戦姫絶唱シンフォギアGinga   作:ベンジャー

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23Eve うたかたの魂

「未来……」

 

スカイタワーの未来のいた場所が爆発し、それを唖然と見つめている響……。

 

そんな彼女は、未来の名前を静かに呟きながら彼女との思い出……喧嘩してしまった時のことや、ルナアタック事件が終わった後に、一緒にようやく流れ星を見た時のことを思い返していた。

 

響はその場に膝を突いてしまい、ガングニールの装着を解除し、その場で彼女は泣き崩れてしまった……。

 

「なんで……こんなことに……うぅ、ひっく……」

 

そんな時、飛行ノイズの何体かが響目掛けて襲いかかり、間一髪のところでシンフォギアを纏った駆け付けた翼とクリスがノイズを撃ち抜いて切り裂いた。

 

「立花!!」

「そいつは任せた!!」

 

響のことを翼に任せたクリスは等身大になったギンガと共に並び立ち、ノイズ達へと戦いを挑む。

 

『空の奴は任せろクリス!!』

 

両腕を前方で交差させた後、S字を描くように左右に大きく広げてからL字型に組み放つ必殺光線「ギンガクロスシュート」をギンガは飛行ノイズ達へと放ち、腰部アーマーを展開し、追尾式小型ミサイルを発射する「CUT IN CUT OUT」をクリスは地上にいるノイズ達へと撃ちまくる。

 

(少しずつなにかが壊れて狂っていきやがる……! あたしの居場所を蝕んでいきやがる!! やってくれるのは……どこのどいつだ!!)

「全く、いい加減私も怒ったわよ!!」

 

そこに、怪獣がギンガとジャンナインにやられたことに怒ったナックル星人グレイが現れ、グレイはクリス目掛けて両腕から紫色の電気鞭のようなものを放つが、そこにギンガが割り込み、グレイの鞭を自分の腕に巻きつかせる。

 

『クリスに手は出させ……』

「お前かああああああああああ!!!!!?」

 

さらにそこへクリスがガトリングに変形したアームドギアから発射される銃弾でギンガを拘束している鞭を攻撃して破壊するとそのままクリスはグレイに接近し、グレイは反撃する暇もなく、クリスにガトリングを腹部に押しつけられ、銃弾を直に喰らって吹き飛ばされる。

 

「ぎゃああああああああああ!!!!!?」

『おぉ、吹っ飛んだなかなり……』

 

吹き飛ばされたグレイはフラフラになりながらも立ちあがり、グレイはダークダミースパークとスパークドールズを取り出して新たな怪獣へと変身する。

 

『ダークライブ! メタモルガ!』

 

グレイは巨大な猿の怪獣「異形進化怪獣 メタモルガ」へと変貌し、メタモルガは等身大のギンガとクリスを踏みつぶそうと足を振り上げるがギンガは咄嗟に巨大化してメタモルガの顎を殴りつけ、殴られたメタモルガは地面に倒れこんだ。

 

そしてクリスはメタモルガの相手をギンガに任せ、自分はノイズの殲滅に集中し、ガトリングでノイズ達を次々と撃ち抜く。

 

(どうして……あたしがソロモンの杖を起動させちまったばっかりに……!! なんだ、悪いのはいつもあたしのせいじゃねーか。 あたしは……!!)

 

そう、クリスはずっと感じていた……、ソロモンで呼び出されたノイズの被害はずっと自分のせいだと。

 

自分ではなく、他人が使い、ノイズによる被害を出したからと言ってもソロモンの起動させしなければ被害は起こることはなかった。

 

全部……自分のせいであるとクリスは感じていた……、ずっとずっと自分のせいであると……。

 

「っ……!!」

 

クリスはギアから大型ミサイル2基を生成し、砲撃を行う「MEGA DETH FUGA」を2体の巨大飛行ノイズへと放ち、直撃を受けたノイズは撃墜し、それで全てのノイズをクリスは全滅させた。

 

「はぁ、はぁ……」

 

一方、ギンガはそんなクリスの様子に気づいたのか……、彼女を心配してしまい戦いに集中することができず、メタモルガの思うようにやられていた。

 

『クリス……どうしたんだ? なにか様子が……』

『余所見とは良い度胸ね!!』

 

余所見をしていたギンガの隙を突いて背後からメタモルガが迫り、メタモルガはギンガの背中を爪で引っ掻くとギンガは苦痛の声をあげてその場に膝を突いてしまう。

 

さらにメタモルガは追い打ちとしてギンガの首を掴み上げて無理やり立たせ、首を掴んだままギンガを投げ飛ばした。

 

『ぐあああああ!!?』

 

投げ飛ばされたギンガは倒れ込み、メタモルガはギンガの上に馬乗りとなって何度もギンガの顔を殴りつけるがギンガはどうにか足を振り上げてメタモルガの背中を蹴りつけ、メタモルガを押し退かした。

 

「……コウマ? おい、コウマ!! 戦いに集中しろよ!!」

 

