戦姫絶唱シンフォギアGinga   作:ベンジャー

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ネット紳士、無双回。


12Eve ギャラクシー・オブ・ギンガ

緒川達は弦十郎の応急処置をした後、すぐに弦十郎は目を覚まし、一同はもう司令部も安全ではないということで自分達も未来たちのいる地下シェルターへと非難し、緒川達が外の様子を見れるようにモニターを繋げ、そしてそのモニターにはフィーネと戦う響達とタイラントと戦うギンガの姿が映っていた。

 

その際、創世達にも響達がシンフォギア奏者であることなどがバレてしまい、創世達はそのことに唖然とし、さらにクリスが命を賭けてカ・ディンギルの発射の阻止をし、地上へと落下する様子を見て未来は両手で口元を抑え、目を見開いた。

 

(さよならも言わずに別れて……それっきりだったのよ、なのにどうして……!?)

 

また、弦十郎も、クリスの考えを悟ったのか……、彼は未来と同じように目を見開き、拳を強く握りしめ、唇を噛み締める。

 

(お前の夢はそこにあったのか!? そうまでしてまだお前の夢が途中だというのならば……俺達はどこまで無力なんだ!?)

 

そして場所は響達の元へと戻り、響は膝を突いて泣き崩れ、コウマもその瞳から大量の涙を溢れださせ、地面を殴りつけていた。

 

「……そんな……、折角仲良くなれたのに、こんなの、嫌だよ。 嘘だよ……! うっ……くぅ、もっと沢山話したかった。 もう喧嘩することも今よりもっと仲良くなれることも出来ないんだよ!! 私、クリスちゃんの夢聞けて無いままだよ……」

「クリスの、バッカ、野郎……!! 俺だってまだお前の夢は聞いてない、それにまだ、まだお前の夢は叶えてねえだろ……!! なのに!!」

 

また、フィーネは自分を犠牲にして散ったクリスのことを「自分を殺して月への直撃を阻止したか。 ハッ、無駄なことを。 見た夢も叶えられないとはとんだグズだな」と彼女をバカにしたように鼻で笑い、それを聞いた翼とコウマはフィーネを睨みつける。

 

「笑ったか? 命を燃やして大切なものを守り抜くことを! お前は無駄だと笑ったか!!?」

「テメえぇだけはぁ!!!!! ゆるさねええええええええええ!!!!!!」

 

翼はアームドギアを構え、コウマはギンガスパークを構えてスパークドールズを取り出し、ギンガスパークの先端にスパークドールズの足部を押し当て……、コウマは等身大の「超科学星人ダークバルタン」へとウルトライブし、ダークバルタンは両手のハサミから放つ光線「ビートブラスター」をフィーネへと放つが、フィーネはそれを素早くかわし、鞭でダークバルタンを弾き飛ばそうとするがダークバルタンはそれにすぐさま反応してハサミで鞭をはたき落とす。

 

翼もアームドギアを構えてダークバルタンと共にフィーネに挑もうとしたが、2人は背後から殺気を感じ取り、振り返るとそこには膝を突いたままの響がいたが……響の姿が黒く、漆黒の姿へと包まれ、目は赤く光輝き、彼女はまるで獣のように雄たけびをあげた……。

 

「ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

『「立花/響!!?」』

 

翼とコウマは一体どうしたのかと思い、2人は響の名前を呼び続けるが彼女は……まるで理性を失ったかのように唸り声をあげ、フィーネはそれを見て不気味にニヤリと口元に笑みを浮かべた。

 

「融合したガングニールの欠片が暴走しているのだ、制御できない力に、やがて意思が塗り固められていく……」

「っ、まさか……立花を使って実験を?」

 

翼はフィーネにそう問いかけるが、フィーネは「実験を行っていたのは立花響だけではない、見てみたいとは思わぬか? ガングニールに翻弄されて人としての機能が損なわれるさまを」と答え、翼はこのために奏が犠牲となり、響に悲劇が振りかかったことに怒り、彼女はフィーネをさらに強く睨みつける。

 

『テメー、そんな興味本位みたいなもんで響と奏さんを……!!』

「ウグオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

響はフィーネへと跳びかかり、拳を放つがフィーネは鞭を使ってそれを防ぐ、だがその際、フィーネの周りの地面が風圧で吹き飛ぶが……フィーネは無傷である。

 

