放課後……1-A教室前
授業も終わって、いざ帰ろうと思って教室の外に出ようとした時、
1-A教室の前には、相当の数の生徒が押し寄せていた。
「うわぁっ!?なんだなんだぁっ!?」
何をしに来たのだろう?もしかして、転校生としてやって来た
マシュさんを一目見ようとやって来たのだろうか?
いや、それなら昼休みに押し寄せてくるはず……。
「出れねーじゃん!何しに来たんだよ!?」
峰田君がそう言うと、邪魔なものをどかすように、
不良少年が峰田君を押し退けて現れた。
「敵情視察だろザコ。」
そして、想像していたが、やはり道徳性の無い言葉で峰田君をザコ呼ばわりして言う。
「
だが、コイツの予想は合っているだろう。
あのUSJ事件を、ほぼ全員が無事でいられたというのだから、
さぞかし強い奴らがいるのだろうと思われているに違いない。
だが、アレは相澤先生やオールマイト、そして、カルデアやNFFの皆さんがいたからこそだ。
そりゃあ、皆も頑張っていたけど、周りの大人が身体を張ったからこそ無事だったんだ。
その証拠に、先生達は大けがを負ったわけだし、
本当に実力を持った集団なら、先生もけがを負うことも無かった。
「意味無ェからどけ。モブ共。」
そしてコイツは、ホンマに失言ばかりの失言王だ。
確実に1-Aの、下手をすればヒーロー科のイメージダウンな発言ばかりする。
「………爆豪君?その言いぐさはちょっと無いんじゃない?」
「あ˝!?っせーよ!!召喚野郎!!」
こうやって諭してやっても、この対応だ。
言葉を選ばず言えば、完全に人として終わってる。
社会に出てやって行けるか、かえって心配になってきた。
「どんなもんかと見に来たら、随分と偉そうだな。」
入口に集まっている人垣の中から一人の生徒が現れる。
何だか轟君とはベクトルが違うクールそうな生徒だ。
「ヒーロー科に在籍する奴は皆こんななのかい?
こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ……。」
やっぱりこうなった……。
そりゃそうだ。あんな発言、確実に相手を格下に見た失言だ。
みんな必死に頑張ってるのに、それに目を向けず卑下する。
「普通科とか他の科って、ヒーロー科に落ちたから
入ったって奴が結構いるんだ。知ってた?」
つまり……、この人はヒーロー科志望だったけど試験で落ちた人なのか?
実技試験であまり点数を稼ぐことができなかったのか?
「体育祭のリザルトによっちゃあ、
ヒーロー科編入も検討してくれるんだって…。その逆もまた然りらしいよ。」
それは初耳なんだけど……。
でもそうか。相澤先生、初日に『体力測定最下位は除籍』って言ってたし。
あそこでマジに除籍されてたら、他科の誰かが編入されることになってたのか。
「敵情視察?少なくとも普通科は、
『調子のってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞ』っつー宣戦布告しに来たつもり。」
宣戦布告か……。大きく出たな。
……。
「いやそんなことしてる暇あったら鍛えろよ。」
「……なに?」
……しまった。思わずツッコんでしまった。
でも仕方ないよね?少なくともヒーロー科の奴らって、
実力は他の科よりも上であることは間違いないんだし。
「あぁ…えっと…。話聞いてるとさ。ちょっと気になっちゃって。」
「こっちがただ何もせず口だけな奴だと思ってんのか?」
ヤヴァイ。こりゃあピキッてるよ。
いや悪かったよ。悪気はなかったんだよ。ホント。
「隣のB組のモンだけどよぅ!!」
なんか隣のクラスの人が来た……。いや、ナイスだ!B組の人(仮称)!
これで話をなぁなぁに……
「
エラく調子づいちゃってんなオイ!!」
あーーー……。ホンマあの毬栗爆発失言王……。
もうホントに全部コイツの所為じゃねぇか!!いい加減にしてくれよ。
「本番で恥ずかしい事んなっぞ!!」
「いや、だからそれ言うために首ツッコむ暇あったら鍛えろよ。」
……やばい。また言ってしまった。
あぁ……周りが静まり返っちゃってるよ。
なら、もう黙っている必要なんてないか……。
「あのさ、俺達の事をどう思ってるか知らないけどさ。
俺達が
「なんだと?」
「はぁ?何言ってんだ?A組はUSJで」
「アレは、先生たちが身体を張ってくれたからだよ。
それに、こんな動物園のパンダを見にきたみたいに押しかけられても迷惑だよ。
話が聞きたかったら、昼休みに聞けば良かっただろう?
あんまこんな風に邪魔しないでくれる?かえって迷惑なんだよ。
少なくとも、俺はこの後特訓する予定なんだ。だからさ……
そこをどいていただけないでしょうか?」
……はぁ。自分でイメージダウンはしたくないって言っといてこれか。
でもしょうがないよね?向こうがどいてくれる気がしなかったんだもん。
……あ、そうだ。思い出した。
「マシュさん。一緒に帰らない?ついでに、ここら辺を案内するよ。」
「あ、は、はい!!」
学食行くときにファミレスを紹介するって約束したしね。
少し浮いた状況下で、俺とマシュさんは教室を後にした。
生徒が残された教室
「…………。」
「な、なんだよアイツ!女子侍らせやがって!!」
「ち、チクショォ…。羨ましい…!オイラだっていつか!!」
しばらく教室の前にいた例の普通科の少年は、少し考えて去っていった。
「なんだ?帰るのか?」
「あぁ。さっきの奴の言った通りだ。
宣戦布告してる暇があったら、連中に一泡吹かせるために鍛えた方が良い。」
「藤丸君…。本気なんだ……。僕も負けてられない!」
マシュさんと一緒に帰ろうと屋外に出ようとしていると、ミッドナイト先生に会った。
「あら。藤丸君じゃない。それと、転校生の…」
「はい!マシュ・キリエライトです!」
「……はっ!!?」
ミッドナイト先生は俺達を見て、電撃を受けたかのようなリアクションをした。
その後、俺達を見てどこか慈しむかのような表情をしている。
「そう…!そういう事ね!!」
「? はい?」
「ミッドナイト先生?何か用があったのでは?」
俺がそう聞くと、ミッドナイト先生は正気を取り戻した。
「ハッ!!そうだったわ!藤丸君、体育祭での選手宣誓をしてもらいたいのだけど。」
「え?俺がですか?」
「雄英高校入学試験を主席合格した上に、前例のない出来事を数多く経験してきた。
そんなあなたなら、生徒代表として選手宣誓をする資格は十分にあるわ!それに…。」
そう言うと、ミッドナイト先生は、ちらりとマシュさんの方を向く。
「あ、あの?」
「うふふ。ごめんなさいね。私、こういう甘酸っぱいのが大好物で!」
「は、はぁ…?」
……これは、もしかしなくても勘違いされてる?
一応言っとくぞ?マシュはヒロインじゃあねぇからな!
なんかヒロインフラグ立ってる気がするけど、ヒロインじゃあねぇからな!!
特異点の話はどう書くべき?
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