そこでクリスはギンガが戦いに集中していないことに気が付き、クリスはギンガに戦いに集中するように言い放ち、立ちあがったギンガは少しだけクリスを見つめた後、頷いてメタモルガの方へと向かっていった。

 

『ショウラ!!』

 

メタモルガに接近したギンガは廻し蹴りをメタモルガに繰り出すがメタモルガはそれを受け流してギンガの両肩を掴み上げ、メタモルガはギンガの肩に噛みついた。

 

『ぐあああああああ!!!?』

 

その後メタモルガはすぐに噛みつくのをやめ、ギンガの腹部に拳を叩き込んでギンガはうずくまるがすぐにメタモルガからギンガは離れる。

 

メタモルガから離れたギンガは全身のクリスタルを黄色く発行させ、頭上に発生させた雷の渦を敵に向かって投げつける電撃光線「ギンガサンダーボルト」をメタモルガに放つ……が、メタモルガは光線の直撃こそ受けたものの、その光線エネルギーを吸収し自分の力にしてしまった。

 

『光線を吸収しやがった!?』

『それだけじゃないわ! おかげでパワーアップもしたの! それにしても、確かあなたってあの銀髪の娘の恋人だったわねぇ?』

『それがなんだよ? 今聞くことか?』

『まあ、確かにそうかもしれないけど……。 あなた分かってるのかしら? このノイズは間違いなくソロモンで呼び出されたもの、つまりこの被害の原因……、それは一体誰だとあなたは思う?」

 

グレイにそう尋ねられ、コウマグレイの言っている言葉の意味を理解するのにそう時間はかからなかった。

 

『そう、あなたはその原因と恋仲なのよ。  それってどうなのかしらね~? ノイズの被害にあった人達に失礼だと思わないのかしら?』

『だから……あいつは、あいつはその償いをしようと必死に……!!』

『他人の幸せを奪っておいて自分は恋人と幸せにしようっていうのは勝手過ぎるんじゃないの?』

 

グレイにそう言われてコウマは「違う!!」と反論したが、グレイは「なにが違うの?」と逆に返され、コウマはどう言えばいいか分からず、グレイの言葉にそれ以上反論することはできなかった……。

 

しかし、特に頭が良いという訳でもないし、何時も前向きなコウマは……グレイとの言い争いにそこで終わることはなかく、次の瞬間グレイの予想を裏切ることをコウマは言い放ってきた。

 

『けど、やっぱりなんか違う気がする!!』

『あら、なにが違うって言うの? 言ってみなさいよ!』

『だって、ソロモンって『物』だろ? 『物』っていうのは使い手によってどうなるかが悪いようにも良いようにも左右される! 最初はクリスが使っていたものだけど、あいつが使っていた時は襲われた人こそいるもののあいつは誰かを殺すことだけは絶対にしてなかった!』

 

そう、まだクリスがイチイバルではなくネフシュタンの鎧を纏って響達と対立していた時も、実はクリスはノイズを操りながらも被害者は全く出ていなかったのだ。

 

『なにを言い出すのかと思えば……』

『あなた私が言ってる意味分かってるの!? だからそうじゃなくて結果的にこの被害はあの娘のせいだって……』

 

そんな時、ギンガの中にいたコウマの持つギンガスパークから光が放たれ、コウマは光るギンガスパークを見てなにかを悟ったかのように頷き、それを掲げるとギンガスパークから1人のウルトラマンのスパークドールズが現れた。

 

コウマはそのスパークドールズを手に取るとギンガスパークの先端に紋章を押し当てると、ギンガの身体が青く光り輝く。

 

『ウルトライブ! ウルトラマンヒカリ!』

 

そしてギンガの姿が変わり、青い戦士のウルトラマン……「ウルトラマンヒカリ」が現れた。

 

『なっ、ひ、ヒカリですって!?』

 

ヒカリはメタモルガに向かって真っすぐ駆け出し、メタモルガは向かってきたヒカリを殴りつけようとしたがヒカリは跳びあがってメタモルガの攻撃を回避し、メタモルガの頭上を飛び越える。

 

『デイ!!』

 

メタモルガはすぐさま後ろに立つヒカリの方へと振り返り、振り返りざまに腕を横に振るうがヒカリはその腕を掴み上げて背負い投げを繰り出し、メタモルガは地面に叩きつけられる。

 

メタモルガはすぐに立ちあがってヒカリから離れた後、メタモルガは高くジャンプしてヒカリに襲いかかるがヒカリもメタモルガと同時に跳びあがり、跳び蹴りをメタモルガの胸部に叩き込んだ。

 

『このぉ~!! もう怒ったわ!!』

 

立ちあがったメタモルガはヒカリに掴みかかり、ギンガの肩に噛みついたように今度はヒカリの肩に噛みつき、ヒカリは苦痛の声を出すが、ヒカリは膝蹴りをメタモルガの腹部に叩き込んでメタモルガを引き離す。

