【注意】
こちらのお話は「アスナの場合」の「彼氏とのデート中にテロが起きて、デートが台無しになるテンプレの話って良いよね」を読み終わった後に読むことをお勧めいたします
失恋する女の子って可哀そうだけどとっても良いよね
私には二人の先輩がいる
一人は梔子ユメ先輩
包容力にあふれたお人好しな先輩
頭が少し弱く、いつも泣きべそをかいているだらしない先輩
そんな先輩だが、他人を傷つけることは絶対にしないし許さない優しい人
頼りないけど頼りになる私が尊敬する大好きな先輩だ
そしてもう一人
梔子ノゾム先輩
ユメ先輩の双子の兄で、ユメ先輩のような優しい人
感情が豊かで、ユメ先輩からも大型犬のようだと言われている
ユメ先輩の言う通り、ノゾム先輩は大型犬そっくりだ
何かやらかすとシュンと落ち込み、良いことがあったら体全体で表現する
お菓子を上げると目をキラキラさせてこちらを見つめてくる
尻尾は生えていないが、ブンブンと尻尾振っているように見える
先輩に見えない、大切な先輩
そして
私が密かに思いを寄せる人物だ
「もし何か奇跡が起きたら、人がたくさん集まっ……」
「奇跡なんて起きっこないですよ、先輩」
「えぇ~?」
「そんなものあるわけないじゃないですか。それよりも現実を見てください」
「あ、あうぅ……」
「こんな砂漠のド真ん中に大勢が来るわけないでしょう。夢物語もいい加減にしてください。そうやっていつも奇跡だのなんだのってふわふわと……」
「あなたはアビドスの生徒会長なんですよっ!!もう少しその肩に乗った責任を……ッ!!」
「まあまあ落ち着いて、ホシノちゃん」
そういってノゾム先輩は、私が破ろうとっしていたポスターを取り上げた
そして、ポスターをひらひらと揺らしながら、ユメ先輩の顔に押しつけた
「わぷっ」
「まあ確かに、ユメはもう少し責任ってものを自覚したほうがいいかもね」
「えぇ~!?酷いよお兄ちゃん~……」
「だけど」
「んっ……」
ノゾム先輩は私の頭を雑に、けれど優しく撫でまわす
「少しは奇跡に縋ってみてもいいじゃない。僕たちはまだ学生だよ?もう少し肩の力を抜いて、気楽にいかないとおじさんになっちゃうよ?」
「っっっ///………もういいですっ!!」
私の顔を覗き込んできたノゾム先輩に、私は耐えられず思わず身を引いてしまう
先輩たちを背に私は急ぎ足で教室を去っていく
「ホシノちゃん。ホシノちゃんの下駄箱に、ホシノちゃんの大好きなクジラ型のクッキーを入れておいたから後で食べてね」
「っ………ありがとうございますっ!!!」
(私の気持ちも知らないで貴方って人はまったくもう………!!)
顔が赤くなるのを感じながら私は歩く速度を上げた
「……………お兄ちゃんのホシノちゃんたらし」
「うへぇ!?何のこと!?!?」
………
「ねぇ聞いてよホシノちゃん!!僕、ついに彼女が出来たんだ!!
「ねぇホシノちゃん!!この服変じゃない!?僕に似合ってるかな!?