そのままフィーネは響を鞭で押し返して別の鞭で今度は彼女を叩きつけ、フィーネは見下すように響を見つめる。

 

「もはや、人にあらず……。 今や人の形をした破壊衝動」

 

響は再びフィーネへと拳による攻撃を繰り出すが、フィーネは鞭を使ったバリアを張り巡らせて攻撃を防ぐ……、だが、バリアはすぐに砕かれ衝撃で砂煙が巻き起こり、フィーネの身体の半分までが縦に切裂かれたが……、傷口からは血も出ていない所か彼女は不気味に笑っていた。

 

『化け物かよ、アンタ……』

「もう止せ立花!! これ以上は、聖遺物との融合を促進させるばかりだ!!」

 

翼は響に言葉をかけるが、響は翼の方へと振り返り、あろうことか今度は彼女に殴りかかってきたのだ。

 

反射的に翼は襲いかかってきた響をアームドギアの尻柄で押し返したが、再び翼へと襲い掛かり、フィーネの身体も完全に再生し、「どうだ? 立花響と刃を交える感想は?」と翼に問いかけた。

 

「お前の望みであったなぁ?」

『アンタ、人であることを捨てたのか?』

「私と1つになったネフシュタンの再生能力だ、面白かろう?」

 

するとダークバルタンはテレポート能力を使ってフィーネの背後へと廻り込み、右腕のハサミでフィーネへと殴りかかったがフィーネは鞭を操ってダークバルタンの腕を絡ませて持ち上げ、そのまま地面に叩きつけた。

 

『ぐううう!!? おい、お前、響を止める方法知ってるんだろ? 言えよ!!』

「貴様はイチイチ面倒だな、仕方が無い。 お前にとても素敵な贈り物をくれてやろう?」

 

そう言ってフィーネが取りだしたのは「ダークダミースパーク」なのだが、何時もとはそのダミースパークの形状が今回は違っていた。

 

そのダミースパークはギンガスパークがギンガになると時と同じようにブレードを展開しており、コウマはそのことを疑問に思って首を傾げた。

 

「あぁ、これか? こいつも雪音クリスが持っていたダミースパークと同じ特別制でな、最もこっちの方が有能だが、なにせ……ギンガスパークと対になるダークスパークに1番近いダミースパークだからな!」

『なに!?』

 

フィーネはダミースパークへと1体の黒いウルトラマンのスパークドールズを取り出し、足部にダミースパークの先端を押し当てる。

 

『ダークライブ! ダークザギ!!』

 

スパークドールズが黒い煙のようなものに包まれるとそれが巨大化して行き、その煙の中から黒いボディ、胸にはY字の赤いクリスタル、そして血のような赤い目とラインを持った「ウルトラマンノア」と呼ばれる巨人と酷似した巨人……「邪悪なる暗黒破壊神・ダークザギ」が現れたのだ。

 

『ヴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!』

『うわああ!!?』

 

ダークザギは雄たけびをあげてダークバルタンを踏みつぶし、それを見て翼は「来元!!」と叫ぶが……、ダークバルタンも巨大化してザギを押し退ける。

 

『お前みたいな奴の相手してる暇無いんだよ!!』

 

ダークバルタンは6体へと分身し、2体のダークバルタンは最初に前方からザギへと飛びかかり、背後からは1体のダークバルタンがハサミからビートブラスターを放つが、ザギは光線を片手で受け止め、握り拳から強力な光弾を発射する「ザギ・シュート」をダークバルタン2体に放つ。

 

『『ぐああああ!!?』』

 

ザギ・シュートを喰らった2体の分身ダークバルタンはあっさりと消え失せ、さらにザギはビートブラスターのエネルギーを吸収してそれをビートブラスターを放ってきたダークバルタンへと投げつけ、それを喰らった分身ダークバルタンもあっさりと消え失せた。

 

『ならこいつはどうだ!!?』

 