 

『グウ……セヤ!!』

 

ヒカリが右手をかざすとヒカリの周りに輝きが渦を巻いて集まり、その輝きは鎧となってヒカリの身体に装着され、ヒカリは「ハンターナイト・ツルギ」という姿へと変わる。

 

メタモルガはヒカリが姿を変えたことに驚くが、メタモルガは臆せずにツルギに立ち向かい、もう1度肩に噛みつくが……鎧が固すぎたためメタモルガの歯の殆どが折れてしまった。

 

『ぎ、ぎゃああああああ!!!!? 歯がああああああああ!!!!?』

 

メタモルガはツルギを睨みつけて拳を放つがツルギは片手で拳を受け止めて逆にメタモルガの顔を殴りつけ、さらにそこから顔、腹部、胸部といった3か所を集中的にツルギは何度もメタモルガを殴りつける。

 

『ぐううう!!? もうムカつく~!!』

 

最後はメタモルガの身体をツルギは持ち上げ、メタモルガは逃げようともがくはしっかりと掴まれているため逃げることができなかった。

 

『……誰でも罪を犯すことはある。 大きな罪を、だがそれで自分が幸せになってはいけないということは……ないのではないか?』

『じゃ、じゃあ犠牲になった人達にそれは失礼じゃないの!?』

『確かにそうかもしれない。 だがだからと言ってその分自分が不幸になるべきなのか? 罪の意識を感じ、それを一生背負っていくのなら、一生償っていくのなら……、幸せになっても構わないと俺は思う』

 

それはコウマの声ではなかった、その声は……かつて自分も同じように罪を犯し、償い、他の者達と同じように「ウルトラマン」となった者の声……。

 

ツルギはメタモルガを持ち上げたまま空中へと飛び立ち、宇宙空間まで運ぶとメタモルガを投げ飛ばし、両手を上下に広げて放つ必殺光線「ホットロードショット」をメタモルガに喰らわせ、メタモルガは光線を吸収しようとするが……。

 

『うおおおおおおおおおお!!!!』

 

光線の威力が上がり、メタモルガは遂にエネルギーを吸収しきることができず、メタモルガは爆発して消え去り、メタモルガのスパークドールズはツルギの手に渡った。

 

『きゃあああああ!!!!? 覚えてなさ~い!!?』

 

メタモルガを倒し、地上へと帰ったツルギは鎧を解いてヒカリの姿へと戻り、クリスの前までやってくると膝を突いて彼女を見下ろした。

 

『私も、過去に過ちを犯した。 だが、過ちは償うことができる。 頑張ってくれ……』

「アンタは……コウマじゃ、ないよな?」

 

クリスは戸惑いつつ、ヒカリに問いかけるがそれ以上ヒカリはなにも答えず、ヒカリはギンガの姿へと戻り、クリスは先ほどヒカリに言われた言葉を考えていた。

 

(過ちは……償える……)

 

その後、二課の弦十郎や緒川といった二課のメンバー達が現場での調査を行い、響は二課の車の中で顔を俯かせながら座っていた。

 

(絶対に離しちゃいけなかったんだ……。 未来と繋いだこの手だけは……!)

 

響は未来と握っていた左手を見つめながら、あの時未来の手を離してしまったことをずっと後悔していた。

 

「温かいもの、どうぞ」

 

そこに二課のオペレーターのあおいがコーヒーを持って響に差し出し、あおいは響に優しく微笑みながら彼女にコーヒーを渡し、響はそのコーヒーを受け取った。

 

そしてコーヒーを受け取った響は遂に我慢ができなくなったのか、彼女は涙を流し、泣きだしてしまった。

 

「でも、私にとって1番温かいものは……もう……ひっく、ふう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、F.I.Sのメンバーの乗るヘリの中では……あの時、スカイタワーで何人かの兵を手にかけてしまったマリアは、そんな自分に怒りを覚えて拳を窓に強くぶつけた。

 

「この手は血に汚れて……セレナ、私はもう……! うわああああああ!!!!」

 

そのことに、マリアは悔しさと悲しさの気持ちでいっぱいとなり、彼女は大声で泣き出してしまう。

 

そんな彼女を心配し、零無が声をかけようとしたがナスターシャが零無の腕を掴み、首を横に振った。

 

「なにがあったんだ? マリアに……」

「それは僕からお話しましょう!」

 

そこにウェルが現れて零無、切歌、調に一体なにがあったのかをウェルはなにも知らない3人に話し始めた。

 

「ナスターシャは10年を待たずに訪れる月の落下より1つでも多くの命を救いたいという私達の遂行なる理念を……米国政府に売ろうとしたのですよ!」

「マム?」

「本当なのデスか!?」

 

ウェルの話を聞いた調と切歌はナスターシャに確かめようと尋ねるが、ウェルの話は続き、彼は「それだけではありません」と今度は切歌と調にマリアの器にフィーネの魂が宿ったというのもデタラメであることを切歌と調に話し、マリアは切歌と調に振り返らないまま窓を向いたまま2人に謝罪した。

