戦姫絶唱シンフォギアGinga   作:ベンジャー

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11Eve 見つけた夢

コウマ達がノイズやティガダーク達と戦っている頃、リディアン音楽院では大量のノイズによる襲撃を受けており、生徒達が逃げ惑っていた。

 

出撃した軍隊も、ノイズが相手であるために通常兵器も効かず、ただ一方的にノイズに軍隊がやられ、淡と化すだけだった。

 

一方で未来は響に言われた通り、軍の男性達と一緒に避難用のシェルターまで他の生徒達を誘導していたが、そこに響や未来の友人である「安藤 創世」と「寺島 詩織」、「板場 弓美」が未来の元まで駆け寄り、弓美は「どうなってるの? 学校が襲われるのなんてアニメじゃないんだからさぁ」と不安な表情をしながら言う。

 

「みんなも早く非難を!!」

「小日向さんは?」

 

詩織の問いに対して未来は「他に人がいないか見てくる!」と3人に言った後、未来は急いでその場から駆けだし、3人は未来を心配したが……、そこに未来と入れ替わるように軍人の男性が駆けつけ、3人に避難する様に彼女達に近づいたが……。

 

「うああ!!?」

 

1体のノイズが男性の身体を貫き、男性は身体が淡と化して消滅した。

 

目の前で人が死んだ……、そのことに3人は目を見開き、弓美は頭を抱えて悲痛な声をあげ叫んだ……。

 

「いやあああああああ!!!!」

 

さらに、彼女達の背後に複数のノイズが現れて創世達に襲いかかろうと近寄るが……、その瞬間、彼女達の横を高速で動く謎の黒い影が横切り、その影がノイズの1体を殴り飛ばした後、影はノイズ達に黒い液体を吹きかけた。

 

液体をかけられたノイズ達は次々に異次元の狭間へと送り込まれて行き、そしてその黒い影が創世達に振り返る。

 

『よお、大丈夫……』

「「「いやああああああああ!!!!!! なんか変なのおおおおおおお!!!!」」」

『ぐへふうううう!!!?』

 

その瞬間、その黒い影の正体であるコウマがウルトライブした「ケムール人」を造世、弓美、詩織は蹴り飛ばし、慌ててその場から走り去った。

 

『あいつ等、助けたのになんだよこの扱い……』

『それはケムール人をチョイスするコウマが悪いだろ、どう見ても怪しいしな、その見た目は』

 

何時の間にかタロウ(SD)が自分の横に立っており、ケムール人は「仕方ねえだろ、早くここに辿り着くにはこいつが1番良かったんだから」と言ってケムール人は立ちあがり、せめてもう少しモラルのある範囲の怪獣をコウマはチョイスすることにした。

 

『ウルトライブ! ザムシャー!!』

 

コウマは今度は「宇宙剣豪ザムシャー」へとウルトライブし、そのまま先程の3人を避難させるためにノイズと戦いながら先を進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来は他に人がいないか学校中を走りまわる、だが……、その時地響きが鳴り、未来は倒れそうになるがなんとか踏みとどまり、倒れずに済んだが外の様子を見ると巨大なノイズや、小型のノイズが暴れて学校を破壊しており、未来はそれを唖然と見つめていた。

 

「あ、あぁ……、学校が……響の帰って来る所が」

 

その時、窓を突き破ってノイズが校内に侵入し、未来は顔を恐怖で歪め、3体のノイズが未来へと襲いかかる。

 

だがその瞬間、緒川が飛び出して未来を庇い、どうにか緒川と未来はノイズの攻撃を避けることが出来たのだった。

 

「緒川さん!!」

「ギリギリでした、次、上手くやれる自信はないですよ……」

 

緒川は苦笑しながら未来に言うが、なんだろうか、彼ならもうしばらくは上手くやれそうな気がするのは……、忍者だし。

 

「逃げますよ!!」

 

緒川はそう言って未来の手を引っ張り、2人は必死になって二課本部まで行くエレベーターへと向かって走りだすが、当然ノイズ達も追い掛けてくる……、そんな時である。

 

『デリャアアアアア!!!!』

 

そこに、コウマが変身した「ザムシャー」が刀、「星斬丸」でノイズを切裂いて現れたのだ。

 