残った3体のダークバルタンが一斉にザギへと襲い掛かり、1体の分身ダークバルタンがザギにハサミで掴みかかろうとするもザギはハサミを両手で掴んでそのハサミを粉砕し、暗黒重力波動の必殺パンチである「ザギ・パンチ」をそのダークバルタンへと繰り出し、分身ダークバルタンは消滅。

 

今度は本体のダークバルタンの残った最後のダークバルタンが2人でビートブラスターをザギに放つが、ザギは円形のバリアを張る「ザギ・リフレクション」で攻撃を防ぎ切る。

 

『ヴオオオオオオオオ!!!!』

 

ザギはそのままバリアごとビートブラスターをかき消し、ザギ・シュートを分身ダークバルタンと本体のダークバルタンに放ち、最後の分身は消え去り、本体はギリギリでザギ・シュートをかわすことが出来た。

 

『ダークバルタンの技が全然通じねぇ!? なら……!!』

 

ダークバルタンは空中へと飛び立ち、何百体もの分身を作り出すダークバルタン、流石にこれにはザギも驚いた様子を見せるが……、それはほんの一瞬のことでザギはすぐに余裕の態度を示す。

 

両拳から超重力光線を放つ「グラビティ・ザギ」を分身したダークバルタン達に放ち、1体のダークバルタンに光線が直撃すると隣にいたダークバルタンが巻き込まれて爆発し、そして巻き込まれたダークバルタンの爆発でさらにまた近くのダークバルタン達が爆発し、ダークバルタンの分身達はあっという間に全滅し、本体のダークバルタンもグラビディ・ザギを喰らって地面へと叩きつけられた。

 

『ぐううう!!? 本当になんて奴だよ、分身とはいえあの軍団を一撃で……!』

 

ザギは地面に倒れこんだダークバルタンの首を掴みあげて投げ飛ばし、コウマは恐らくまだギンガが戦えないだろうということを考えて別の怪獣にライブしようと考え、コウマは一度変身を解除する。

 

「今度はこいつで相手をしてやるぜ!!」

『ウルトライブ!! ゼットン!!』

 

コウマは今度は「宇宙恐竜ゼットン」へとウルトライブし、ザギは余裕の態度を崩さず、人差し指でクイクイっと挑発する。

 

『舐めてんじゃねえぞ!!』

 

ゼットンはザギへと向かって歩き、強烈なパンチをザギに喰らわせるが……、ザギは平然と立っており、ザギは首を傾げてゼットンの頭を鷲掴みにし、ゼットンの顔面を殴りつけてゼットンを殴り飛ばした。

 

『ゼットオオオオン!!!?』

 

因みに、ゼットンのパンチは普通ならばウルトラマンが怯むほどの威力を誇るのだが……、ザギは全くビクともしていなかった。

 

ザギは再びザギ・グラビディをゼットンに放つが、ゼットンは自分の周りに張るバリア、「ゼットンシャッター」を展開し、グラビディ・ザギを防ぐが、ゼットンシャッターはいとも簡単に破壊され、ゼットンはグラビディ・ザギの直撃を受けるがゼットンはどうにか光線を吸収し、そのまま跳ね返そうと踏ん張る。

 

しかし、グラビディ・ザギの威力が高すぎるために吸収し切ることが出来ず、ゼットンは胸部が爆発し、倒れこんだ。

 

『ぐあああああああああああああああああああああ!!!!!!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、カ・ディンギルが再びエネルギーをチャージし始め、それを見た翼は「まさか!」と目を見開き驚きの表情を浮かべた。

 

「まさか1発しか撃てないとでも思ったか? これは必要とされる限り何発でも撃てれる。 その為にエネルギーを費やさないデュランダルを取りつけてある、それはエネルギーが尽きること無い無限の心臓なのだ」

「だが、お前を倒せばカ・ディンギルを動かす者がいなくなる!」

 

翼の言い放った言葉にフィーネは「はっ?」と首を傾げ、翼は自分の目の前に立ちはだかる響を見て静かに「立花……」と彼女の名を呟いた。

 

「立花、私はカ・ディンギルを止める……、だから……!」

 

翼はそう言って……、アームドギアを地面に突き刺し、無防備な状態となった。

 

フィーネはそのことに首を傾げ、そして響は翼の方へと真っ直ぐ向かって行き……、その拳が……翼へと突き刺さろうとしたその瞬間だった。

 