 

「ごめん……2人とも……ごめん」

 

マリアの表情は零無達からは伺えなかったが、恐らくはきっと泣いている……3人はそう感じた。

 

「マリアがフィーネじゃないとしたら、じゃあ!!」

「僕を計画に加担させるためとはいえ、あなた達まで巻き込んだこの裏切りは……あんまりだと思いませんかぁ? 折角手に入れたネフィリムの心臓も……無駄になるところでした!」

 

ウェルは笑みを浮かべながらそんな風にマリアとナスターシャを責めるように言うが……零無は「だからなに?」といった感じで表情1つ変えなかった。

 

「まあ、俺は別に気にしないでけどな。 結果的にこっちの情報は渡らなかったみたいだし、マムもなにか考えがあったんだろ?」

「はああ? あなたは人の話を聞いてたんですかぁ? これは立派な裏切りだと言ってるんですよぉ!!」

「はいはい、でも失敗したんだから結果オーライだろ。 勝手に言ってろボケ。 それでマリア、このメガネの言ってることは……本当……なんだな? 一応は」

 

零無の問いかけに窓の方を向いていたマリアは振り返り、彼の問いかけにマリアは「本当よ」と頷き、切歌と調には自分がフィーネではないことを話し、人類救済の話も一時棚上げしようというのもすべて本当であると話す。

 

「マムは、米国政府にフロンティアに関するデータを渡して協力を仰ごうとしたの」

「だけど、米国政府とその協力者は自分たちだけが助かろうとしているって……」

「それに、切り捨てられる人達を少しでも守るため世界に敵対してきた筈デス!!?」

 

マリアの言葉を聞いて切歌と調はナスターシャに訳を聞こうとしたが、ナスターシャはそれには答えず、代わりにウェルの言葉に対する言葉を返すことに。

 

「あのまま講話が結ばれてしまえば私達の優位性は失われてしまう。 だからあなたはあの場でノイズを召喚し、会議を踏みにじってみせた」

 

そんなナスターシャの言葉にウェルは不気味に口元だけ笑みを浮かべさせる。

 

「やだな~、悪だつな米国の連中からあなたを守ってみせたというのに……このソロモンの杖で!」

 

ウェルはソロモンの杖をナスターシャに向け、切歌と調は身構え、零無もポケットにしまっているダミースパークを握り締めるが……そこにマリアが両手を広げて零無達がウェルに手出ししないよう、彼女はウェルを庇ったのだ。

 

「マリア……どうしてデスか!?」

「ふ、ふははははは! そうでなくなっちゃ!」

「偽りの気持ちでは世界を守れない! セレナの想いなんて告げやしない! 全ては力……力を持って貫かなければ正義を成すことなどできやしない!! 世界を変えていけるのはドクターのやり方だけ!! ならば私はドクターに賛同する!!」

 

このマリアの行為は、零無達にとっては意外なものであり、真っ先に調がマリアの言うその「ウェルの考え」に否定的な自分の意見を述べてきた。

 

「そんなの嫌だよ……。 だってそれじゃ力で弱い人達を抑え込むってことだよ?」

 

またナスターシャはマリアの言葉に「分かりました」と言い、それがフィーネではなくマリアとしての選択ならばと言い、それ以上はナスターシャは咳きこんでしまってなにも言うことができなかった。

 

「あとのことは僕に任せて、ナスターシャはゆっくり静養してください。 さて、計画の軌道修正に忙しくなりそうだ、来客の対応もありますからねー」

 

ウェルはそれだけを言い残すと零無達のいる部屋から出て行き、自分の仕事を行うことに。

 

一方、ヘリの中のとある場所では……檻の中に閉じ込められている未来の姿があった……。

 

「……響……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方頃、クリスは翼とコウマを誘い、以前コウマと一緒に行き、その後もデートなどではよく来る森次弾の店でクリスはスパゲッティを頼んで食事をしていた。

 

「なんか頼めよ、奢るぞ?」

 

クリスは口の周りをスパゲッティで汚しており、コウマはそんなクリスの顔を見てついつい笑ってしまう。

 

「お前、いい加減食べ方もう少し治せよ……。 萌えて可愛いけどさ」

「はあ!? お、おま……コウマはだからそういうことを……////」

 

そして翼はというと顔を窓の方に向けて横を向き、先ほどのクリスの申し出を断った。

 

「生憎、夜9時以降は食事を控えている」

「そんなんだから……そんなんなんだよ」

「あー、なるほど。 そう言えばクリスって俺が太るって注意してるのも聞かないで夜遅くになんか食べたりしてるよな。 でも太らないのは全部そっちに行っちゃってるからなのか……」

 

夜遅くにものを食べても太らないクリス、その原因は全部今コウマの見ているクリスの胸が原因であると考え、それに気づいたクリスは「どこ見てんだコラぁ!!///」と顔を真っ赤にしてコウマの顔面を殴ろうとしたがコウマはひょいっとクリスの拳を避けた。

