星核ハンター「桜花」の日常と波乱   作:あるふぁせんとーり

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インシァンの里帰り(その2)

「3人とも、長旅お疲れ様でした」

 

 ちょうど日が暮れる頃、車はルアン宅へと到着した。少し小高い丘の上に作られたその広い家は彼女が作ったバイオームを一望できるようになっていて、今も心地よい風が少し背の高い草を揺らしている。

 「お風呂とご飯、どちらからにしますか?」とルアンが3人に尋ねると、満場一致でご飯に決定。「すぐに準備しますね」と彼女は微笑んだ。

 

「ルアンさん、何か手伝うことある?」

「いえ、大丈夫ですよ。部屋も準備してありますから、まずはゆっくり休んでください」

「ここは甘えときなよ。ピノコニーで一番疲れてるのホタルなんだから」

「そうですよ。ホタルちゃんも、うちを実家だと思ってもらって良いんですから。あ、もちろん銀狼ちゃんも」

「ふふっ、言われなくても私はそのつもり。ルアン・メェイ、後であ◯森やろ」

「良いですよ。この前、ようやくかせきを集め終わったんです」

「あ、あたしもあたしも!インシァンもやるよね?」

「もちろん」

 

 そしてトランクから荷物を降ろし終えた彼女達は家の方へと向かう。彼女達が道なりに歩いていくと、主人の帰りに気がついたのか、ゴミ箱やゴミ袋に入った猫のようなルアン・メェイの創造物達がぴょんぴょんと玄関から出てきて彼女達を出迎えた。

 

「みゃー!みゃおみゃお!」

「みゃーお!」

「あれ、ルアンさん、この子達は?そういえば、前星から送られてきた子達に似てるけど……」

「そうなんです。ヘルタのところに預けていたんですが、最近引き取ることにして……好奇心が強くて、最近は家事も手伝ってもらっているんです」

 

 「奥にもまだいますよ」とルアンは創造物達を抱きかかえながら家の中に入っていく。「ただいま」と彼女達もそれに続いて家に上がった。

 

「相変わらず大きいなぁ……」

 

 ルアンに案内されながら、ホタルは辺りの景色を見回して呟いた。建物そのものも大きいし、何より敷地が広い。渡り廊下から臨む庭は地平線まで見えるほどである。

 そしてホタルが廊下の片隅に蚊取り線香を見かけてクスッと笑った頃、ルアンは一つの大きな和室の扉を開けた。

 

「この部屋、好きに使っていいの?ルアン・メェイ」

「もちろん。足りないものがあったら用意しますから、何でも好きに言ってください。それでは、すき焼きが出来たら呼びに来ますね」

 

 そう言って去っていくルアン。それと入れ替わりになるように、頭の上にお盆を載せた創造物達がぴょんぴょんと、大量のお菓子やよく冷えた麦茶を持ってきた。頑張って練習したのか、上下運動にも関わらずお菓子もお茶もこぼれていない。

 インシァンがそれを「ありがとうございます」と受け取ると、彼等は「ごゆっくり〜」なんて言うかのように「みゃみゃう〜」と挨拶して部屋を出ていった。

 

「ふふっ、働き者だね、あの子達」

「ねえインシァン、一匹くらい持って帰れないかな……?」

「後で少し聞いてみましょうか」

 

 そんなことを話しながら彼女達は荷解きを進める。具体的にどれくらいいるつもりかとかは考えていなかったが、しばらくゆっくりしようというのが共通認識。ここ最近は忙しくてあまり帰れていなかった反動で、ルアンの方もバリバリ一ヶ月以上の長期滞在してもらうつもりで準備している。エリオの方からもしばらく休んでいいよといった感じのお知らせが来ていたため、結局彼女達は長期休みをガッツリルアン宅で謳歌する事になった。

 

「……はい。マ◯パの準備できた。二人共やるでしょ?」

「もちろん」

「あ、じゃあ負けた人はアイス取ってくるってのは?」

「良いじゃん、決まり」

 

 セットアップを終えた銀狼から二人はストラップ付きのジョイ◯ンを受け取る。そしてルアンが彼女達のために用意した100インチ超え壁掛けテレビに画面を移し、彼女達はキャラクターを選び始めた。




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