未来と緒川はシンフォギアと同じくノイズに対抗出来る「ギンガスパーク」の力を持つコウマが来てくれたことに安心し、緒川は二課本部まで辿り着くための護衛をザムシャーに頼む。

 

『よっし、心得たぜ、さっきの3人も無事に見つけて避難させたしな!』

 

ザムシャーは緒川の頼みを聞くと2人を守りながら二課へ行くためのエレベーターまで進み、3人がエレベーターに乗り込んだ後、エレベーターは地下、二課本部へと降りる。

 

取りあえず、一時危機が去ったことに未来は安堵のため息を吐き、緒川は状況の報告を弦十郎へと電話で伝え、また緒川が弦十郎に「カ・ディンギルの正体が判明しました」と報告し、弦十郎をそれを聞いて目を見開き「なんだと!?」と驚いた。

 

だがその時、大きな音が弦十郎の携帯越しに鳴りひびき、さらには未来の悲鳴が聞こえ、弦十郎は慌てて「どうした!? 緒川!?」と叫ぶ、しかし、緒川からの返事は無い。

 

「ぐっ、うぅ……!?」

 

そしてエレベーターでなにが起こっているのか、それは「ネフシュタンの鎧」を纏った女性……白色の髪となった「櫻井了子」が……否、「フィーネ」が緒川の首を締めあげていたのだ。

 

『了……子さん? 嘘だろ、おい……!』

 

コウマは信じられないといった表情で彼は突っ立っていたが、すぐに緒川が危ないことに気付き、ザムシャーは星斬丸でフィーネに斬りかかるが、フィーネはネフシュタンの鞭でザムシャーの首を締めあげ、床へと叩きつけた。

 

『ぐああっ!?』

「大人しくしていろ。 それより、まさかこんなにも早く悟られるとはな、なにが切っ掛けだ?」

 

フィーネは緒川にそう問いかけ、緒川はなぜカ・ディンギルの正体がバレたのか、彼はフィーネに説明する。

 

「塔なんて目立つもの、誰にも知られず建造するには地下へと伸ばすしかありません……。 そんなことが行えるとすれば……」

 

そう、ここ、二課の、今現在緒川達が乗っている地下深くまで続くエレベーターしかない、そしてそれを建造できるのは「櫻井了子」ただ1人のみ……。

 

それらのことから緒川はカ・ディンギルの場所と黒幕を推理し、この結論に至ったのである。

 

エレベーターが目的の階に止まると、扉が開いた直後に緒川は外へと飛び出し、拳銃を取り出して銃弾を撃ち込み、同時にザムシャーも星斬丸でフィーネを斬りつけるが、弾は弾かれ、剣では一切フィーネはダメージを負わなかった。

 

「無駄だし、邪魔だ」

 

フィーネはそう言ってザムシャーの星斬丸を素手で掴みあげ、そのままザムシャー諸共、エレベーターの外へと投げ飛ばす。

 

さらにフィーネは鞭を操って緒川を締めあげ、ザムシャーは緒川を助けようと星斬丸で鞭を切裂こうとするも、それよりも早く、ザムシャーに針のような無数の光線が降り注ぎ、ザムシャーは素早くかわして光線を避けた。

 

『誰だ今度は!?』

『イカカカ、お前の相手は吾輩がしてやろうじゃなイカ~!』

 

そこに突然現れたのは巨大な耳が特徴的な宇宙人、「異次元宇宙人 イカルス星人(SD)」であり、イカルス星人は両腕から針のような光線「アロー光線」をザムシャーに放つが、ザムシャーはそれを素早くかわし、一気にイカルス星人に詰め寄るとイカルス星人の顔面を武器を持っていない左手で殴りつけた。

 

『イガアアア!!? いでえええええイカアアアアア!!!?』

「ぐうう、ああああああ!!!?」

『緒川さん!?』

 

その時、緒川の叫び声を聞いたコウマは「こんなネズミ野郎放っておいて緒川さんを助け無いと」と思い、急いで彼を助けに行こうとするが、それより先に早く、未来がフィーネを後ろから体当たりを喰らわした。

 

「……」

 

フィーネは未来の方を睨みつけるように振り返り、未来はそれに少したじろくが、そのおかげでフィーネは緒川を解放することが出来た。

 

