ジュカインと樹海の仲間たち   作:ななみ@カイン

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~シロガネ山~


「ここに・・・本当にいるのかな?」

ミツミはシロガネ山に最も近いポケモンセンターに立ち寄り、再び山を見上げた


カントー地方だけでなく各地で言われていたある噂
“最強のポケモントレーナー”
その人がこの山のどこかにいるらしい

『まぁ行ってみるしかないだろう』
「うん」


カントー地方
番外編「VS最強のトレーナー」


~シロガネ山 山頂~

 

 

 

ここは、静かで落ち着ける

ここを訪れる者は少ない

僕の知っている限りは2人しかいない

 

少し前にその2人がやってきてここも騒がしくなった

 

1人は諦めてそのまま帰っていった

もう1人は不思議な石を僕に渡してきた

 

「グレン島で見つかった 君のポケモンなら使いこなせるだろう」

 

そう言い残して カイリューに乗り飛んで行った

 

渡された石は僕が握っているハイパーボールに眠るポケモンに持たせた

何となくだが、しっくりきたからだ

 

 

 

「や・・・っと頂上だー」

 

下の方から声が聞こえる

先ほども述べたがこの山に来訪者は珍しい

来訪者でもわざわざ頂上まで来れるものは更に限られる

 

つまり、最低でもこのカントーのチャンピオンと同等の実力を持った者だ

そんな人達の目的はわかっている

 

「はぁ 退屈しのぎにはなるのかな」

 

来訪者はすぐに僕の目の前にやってきた

 

「いらっしゃい」

 

僕は短く挨拶をした

大抵は僕のことを知っているから名前は名乗らなかった

 

「貴方が・・・レッドさんですね ちょっとお聞きしたいことがあってきました」

 

やって来た女の子は息を切らしながらそう言った

彼女がやって来た理由は今までの挑戦者とは違っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女の子はミツミと名乗った

セレビィの力で元の姿に戻れなくなったらしく、各地で元に戻れる方法を探しているらしい

その方法がこのカントーでは、僕というわけだ

 

「それで、僕や僕のポケモンの事 誰に聞いたの?」

 

目的が僕のポケモンだとしたら、その情報がどこから出たのか知らなきゃいけない

場合によってはこのシロガネから出ていかなければならないほどの事態だからだ

 

「オーキド博士と・・・えーとたしか、フジ・・・さんだったと思います」

「僕の居場所は?」

「それは、トキワのジムリーダーの」

「グリーンか」

「そうです!グリーンさんです!」

「・・・はぁ」

 

僕はため息をついた

ここから出て行く必要はないのはわかったが、あの2人やっぱり家族か

誰とも会いたくないからここにいるのに土足で踏み込もうとして来る

 

「あ・・・あの」

「ん?」

「迷惑・・・でした?」

「ああ、いやこっちの話 それより」

 

僕は少し話をずらした

文句を言うならあの2人にだし、実際に困ってここに来たんだ

できる限りの力は貸したい

 

「君の隣に出てるそのミカルゲ、ずっと僕を睨んでいるんだけど」

「いつの間に・・・」

 

まぁこのミカルゲも気にはなっていたから話をずらすのにちょうどいい

静かにボールから出たと思ったら静かに僕を睨み続けたら動かなくなっていた

その目には闘志が宿っている

 

「ほら、ボールに戻ってて」

「いや、いいよ このミカルゲは君と逆かな?」

「!そうです! このななみは元々トレーナーで」

「それで僕の事知っていて、戦いたい・・・そんなとこかな」

『その通りです』

 

僕にはミカルゲの鳴き声にしか聞こえなかったけど、「その通り」と言った気がした

 

「わかった やろうか」

『よっしゃ!』

「まずは、元に戻れるか試してからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結論から言うと、僕のポケモン・・・ミュウツーでも彼女らを元の姿に戻せなかった

彼の話だと特殊な力が作用しているらしく、その術をかけた者かそれこそ神と呼ばれるようなポケモンでなければ難しいらしい

 

ということでミカルゲになったトレーナーの目的になりつつあるバトルをすることになった

 

 

『力になれず、すまない』

『いえ、バトルできるだけでうれしいです』

「・・・」

『通訳するか?』

「いや、いいよ 大体言ってる事は予想できる」

『・・・そうか』

「あ、あの・・・」

「うん、じゃあ3対ずつでバトルしようか ぼくの1番手・・・ミュウツー頼んだよ」

『わかった』

「・・・じゃあななみ お願い」

『りょーかい』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人と2匹、それぞれの息が白く見える

雪がちらついてきた

 

