ポケモンを追究し続けし者   作:月読 政宗

7 / 7
 およそ一年ぶりの更新になってしまいました。それなのに前編でスミマセンでもなんとか今日は投稿したかったんです。


第六話  VSスズナ(前編)

 シノは空き部屋でポケモンたちを出してそれぞれの状態を観察していた。この大会の為に万全を期してはいるがポケモンたちだって生きている。調子の悪い日もある。そこをどう補うかもトレーナーの腕の見せ所だとシノは考えている。ブラッキーとキリキザンはいつも通り冷静でヤミラミは少し不安そうにしている。サザンドラとバンギラスは早くバトルをさせろと言わんばかりにウズウズしていてそれをドラピオンが呆れたように見ている。

 

 

 あくタイプはその呼び名と分類されているポケモンたちのイメージからよくあく=悪だと解釈をする人がいる。確かに凶暴な個体が多く古くより恐れられて来たポケモンたちが多く人によってはドラゴンタイプよりも扱いが難しいと言われているほどだ。

 シノも最初はかなり苦戦していた。今でこそお互いに確かな信頼関係を築けている為シノのいうことを聞いてくれているが昔は言うことを聞いてもらうことすら手こずるぐらいの暴れようを見せた子もいた。それが今ではジムのポケモンたちの兄貴分として頑張っている子もいる。そんなポケモンたちを見てシノは頼もしくなったなと思いそれぞれとコミュニケーションを取るのだった。

 

 

 コンコン

 

「どうぞ」

 

 誰かがノックした音が聞こえたので返事をして振り返るとそこに一人の青年が立っていた。

 

「シノ、今ちょっといいかな?」

「いいよヒョウタ」

 

 訪ねて来たのは同じジムリーダーで親友のヒョウタだった。

 

「スタッフの人に聞いたらここだって聞いたから」

「それで何の用?」

「ほら、僕らお互いに一回戦で勝てたら戦うことになるだろ?顔を見にきたんだ」

「だがお前の相手は相性の不利なスモモだろ?」

「あはは、そこは運が悪かったとしか言えないね。でも相性が悪いからって負ける気はないよ」

「それはそうだろ。まあ頑張ってよ、スモモには悪いけど俺としてもヒョウタが勝ちあがってくれると助かる」

「僕らはかくとうには弱いもんね」

 

 二人で顔を見合わせて笑みを浮かべた。普段はあまり表情の変わらないシノも親友の前では僅かながらも笑顔を見せている。

 

 

「そういえば四天王とチャンピオンも見にきてるらしいよ」

「知ってる。シロナさんから聞いた」

「そっか、そうだよね」

 

 シノがシロナの助手をしていたことは特に隠してもいない。それにシノはシロナに研究については少し指導を受けたがバトルの指導はして貰ってはいない。

 シロナの助手を辞めてからそこそこ経つが今でもかなりの頻度で連絡を取り合っている。

 今回も大会の開催が決まってから激励のメッセージがシロナから送られてきた。

 

 

「そろそろ試合が始まるね」

「よければ一緒に見ないか?」

「いいのかい?」

「勿論だ」

 

 

 

 こうしてシノとヒョウタは共に試合を観戦した。

 

 

 第一試合が終了したころヒョウタが立ちあがった。

 

「そろそろ行くよ。ポケモンたちの調整もあるし」

「そうか、健闘を祈ってる」

「父さんも勝ったんだ、僕だって勝って見せる!」 

「それじゃあ…」

「「2回戦で会おう!!」」

 

 二人は拳をつき合わせて決意を固めた。

 

 

 

 数十分後

 

 シノの姿は調整用に解放されている小さめのフィールドにあった。

 調整は既に終えたのかシノの目は試合の写っているモニターへと向けられていた。

 試合は第三試合の終盤,ヒョウタとスモモ両者共に最後の一体のラムパルドとルカリオが対峙していた。

 相性はラムパルドがかなり不利だが攻撃力のずば抜けでいるラムパルドの攻撃は防御の低いルカリオでは少しでも喰らうと厳しくなる。

 激しい攻防を繰り広げた後、ラムパルドのもろはのずつきとルカリオのインファイトがぶつかりあい砂埃が2匹を包んだ。

 そして砂埃が晴れると…ルカリオが立っておりその足元でラムパルドが横たわっていた。

 即ち、勝者はスモモとなった。

 

 

 決着を見届けてからシノはその場を立ち去り、向かったのはフィールドを後にしたヒョウタの元へと向かった。

 