「麗しいな、お前達を利用してきた者を守ろうと言うのか?」

「利用!?」

「なぜ二課本部がリディアンの地下深くにあるのか、聖遺物に関する歌やデータをお前達被験者から集めていたのだ。 その点、風鳴翼という具像は生徒を集めるのによく役立ったよ」

 

フィーネは「フハハハ、フハハハハ!」と笑いながらその場を去ろうとするが、未来はフィーネを睨みつけて言い返すように、彼女は言い放った。

 

「嘘をついても、本当のことを言えなくても!! 誰かの命を守るために自分の命を危険に晒している人がいます!! 私はそんな人達を信じてる!!」

 

するとフィーネはキッと未来を睨みつけ、彼女の頬を叩き、さらに胸倉を掴みあげ、それを見たザムシャーは未来の元に行こうとするが、イカルス星人が当然邪魔をする。

 

『おっと、行かせ……『邪魔』イガバあああああ!!!?』

 

ザムシャーはイカルス星人を足を振り上げてイカルス星人の顎を蹴りつけて蹴飛ばし、星斬丸でフィーネを何度も斬りつけるが、やはりネフシュタンを纏う彼女をそう簡単に傷つけることは出来なかった。

 

そしてフィーネはそんなザムシャーを無視してもう1度未来の頬を叩くと未来から手を離し、彼女は床へと倒れこむ。

 

『未来!!』

 

ザムシャーは未来の元に駆け寄り、フィーネは奥にあるデュランダルのある部屋に入ろうと端末機をかざそうとするも端末機を緒川の撃った銃で破壊される。

 

「ディランダルの元へは、行かせません!! この命に変えてもです!!」

 

フィーネはそんな緒川に呆れたような表情を見せつつ、ネフシュタンの鞭を操り、彼を攻撃しようとするが、その直後、「待ちな、了子」という声が聞こえると天井が突き破られ、そこから弦十郎が現れた。

 

「私をまだ、その名で呼ぶか」

『つーかどういう現れ方してんだよアンタは!? おっと』

 

ザムシャーは弦十郎の登場の仕方にツッコミを入れつつ、殴りかかるイカルス星人の攻撃を受け流し、イカルス星人の尻を蹴りあげる。

 

『イガア!!?』

「……女に手をあげるのは気が引けるが、2人に手を出すなら……お前をブッ倒す!! 調査部だって無能じゃない、お前の行動にはとっくに気付いていた」

 

だから弦十郎は、後はあぶり出すため、敢えて相手の策に乗り、シンフォギア奏者やコウマを全員動かせて見せたのだとフィーネに弦十郎は説明する。

 

「食えない男だ、だが、この私を止められるとでも!!?」

「おうとも!! 一汗かいた後に、話を聞かせて貰おうか!!」

 

弦十郎はそう言い放つとフィーネへと駆けだして行き、フィーネは鞭を振るって弦十郎を攻撃してくるが、弦十郎は一撃目をかわし、続く2撃目の鞭による攻撃も上へと飛んでかわし、そのまま身体の姿勢を変えて屋根を蹴りつけて一気にフィーネの元まで接近し拳を放つ。

 

フィーネはギリギリ、弦十郎の攻撃をかわしたが、その際弦十郎の起こした風圧がネフシュタンにヒビを入れたのだ。

 

『『嘘ぉ!!? 風圧だけで/イカ!!?』』

 

それを見たイカルス星人もザムシャーも一度戦いの手をお互い止めて驚きの声をあげ、フィーネもそのことには驚きの表情を浮かべていた。

 

「肉を研いでくれる!!」

 

フィーネは2本の鞭を背中を見せる弦十郎に振るうが弦十郎は振り返りざまにその2つの鞭を掴みあげ、さらに弦十郎は鞭を引っ張ってフィーネを自分の方へと引き寄せ、強烈なパンチをフィーネの腹部へと叩きこみ、フィーネは空中へと殴り飛ばされて弦十郎の後ろの床へと倒れこんだ。

 

「ぐは……!? 完全聖遺物を退ける、どういうことだ!?」

「知りたいのか? 飯食って映画見て寝る!! 男の鍛錬は、そいつで十分よ!!」

 