『ウルトラ念力!!』

 

タロウ(SD)がすかさず現れて響の動きを止め、タロウは翼が一体なにをしているんだと怒鳴るように問いかけた。

 

『君は死ぬ気か!? 君が死んだら、誰が彼女を止めるんだ!!? 翼!』

「タロウ、念力を解いてくれ……」

『なにを……』

「そう、私が死ねば、立花を止める者は少なくなる。 だから、今、私が止める……!! 今日まで一緒に戦ってきた、仲間だから!!」

 

タロウは「翼……」と静かに彼女の名を呼び、そしてタロウの念力も限界が近づき、翼は危ないからとタロウを掴んで遠くの方へと投げ飛ばす。

 

同時にタロウの念力も解け、そして響の右拳は……翼へと突き刺さったのだった。

 

『ッ、翼さああああああん!!!!!』

『翼ぁ!!』

 

コウマとタロウが声を重ねて翼の名を叫ぶが……、翼はそのまま優しく響を抱きしめ、彼女の右手を掴む。

 

「これは、束ねて繋げる力の筈だろ?」

 

翼はカ・ディンギルの光で出来ている響の影に小刀を突き刺し、「影縫い」を発動させて響の動きを封じ、翼は剣を引き抜いて響から離れる。

 

「立花、奏から継いだ力を、そんな風に使わないでくれ」

 

その時、響の瞳からは……涙が溢れ出ていた。

 

挿入歌「絶刀・天羽々斬」

 

そして胸部と口から血を流す彼女はフィーネに「待たせたな」と不敵な笑みを浮かべてアームドギアを握りしめる。

 

「今日に折れて死んでも、明日に人として歌う為に風鳴翼が歌うのは戦場ばかりでは無いと知れ!!」

「人の世界が剣を受け入れることなど、ありはしない!!」

 

フィーネは翼に鞭を振るうが、翼は空へと飛びあがって攻撃を避け、アームドギアを大剣に変形させて放つエネルギー刃「蒼ノ一閃」をフィーへと放ち、フィーネももう1本の鞭を振るって蒼ノ一閃にぶつけさせ、蒼ノ一閃のエネルギーをそのまま粉砕する。

 

そのまま翼は地面へと着地し、フィーネは2本の鞭を翼に放つが、翼はそれをかわして一気にフィーネへと真っ直ぐ突っ込んで行き、大剣を振るってフィーネを吹き飛ばす。

 

「うあああ、ああ!!?」

 

吹き飛ばされたフィーネはカ・ディンギルの壁へと激突し、翼は空中へと飛びあがり、空中で投擲したアームドギアを巨大化させ、それを敵に向かって蹴り貫く「天ノ逆鱗」をフィーネに繰り出し、フィーネは翼を睨みつけながら何重にも張ったバリアを展開する。

 

だが、翼の狙いはフィーネではない、彼女はアームドギアの尻柄を踏み台に高く空中へと飛びあがり、両手に構えたアームドギアから火炎を放出し、さらに彼女はそこから空へと飛び上がる。

 

「狙いは初めからカ・ディンギルかッ!!」

 

フィーネは飛び上がった翼に鞭を使って追いかけ……、そして鞭は……、翼の身体を貫いた。

 

(がはっ……!? やはり、私では……)

 

ダメなのか、なにも出来ないのかという考えが翼の脳裏に過った……、だが、そんな時奏の声が聞こえてきた気がした、「なに弱気なこと言ってんだ」という奏の声が聞こえてきた気がした。

 

そして翼は見たのだ、フィーネの一撃を喰らい、朦朧とする意識の中で奏の姿を、彼女は見たのだ。

 

『翼、私とアンタ、両翼揃ったツヴァイウイングならどこまでも遠くへ飛んで行ける!』

 

奏は翼の手を引き、そして……。

 

(そう、両翼揃ったツヴァイウイングなら……!)

 

朦朧とした意識をハッキリとさせ、カ・ディンギルの一部を蹴りつけて再び空高くアームドギアに火炎を纏わせて舞い上がる。

 

(どんなものでも、越えて見せる!!)