ノゾム先輩と夢見てたデート
しかし、デートはデートでも、私とのデートではなかった
ノゾム先輩に彼女が出来た
先輩からそれを聞かされた時、私の頭の中は真っ白になった
心臓が締め付けられ、目に涙が溜まってきたのを今でも覚えている
「っ………そ、そうなんですか……っ……おめでとう……ございます……っ!!」
あの時の私は笑えていただろうか……
今の私は笑えているだろうか……
ノゾム先輩から彼女の話を聞かされる度、もう一人の私が問いかけてくる
『お前が素直になれないからこうなったんだ』
『お前が悪い』
『今からノゾム先輩の
『証明してやろう』
『私のほうが強いと』
『私のほうがノゾム先輩を知っている』
『私のほうが……』
「『私のほうがノゾム先輩の彼女にふさわしい』」
「ん?ホシノちゃん、何か言った?」
「っっ……いえ、なにも……っ!!」
無意識に声に出していた
とっさにごまかしたが、先輩は不思議そうな表情をして再び服を選び始める
ああ……私はなんて惨めな女なのだろう……
「明日はまず映画を見て、カフェに行って、それから……」
ノゾム先輩は嬉しそうに明日の予定を確認している
今までに見たことないほど
笑顔で
その笑顔が私に向いてくれたら………
私の想いはノゾム先輩の耳に入ることは無かった
次の日、私は一日中自宅の布団に身を包んでいた
今頃、ノゾム先輩は彼女さんと楽しくデートをしているのだろう
昨日のノゾム先輩の笑顔を思い出し、心の奥底から黒い感情が溢れ出してくる
その感情を抑えるように、私はゆっくりと目を閉じる
せめて夢の中だけでもノゾム先輩の笑顔を見られれば
そんな儚い希望を抱いて………
スマホの着信で私は目を覚ました
時刻は既に23時を回っている
かなり寝すぎてしまったようだ
気怠い体を無理やり起こし、スマホを手に取る
着信の主はユメ先輩だった
「…………もしもし、なんですかユメ先輩。こんな時間に………」
『……ゃんが…………った』
「はい……?何ですか……?よく聞こえないんですけど」
ユメ先輩の小さく、掠れた声が聞こえた
泣いているのだろうか
嗚咽を吐きながらもユメ先輩は私に告げた
『お兄ちゃんが……………死んじゃった………ッッッ!!!!』
あまりにも残酷な現実を—————————————————
「うへぇ~ちょっと寝すぎちゃったかな~」
欠伸をしながら私は先生のいる部屋へと向かう
今日は久々の当番
今日は頑張り屋さんな先生を労わらないといけない
先生はこう、少し肩の力を抜いて、気楽に仕事をしてほしいものだ
人間いつ死んでしまうか分からない
先生は人気者だ
だからこそ、自分がどれだけみんなから愛されているかを自覚してほしい
残された側の気持ちは、とっても辛いんだから………
次の曲がり角を曲がると先生の部屋だ
残された側の気持ちが分かる代表として、一言言ってやろう
そう思い、角を曲がると、誰かとぶつかってしまった
「っ……!?」
「わぁ!?」
突然の不意打ちに、思わず尻もちをついてしまう
「あいたたた………あ、ごめんね!!怪我はない!?」
ぶつかったのはメイドさんだった
ホワイトゴールドの綺麗な長い髪で、スタイルが抜群の可愛いメイドさん
私とは大違いだ
メイド服ということは、噂のC&Cの娘だろうか……
だけどこの娘、どこかで見たことがあるような……
私が唖然としていると、メイドさんは私の手を引っ張り起こしてくれた
というか………
この娘のヘイロー………
「んっ……」
メイドさんは
「『
「———————————————————は?」
「………………………………ん?………あれ?今私何を………というかここはどこだっけ………?」
なん……………で…………………
「………………………あ、そうだ!!私リーダーに呼ばれてるからっ!!貴女が
そういい
「ノゾ………ム…………せんぱ……い……………?」
希望なんてねぇよ〜♪
苦しめよ〜♪
最初「アスナの場合」の結末を考えたときに
「これユメ先輩のお兄ちゃんにしたらいいんじゃね?」
「ホシノが心臓を移植されたアスナに会ったとき、大好きな先輩の面影を感じたら美しいんじゃね?」
というニチャァ………が舞い降りたので書きました
なので続けての投稿だぜ!!
【アツコの場合】や【ヒナの場合】みたいにオリ主くんが他作品の世界観や能力を持っているのは?
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あり
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なし
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好きにしていいから黙って曇らせを書け
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好きにしていいから黙って救済しろ