ブルアカ曇らせ性癖もりもりハッピーセット   作:龍角散ガム

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今回は前編・後編の二つに分けました


レイサの場合
究極のアイドル【前編】


 

憎悪

怨恨

悲鳴

嘆声

哀願

懇請

 

 

人間の負の感情が暗闇の中で溢れかえる

 

そこに光は無い

 

救いは無い

 

あるのは絶望と恐怖だけ

 

誰かの絶叫が響き渡る

 

しかし、絶叫は狂気を帯びた哄笑へと変わっていく

 

一人

 

また一人

 

姿が見えない人間たちが次々に闇に染まる

 

 

「嫌……」

 

 

恐怖と狂気が頭を支配していく

 

 

「嫌っ……!!」

 

 

ガチガチと歯を鳴らし、闇を振り払おうとする

 

 

『あはははははははっ!!!!』

 

 

闇は押さえつけるように包み込む

手足の先から闇に染まっていき、身体全体に侵食していく

闇に染まった部位は感覚を失い、空間に溶けていく

そしてついに、闇が顔に侵食し始める

 

聴覚が失われ、呼吸が出来なくなった

そして、墨汁が染みていく半紙のように、視界の端がジワジワと漆黒に染まる

 

 

 

「(誰か……助けて……)」

 

 

 

心の中で助けを求めたとき、少女は理解してしまった

自身は、この空間で闇に染まっていく人間の一部でしかないことを

周りの人間のように狂気にさ待っていくしかないことを

 

視界が完全に闇に染まる瞬間、一筋の光が少女を照らし出した

闇は光に浄化されていき、空間に溶けたはずの身体が再生されていく

 

光の奥から何かが差し出される

 

それは手だった

 

闇を振り払い、人々に救いの手を差し伸べる神の御手

 

少女は、残った力を振り絞り手を伸ばす

 

神の御手が少女の手を掴んだ

 

その瞬間、少女は光に包まれ——————

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああっ!!先生!!こんにちは!!」

 

 

バスを待っていた先生の耳に、活気あふれる声が響いた

 

声の主は「宇沢レイサ」

 

自称「自警団のエース」と名乗るトリニティ自警団に所属する生徒だ

 

 

”こんにちは、レイサ”

 

 

先生はレイサに挨拶を返す

すると、レイサの後ろに見たことの無い生徒がいることに気が付いた

 

 

”あれ、君は……?”

 

 

「あ、先生と会うのは初めてでしたか!?ご紹介します!!彼女は私の親友の『響伏(キョウフシ)コロレ』ちゃんです!!」

 

 

「はっ、初めまして先生……っ!響伏コロレと言います……よろしくお願いしましゅっ……あう、噛んじゃった……

 

 

コロレの名乗った少女は、おどおどしながらペコリとお辞儀をする

彼女が当たを下げたとき、彼女のトレードマークである音符の髪飾りがキラリと反射した

 

 

”よ、よろしくねコロレ(レイサとは正反対の娘だ……)”

 

 

「は、はいっ!よろしくお願いしますっ!!……今度はちゃんと言えたっ!

 

 

「そうだ先生!!この後コロレちゃんがライブをするんです!!先生も一緒に行きませんか!?」

 

 

”ライブ??”

 

 

「はいっ!!コロレちゃんはとっても歌とダンスが上手で、皆さんからトリニティのアイドルって呼ばれているんです!!」

 

 

「レイサちゃん、それは言いすぎだよぅ……」

 

 

「そんなことありません!!ティーパーティーや正義実現委員会、シスターウッドなど、トリニティの生徒の皆さんはコロレちゃんの大ファンなんですよ!!もっと自信を持ってください!!」

 

 

「そ、そうかなぁ……?」

 

 

「そうです!!」

 

 

「そっか、レイサちゃんが言うなら本当なのかな……えへへっ……」

 

 

コロレは少し疑いながらも可愛らしく愛嬌のある笑みをこぼした

 

 

”なら私もご一緒させてもらおうかな”

 

 

「わっ、わかりました……!先生をがっかりさせないように私、頑張りますっ……!!」

 

 

「わわっ、コロレちゃんガチガチですよ!?今からそんなに緊張しないでください!!」

 

 

”あははっ……”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『みんなぁ~~~!!』

 

 

 

 

 

 

『元気にしてた!?響伏コロレだよぉ~~~!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”えっ、誰……?”

