ブルアカ曇らせ性癖もりもりハッピーセット   作:龍角散ガム

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『先生の場合』に出てくる「彼」とは違う

別の世界線のとある男子生徒とお姫様のお話です




ミカの場合
キミはいつも彼女を見つけ出すことができるけど、キミがいなくなった時、彼女はキミを絶対に見つけられないの良いよね


トリニティ総合学園から少し離れた丘

人はおろか動物の気配すら感じないこの場所で私、聖園ミカは夜空を見上げていた

満開の星々が光り輝き、一人孤独な私を包み込んでいる

 

季節は夏

この時期にしか見ることが出来ない特別な銀河系

2つの星がその銀河系を挟んでお互いの存在を示すかのように強く輝いている

1年越しに再開を果たす織姫と彦星を見ながら私は「アイツ」との思い出を振り返る

 

 

 


 

 

 

あの時の私は、クラスの女の子たちに嫌がらせを受けてイライラしていた

 

いじめというわけではない

よくある女子特有の嫌がらせだ

 

話題作りのためだけに、私に聞こえるような声で陰口を言う彼女たちに私は我慢することが出来なかったのだ

暴力を振るったわけではない

ただ少しだけ力を入れて、彼女たちの顔面を掴んだだけだ

 

すると、教室のドアからスッとアイツは現れた

ナギちゃんに淑女らしく振舞えと言われていた手前、男の子にこんな姿を見られてしまうとは

 

言い訳をしようとするも、何を言ったらいいか分からなかった私は、陰口を言っていた彼女を掴みながら慌てふためく

するとアイツは……

 

 

『うわっ……ゴリラじゃん……』

 

 

私は掴んでいた彼女をアイツに投げつけた

投げられた彼女の頭を腹で受けたアイツは廊下へ勢いよく吹き飛ばされた

今思えば初対面の可愛い女の子に向かってゴリラと呼ぶなんて失礼にもほどがある

 

これがアイツとの出会いだった

 

それから私はアイツと顔を合わせる機会が増えていった

私が何かをやらかす時、アイツは毎回現れる

 

 

廊下で転んだとき

 

 

隠れてスイーツを頬張っているとき

 

 

クラスの女の子たちと()()をしているとき

 

 

ナギちゃんやセイアちゃんに怒られているとき

 

 

ストーカーかと思うくらいにアイツは私の前に現れた

そんな彼に苦言を言うも

 

『知らん知らん!!むしろなんでお前はいつも俺の行く先々に現れては問題を起こしているんだ!!毎回見るに堪えない姿を見せられる俺の身にもn……ぷげらッ!?!?』

 

と、私のせいにしてくる

失礼じゃんね

 

学年が上がるとともに私に対する嫌がらせはいじめへと変わっていった

机は外へ捨てられ、教科書は水びだし

お気に入りのバッグもボロボロにされた

 

ナギちゃんやセイアちゃんに心配をかけたくなかった私は一人いじめを耐え抜いていた

けれど、それもすぐに限界がやってきた

 

夕暮れの校舎裏で私は一人泣いていた

すると、コツコツと聞きなれた足音が近づいてきた

 

私の目の前で止まったアイツは、手に持っていたものを目の前に放り投げてきた

それは、私をいじめていた女の子たちのリーダーだった

 

ボロボロの布切れのような彼女を他所にアイツは私に声をかけてきた

 

 

『ゴリラがこんな群れることしか能がないボスザルごときにやられてんじゃねぇよ』

 

 

アイツの制服はボロボロで、体中にはいくつもの傷が出来ていた

口周りの血を拭いながら、彼の愛用の鉄パイプを手で回す

私は差し伸べられたアイツの手を取り立ち上がる

 

アイツの手はとても暖かくて

私の壊れかけた心を優しく包み込んだ

気恥ずかしかった私はお礼も言わず、照れ隠しでいつものように軽口をこぼす

 

 

「…………サルを倒したくらいで調子に乗るなんて、本当に頭チンパンジーじゃんね」

 

 

『はぁ?チンパンジーなめんなよ?4歳児の人間レベルの知能はあるからな』

 

 

いつものようにアイツも軽口を返してくる

それがとてもうれしかった

 

 

 

 

 

 

 

エデン条約の時、私の自分勝手な行動でセイアちゃんが瀕死の重体へと陥った

そして、偶々セイアちゃんのそばにいたアイツも………

 

 

何もかも許せなかった

ゲヘナの連中も

トリニティも

アリウススクワッドも

そして、私自身も

 

でも先生は私を許してくれた

 

私は魔女じゃないと言ってくれた

 