フィーネの問いに弦十郎はそう回答し、イカルス星人もザムシャーも空いた口が塞がらないといった感じだった。

 

コウマに関しては「今度映画借りて来よう」などと考えていたとか。

 

「なれど人の身である限り!!」

 

フィーネはソロモンの杖を取り出し、ノイズを召喚して弦十郎にぶつけようと考えた。

 

確かにノイズならば幾ら彼が原作のラスボスを圧倒する実力であってもかすっただけで淡と化してしまう、そう考えて彼女はソロモンを取りだしたのだが……、だがそれは……「ノイズの召喚」が出来ればの話だ。

 

弦十郎は床を蹴りつけ、床の一部を抉り、その抉った一部をサッカーボールのように蹴ってそれをフィーネのソロモンの持つ右手にぶつけ、彼女はソロモンを弾かれ、ソロモンは屋根へと突き刺さる。

 

(もう全部あの人1人で良いんじゃないかな?)

 

おい主人公……と言いたくなるが、この場合はコウマがそう思っても仕方がないのかもしれない。

 

「ノイズが出て来ないのあればぁ!!」

 

そして弦十郎はフィーネに殴りかかろうとするが、フィーネの表情は何時もの「櫻井了子」としての顔に戻り、彼女は何時もの口調で弦十郎の名前を呼んだ。

 

「弦十郎くん!!」

「っ!?」

 

それが弦十郎の一瞬の隙を突き、フィーネは弦十郎の腹部辺りを貫いた、だが幸いにもフィーネは弦十郎の急所を外しており、フィーネは弦十郎からこの先に進むための端末機を奪い取り、ソロモンを回収する。

 

「殺しはしない、お前達にそのような救済施すものか」

 

フィーネはそれだけを言うと端末機を使ってディランダルのある部屋の扉を開き、その先に進んで行った。

 

『待て!!』

『そうはさせなイカ!!』

 

フィーネを追いかけようとするザムシャーを後ろから掴みかかって引きとめるイカルス星人。

 

『くそ、邪魔すんなネズミ野郎!! 緒川さん! 未来! 俺はこいつの相手をするから、早く弦十郎さんに手当てを!』

「分かりました!」

 

緒川と未来は弦十郎を二課の指令室へと運び、ザムシャーは星斬丸を構え、早くイカルス星人を倒してフィーネを止めに行こうと考えたが……、イカルス星人はその手に「ダークダミースパーク」を出現させる。

 

『イカカカカ、俺には最強の切り札がある、お前じゃ絶対に勝てない切り札があるんだなこれが!』

『御託は良いからさっさと決着をつけようぜ?』

『そう焦るんじゃなイカ、お前に良い物を見せてやろうじゃなイカ!』

 

すると、イカルス星人の周りに空中に浮く複数の怪獣のスパークドールズが現れ、イカルス星人はダミースパークに怪獣たちのドールズを次々に連続でライブさせていき、最後にダミースパークを自分に押し当てる。

 

『ダークライブ! 合体! タイラント!』

 

そのスパークドールズはダミースパークを取り込むと光の球体となって屋根を突き破り、地上へと行き、地上に出ると「シーゴラス」「レッドキング」「ハンザギラン」「バラバ」「べムスター」「キングクラブ」「イカルス星人」が融合し、誕生した怪獣「暴君タイラント」となって大地に降り立った。

 

『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』

 

タイラントは雄たけびをあげて生徒達や街の一般市民達が避難したシェルターを破壊しようと近寄り、コウマもイカルス星人の狙いを悟ったのか、急いで地上へ出ようとする。

 

その時、ギンガスパークからギンガのスパークドールズが現れ、コウマがスパークドールズを掴み取って足部にギンガスパークの先端を押し当てる。

 

『みんなを守るぞ、ギンガ!!』

『ウルトライブ! ウルトラマンギンガ!!』

 

ザムシャーは光に包まれて球体となり、屋根を突き破って地上へと出るとその球体は「ウルトラマンギンガ」へと変わり、ギンガはタイラントの前に立ち塞がる。

 

タイラントは口から火炎放射をギンガへと放つが、ギンガは高速で動いてタイラントの背後へと廻り込み、タイラントの背中にチョップを叩きこむが、タイラントは素早くギンガへと振り返り、腕の鉄球でギンガを殴りつける。