 

「っというか雪音、貴様はなにが言いたい!? 用がないなら帰るぞ!!」

 

怒って翼は立ち上がり、帰ろうとするが……クリスは翼を眼で見上げながら「怒ってるのか?」と問いかける。

 

「愉快でいられる道理がない! F.I.Sや、立花……そして……仲間を守れない私の不甲斐なさを想えば……」

 

翼は両手をテーブルに「バン!!」と強く叩きつけ、顔を俯かせ……そんな翼を見てクリスはそこでようやく翼を呼んだ要件を言うことに。

 

「呼びだしたのは、一度一緒に飯を食ってみたかっただけさ。 ここの料理、スゲー美味いからさ。 腹を割って色々と話し合うのも悪くないと思ってな。 あたし等何時からこうなんだ? 目的は同じ筈なのにてんでバラバラになっちまってる……もっと連携をとって」

 

そこまでクリスが言いかけたところで翼が「雪音」と彼女の名を呼んでクリスの言葉を遮った。

 

「腹を割って話すならいい加減名前くらい呼んで貰いたいものだ……」

「はあ!? そ、それはお前……////」

「そーいやぁ、俺もクリスには中々名前で呼んで貰えなかった気がするなー。 もしかしてクリスって人の名前を呼ぶのって苦手なのか?」

 

実際に、クリスは人のことを響の場合は「バカ」と呼んだり、それ以外の人も「お前」や「アンタ」と呼ぶことが多く、コウマも知っている限りではクリスが人のことを名前で呼んだのは自分とフィーネくらいしか知らなかった。

 

そして翼はそのまま立ちあがってバイクのヘルメットを手に持ち、クリスの制止の声も聞かずにそこから立ち去って行ってしまった。

 

「結局話せずじまいか……。 でもそれで良かったのかもな……」

 

そう呟いたクリスは置いてあったコーヒーを飲み、「苦いな……」と呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、二課の司令室に呼び出された響、翼、クリス、コウマ、タロウ、響は弦十郎から1つのトランシーバーを手渡され、弦十郎はそれが調べたところ、間違いなく未来のものであることを話した。

 

しかもその発見場所はスカイタワーから離れた場所……つまり、あの爆発には未来は巻き込まれていないという証拠であり、未来が生きている証拠だった。

 

「だが、何者かによって連れ出され、拉致されていると見るのが妥当なところだな」

「師匠!! それってつまり!!」

「こんなところで呆けている場合じゃないってことだ!!」

 

弦十郎は響達の方へと振り返って笑顔を見せ、未来が無事なことが分かった響は嬉しそうに笑顔を見せ、そんな響の笑顔を見てタロウは彼女に「よかったな、響」と声をかけた。

 

「はい!! 良かった……未来……」

『だが、まだ安心はできないぞ、響。 彼女を助け出さなければ……』

「えぇ、絶対に未来を助け出します!!」

 

それから弦十郎の提案で気分転換に身体でも動かそうということになり、コウマ、クリス、翼、響、弦十郎は先ずは走ることにした。

 

ただその中で1人、クリスだけは既に物凄く疲れた顔をして1番走るのも遅く、若干コウマがクリスを心配したりしていたが。

 

「おい、大丈夫かクリス?」

「あ、あぁ……」

 

このままではクリスが自分たちから離れてしまうと思い、コウマはクリスが離れないようにしっかりと彼女の手を握り締める。

 

「な、なにをしてんだよコウマ!?////」

「だってこのままだとお前、置いて行かれそうだからさ……」

 

ちなみに弦十郎は走りながら「英雄故事」という曲を歌っており、それにすかさずクリスがツッコミを入れる。

 

「なんでおっさんが歌ってんだよ!? っていうかこれなんの歌だ?」

 

クリスがそう言うのも仕方がないのかもしれない、なにせ歌詞が全部中国語なのだから……。

 

(そう言えばタロウの声ってジャ〇キーの吹き替えを担当する人と似てる気がする……)

 

コウマはそんなことを思いながら、タロウの声を思い出していたがすぐにそんなどうでもいいことの考えはやめてどうやって未来を助けるかを考えることにした。

 

(そうだ! 俯いてきゃダメだ! 私が未来を助けるんだ!!)

