『世界』、ターンXは、D×Dにあわせて少し弄ります。
D×Dの世界、時止めが安すぎんよー
「ハハハハハッ!いやぁめでたい。実にめでたいぞ!これは!」
―――――おめでたいのは貴様等の頭の中身だろう。
「まったくですな!我らが血族から、かのカルンスタイン家に嫁ぐものが出ようとは!これで我らの家格も上がろうというもの。」
―――――上がるのは姉上の評価だけだと何故気づかん。仮にも名家と呼ばれる者達が貴様等のそのマヌケな態度をどう思うか、その程度すら理解できんとは度し難い。
「フフッ…私たちの血が正統に評価されただけですわ。でしょう?あなた。」
―――――吸血鬼は72柱の悪魔じゃあないんだ。血族固有の特殊な能力など、この家や血にはないだろうに。
「うむ。うむうむ。何せ“正妻”だ。妾ではないからな!まさしく我らが血統が由緒正しきものだという証拠になろう!」
―――――その“正妻”に最後まで反対してた者がこれでは失笑も買えまい。家格が上のものにへつらい、『妾で十分だろう』と、貴様は喚き散らしていたではないか。
「兄として我が妹がかの名家の正妻になるというのは鼻が高い限りです。お父上もそうでしょう?」
―――――兄として、か。父に追従して正妻ではなく妾で妥協しろと迫る兄の鼻っ柱など必要ないんじゃあないかと思うがな。
「いやいや、そうでもないぞ、フィリップ。今まで手塩にかけて育ててきた娘なのだ。寂しい限りだよ。
娘を嫁に出す父の気持ちとはこうなのかも知れんな、わかった気がするよ。ヌワハハハハッ!」
―――――最早聞くに堪えん。救いようのない小者振りだ。もっとも吸血鬼に救いなんてものは、最初からないのかもしれないが。
保身が悪いとは思わんが、ここまであからさまな掌返しは見苦しいを通り越して呆気にとられそうなレベルではないだろうか。まぁ私は彼らに期待も失望も感じはしないのだが。わかりきっていたことで、わかりすぎていたことなのだから。
広間で騒ぐマヌケに用はないが、自室にいるであろう姉上とは話をしておくべきだろう。今まで魔法で世話になったこともあり、また今回の一件でどうやら彼女はあのマヌケ共を見限った節があるように感じられた。彼女が見限ってくれたのなら、ここを出る際に揉めた時、私も気兼ねすることなく彼等を潰して行ける。
もうじき私が生まれて20年。『ジョジョの奇妙な冒険』で
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私の姉(もちろん今世の、だ。)の婚姻。発端は氏族の集会だった。お互いに一目惚れ、しかしながら家格の差が余りに大きく、その婚姻は相手方のカルンスタイン氏族から認められなかった。なれど相手の男は、女尊男卑のカルンスタイン氏族でありながら折れず姉上を妻にと望んだらしい。カルンスタインの氏族も妾であれば、と婚姻を認めるところまで妥協したそうだ。それでも男は正妻の座を姉上にと望み、姉上も男が望むのなら、と正妻でありたいと表明。結果、姉上は属するオルドカスール氏族から孤立した。諦めることの出来なかったカルンスタイン氏族の男は、姉上との子が氏族の相続権を持たない分家となること、姉上のほかに家格のつりあう妾を迎え入れ血を絶やさないこと、姉上が吸血鬼の上級氏族に相応しい能力を所持している証明をすることを条件に、ついには婚姻を氏族に認めさせた。そして姉上は課された難題を己の魔術の力量で持って突破し、晴れて婚姻は成立する運びとなった。現実は小説より奇なり、私としてはどこのラヴ・ストーリーの脚本だと思わずにはいられなかったが。
だが、ここでの偏屈と伝統に凝り固まりすぎる氏族に退屈していたところにこの結果は、私にとって魂の可能性の多様さを改めて実感するいい機会となった。
「姉上。デイヴィットです。」
「あら、あらあらあらあら。デイヴィット、来てくれたの?お入りなさいな。鍵は開いてましてよ。」
鈴を鳴らしたような声で入室を許可すると同時に扉を覆っていた魔力が霧散する。扉の鍵は開いていた?とんでもない、鍵なぞ必要ではなかったというだけだ。不用意に開ければ幻影に呑まれ彼女に都合のいい結果に誘導される、あのマヌケが騒ぐのも幻の中で『一族を盛り立てますわ!』とでも吹き込まれたのだろう。