 

『グウウ、シュア!!』

 

ギンガは全身のクリスタルを赤く輝かせ、無数に生み出した隕石状の火炎弾を放つ「ギンガファイヤーボール」をタイラントに放つが、タイラントはべムスターの腹部を開いて火炎弾を全て吸収し、仕返しとばかりに火炎放射をギンガに放つ。

 

『ウアアッ!!?』

 

ギンガは両腕を交差して防ぐが、タイラントは途中で炎を止めてギンガに接近し、両腕の鉄球と鎌でギンガを攻撃するもギンガはそれを避けてタイラントの胸部に何発もの拳を叩きこむ。

 

『デアアアア!!!』

 

さらにギンガは回し蹴りをタイラントに喰らわせ、さらに何度もギンガはタイラントを蹴りつけてタイラントはギンガの猛攻撃にたじろくが、タイラントは一度ギンガから離れて距離を取り、フック付きロープをギンガに伸ばして飛ばし、ギンガの腕に巻きつける。

 

『デヤアアアア!!』

 

しかし、ギンガは逆にそれを利用してタイラントを引っ張り、タイラントを地面に倒れこませた。

 

そしてギンガはロープを解いてタイラントに飛びかかるが、タイラントはすぐさま起き上がって飛びかかってくるギンガの攻撃を避けた。

 

そこに、東京からジャンスターに乗って響、翼、クリスがリディアンに駆けつけ、響と翼は学校のこの有様に目を見開いた。

 

「そんな……未来ー!! みんなぁー!! そんな……」

 

響はその場に膝を突くが……、響達に気付いたギンガは響に「大丈夫だ!!」と声をかける。

 

『あいつ等は無事だ、だから安心しろ、響!』

「……無事?」

『そうだ、未来も、みんなも無事だから、絶望なんかすんな!!』

 

ギンガの言葉を聞いた響は安堵のため息を吐き、彼女は立ちあがる。

 

そんな時だ、翼が建物の上にフィーネが何時もの了子の姿で立っていることに、翼は「櫻井女史?」となぜそんな所に了子が立っているのか分からず首を傾げるが……。

 

「フィーネ!!」

 

クリスがそう彼女の名を呼び、翼は驚きの表情を浮かべ、了子は「アハハハ、アハハハハ!!」と高笑いをあげた。

 

「そうなのか? その笑いが答えなのか櫻井女史!?」

「あいつこそ、あたしが決着をつけないといけないクソッタレ!! フィーネだ!!」

 

すると了子は結んでいた髪を解き、メガネを外すと再びネフシュタンの鎧を纏った「フィーネ」の姿へと変わり、響は信じられないといった表情で「嘘……」と呟くのだった。

 

「あっ……、嘘ですよね、そんなの嘘ですよね! だって了子さん、私を守ってくれました!」

「あれはデュランダルを守っただけのこと、希少な完全状態の聖遺物だからね」

 

響の言葉にフィーネはそう返すが、それでも響は「嘘ですよ」と彼女を信じて言葉を続ける。

 

「了子さんがフィーネと言うのなら、じゃあ、本当の了子さんは?」

 

不安そうな表情のままフィーネに問いかける響に、フィーネは響の問いかけに答えるために彼女に説明する。

 

櫻井了子は、超先史文明期の巫女、フィーネの血を引いており、12年前に翼が発動した天羽々斬の起動に立ち会った際にフィーネとしての記憶と能力が覚醒し、その際櫻井了子としての人格はフィーネの人格に完全に塗り替えられたのだとフィーネは言うのだ。

 

それを聞いた翼はフィーネのことを「まるで過去から甦る亡霊」と称し、フィーネは微かに笑い声をあげる。

 

「フフフ、フィーネとして覚醒したのは私1人ではない。 歴史に記された偉人、英雄、世界中に散った私達はパラダイムシフトと呼ばれる技術の大きな変化球に何時も立ちあってきた」

「っ、シンフォギアシステム!」

 