 

フィーネは鞭を使って翼を追いかけるが、どうしても翼に追いつくことが出来ず、翼はその身に青い鳥の形をした炎を纏わせ、カ・ディンギルへと突っ込んだ。

 

「立花あああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

 

そして……、カ・ディンギルは翼の決死の攻撃により破壊され、同時に翼の使っていた小刀も消え去ったのだ。

 

それから響の暴走は完全に止まり、彼女はガングニールを解除してリディアン音楽院の制服を着た格好へと変わり、響は目を見開き、目尻に涙を溜めて唖然としていた。

 

「あっ……、翼さん……!」

 

それを見たコウマも、その目から涙を溢れさせ、彼は悲痛な叫び声をあげながら倒れこんだ身体を起こし、ザギに向かって行く。

 

『うわああああああああああああああああああああ!!!!!!』

 

コウマの変身したゼットンはザギへと強烈なパンチを叩きこもうとするもザギはゼットンの腕を掴みあげて背負い投げを繰り出し、ゼットンは背中から地面に叩きつけられ、さらにはザギに顔面を殴りつけられる。

 

『がはあっ!!?』

 

ゼットンの中にいるコウマはザギに顔を殴られて口から血を吐き出し、ザギはさらにゼットンを蹴りあげてゼットンは地を転がる。

 

それでもゼットンは何度もザギへと向かって行くがザギはあっさりとゼットンを返り討ちにし、ゼットンの腹部に膝蹴りを喰らわせてコウマはまた口から血を吐き出した。

 

『クリスも、翼さんも! まだ夢叶えてねえじゃねえか……!! 夢も叶えずに、勝手にどっかいったりするなよな……!』

 

コウマは拳を握りしめ、涙を溢れださせながら……なにも出来なかった自分に、ただ苛立った。

 

そんな自分の気持ち、何もできない自分の気持ちに気付いてか、まだエネルギーも完全に回復していないのにギンガのスパークドールズがコウマの持つギンガスパークから現れたのだ。

 

『ギンガ、最後まで……、俺と付き合ってくれるか? ギンガ!!』

『ウルトライブ!! ウルトラマンギンガ!!』

 

コウマは「ウルトラマンギンガ」へと変身し、ザギの元へと駆けだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地下シェルターでは咲哉が悔しそうに「天羽々斬、反応、他絶……!」と唇を噛み締めながら弦十郎に報告した。

 

「心理を通してカ・ディンギルを破壊したか翼、お前の歌、世界に届いたぞ……! 世界を守りきったぞ……!!」

 

弦十郎は悔しそうに拳を握りしめ、その時弓美が「分かんないよ……! なんでみんな戦うの!? 痛い思いして!! 辛い思いして……!!」と涙を流しながら叫び、彼女達は「死ぬために戦ってるの!?」と頭を抱えて叫んだ。

 

「分からないの!?」

 

そんな弓美に対し、未来がそう言い、すると彼女は弓美の両腕を掴み、「分からないの?」と再度、彼女に問いかけた。

 

「あっ……、うぅ、うわあああああああああああああ!!!!」

 

そしてまた、タロウもこの光景を見てコウマと同じように彼はなにも出来ない自分に苛立った。

 

『私は、なにも出来なかった……!』

 

人形の姿になってしまったせいで自分の使う能力は殆ど封じられてしまったせいで自分は何時も大した役に立っていない、今回は……特にそうだった。

 

いや、人形の姿のせいというのはただの言い訳だ、結局、自分はなにも出来はしなかったのだ。

 

なんて無力なんだろう、彼はそう思った、タロウはこんな自分が悔しくて悔しくて仕方が無かった、

 

『私は、何時もコウマ達の役に立てていない……!! ギンガスパークでコウマを私の姿にすることも出来ない、私は、ウルトラマンとして失格……』

『ふざけたこと言ってんじゃねえぞタロウ!!』

 

タロウの言葉が聞こえたコウマは、そうタロウに怒鳴るように言い放ち、タロウはコウマの方を見上げる。

 

『役に立ってないだって!? そんなことはない!! お前がいなかったら勝てなかった戦いもある!! タロウが俺たちをサポートしてくれたから! 何時も肝心な時に俺や響達を助けに来てくれただろ!! 能力を封じられようが、それでも必死に戦おうとしてくれるタロウは、立派なウルトラマンじゃないかよ!!』