「いくよななみ!“シャドーボール”!」

 

ななみは自分の目の前に黒い球体を生み出した

 

『くらえ!』

 

そしてその球体をミュウツーに放った

 

「ミュウツー」

『ああ』

 

ミュウツーは手のひらをシャドーボールへ向け、かざした

 

シャドーボールはその手のひらに当たるようにしその威力で積もっていた雪がまいあがった

 

『やったか!?』

「いや・・・たぶん」

 

雪煙が収まるとミュウツーは手のひらに黒い球体をつかんでいた

その中心は真黒で一目でななみの“それ”よりも威力があることがわかる

 

 

「こっちもいくよ、ミュウツー“シャドーボール”」

『ふん!』

 

シャドーボールがななみに直撃し、再び雪煙が舞う

しかしその範囲は先ほどの比ではない範囲で起きた

そしてその雪煙から一つの石が飛び出してきた

 

「ななみ!」

『げふっ』

 

石は地面に数回バウンドして動きが止まった後、ななみが顔をだした

 

『いって~ 流石にレベルが違うかー』

 

 

 

「・・・もうやめようか」

 

つい言ってしまった

ミカルゲの目にもう闘志が感じられなかったから

 

「何でですか!最後までお願いします!」

 

最後まで戦うと決意したその言葉は震えており、その目には怯えさえ見えた

 

 

(やっぱり勝てないか)

 

(勝てないのは仕方ないよね)

 

(最後までやればいいや)

 

 

ああ、やっぱりこの子もそうなのか

 

「君は、まだ僕に勝てる気でいるの?」

「・・・え?」

「もう勝つ気のないトレーナーとは戦いたくないんだ」

「・・・」

 

だんまりか

 

僕はミュウツーをボールに戻した

 

 

 

 

 

 

『まだだ』

「・・・ん?」

「なな・・・み?」

 

 

ミカルゲがつぶやくように鳴いた

僕にはその言葉は分からない

ただ・・・

 

『そうだよな たとえ全力でも勝てないって思いながら戦うのは失礼だ』

『だから・・・まずはミュウツーを倒すぞミツミ!』

「・・・うん!」

 

2人の目に闘志は戻っていた

 

「・・・わかった」

 

ポォン

 

僕はミュウツーを再び出した

 

「じゃあ僕たちも全力で応えなくちゃね」

『ようやくか』

「どうした、ミュウツー?」

『いや なんでもない』

 

次の瞬間ミュウツーの体が光に包まれていく

 

「これは・・・」

『君の心がようやく私を受け入れてくれた』

「それじゃ」

『ああ』

 

 

光が消えミュウツーが姿を現した その姿は先ほどとは少し異なり少しシャープな体に頭から髪の毛のように器官のようなものが伸びている

 

 

「『いくよ』」

 

 

次の瞬間、ミュウツーはその場所から姿を消した

一瞬の間にななみの目の前に立っていたのだ その手にはすでに黒い球体が完成していた

 

『えっ』

「ミュウツー、“シャドーボール”」

 

ぼふっ

 

先ほどとは比べ物にならないほどの雪煙が舞い上がった

 

「な・・・ななみ・・?」

 

雪煙が晴れた時、姿が変わったままのミュウツーと一つの石がそこにいた

2匹の足元の雪は全て吹き飛び、土が突出している

 

「ミカルゲ、戦闘不能・・・だね」

 

 

 

ポォン

『次は俺だぁ!』

 

今度はジュカインがボールからに飛び出てきた

 

「お兄ちゃん・・・また勝手に」

『いいだろ! 俺も全力で戦いてぇ!』

「うん、分かった お願い!」

『ななみの仇はとらねぇとな!』

『勝手に殺すな つーかボールに戻してくれ』

「そうだった ゴメンゴメン」

 

ミツミはななみをボールへと戻した

 

「さぁ 気をひきしめよ!」

『ああ!』

 

 

「行くよお兄ちゃん!“シザークロス”!」

『おう!』

 

カインはミュウツーに向かって突進した

 

「受け止めて」

 

レッドの言葉に合わせるようにミュウツーは手をかざした

次の瞬間、カインの突進の勢いは消えその体は若干地面から浮いている

 