 

そこから笑顔の戻った響も弦十郎に合わせて同じ歌を歌い出し、色々な運動をすることになったのだが……やはりクリスだけが1番疲れた顔をしていた……他のメンバーは殆ど顔色1つ変わってないにも関わらず。

 

(どいつもこいつもご陽気で……あたしみたいな奴の居場所にしては、ここは……暖か過ぎんだよ)

 

全ての運動が終えたクリスは、そんなことを考え、感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(マリアがフィーネでないのなら、きっと私の中に……怖いデスよ……)

 

その頃、切歌と調、零無の3人は干していた毛布などを籠に入れており、切歌は洗濯物を入れながら自分の中にいるかもしれないフィーネの魂に怯え、不安な表情を見せていた。

 

零無はそんな切歌の様子に気づき、「どうかしたのか?」と切歌に問いかけた。

 

「えっ?」

「なんか……元気ないみたいだけど……」

 

零無にそう問いかけられて切歌はどうにか誤魔化そうとするが、そんな時調が静かに「マリア、どうしちゃったのかな」と呟き、切歌と零無は調の方へと振り返った。

 

「私は、マリアだからお手伝いがしたかった。 フィーネだからじゃないよ」

「あっ、うん、そうデスとも!」

「身寄りがなくて泣いているばかりいる私達に優しくしてくれたマリア、弱い人達の味方だったマリア……なのに……」

 

それなのにマリアがあんなことを言ったのか、調には全く分からず、彼女はマリアの言葉に今でもまだ困惑したままだった。

 

しかし、切歌はそれとは別にもう1つだけ気になることがあった……、それは……フィーネの魂のことについて……。

 

「調は怖くないんデスか? マリアがフィーネでないのならその魂の器として集められた私達がフィーネになってしまうのかもしれないのデスよ!?」

「……よく、分からないよ……」

 

切歌の問いかけに調はそれだけしか答えることができず、切歌は「それだけ!?」と驚きにも似た声をあげ、そんな切歌に調は一体どうしたのかと目を見開いて問いかけるが……。

 

「っ……」

 

切歌は持った毛布を抱えたまま、逃げるようにそこから離れて行き、調と零無は顔を見合せて2人は首を傾げた。

 

(んっ? ちょっと待て……フィーネの魂が切歌達に……? まさか、あいつ……!!)

 

零無は自分の持っていた毛布を調に渡し、「ちょっと切歌のところに行ってくる」と伝えた後、彼はすぐに切歌の後を追いかけ、ヘリの中に戻った切歌は自分の部屋へと一直線に向かい自分の部屋の中に閉じこもろうとしたが……部屋に入る直前に零無が切歌の腕を掴んで引きとめた。

 

「まあ、待てよ切歌……」

「零無……?」

「お前の部屋、入っても大丈夫かな?」

 

零無は切歌に優しく微笑みかけ、切歌は戸惑い、少し考え込んだ後静かに頷いて零無を部屋に招きいれて2人はベッドの上に腰をかけた。

 

「なあ、切歌……お前が悩んでるのってその……、フィーネの魂……に、ついてなのか?」

 

そう尋ねてくる零無に切歌は驚きの顔を浮かべ、切歌はその零無の言葉を聞いて先ほどの自分の言葉で大体のことを零無は悟ってしまったのだと思い、切歌は言うべきかどうか悩んだが……。

 

「言いたくないのなら、良いよ……って言いたいところだけど、もしもお前にフィーネの魂が宿っているのだとしたらなにか解決策を見つめるためにも……」

「そんな方法を見つける時間なんてないデスよ……」

「おい、そんな最初から諦めてどうするんだよ!?」

 

零無は立ち上がって切歌の前に立ち、彼女の両肩を掴んで「お前がお前でいられるための方法を考えよう」と切歌に伝えるが……切歌は暗い表情を見せたまま首を縦には振ってくれなかった。

 

「ありがとう、零無……。 零無は優しいデス。 でも、魂なんて……本当にどうすることも……」

「切歌、魂が塗り替えられるんだぞ? それは、死ぬってことなんだぞ? お前は……死ぬのが怖くないのか?」

「っ、そ、それは……」

「切歌には、好きな人たちがいるよな?」

 

切歌は答える前に零無がそうやってすぐに話を切り替え、切歌は「話を纏めて欲しいデス」と文句を言うが、零無自体は話を切り替えたつもりはなかった。

 

「死んじゃうとな、好きな人といられなくなるんだぞ……?」

「……」

「俺は、もう嫌だよ、好きな人達といられなくなるのは……。 お前とも、いられなくなるなんて嫌だ。俺は……お前にいなくなって欲しくないんだよ。 だから……」

 

切歌は零無の顔を伺うとその目は今にも泣き出しそうな目をしており、切歌は零無がどれだけ自分の心配をしているかが伝わり、切歌は立ち上がると彼女は零無に抱きつき、その切歌の行動に驚きながらも零無は優しく切歌を抱きしめた。

 

「怖いに、怖いに決まってるじゃないデスか!! 自分でいられなくなるなんて……死ぬなんて、怖いに決まってるじゃないデスか!! うえええええええ!!」

 

切歌は遂には零無の胸の中で泣き出し、零無はさらに強く切歌を抱きしめた。

 

「大丈夫だ、必ず、必ず助けるお前を……!」

 

しかし、切歌は首を横に振り、「きっともうそんな時間はないデス」と言い、零無から離れた。

 

「だって、つい最近フィーネの力の一部が発動したんデスよ? もう、時間はないデス。 だから、だからなにか……せめて私が、大好きなみんなに覚えていられるようにしないと……」