『……コウマ……!!』

 

その時のことである、突然、タロウの周りが真っ白な空間へと包まれ、タロウが突然のことに戸惑ったが……。

 

『んっ? なっ、元の姿に戻っている!?』

 

なぜか、タロウはその空間で元の姿へと戻っており、そんな彼の背後に、5人のウルトラマン達が並び立った。

 

『んっ? あ、あなた達は……!』

 

気配に気付いて後ろを振り返ったタロウはその5人のウルトラマンを見て目を見開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、月の破壊を阻止されたフィーネは苛立ち、鞭を地面に叩きつけていた。

 

「ええい!! どこまでも忌々しい!! 月の破壊は! バラルの呪詛を解くと同時に重力崩壊を引き起こす! 惑星規模の天変地異に人類は恐怖し、うろたえ! そして聖遺物の力を振るう私の元に規準する筈だった!! 人の心を繋ぐ絆、たった1つの真実なのに!! それを、それをお前達は!!」

 

フィーネはそう怒鳴り散らしながら両膝と両手を突く響を蹴り飛ばし、またタイラント戦で傷の癒えていないギンガも、響と同じようにザギに蹴り飛ばされた。

 

響とギンガは地面へと倒れこみ、フィーネは響の、ザギはギンガの頭を鷲掴みにし、持ち上げる。

 

『ぐああっ!?』

「うぐッ!?」

「まあ、それでもお前は役に立ったよ、生体と聖遺物の初の融合症例、お前という生命がいたからこそ、私は己が身をネフシュタンの鎧に同化させることが出来たのだからな」

 

フィーネとザギはほぼ同時の動きで響を、ギンガを投げ飛ばし、響とギンガは再び地面へと倒れこむ。

 

「翼さんも、クリスちゃんももういない、私は……なんのために、なんのために、戦って……いるの?」

 

それからフィーネは月を見上げ、ずっと遠い昔のことを彼女は語り出す。

 

「あの『お方』に仕える巫女であった私は何時しかあの『お方』を、創造主を愛するようになっていた。 だが、この胸の内を告げることは出来なかった、その前に、私から……人類から言葉が奪われた。 バラルの呪詛によって唯一、創造主と語り合える統一言語が奪われたのだ!」

 

そしてフィーネは数千年に渡り、たった1人、バラルの呪詛を解き放つためあらがってきた、何時の日か統一言語にて胸の内の想いを届けるためにと語り……、響は「胸の、想い?」と静かに呟いた。

 

そんな時のことだ、地面に倒れこんでいるギンガは響に対して話しかけた。

 

『なあ、響、さっき聞こえたんだけどさぁ? お前が戦うのって……、なんでもない……、日常を守るためだろうが……!!』

 

ギンガは……、コウマは響にそう言い放ちながらフラつきながらも立ち上がり、殴りかかってきたザギの拳をギンガは両手で受け止め、ザギの腹部に蹴りを繰り出し、ザギはその攻撃を喰らって後ろに少しだけ吹き飛ぶ。

 

『響、俺は決めた。 クリスも、翼さんもハッキリと死んだとか見た訳じゃない。 だから……、あの2人はまだ生きてるって信じることにした!! それに、まだ未来達がいる!! まだ守るべきものはある!! だから……!! なんでもないただの平凡な日常を、その手で守り抜け!! 立花響!!!!!』

 

その言葉を聞いた響は、少しだけ『ピクリ』と手が動いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、タロウが来た白い空間で、タロウの目の前に現れたのは5人のウルトラマン……、『ゾフィー』『初代ウルトラマン』『ウルトラセブン』『ウルトラマンジャック』『ウルトラマンエース』、タロウの先輩達である。

 

『兄さん達!』

『タロウ、彼、コウマの言う通りだ』

 

最初にゾフィーがタロウへと語り、それに同意する様にウルトラマンが頷く。

 

『そうだ、こんな所で諦めてどうする?』

『お前はお前に出来る精一杯のことをしている、決してお前は無力などではない』

 

ウルトラマンとセブンが言い、次にジャックがタロウへと語りかける。

 

