいと俺は思うなぁ〜…なんて。」

 

「はい!!そうします!今すぐリョウ先輩に伝えてきます!!」

 

喜多ちゃんは俺にそれを伝えて、リョウに伝えてに行くとリョウの所に勢いよく走って行ってしまった。嵐のような変人だった。

 

「理久くんただいま!さっきは大変だったね〜私は後ろで見てたけど、喜多ちゃんすごい子だね♪」

 

「いや、後ろで見てたなら俺の事を助けてよぉ〜虹夏さ~ん…」トホホ…

 

「ご、ごめん理久くん…」

(落ち込んでる理久くん可愛い♡)

 

虹夏は俺に抱きついてきた。その抱きついてきた時に持ってきた荷物を下に置いた。ん?何で?荷物?って思って気になり聞くことにした。

 

「てか、今気になったんだけどその荷物何?」

 

「え?私理久くんの家にお泊りするつもりだけど?」

 

「え?」「え?」

 

「あぁ…りくくんの家にお泊りするんだね〜気を付けろよ。りくくんって子にあんまり迷惑かけちゃだめだぞ?」

 

「ん?う、うん。私は理久くんに迷惑かけるつもりないよ?」

 

「それで、星歌さんには泊まる事言ってあるの?」

 

「うん、今さっき理久くんのところに来る前に伝えたよ?」

 

「ん?」「ん?」

 

「あ、もしかして虹夏の泊まる理久くんの家って俺?」

 

「うん、そうだけど?逆に私の知り合いに理久くん以外のりくって人知らないよ?」

 

「ん?って事は…俺の家虹夏が泊まりに来るって事?」

 

「うん!そう言う事だよ!よろしくね!」

 

まぁ俺が誘った感じな手前俺の家はお泊りできましぇ~ん何て嘘でも言えない。それに一回俺の家に泊まってるんだったな〜。まぁいいか…

 

「もう行く?」

 

「ん〜もう少したらでいいかな?」

 

確かに、まだSTARRYに2人いるしね。その時リョウが虹夏の持ってきた少しでかい荷物に気づいた。

 

「虹夏その荷物何?どっか行くの?」

 

「…うん。この後理久くんのお家にお泊り」

 

「ふーん、やっぱり虹夏と理久はそこまで関係が進んでたんだ」

 

「先輩方はやっぱり付き合ってたんだわ…なんて羨ましい…私も早くリョウ先輩の娘に…」

 

いやいや君の言ってる事めっちゃ聞こえてますけど?何か誰にも聞かれてないと思って独り言のように言ってるけど間違いなく俺と虹夏にバッチリ聞こえてますからねっと

 

「喜多ちゃん帰らなくて平気?中学生なんだから門限とかありそうだけど…」

 

ん〜もし門限とか無くてももう17時過ぎて外が暗くなるから無理矢理にでも帰らせようかな。

 

「理久…お腹すいた」

 

「じゃあ家帰りなよ、俺はもう君には奢らんと決めたから」

 

「えーどうして」

 

「だって奢って欲しい時だけしか俺の事起こさないんだもん」

 

「えーだって起こすのめんどくさい」

 

ほら出たこう言う所だよ。多分こいつ俺だからっていう理由で言ってるんじゃないと思う。誰にでも思ってる事を言っちゃう素直な奴なんだな。俺は素直な奴は好きだけど、リョウみたいなのは俺的に遠慮したい。悪い言い方をしたら将来ヒモにしかならないとしか思えない。

 

「その理由なら俺もリョウに奢るのめんどいからヤダ」

「そして、虹夏にご飯作ってもらうから奢りたくない」

 

「そ、そうだよ!理久くんのお家でご飯食べるから今日はだめだよ!」

 

それにリョウに俺の家を教えた日には入り浸りになるって確信を持ってる。だから、家には誘わない。うん、これ絶対。決定事項。

 

「俺もう帰るね」

 

今日はギターもなければ俺がSTARRYにいる意味何て虹夏に会いに来てるぐらいしか無いのだからもう帰る以外選択肢しか浮かんでない。

 

「じゃあ私もいく!お姉ちゃん、私いくね!ご飯は冷蔵庫に出来てるからレンジで温めて食べてね!行ってきまーす!」

 

「おぉ…楽しんでこい」

 

俺と虹夏はリョウと喜多ちゃんを置いてSTARRYを出た。星歌さんも俺と虹夏の関係を反対してないからよかったと思う。

 

「今更なんだけどさ、俺の家に泊まりに来て平気なの?」

 

「ん?何で?」

 

「いや、だって虹夏が家を離れると星歌さん1人になっちゃうじゃん?星歌さん寂しがんないかなって」

 

「そこら辺は平気だよ!夜になったらうちのお風呂を借りに来る酔っ払いがいるからお姉ちゃんは全然寂しくないと思うから大丈夫だよ」ニコッ

 

ん〜?酔っ払い?全然話が読めないし、俺的にあんまし興味ないから聞かなくていいや。

 

「スーパー寄ってっていい?」

 

「うん。悪いな…ちゃんと前もって準備しとけばよかったな…本当にごめん虹夏。」

 

「全然いいよ!何かさ、こうやって手を繋いで買い物行ったりするって何か悪くないって、何だったら凄く私的に凄くご褒美だな〜って思うよ」エヘヘ~

 

虹夏は俺と手を繋ぎながら嬉しそうにそう言った。虹夏はご褒美って言ってたけど俺的にもこんな何でもない時間ですら好きな人といるだけでご褒美って思うけどね。

 

「ご褒美とはまた違うけど…でも、俺はこう言った何でもない時間が好きだなって思うよ」

 

そう本当に思う。何か凄く派手でどでかい幸せよりも小さな幸せの方がよりよく幸せを感じるって思う。小さな幸せが何個も何個も積み重ねれば積み重ねるほどより本物になると思う。だから、俺はこの幸せを大事にしようと思う。

 

 




投稿しました。全然ストーリーが進まなくて本当に申し訳ないです。これからも皆さんに読んでもらえるように頑張ります。ですのでよろしくお願いします。
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