【先生の場合】と【アロナの場合】の救済√になります
この二つを読み終わった後に読むことを強く推奨します
「彼」に救いはあるのか
サンクトゥムタワーの屋上
昔から、ここから見る景色は美しい
美しいはずなのに
今の俺にはその美しさが分からない
空も
地面も
街の建物も
このキヴォトスに存在する全てが
色彩を失っている
灰色の世界
唯一、色がついているのは俺の手のみ
真紅に染まったその手から垂れる液体
どの生徒の血かも分からない液体は
地面に触れると何もなかったように色を失い消え去る
俺の足には無数の手が伸び
前に進むためにはその手を振り払わなければならない
一歩前に踏み出すと、グチュリと嫌な音を立てる
そして広がる赤い液体
床に転がる無数の眼球はいつも俺を見据えている
生徒たちの
『痛いよ……苦しいよ……』
『先生……どうして助けてくれなかったの……?』
『なんで私たちがこんなに苦しまなければならないの………?』
『先生……先生……』
『『『『『『『『『『お前のせいだ』』』』』』』』』』』
そう
俺のせいだ
俺がいたからみんな死んだ
俺は先生なんかじゃない
先生だと思い込んでいる異常者
ただの殺人鬼
俺は必要ない
これは俺への罪と罰
だから許さなくていい
許されるべきではない
誰かの腕が俺の首を目掛けて伸びてくる
そうだ
そのまま
俺の首を握り
引き裂いてくれ
けれど、腕は力をなくし、地面へと落ちていく
『先生……』
俺を信用しないでくれホシノ
『先生……』
俺を助けないでくれアリス
『先生……』
俺を見捨ててくれヒナ
『先生……』
俺を頼らないでくれサオリ
『先生……』
俺を許さないでくれミカ
『先生……』
俺を受け入れないでくれミヤコ
『『『『『『『『『『先生………』』』』』』』』』
俺を………
殺してくれ……………
”なに………これ…………?”
彼の部屋で見つけた日記
そこには信じられないことばかり書かれていた
彼が先生?死に戻り?
目の前の真実に思考が追い付かない
動悸が激しくなり、過呼吸になってきた
すると、部屋の外から誰かの走る足音が近づいてきた
日記の横に彼のスマホが置いてあるのに気が付いた
いつも彼が身に着けていたスマホ
絶対に手放さないと決めていたはずのスマホ
それがなぜここに置いてあるのか
私は彼のスマホを手に取った
画面はバキバキに割れており、電源などとうの昔につかなくなっている
『……け……だ……』
”えっ………?”
『た……て………い』
”アロナ………?”
【いえ……私でもプラナちゃんでもありません………】
【この声………彼のスマホから………?】
『せんせいを………っ!!たすけてくださいっ!!!!』
風が気持ち良い……
この感覚は何年ぶりだろうか……
ふと耳を澄ますと俺を呼ぶ声が聞こえてきた
———先生……こっちです……
ああ……
みんな、そこにいたのか……
———先生……こっちです……
わかったよ……
いまおれもそっちにいくから————————————
「駄目です先生っっっ!!!!」
背後から誰かに抱きしめられる
小さく細く、幼い腕が俺の腰を包み
絶対に離さないという意思を示している
「君は………?」
俺を抱きしめているのは女の子だった
淡い青色に透き通った髪とピンクのインナーカラー
青いセーラー服と白いスカートを身に着ける幼い女の子
見たことないはずなのに
何故だか懐かしく
ずっと一緒にいたような
不思議な感覚
俺は
この娘を知っている——————?
「ダメです先生っ………死んじゃダメですっ………!!」
「でも………俺は………」
「貴方は悪くない………貴方はもう苦しまなくていいんですっ………」
「おれは………」
「貴方はもう救われていいんですっ!!」
俺の胸に顔をうずくめ涙を流す
そんな彼女を見て
何故だか俺も涙が零れてきて——————
”もういいんだよ、○○——————”
「先生………」
目を赤くし涙を流す先生
その手には、先生のみが扱うことが出来る『大人のカード』が握られていた
”いや、○○先輩。貴方は幸せになるべきなんです”
”ほら———耳を澄ましてください———”
誰かが階段上る音が耳に響く
1人……2人……10人……
いや、それ以上
数えきれないほどの足音がこちらに向かってきている
そして勢いよく屋上の扉が開かれた
そこには
俺が守ると誓った生徒たちが—————————
『『『『『『『『『『先生!!!!』』』』』』』』』
「なあ………」
俺の膝の上に座る女の子に声をかける
女の子がこちらに振り返る
「キミの名前を……教えてくれないか………?」
女の子は目を大きく見開き
大粒の涙を流しながら
俺に笑いかけ
そして——————
「はいっっっ………!!!!」
「先生っ………わたしは………っ」
「私はアロナですっっ……!!」
〜Fin〜
あーあ……
救われちゃった………
まぁ、【アロナの場合】を考え付いたときにこの構想はあったんですけどね!!
というか実は【先生の場合】の時点で「彼」が救われるルートは考え付いてはいました
内容はほとんど変わりません
でもなんか物足りないなぁ……
って思ってたら「アロナ使ったほうがもっと綺麗じゃん!!」
とか良い放つ龍角散ガム(善)が生まれちゃったワケ
まぁ、ほぼジョジョのエンポリオなんですが……
誰か界王神呼んできてコイツ封印してくれね?
いやマジで最初は救う気なかったんですよ
なんなら、「彼」が死んだ後の話をドロドロのグチャグチャにして書くつもりでした
彼の死体を地下生活者が悪用して………とかね
そして、銃を震わせながら先生が「彼」の眉間に銃口を突き付けて……とかとかね!!!!
アロナの魔王/テラー化はマジで微塵も考えていませんでした
感想くれたニキネキのおかげで思い付いたって感じです
「彼」が自殺したタイミングか先生が「彼」を殺したタイミング
このどちらかでアロナが魔王/テラー化
とかめっちゃ良いですね!!!!
まぁ書かないですけど
だってネタバレしちゃったし………
てことで「彼」の物語はいったん終了かな
救済も今回限り
かも………?
だって基本オリ主くん死んじゃってるんだもん
どうやって救済すりゃええねん
だけど一つだけ「彼」に関連した物語を考えています
「彼」が死んだ世界で、とある生徒が奮闘する涙なしには語れない感動ストーリー
そんな感じの物語
だけどそれをいつ投稿するかはわかりません
他のネタもいくつかありますし
リアルお仕事もありますしね
では、次回の物語をお楽しみに
【アツコの場合】や【ヒナの場合】みたいにオリ主くんが他作品の世界観や能力を持っているのは?
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あり
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なし
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好きにしていいから黙って曇らせを書け
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好きにしていいから黙って救済しろ