『タロウ、お前が諦めかけてどうする? 我々は何時もコウマと、タロウ達の勝利を信じているんだ』

『あぁ、だから……、ここで立ち止まるな、進め!! ウルトラマンタロウ!!』

 

ゾフィー、ウルトラマン、セブン、ジャック、エースに言われてタロウは「はい!!」と力強く頷き、そして5人のウルトラマンは右手をタロウに差し伸ばす。

 

『今から私達の力で、タロウ、お前を一時的に元の姿に戻す。 だから、コウマと、ギンガ、そして……彼女達と一緒に戦うんだ!!』

『はい!! 兄さん!!』

 

ゾフィーの言葉にタロウは頷き、タロウは5兄弟の力を受けて元の空間へと戻り、タロウは……、地球人としての姿……「東光太郎(ひがしこうたろう)」としてその場に立っていた。

 

「コウマ、今助ける! よし、行くぞぉー!!」

 

光太郎は腕の「タロウバッジ」を取り、それを掲げる。

 

「タロウーーーーーーーーー!!!!!」

 

光太郎はタロウバッジを使い、本来の姿になった「ウルトラマンタロウ」へと変身し、ギンガに殴りかかろうとしたザギを横から蹴り飛ばし、ギンガを救った。

 

『タロウ!! お前なんで……!』

『話は後だ! 共に行くぞ!』

『なんかよく分かんねえけど、おう!!』

 

タロウとギンガは2人でザギへと向かって行き、ギンガはザギの左腕、タロウは右腕を掴み、2人同時にザギの腹部を蹴りつけるがザギはすぐさまギンガとタロウを振り払い、ザギ・シュートをギンガとタロウに放つ。

 

が、ギンガもタロウもそれをどうにかかわし、タロウは跳びあがって空中回転して放つキック、「スワローキック」をザギへと叩きこむ。

 

『デヤアアアア!!!』

 

さらにそこに敵めがけて素早く繰り出す強力キック「ギンガハイパーキック」をギンガはザギに繰り出し、ザギは僅かながらに2人のその猛攻撃に怯み、タロウとギンガは何度も何度もザギに向けて拳を放ち、ザギは両腕を交差して防ぐだけだった。

 

『このまま行くぞ、コウマ!』

『おう!!』

 

タロウとギンガは一度ザギから離れると開いた右手を高く上げると同時に左手を腰にあて、そこから左手を上げて右手に重ねスパークを起こし、両手を腰に添え大気中の宇宙エネルギーを貯めてから、両腕をT字型にして発射する「ストリウム光線」をザギに放つ。

 

また、それと同時にギンガも両腕をクロスさせ、両腕を開いた後に左腕に右肘の拳を当てる構えをとって放つ必殺光線「ギンガクロスシュート」をザギへと放ち、ギンガクロスシュートとストリウム光線は途中で交わって合体光線となり、ザギに向かって行く。

 

『ストリウム光線!!』

『ギンガクロスシュート!!』

 

それに伴い、ザギもザギ・グラビディを放ち、タロウとギンガの合体光線とぶつかり合う。

 

『『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!』』

『ヴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』

 

だが、ザギ・グラビディがギンガとタロウの合体光線を徐々に押し返して行き、やがて2人の合体光線は完全にかき消されてギンガとタロウは急所は外れたがザギ・グラビディを喰らって大きく吹き飛ばされた。

 

『『ウアアアアアアア!!!?』』

 

タロウとギンガはそのまま地面に激突し、しばらくタロウもギンガも動けそうには無いくらいのダメージを喰らったが……、タロウとギンガはそれでもどうにか立ち上がり、ギンガはザギに向かって行こうとするがそれをタロウは阻む。

 

『まだ若い君を死なせる訳にはいかない、ましてや、地球人である君には! だから……、奴は私の命に変えてでも!』

『タロウ、なにをするつもりだよ!?』

 

タロウはギンガの問いに答えず、その身に炎を纏い、突進する。

 

『ウルトラダイナマイト!!』

 

ウルトラダイナマイト、それは自分の体にエネルギーを充満させ、自らを爆弾にして相手に突っ込んでいく自爆技で相手もろとも大爆発したあと、タロウは自身の再生能力で復活するという非常に危険な技であり、しかも使うと20年ほど寿命が縮まるというタロウの最大の大技である。

