VRMMORPGアナザー・ワールド~AW~ 作:フリー123456789
≪レベルアップしました≫
スライムを計5体討伐したジャックはレベルアップの通知を確認するとステータスを見たところ、能力値が全て1ずつ上がっていた。確かにオールラウンダーらしい能力値の上がり方だ。
ゲームとはいえ仮想空間で自分が生き物を倒すことに忌避感があるか心配だったが杞憂だったことに内心安堵している。
これもまた昌介コベットが初心者であるジャックに、真摯にアドバイスをしてくれたことが大きいだろう。
冒険者ギルドで昌介コベットと受付が話を進めていた時は、自分を含めず話が進んだことに付いていけなかったが、結果的に良かったのかもしれない。
それとどうやら魔物を倒すとアイテムをドロップすることがあるらしい。倒したモンスターは消えアイテムは残る。なんともゲームらしいものだ。
ジャックのレベルが上がったことを確認した昌介コベットは満足そうにジャックに向かって告げる。
「レベルが上がったな。おめでとう。これでジャックも冒険者の道を歩みだせた。これから先、様々な魔物と戦うことがあるだろう。当然だが、その時のお前は今よりも強い。だが、油断するとどんなに強かろうと死ぬ。だから絶対に油断するな。死んだ時のペナルティはレベルダウンとアイテムのランダムロストだからな。肝に銘じとけよ」
「うん。絶対に油断しないよ。ところで今のレベルで仮に死んだらペナルティってどうなるの?」
「ああ、10レベルまではデスペナが無い。つまり、10までだったらどんなに無茶してもいいってことだな。だからと言って死に慣れてしまったら、その後が辛くなるだろうからおすすめはしない。ソースは俺だ」
「う、うん。大変だったんだね。戦闘についても教えてもらったし、街に戻らない? 確か、このままログアウトしたら確かアバターが残ったままなんだよね?」
「その通りだ。俺も何度かミスってフィールドに居たまんまログアウトしたら次の日デスポーンしてたことがある。うん、振り返ってみると俺って詰めが甘いというか何というか…」
「う、うん。気を落とさないで」
ジャックたちは、街に戻り冒険者ギルドへと向かった。スライムを倒したことで得たスライムの核を冒険者ギルドで換金するためだ。
「すまない。こいつのアイテムを換金してやってくれ」
「かしこまりました。こちらにアイテムを入れ、番号札をお取りください」
冒険者ギルドの解体エリアではどこを見渡しても賑やかで、冒険者ギルドが繁盛していることが窺えた。
数分後、換金が終了したとのことで換金エリアの受付に呼び出された。
「ジャック様。こちらのアイテムの換金が完了しました。今回はスライムの核が3つとのことで、合計で300ゴールドになります。銅貨3枚お受け取りください」
「ありがとうございます」
どうやらスライムの核は1つ100ゴールドだったらしい。これで交通料分を取り戻すことが出来たため、所持金は3000ゴールドとなった。
しかし、たった3000ゴールドである。これから武器や防具を買うことを考えるととても足りない。
序盤の金策はスタートダッシュにおいて重要な要素であるため効率の良い金策があれば知りたい。だが、金策ばかりに拘って冒険できなければ本末転倒だ。
そんなことを街中を移動しながら考えていたジャックに昌介コベットは提案した。
「換金終わったようだな。今回はスライムの核だったから大した金額じゃなかった。大抵の場合、モンスターの討伐難易度に比例してドロップアイテムの売却時の値段は上がっていく。まあ、ドロップ率も低くなるが。
で、今ジャックは金が足りなくて困ってる。そうだろ?」
「あ、あぁ。そうだけど。もしかして金貸し? やめてよ? 金銭トラブルとか面倒だから」
「いや、俺を何だと思ってるんだ。ダンジョンだよ。ダンジョン。まだ初めて数時間のお前は知らないかもしれないが、ダンジョンっていうモンスターが大量発生する場所があってな? そこに行くと入れ食い状態だから大量にモンスターを狩れてアイテムもドロップするわけ。
注意点は、大量発生するから死にやすいところだな。それに冒険者ランクによって入場制限がある。
この世界の住人は死んだら終わりだからな。リスポーンできるのは俺たち”来訪者”だけだってこと」
「ダンジョン! いいね! 冒険って感じがするよ! 今日はもうログアウトするから明日、行こう! 昌介も行くよね?」
「すまん。実を言うと俺は今日街を出る予定だったんだ。だから明日はもうこの街には居ない。もしかしたらこうしてお前と話すのも最後かもしれないからな。今の内に色々と話しておこうかと思って」
「そ、そうなんだ。仕方ないか。昌介には昌介の冒険があるもんね。今のボクが着いて行ったら足手まといになるし。ここでお別れかぁ。寂しいな。でもいつかまた会えるよね?」
「ああ。会えるさ。それが何時になるかわからないが。必ず。その時は手合わせでもやろうぜ!」
「うん! その時はボクの方がレベルが高いかもしれないよ?」
「楽しみにしておく。今のお前からどれくらい強くなったのか。
またな! ジャック!」
「うん! 昌介も元気でね!」
そういうと昌介コベットは転移魔法だと思われる方法で突然、ジャックの目の前から消えた。
「そういえば、魔法使いだったっけ」と今更ながら思い出したジャックは、再会した時の決闘に思いをはせる。
「いつか、いつの日か昌介と渡り合えるくらい強くなったら。ボクと一緒に冒険してくれるかな?」
そう呟くとジャックはログアウトした。
どうもフリーです。
VRMMOのログアウトってどうすればいいのか、今になって悩んでるフリーです。
ゲーム内の時間速度も考えてないし。
どうすればいいんや。
まあ、設定の矛盾とかステータス数値の上がり方とか色々と言いたいことはあると思いますが、優しい目で見てください。
また次回で会いましょう!