そして今、そのフィーネはシンフォギアシステムという技術に立ちあっていたために今回はそれなのかと翼は思ったが、フィーネは「「そのようなガング、為政者からコストを捻出するための副次品に過ぎぬ」と答え、翼は奏の死の根本的な原因が目の前にいる彼女の仕業なのかもしれないと翼は考え、フィーネを睨みつけて問いかける。

 

「お前の戯れに、奏は命を散らせたのか!!?」

「あたしを拾ったり、アメリカの連中と吊るんでいたのも、そいつが理由かよ!!?」

「そう、全てはカ・ディンギルのため!!」

 

翼とクリスの言葉にフィーネはそう答え、その回答と同時に突如、地響きが鳴り、二課の本部が崩壊……否、二課の本部が「変形」を始め、変形した二課本部が地上へと巨大な塔「カ・ディンギル」となって出現したのだ。

 

「カ・ディンギル、これで……バラバラになった世界が1つになるとでも!?」

「あぁ、今宵の月を撃つことによってな!!」

 

響は「月を!?」と驚きの声をあげ、クリスもなぜ月を破壊する必要があるのかと疑問に思い、フィーネは静かにその理由を語り出した。

 

自分はただ、「あの方」と並びたかった、だからその為に「あのお方」へと届く塔を建てようとした。

 

だが「あの方」は人の身が同じ高みに至る事を許しはしなかった、そして自分は「あの方」の怒りを買い、人類は交わす言葉も砕かれ、バラルの呪詛をかけられてしまったのだとフィーネは言う。

 

そのバラルの呪詛は月こそがそうだと言い、月を砕くことで世界を再び1つに戻すのだとフィーネは言い放った。

 

「人類の相互理解を妨げるこの呪いを!! 月を破壊することで解いてくれる!! そして再び、世界を1つに束ねる!!」

「……呪いを解く? それは、お前が世界を支配するってことなのか!!? 安い、安さが爆発し過ぎてる!!」

「ふん、永遠を生きる私が余人に歩みを止められることなど有り得ない」

 

クリスの言葉にフィーネはそう返し、カ・ディンギルに巨大なエネルギーがチャージされ始め、響と翼、クリスは歌を口ずさんで「シンフォギア」を纏い、響、翼、クリスの3人はフィーネに一斉に攻撃を仕掛けようとするが……。

 

タイラントにギンガが投げ飛ばされ、ギンガは地面に倒れこみ、タイラントは外にある地下シェルターの入り口に向かって火炎放射を放つ。

 

だがそれをギンガがギリギリで地下シェルターの入り口を庇い、タイラントの炎をその身に受けて守った。

 

『グウウウウ!!?』

「コウマ!」

「私と戦うよりも、あちらをどうにかした方がいいのではないか?」

 

フィーネの言葉に舌打ちしつつ、クリスはジャンナインのスパークドールズを取り出し、兎に角今は響と翼にフィーネの相手を任せ、自分はギンガの援護に行くとクリスは言い、ジャンナインを実体化させる。

 

「ここは任せた!」

「分かった!」

 

クリスの言葉に翼は頷き、クリスはガンパットを使い、ジャンナインのコックピットへと乗り込み、ガンパットも変形させ、クリスはガンパット・ガンモードを操作し、ジャンナインの技を発動する。

 

『ジャンナックル!!』

 

ジャンナインは右腕を飛ばす「ジャンナックル」をタイラントに繰り出し、タイラントはジャンナインの飛ばした腕に顔面を殴りつけられて大きく吹き飛ぶ。

 

『コウマ、大丈夫か!?』

『あぁ、なんとかな……、助かったぜクリス』

 

ギンガはジャンナインの手を借りてどうにか立ちあがり、また、その際にコウマの持つギンガスパークから1つのスパークドールズが出現した。

 

『そうか、お前も戦いたいんだな! 行くぜ、『ティガ』!!』

 

コウマはティガの足部にギンガスパークの先端を押し当て、ギンガの姿が変わり、赤と紫の身体に金色のプロテクター、「ウルトラマンティガ・マルチタイプ」へとギンガはウルトライブしたのだ!