だから私は祈った

 

日が昇るまでずっと

 

サオリも、他のスクワッドも、先生も

みんながハッピーエンドを迎えられるように

 

そして、ついに私の体に限界が訪れた

 

膝をつく私にとどめを刺すために、ユスティナ信徒たちが近付いてくる

 

 

「ごめんね、先生……私はここまでかな……」

 

「先生と一緒に帰りたかったのに………」

 

 

そして、帰ってアイツに謝りたかった

 

 

今まで私のわがままで振り回してごめんね

 

 

いつも私に寄り添ってくれてありがとう

 

 

アイツの顔を思い浮かべながら、私は覚悟を決めて目を閉じる

 

すると、何かが風を切る音が近づいてきた

その何かはユスティナ信徒の頭を殴りつけ、カランと音を立てて地面に落ちた

 

そして、コツコツと聞きなじみのある足音が耳に響く

 

 

『テメェら…………』

 

 

 

 

 

 

『俺の大切な姫様に何してんだ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

『今何処にいるんだ?』

 

 

 

 

過去を振り返っていると、アイツから電話がかかってきた

アイツは本当に良いタイミングで現れる

私はクスリと笑みを漏らし、いつものように軽口を言う

 

 

「う~ん………キヴォトスの中?」

 

 

『はぁ?規模がデカすぎんだろ』

 

 

「キミは宇宙飛行士じゃないでしょ?なら大丈夫。少なくともオゾンより下だからね☆」

 

 

『そんなの当たり前だろ!!大体いつもお前h……』ピッ

 

 

スマホに向かって舌を出しながら通話終了のボタンを押した

 

そう

私とアイツの関係は変わらない

 

織姫と彦星みたいな恋も憧れる

けれど、私たちはこの距離感が似合っている

 

それに、1年に1度しか会えないなんて耐えられないもんね

 

いつまでも変わることのない彼との日常を思い浮かべながら、今この瞬間の幸せを噛みしめる

私がどこにいても、キミは必ず私を見つけ出してくれる

 

 

コツコツと聞きなじみのある足音が耳に響く

 

 

「そうでしょ?」

 

 

後ろに振り返り満面の笑顔を見せる

 

私は無邪気なキミの希望だから———

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『先日キヴォトスで起きた男子生徒バラバラ殺人事件。未だにすべての遺体は見つかっていません。公安局によると、犯人は男子生徒やその友人の女子生徒と深い因縁があり———』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ……

 

何処にいるの……

 

隠れてないで、いつもみたいに私を見つけてよ……

 

私、まだキミに伝えてない……

 

私ね………

 

ずっとキミのことが……………

 

 

 

 

 






1年どころか永遠に会えなくなっちゃったね(ゲス顔)
しかも、「アイツ」を何一つ見つけられないなんて
なんて皮肉なんでしょう

でもミカは魔女じゃないよ

本当の魔女は作者だから


子供の頃、原曲は知らないけどサルゴリラチンパンジーって替え歌流行ってたんですよね

このお話もそれに影響されたのか、サル>ゴリラ>チンパンジー>サルという三すくみという関係が出来上がっています

サルはゴリラの嫌がることを知ってますし、それを実行できます
チンパンジーはゴリラに勝てないけど、サルには勝てます

え?じゃあなんで最後チンパンジーはサルに負けたのかって?
多少知能があるチンパンジーでも、やっぱサルの軍隊には勝てなかったよ・・・・・・

ゴリラもチンパンジーも結局はサルの一種じゃん!!
って野暮なツッコミは無しだZE☆



「-OZONE-」:vistlip

遊戯王5D'sのエンディングに使われた曲
この曲を聴いてこの話を思いつきました(2回目)
なぜか反転術式が発動しちゃってるけど

当時、無邪気なバカの小学生だった私も「オゾンより下なら問題ない」という
洒落た歌詞に感動したのを覚えています




さて、皆さんお気づきかもしれませんが
基本的に曲の歌詞を見て思いついた内容を
曇らせて描いています

完全に思いつきとノリと勢いで書いているので
不定期更新になります(他投稿小説も然り)

あと1つ思い付いている物語がありますが
まだ定まっていません
ですので、次の投稿まで期間が開くかもしれません
ご了承ください

高評価や感想ありがとうございます
非常に励みになります

キミの性癖もガンガン書いてくれてええんやで

【アツコの場合】や【ヒナの場合】みたいにオリ主くんが他作品の世界観や能力を持っているのは?

  • あり
  • なし
  • 好きにしていいから黙って曇らせを書け
  • 好きにしていいから黙って救済しろ
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