「切歌、そんなこと……言うな。 絶対になにか……」

「ありがとうデス……、零無……。 でも、零無にこんな風に、優しく励まして貰って、私はもう十分デス。 零無、大好きデス……! 調の方が大好きデスけど」

 

切歌は眼尻に涙を溜めたままだったが、彼女はにっこりと零無に向かって優しく微笑み、切歌は両腕を零無の首に廻して抱きつくと自分よりも少し背の高い零無の顔と自分の顔を近づけるために彼女は背伸びをし、自分の唇と零無の唇を重ね合わせた。

 

「っ/////お、おまえ……!?////」

「……いなくなる前に、女の子としては今のうちにこれくらいはしたいデス////」

 

零無は呆れたようにため息を吐き、そんな態度の零無を見て切歌はやっぱりセレナのことが今でも好きな零無は自分にキスをされて嫌だっただろうかと不安になり、恐る恐る「やっぱりセレナが良かったデスか?」と尋ねるが……零無は首を横に振った。

 

「そんなこと、ないさ。 ある訳ないだろ、こんな可愛い娘とキスできたんだから」

「えっ、あ、か、可愛いって……////」

「まあ、最もやっぱりセレナが1番良かったのは事実だけどさ……」

 

そんな風に悪戯っ子のように笑う零無に切歌は顔を真っ赤にし、「零無のバカ!!」と彼女はそっぽを向いてしまう。

 

案外、零無はこういう相手を顔を真っ赤にしたりするところではコウマと似たもの同士なのかもしれない。

 

だが、切歌の「なにかを残すためになにかをしたい」という考えは変わってはいなかった。

 

例えそれが間違っているとしても、時間がない今、切歌は大切な人に自分を覚えておいて貰えるために、間違っていたとしても……自分はなにかを残しておきたい、そう思っていた。

 

零無が自分を助ける方法を考えると言ってくれた、だが切歌はもしもそれが間に合わなかった時のことを考え、切歌は心の中で零無に「ごめんなさい」と謝りつつ、彼女は覚悟を決めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからヘリは目的地であるフロンティアに行くことになり、操縦席ではナスターシャ以外のメンバーが終結し、ナスターシャは今はベッドで寝込んでいた。

 

「マムの様子はどうなのデスか?」

 

切歌はマリアにナスターシャの容態がどうなっているのかを聞き、マリアが言うにはナスターシャは疲労に加えて病状も進行しているのだと話した。

 

「そんな……」

「つまり! のんびり構えていられないということですよ! 月が落下する前に、人類は新天地にて結集しなければならない! その旗振りこそが僕達に課せられた使命なのですから!!」

 

妙にハイテンションな声で言うウェルだが、零無達はただウェルの話を聞くだけでなにも答えなかった。

 

そんな時、ヘリの警告音が鳴り響き、モニターを映すとそこには米国政府の艦艇が映り、切歌はそのことに驚きの声をあげるがウェルは冷静に「こうなることは予想済み」と余裕の態度を崩さなかった。

 

「せいぜい連中を派手に葬って世間の目をこちらに向けさせるのはどうでしょう?」

「……そんなのは弱者を生み出す強者のやり方……」

 

ウェルの意見に調は反対しようとしたがマリアはウェルの意見に賛同し、調は不満そうにマリアの名を呼ぶが……。

 

「私は、私達はフィーネ。 弱者を支配する強者の支配構造を終わらせる者。 この道を行くことを恐れはしない」

「でも、マリアこれは……!」

 

零無も調と同じ意見だったのか、彼もまたマリアのこの行動には納得いかないところがあった。

 

その頃、この近くにいる二課の本部でもある戦艦はというと……、司令室にてノイズがマリア達の乗ったヘリの近くにあった艦隊をノイズが襲っているという報告を受け、真っ先に翼が出撃準備をするために司令室から走り出した。

 

「翼さん! 私も!」

 

だがクリスは響の肩を掴んで引きとめ、響の制服のネクタイを掴み上げた。

 

「死ぬ気かお前! ここにいろって! なっ? お前はここから、いなくなっちゃいけないんだからよ」

「……うん」

「頼んだからな?」

 

クリスは優しく響に微笑みかえ、響は戸惑いつつも頷いて大人しくここにいることになり、コウマも響に「俺も行くから大丈夫だ!」とサムズアップして言い、彼もまたクリスと一緒に出撃準備に入った。

 

場所を戻し、ソロモンの杖によって呼び出されたノイズは艦隊の軍人たちを次々に襲い、そのことにマリアは黙ったままだったが……彼女は唇を血が出るくらいに噛みしめていた。

 

「こんなことが、マリアが望んでいることなの? 弱い人達を守るために、本当に必要なことなの?」

「っ……」

 

調の問いかけに、マリアは答えなかったが……次の瞬間、調はヘリの扉を開き、そのことに切歌は驚いて「なにやってるんデスか!?」と調を引きとめようとしたが……。

 