 

『ウルトライブ! ウルトラマンティガ!!』

『チェア!!』

 

ティガはタイラントに向かって駆けだして行き、ティガはタイラントの振るってきた両腕を両手で受け止め、腹部に膝蹴りを叩きこむ。

 

そしてティガは一度タイラントから離れると駆けつけたジャンナインと同時に拳をタイラントにティガは叩きこむ。

 

タイラントは腹部から冷凍ガスをティガとジャンナインに発射し、ジャンナインとティガは急いでその場か離れ、ジャンナインは右腕のシールドポケットから出現するキャノン砲「ジャンキャノン」から実弾を発射し、タイラントは実弾を浴びてその攻撃に怯み、その隙にティガが額に両腕を交差させ、赤い姿「パワータイプ」にタイプチェンジした。

 

『ンー、ハア!!』

 

ティガはタイラントに向かって行き、エネルギーを溜めてから放つストレートパンチ「ティガ 電撃パンチ」をタイラントに炸裂させ、エネルギーがスパークして爆発が起きてタイラントは少しだけ吹き飛ばされるが、タイラントも負けじとティガに掴みかかってジャンナインの方へと投げ飛ばし、ジャンナインはティガの身体を受け止める。

 

『今度はあたしが相手だ!!』

 

次にジャンナインがタイラントに向かって行き、タイラントはフック付きロープをジャンナインに飛ばしたがジャンナインはそれを腕にワザと巻きつけさせ、そのままタイラントとジャンナインのパワーが勝負となるが……。

 

『チェア!!』

 

そこにティガがタイラントに跳び蹴りを繰り出し、タイラントはジャンナインの拘束を解き、さらにティガはタイラントの頭上を飛び越えてタイラントに背後に廻り込み、後ろから掴みかかって持ち上げて、地面に叩きつける。

 

『グアアアアア!!!?』

 

さらにその後、ティガはタイラントを逆さまに持ち上げ、敵を逆さまにして持ち上げ、頭から地面に叩きつける「ウルトラヘッドクラッシャー」を炸裂したが、タイラントはそれを喰らっても尚立ちあがり、口から火炎放射、腹部から冷凍ガスを同時に発射し、ティガの身体に火花が散る。

 

『ジュア!!?』

『コウマ! タイラントを倒すには、タイラントの武器を使って倒すんだ!!』

 

そこにタロウがテレポートして現れ、コウマにタイラントの攻略法を教えるとティガは頷き、マルチタイプに戻る。

 

するとタイラントはフック付きロープをティガへと飛ばしてくるが、ティガはそれと同時に右拳から放つ光弾「ハンドスラッシュ」を放った。

 

『なにしてんだ!? そいつに光線は効かねえだろ!?』

 

クリスの言う通り、確かにそうだ、だが、ティガが狙ったのはタイラントではなく……、タイラントの飛ばしたロープをティガは狙い、光弾でロープを切り裂いたのだ。

 

当然、フックもティガに届く前に地面に落ち、ティガはそれを素早く拾い上げてそれをティガはそれを「ウルトラランス」という武器に変化させ、擦れ違いざまにタイラントを斬りつけた。

 

『ジュア!!』

『グアアアアア!!!?』

 

タイラントは素早くティガに振り返るが、ティガはウルトラランスをタイラントの胸部へと投げつけ、タイラントは身体を貫かれて火花を散らし、倒れ爆発を起こし、同時に融合も解除されてタイラントの素材となった怪獣達は全てスパークドールズに戻ったのだった。

 

そしてクリスはジャンナインでカ・ディンギルを破壊しても良かったが、地下シェルターが近くにあるため下手に壊すことが出来ないため、彼女はジャンナインから降り、そろそろ制限時間が来てしまうコウマも変身を解いて地上へと降る。

 

「ぐっ、はあ、はあ」

 

タイラントとの戦いでかなりの体力を消耗してしまったコウマはその場に膝を突き、肩で息をしていた。

 

「後はあたしに任せて、お前はゆっくり休んでくれ」

 

クリスは優しくそうコウマに語りかけ、コウマは「頼む」とクリスにそう返すと、なぜかいきなりクリスが自分が抱きつき、コウマは突然のクリスの行動に驚き、目を白黒させながら顔を赤くした。

 

「はあ!? お、おいクリスお前こんな時になにして……////」

「れ、礼だよ、今までの……、素直に受け取れ///」

 

すると今度はクリスはコウマの胸倉を掴みあげ、そしてそのまま……彼の頬に、キスをした。

 