 

『ヴオオ!!?』

 

タロウはザギに掴みかかり、ザギはどうにかタロウを引き離そうと膝蹴りなどを叩きこむが、それでもタロウは離さない。

 

『離す、ものか!!』

『グアアアアアアアアアアアアアア!!!!!?』

 

そしてタロウは大爆発を起こし、ザギはその爆発に巻き込まれて吹き飛び、タロウはウルトラダイナマイトの影響でスパークドールズに戻ってしまい、そのままどこかへと吹き飛んで行ってしまった。

 

『タロウウウウウウウウ!! ぐっ!! タロウが命がけで出した大技……、どうだ!!?」

 

ギンガはたちこむ白い煙の中にザギの姿が無いかどうかを確認しようと目を凝らすが……、煙の中からは……、ただ、膝を突いただけのザギが存在した。

 

『そん……なっ、タロウが、あんな技を出してまで倒そうとしたのに……!』

『ヴアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』

 

ザギは唖然としているギンガにザギ・グラビディを放ち、ギンガはザギ・グラビディを喰らって大きく吹き飛ばされ……そして……、姿を消し、変身が解除されたコウマは地面へと叩き落とされたのだった。

 

「がはああっ!!? あっ……、ぐふッ」

 

コウマは大量の血を口から吐き出し、腹部も赤いものが滲み出ていてかなりの重症を負っていた。

 

「くっそ……、もう、ダメ……なのか? もう……、終わり、なのか……全部……?」

 

コウマは肉体的なダメージで、響は精神的なダメージでもうどちらも戦える状態などではなく、響も、コウマも、諦めかけたその時……『歌』が聞こえた。

 

未来達が、響達を応援するために……、『歌』を学校のスピーカーを通じて『歌』で響達を応援しているのだ。

 

(響、私は響が帰ってくるのを待っている。 だから、負けないで!!)

 

未来が、心の中で強くそう言い放ち、フィーネはその歌を聞いて鬱陶しそうにしていた。

 

「どこから聞こえてくる? この不快な、歌……? 歌!? だと……?」

 

さらに、未来達の歌に答えるかのように、どこかからか、そこら中から『光』が溢れだしていたのだ。

 

「歌が、聞こえる……。 そうだ、私を支えてくれるみんなは何時だって傍にいてくれる。 みんなが歌ってるんだ。 だから、まだ歌える、頑張れる、戦える!!」

「みんなが諦めて無いんだ、あいつ等がこうやって俺達に『頑張れ』って言ってくれるんだ……なら、だったら! 俺も、諦めて……たまるかよおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

コウマはボロボロの身体を無理やり叩き起こし、ギンガスパークを掲げると周りの光がギンガスパークへと集まる。

 

また、響の身体からも光が放たれてフィーネを吹き飛ばし、彼女もまた立ち上がる。

 

「まだ戦えるだと? なにを支えに立ち上がる? なにを握って力と変える? 鳴り渡る不快な歌の仕業か? 心は確かに折り砕いた筈、お前が纏っているものはなんだ? それは私が作ったものか!? お前の纏っているものは一体なんだ!? なんなのだ!?」

 

すると響の立つ場所から、カ・ディンギルから、森から、計3つの光の柱が空へと放たれ、森はクリス、カ・ディンギルからは翼が立ちあがる。

 

そして光が収まるとそこから3つの光が飛び上がり、白を基調とするカラーリングへと変化し、「エクスドライブモード」となったシンフォギアを翼、クリス、そして響が纏い、響は先程のフィーネの問いかけに答えるように言い放つ。

 

「シン!! フォギアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

 

さらに、コウマは光の力によって怪我が全て治り、金色に輝くギンガスパークの先端に、同じく金色に輝くギンガのスパークドールズの足部を押し当てる。

 

『ウルトライブ!!』

「ウルトラマン!! ギンガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

 

そして……、コウマは光へと包まれ、ザギの前に……背後に宇宙を映すオーロラを纏った戦士、「ギャラクシー・オブ・ギンガ」が姿を現した!

 

 

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