「マリアが苦しんでいるのなら、私が助けてあげるんだ」

「調!!」

 

切歌の制止も聞かず、調はヘリから飛び降りると「歌」を口ずさみ、シンフォギアを纏って艦艇の上に降り立つ。

 

「調……!」

 

調を心配する切歌だが、そこにウェルが切歌の肩を掴み、「連れ戻したいのなら、良い方法がありますよ?」と彼女に提案するが、零無がすぐさま切歌を掴むウェルの手を弾いた。

 

「切歌に触るな」

「おやおや、怖い怖い……」

「……なあ、マリア、調の言うとおりだ。 これがマリアの本当にやりたいことなのか? こんな……こんなことって……」

 

しかし、マリアはなにも答えてはくれず、一方で調は自分の「歌」を口ずさみながらノイズと戦い合う。

 

調はツインテールのアームドギアから小型鋸を大量に射出して攻撃する「α式 百輪廻」を空中から放ち、ノイズを次々と切り裂き、今度は靴に装備されている車輪を動かして高速で動き、大量のノイズのいる場所まで行くとアームドギアを巨大な回転ノコギリに変形させて調は回転しながらノコギリでノイズを切り裂く。

 

そんな時、調の隙をついて背後からノイズの一体が襲いかかるが、そこに駆け付けたシンフォギアを纏った切歌が鎌のアームドギアを投げつけてアームドギアは調を襲おうとしていたノイズに突き刺さり消滅した。

 

「切ちゃん! ありが……」

 

そこまで言いかけた時、ウェルが以前、切歌と調の首に打ち込んだリンカーと似たようなものを、切歌は調の首に打ち込み、調はその場に倒れそうになってしまう。

 

『調!!』

 

しかし、そこに零無の変身した等身大のゼロダークネスが現れ、ゼロダークネスは調の身体を支える。

 

『切歌、お前……なんでこんな……』

 

切歌が調に打ち込んだものは「アンチリンカー」と呼ばれるものであり、これは適合係数を引き下げる効力があり、調のシンフォギアは強制的に解除されてしまった。

 

「私、私じゃなくなっちゃうかもしれないデス! そうなる前に、なにか残さなきゃきっと忘れられちゃうデス!!」

 

切歌はそう言って調に手を差し伸べ、調は切歌がなにを言っているのかがよく分からなかった。

 

「例え私が消えたとしても世界が残れば、私と調の思い出は残るデス! だから私はドクターのやり方で世界を守るデス、もう……そうするしか……!」

『お前が、お前が残したいのはこんなことなのか?』

 

零無としては切歌の残したいもの……それがこんなことなのならば自分は納得することはできなかった。

 

だが、切歌の言うように本当に時間がないのだとすればなにかを残すためにはこんな方法しかないのは事実……、零無は切歌のために例え納得のできないものだとしても彼女に協力もしたい、しかし切歌もこんなことは間違ってると説得したいという2つ想いが零無の中でぶつかり、零無は自分は一体どうすればいいのか、もうなにをすればいいのかが彼は分からなかった。

 

そんな時、海から翼とクリスが飛び出して現れ、さらにはゼロダークネスの前に青き光が降り立ち、そこから等身大の青き海の戦士「ウルトラマンアグルV2」が現れ、翼は切歌にアームドギアを振るい、クリスは調を捕まえる。

 

『来元コウマ……、こんな時に……!』

『こんな時だからこそ俺達が来たんだがな』

 

翼と切歌は剣と鎌のアームドギアをぶつけ合わせ、切歌は「邪魔するなデス!!」と文句を言うが翼は聞く耳を持たず、アームドギアを振るう。

 

「おい、ウェルの野郎はここにいないのか!? ソロモンの杖を使うあいつはどこにいやがる!?」

 

やがて翼は切歌の首筋にアームドギアを突きつけ、アグルは両手の間に作り出した光弾を放つ「リキデイダー」を連続で放ち、ゼロダークネスは両腕を交差して攻撃を耐える。

 

『クソがぁ……!!』

 

状況はアグル達の方が有利であり、それを見かねたウェルが……用意していた「助っ人」を呼び出すことに。

 

「ならば傾いた天秤を元に戻すとしましょうよ? できるだけドラマティックに、できるだけドラマティックにぃ!」

「まさか、あれを……!」

 

するとマリア達の乗るヘリから「誰」かが飛び降り、聞き覚えのある声が「歌」を口ずさみ、翼達の前に降り立った。

 

そこに立つのは……。

 

『ま、まさか……!』

『ウェルの野郎、あの娘を……!?』

 

シンフォギア……「シェンショウジン」を身に纏った小日向未来だった……。

 

「……そんな……、未来……?」

 

当然、モニターからそれを見ていた響も驚きの声をあげるしかなかった。

 

 

 

 




ちょっと切歌と零無のは唐突かなと思ったんですが……「あっ、なんかこの2人はいいかもしれないな」と思った頃には既にここまで……。
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