ここは……日本の某廃墟……。
一見何の変哲もない廃墟だが、
そんな場所に、多くの人間が突如として出現した。
「ぐっ……!んだここは?」
「ンンンンン!!気が付かれましたかな?」
「! テメェは……?」
死柄木 弔。
そして、それを助けたのは、謎の大男。
死柄木 弔は、大男に何者かを問う。それでいて警戒心は解かない。
死柄木 弔は直感した。「コイツは、相当の『悪』だ。」と。
「あぁ、失礼いたしました。拙僧、キャスター・リンボと申します。
我がマスターの命により、『ゆぅえすじぇい』なる場所へ赴いたあなた方を、
この廃墟に撤退させました。ですが、まさかカルデアと戦う羽目になるとは……。」
2人に近づく黒い影。否、黒い霧が1人。黒霧。
彼もまた、
「リンボ…。英語で『辺獄』を意味する言葉ですね。」
黒霧がそう言うと、キャスター・リンボはニヤリと笑い、
飄々と話し始める。
「えぇ!えぇ!よくご存知で!!拙僧は」
その時、男の声がキャスター・リンボの言葉を遮る。
「自己紹介は済んだかい?リンボ。いや、道満。」
暗闇の奥から男が現れる。その男は顔が無い。
否、正確には、顔である部分には口しか存在ない。
「! 先生!!」
『先生』。またの名をオール・フォー・ワン。
かつてオールマイトと対峙した男。オールマイトが『平和の象徴』ならば、
オール・フォー・ワンは『悪の象徴』であろう。
「おやおや。起きていらっしゃったのですね?
。」
そう。この男こそ、キャスター・リンボのマスター。
類は友を呼ぶとはこの事か。悪を使役するのはそれ以上の悪だったのだ。
「先生。この男、キャスター・リンボは一体何者なのです?」
「あぁ。ここでは彼の事は真名で呼んで構わないよ。
彼の真名は蘆屋道満。
かつて、伯道上人の秘術を我が物とし、疑似的な不死を体得した
平安時代における安倍晴明に引けを取らない悪の陰陽師の頂点に君臨する男だよ。」
「……先生。それってつまり……。」
「そう。彼は故人だ。
だが、ある方法でこの時代に現界させることに成功した。
それについては……そうだな。道満。教えてあげなさい。」
「はい。喜んで。」
道満がそう言うと、二人に説明し始めた。
「私は、マスター殿に召喚された身であり、
英霊、サーヴァントとも呼ばれております。」
「英霊?サーヴァント?」
「言うなれば、拙僧はマスター殿の使い魔でございます。
彼が『おぉるまいとを殺せ』と言えば、拙僧はご指示通りその者を殺して見せましょう。」
黒霧は「『使い魔』なんてまるでファンタジーだ」と言いたげな顔をする。
「本来、私のようなサーヴァントを召喚するには、
魔術や妖術にそれなりの素養が必要になってまいります。
ですが、この世界の『個性を持つ方』であるなら、容易に召喚できます。」
「!? なんだと!?」
死柄木 弔は道満の言葉に食いつく。
「個性を持つ方は、『個性因子』なるものが遺伝子に組み込まれていると聞きました。
この『個性因子』、どうやら一種の魔術回路の役割を担っているようでしてねぇ?
どのようにしてマスター殿が、これに気づいたのかは分かりませぬが、
マスター殿は、独自で英霊召喚の儀式を知り、それを見事成功させたのです!」
死柄木 弔はオール・フォー・ワンに尊敬の眼差しを、
黒霧は個性因子が魔術回路なるものと同義のものであることに驚愕していた。
「死柄木殿。黒霧殿。お二人にも英霊召喚が出来ますよ。
お二人に、その気があるならば……の話にはなりますがねぇ?ンフフフフフ!!」
「! 教えろ!どうすれば召喚できる!!」
「し、死柄木 弔……。」
「脳無よりも強いんだろう?そのサーヴァントってのは?
最高じゃないか……!俺は使えるもんは何でも使ってやる!!」
死柄木 弔の言葉を聞き、道満は高笑いしだした。
「ハハハハハハハ!!!素晴らしい!!その『善』を許さぬどす黒い執念!!
拙僧、痛く気に入りましたぞ!!死柄木殿ならば、拙僧以上の悪性高い英霊を
召喚し、使役させることが出来ましょう!!さぁさ、こちらへ!早速始めましょう!!」
道満の言葉に従うように、死柄木 弔は道満の後をついて行った。
「ははは。道満も弔もやる気十分だね。彼ら、意外と良いコンビになるかもしれないよ。」
「そ……そうですか。」
黒霧が少し引き気味に答えると、
黒霧は、オール・フォー・ワンが持っている物に気づいた。
「? 先生。それは?」
「ん?あぁ。これかい?道満曰く、肌身離さず持っておくべきだと言われてね。」
オール・フォー・ワンの手には、黄金の杯が握られていた…………。
この設定も二番煎じかもしれないけど、面白ければそれでいいよね!!
続きはどっちが見たい!?
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微小特異点
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ヒロアカ原作本編