「“サイコキネシス”」

 

ミュウツーがその手を横へと払うとその動きに合わせてカインの体が飛んでいく

体が地面へとぶつかり、何度目か分からない雪煙が立ち上がる

 

 

『まだまだぁ!』

「もう一度!“シザークロス”!」

 

 

「もう一度、受け止めて」

 

ミュウツーは再び手をかざしてサイコキネシスを放とうとした

しかし

 

『なっ!』

 

カインの爪はすでにミュウツーの喉元を捕らえていた

 

『がっ!』

 

 

 

 

 

ジュカインのシザークロスがミュウツーに直撃する

持ち物が消費されて特性かるわざが発動した分、対応が遅れたか

いや、それともさっき受けた“いたみわけ”の影響があったのか

 

 

 

だけど

 

 

 

 

「・・・えっ」

 

ジュカインのシザークロスはたしかにミュウツーを捕らえた

しかし、ジュカインはその場に倒れこんだ

僕がミュウツーを戻し、ピカチュウの攻撃で倒したからだ

 

「僕のミュウツーも倒れて交代したよ これで2対1だね」

「・・・見えなかった」

「それで、最後はだれだい?」

「・・・」

 

ミツミは無言のままジュカインをボールへと戻した

そして

 

 

ポォン

 

「おねえちゃん、お願い!」

 

最後の1匹、フライゴンを出してきた

まぁピカチュウに有利なポケモンをだすのもセオリーだろう

だけど

 

「いきます!お姉ちゃん、“じしん”!」

「ピカチュウ、突っ込め」

 

ピカチュウは僕の指示どおりにフライゴンへ向かっていった

 

『食らいなさい!』

 

地面が大きく揺れフライゴンのじしんがピカチュウに直撃した

 

「やった!」

「『まだだ』」

 

ピカチュウはまだ倒れておらず、その口元には青白い球体が出来上がっていた

 

「“めざめるパワー”」

 

ピカチュウはためていたエネルギーをフライゴンに放った

直撃したフライゴンは大きく吹き飛び、ミツミの目の前に落ちた

 

「お姉ちゃん!」

『・・・限界ね 私たちの負けよ』

「うん ゆっくり休んで」

 

ミツミはフライゴンをボールに戻した

どうやら終わったみたいだ

僕もピカチュウをボールに戻す

 

「お疲れ様」

「あ・・・あの ありがとうございました!」

「うん、僕の方こそありがとう」

「・・・?」

「いや こっちの話」

 

 

 

 

 

「レッド!!」

 

 

少し離れたところから声が聞こえる

声の主は決まっている

 

「・・・グリーン」

「やっぱ納得いかねぇ もう一度バトルだ お前を山から引き摺り下ろしてやる!」

「・・・いや」

 

ポォン

 

僕はリザードンを出した

 

「僕はもう一度旅にでるよ 僕のことを知らないような町に・・・だから」

「だからなんだよ」

「戻ってきたらまたバトルしようよ このカントーの頂点で」

「・・・」

 

 

グリーンは何も返さない 僕のワガママだし、無理矢理押し付けるものでもない

それでも・・・

 

「わかったよ」

 

しばらくして、グリーンは噤んでいた口を開いた

 

「もう一度リーグに挑んでチャンピオンになってやる 待ってるから絶対に帰ってこいよ」

「うん またいつか」

「ああ、またあの場所で戦おうぜ」

 

 

僕はリザードンに乗り、シロガネを カントーを後にした

 

いつのまにか忘れていた戦いにおいての礼儀や心構えを取り戻すために

 

大丈夫 今度は逃げない あいつがいつでも待っててくれるから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~シロガネ山 頂上~

 

「行っちゃいましたね」

「ああ、俺も急がないとな」

「・・・何をですか?」

「あいつがいつでも帰ってこれるようにチャンピオンになってやる」

「そうですか」

「君もいつかは挑戦しにきてくれよ! いつでも相手になってやる」

「はい!」

 




番外編いかがだったでしょうか

この話はVCが発売されて思いつき、
どうせ間に合わないなら とポケスペレッドの誕生日に合わせた投稿にしました。

私のレッドさんのイメージが伝わればいいや!

本編は就職先が決まり、卒研のメドがたち次第書くつもりです

こんなくだらない物語を待っていてくださる方々申し訳ございません

あと2か月ほどお待ちください

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