「!!!!?/////」

「っ/////じゃ、じゃあな!////」

 

クリスはコウマにそれだけ言うと、響達の元へと駆けだし、クリスがその場を去った後、遅れてタロウがコウマの元に現れた。

 

『やるな、コウマも』

「うるせえよ、にしてもなんでクリスの奴、あんな……////」

(まさか、彼女は……)

 

そこでタロウはなにか嫌な予感を感じた、なぜクリスがこの状況であんな行動に出たのか……、もしタロウの予想が正しければ彼女は……。

 

そしてフィーネと戦うクリスは腰部アーマーを展開し、追尾式小型ミサイルを発射する「CUT IN CUT OUT」をフィーネに放つが、フィーネはネフシュタンの鞭を振るってミサイルを破壊するが、その際に黒い煙が大量に溢れだし、煙の中から響と翼が素早く飛び出してフィーネに攻撃を繰り出し、フィーネは響の攻撃を受け流すが、続いて繰り出された翼の剣による攻撃をどうにか鞭で受け止める。

 

「っ!?」

 

フィーネはそのまま鞭で翼の剣を弾き飛ばし、翼は素早く逆立ちし、逆立ちと同時に横回転し、展開した脚部のブレードで敵を切裂く「逆羅刹」をフィーネに繰り出すが、フィーネも鞭を高速回転させて翼の技に対抗する。

 

「ハアアアア!!!」

 

その隙に横から響が殴りかかるが、フィーネは腕でガードし、翼と響、フィーネはお互いに離れて距離を取るが……。

 

「本命はこっちだ!!」

 

そこに巨大な2つのミサイルを出現させていたクリスはそのミサイルをフィーネに向けて発射したが、フィーネは鞭でミサイルを破壊する。

 

だが、クリスは既にもう1発のミサイルを……カ・ディンギルの真上に向かっており、クリスはそのミサイルの上に乗っていた。

 

「今さらなにをするかと思えば、カ・ディンギルの発射を止めることなど!!」

「~♪」

 

するとクリスは「歌」を口ずさんだ……、「絶唱」を……。

 

『やはり、彼女は!』

「なっ、まさか……。 やめろ、クリスウウウウウウウウウウ!!」

 

だが、コウマの叫びも空しく、カ・ディンギルの真上に辿り着いた彼女は既に絶唱を歌い終えており、クリスはそっとジャンナインのスパークドールズを取り出すと、ジャンナインのスパークドールズを投げて離した。

 

(お前を、巻き込む訳にはいかねえからな、相棒……)

 

そして絶唱の効力により、クリスの持つ銃は巨大なライフルへと変形し、さらに多数のエネルギーリフレクターを展開し、これにより広域に放つべきエネルギーを反射・増幅した一点集中砲撃を、クリスはカ・ディンギルの放ったエネルギー光線にぶつけた。

 

「バカな、押しとどめているだと!?」

 

だが、クリスの持つライフルは徐々に砕かれて行き、徐々にカ・ディンギルのエネルギー光線に押されて行っているが……今の彼女の顔は、どことなく、優しい表情だった。

 

(ずっとあたしは……パパとママのことが大好きだった、だから、2人の夢を引き継ぐんだ! だから、パパとママの代わりに……歌で平和を掴んで見せる! あいつと……同じように誰かを笑顔にするために……) 

 

そしてクリスは……、カ・ディンギルのエネルギー光線に飲み込まれた。

 

(私の歌は……そのために! ありがとう、コウマ、あたしに本当の夢を気付かせてくれて……)

 

そしてカ・ディンギルのエネルギー光線は月に直撃……したのだが、月のほんの一部が破壊されただけで、月の破壊は失敗したのだ。

 

「し損ねた!!? 僅かに反らされただと!?」

 

それから、クリスは地上へと口から血を流しながら……地上へと落下し、森の中に消えたのだった。

 

「クリ……ス、そんな、嘘だ……。 クリスウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!」

 

その時、偶然にコウマの元に先程クリスが手放したジャンナインのスパークドールズが偶然にも目の前に落ちてきてそのジャンナインの目を見ると……ジャンナインの瞳からは、緑色の粒子のようなものが涙のように溢れ出ていた。

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