幻影の腕も高いが、彼女の魔術の技量は種族特性の弱点を克服させ得るだけに至っていることだ。相思相愛、恋愛結婚ではあるが、名家を納得させるだけの実力で持って障害を破砕する。そんな彼女の在り方を、私は好ましく思っている。
「ええ。まずは婚姻の成立、おめでとうございます。」
「うふふふふっ。ありがとう、デイヴィット。貴方だけね、最初から私を応援してくれたのは。」
応援などしていない。ただ、そういう在り方も良いだろうと言っただけに過ぎないが、好意的に捉えられたものをわざわざ訂正する必要もない。
「どういたしまして、と言うべきなのでしょうが、私が何もせずとも姉上であれば問題はなかったと思いますよ。」
「そういうものではないわ。家族から応援されてる。家族は私を肯定してくれる。そういうのが大切なのよ、おわかり?デイヴィット。
本当、家族だから応援してくれるって素直に信じてた私が馬鹿だったわ。出来の悪い夢から覚めたみたい。あの人達は自分しか見ていない、都合の悪いものは見えてない。いつか貴方を認めてくれると信じてたけど、もう、駄目ね。」
「ようやく諦めてくれましたか。だから私は何度も言ったじゃあありませんか。彼らに私を認めさせるなんて不可能だ、と。」
「ええ、そうね。でも私には良い家族 “だった” のよ。私の愛しいあの人との婚姻のことがあるまではね。
なんということはない、反対されてようやく気づいたわ。私が彼らにとって都合が良かった、ただそれだけのことなんてね……。」
「……それよりも姉上。いつ頃ここを発ちカルンスタイン領に向かうのですか?彼らと共に過ごすのは気分の良いものではないでしょう?」
「早ければ明日、遅くても明々後日には発つわ。カルンスタイン家も体面上あの父上と母上の相手を多少はしないといけないでしょうから、それが終わり次第、と言ったところかしら。」
「そうですか。……少々寂しくなりますね。ここも。」
「あら。少々とは手厳しいわね。貴方と接していたの、私だけなのでしょう?
私、もっと貴方の心を多く占有できていると思っていましたのに。……大丈夫なのですか、デイヴィット。」
「私があのマヌケ達に害されるとお思いなら、それは私に対する侮辱ですよ、姉上。」
「そうね、ごめんなさい。貴方と父上たちを比べたのは悪かったわ。婚姻前と後でのあの人たちの態度……本当、今までの生活で私は何を見ていたんだろうって、そう考えてしまうわ。」
「ですが今はしっかりと考えを持っている。それでいいんじゃあないか。姉上は好いた人の下に向かうのでしょう?下らないことで頭を悩ませるのは『無駄』だと私は思いますよ。」
「そう……そうね。そうだったわ。
ねぇデイヴィット、聞いてくださる?私の愛しいあの人ったら――――――――――
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姉上が嫁いで3ヵ月。無事『ターンX』も受領出来、そして私と同化した。使い方は頭の中で完全にわかり、ターンXを扱うのも、今では簡単なことだ。そう、ナイフを使って肉を切るのと同じくらいに簡単なことだ。
そしてターンXのナノマシンの影響だろう。日光によってダメージを受けることはなくなったし、回復能力は輪をかけて強力になった。本体のパワーも最早、吸血鬼を超越したという言葉ではまだ足りぬほどに上がった。
フフフ……私は吸血鬼を超えるぞ!! とでも言えばいいのかな、なぁジョジョよ。私が認めた尊敬しうる男よ。もっとも、この世界は『ジョジョの奇妙な冒険』ではないし、当然『石仮面』もない。万が一ジョースター家があったとしても、ジョジョは私がいなければ極々平凡な『受け継ぐ者』だろう。私が会う前の奴は甘ちゃんだからな。
そう、時は満ちた。
「なぁ、君。今日はいい満月じゃあないか。そうは思わないか?
旅立つには、私にとって『無駄』なここを消し去るには、
実に素晴らしい、まったくもって良い満月だ。」
私はオルドカスール家を襲撃し、マヌケどもを殺し、気配を消したつもりの刺客に向かって、そう正面から言い放った。
ディオの口調がおかしいのは前世が混じったことと、ジョースター家にいた頃みたいな猫かぶりモードが少々入っているからになります。違和感合ったらさーせん。
誤字、脱字を見つけられましたら報告がもらえるとありがたいです。
読んでいただきありがとうございました。