 

 

「??何言っているんですか先生?誰って、コロレちゃんですよ?」

 

 

”さっきと全然キャラが違うんだけど!?!?”

 

 

レイサとコロレに連れられたライブ会場

そこには、満開の絵がを見せる究極のアイドル(響伏コロレ)と魅了されたファン(トリニティの生徒)が集まっていた

 

 

 

「あああああっ!!生コロレちゃんまぢ尊いいいい!!」

 

 

「ひゃあああっ!!今私にウィンクしてくれた!?!?」

 

 

「今まで生きていてよかった………ッッ!!!!」

 

 

”うわぁ…………”

 

 

発狂する生徒や仁王立ちで滝のように涙を流す生徒を見て、先生は思わず声を漏らした

先ほどまでの小動物のように震える少女とは一転して、コロレ(と思われる)はファンたちに笑顔を振りまき、手を振るっていた

 

 

「ああ、言い忘れてました!!コロレちゃんはステージに立つと性格が変わるんですよ!!」

 

 

”あれは性格が変わるってレベルじゃないよね!?もう別人じゃん!!”

 

 

「そうですか?コロレちゃんはコロレちゃんですよ?」

 

 

”それはそうなんだけど……”

 

 

 

 

 

 

 

『それじゃあ一曲目、いっくよぉ~~~!!』

 

 

 

 

 

「「「「「「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

軽快なリズムと共に音楽が流れ始める

コロレはリズムに乗ってダンスを始めた

衣装のフリルがふわりと揺れ、音符の髪飾りが会場のライトに反射して輝きを増している

 

 

 

 

 

『♪♪♪♪♪~!!』

 

 

 

 

 

コロレの歌声が会場に響きわたる

先生は彼女の声を聞いた瞬間、コロレに全てを奪われていた

隣にいたレイサや周りのファンたちは視界から消え去り、コロレだけが先生を支配する

 

 

 

 

『♪♪♪~!!』

 

 

 

 

”これは………!!”

 

 

 

ファンたちが発狂する理由が分かった

先生は外の世界で様々なアイドルを見てきた

だが、そのアイドルたちはコロレの足元にも及ばない

 

彼女の歌声は人々の耳に響き渡り、自然とひれ伏せさせる力がある

まさに、完璧で究極のアイドル

 

彼女の瞳と目が合った

 

青い瞳の中に光り輝く星

 

自然と心臓の音が早くなる

 

彼女の瞳に吸われるように意識が彼女に奪われていき——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっくっく……お時間いただきますよ、先生」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聞きなじみのある声が耳に響き、パチンと視界が切れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『みんなぁ~~~楽しんでくれたかなぁ~~~~!?』

 

 

 

 

 

 

 

『続けて2曲目にいっちゃうよぉ~~~!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

『あれ……?空が赤く……?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付くと私は薄暗いビルの一室にいた

この場所に来るのは初めてのはずだが、どこか見覚えがある

この感覚は確か……

 

 

「少々手荒な手段を取ってしまい申し訳ありません、先生」

 

 

”お前は……黒服!?”

 

 

「お久しぶりですね、先生」

 

 

声のする方向に振り向くとそこには因縁の相手である黒服が立っていた

 





レイサ要素どこ……?

【アツコの場合】や【ヒナの場合】みたいにオリ主くんが他作品の世界観や能力を持っているのは?

  • あり
  • なし
  • 好きにしていいから黙って曇らせを書け
  • 好きにしていいから黙って救済しろ
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