「お疲れ」

「ああ、ありがとう」

 

 シノは労う意味も込めて手に持っていた水を手渡した。

 ヒョウタはそれを受け取って一口飲んだ。

 

「ふ~…ゴメンよ戦えなくて」

「気にするな、全力を尽くしたんだ」

「ありがとう。次は君の番だ、僕の分も頑張ってね応援してるよ」

「じゃあ、行ってくる」

 

 

『さあ、続いては本日の最終試合になります!一回戦第四試合のカードはスズナ選手対シノ選手です!』

 

 

 

 流石に4試合目にもなると会場もかなりの歓声に包まれている。

 そんな中をシノは気合いを入れてフィールドへと歩き出した。

 

『さぁ、まず姿を見せたのはあくタイプの使い手!シノ選手です。シノ選手はジムリーダーとして幼い頃から活躍していますが近年ではポケモンの研究者としても名を馳せています。そして今回は久しぶりに表舞台へと姿を見せてくれました。どんな戦い方をするのかはまさに未知数といっても良いでしょう』

 

 

 シノは指定の位置に立った。そして前を見ると対戦相手であるスズナが入ってくるのが見えた。

 

『そしてシノ選手と相対するは氷タイプの使い手スズナ選手です!スズナ選手はジムリーダーとしてはまだ若手ですが、持ち前の気合いを重視した戦い方とシンオウ地方の最北端,キッサキシティで鍛えあげたポケモンたちで迎えうちます』

 

「シノさん!私、気合い入ってるから強いよ覚悟してね!」

「俺の持つ知識を最大限に発揮しよう」

 

 シノとスズナ、両者がフィールドの端へ立ったことを確認してフィールドの中央に審判が現れた。

 

『今回のバトルは3VS3,そしてポケモンの交代は自由です。どちらのポケモン全てが戦闘不能になるとバトル終了です!』

 

 ここで審判が二人が頷いたことを確認してコールした。

 

「それでは!両者一体目のポケモンのフィールドへ!3,2,1!」

「頼むブラッキー」

「お願いユキノオー」

 

 

 ワァーと会場が一斉にざわついた。

 当然のことだろう。この2体はいわゆるお互いの相棒なのだ。それがいきなり登場してきた為、盛り上がるのも必然である。

 

 ユキノオーが出てきたことで特性のゆきふらしが発動してフィールドはゆきになった。

 

 

「バトル、スタート!!」

 

 審判の合図でバトルの火蓋は切られた。

 

「ユキノオー、ふぶき!」

「ブラッキー、ひかりのかべ」

 

「うそ!」

 

 天候がゆきだと必中のふぶきをひかりのかべで軽減したことで驚きの声をあげるスズナだが当然シノは予測していた。

 

「ブラッキー、バークアウト」

「もう一度ふぶき!」

 

 両者の技がぶつかりあいフィールド全体に砂煙が広がっている。 

 

 そして晴れると少し焦っているスズナといつもと変わらないシノの姿があった。

 

「ユキノオー、オーロラベール」

「ブラッキー、バークアウトで阻止」

 

 しかし、ユキノオーはバークアウトを受け止めてオーロラベールを張った。

 

「これで有利なのはこっちよ!」

 

 オーロラベールは味方への攻撃と特殊攻撃のダメージを軽減する効果がある。

 

「戻れ」

「戻って」

「「!」」

 

『なんと、ここで両者ともにポケモン交代です!一体誰か出て来るのでしょうか?』

 

「出てこいバンギラス」 

「お願いマンムー!」

 

 2体目はバンギラスとマンムー、相性はほぼ互角の対面だ。

 

「マンムー、こおりのつぶて」

「避けて、ストーンエッジ」 

「こっちもストーンエッジよ!」

 

 タイプの相性もありバンギラスがわずかに押してマンムーにストーンエッジが直撃した。

 

 

「あまり効いてないだろうな」

 

 シノは警戒の意味もこめてバンギラスに語った。

 

「マンムー、かげぶんしん」

 

 するといきなり何体ものマンムーが砂嵐の中からこちらに向かって突撃してきた。

 

「バンギラス、あくのはどう」

「そのままこおりのつぶて」

「ストーンエッジで蹴散らせ」

 

 いくつものマンムーのぶんしんが消えていくなかで本体が見当たらない。

 

「じしん!」

「!ほのおのパンチ」

 

 気がついた時にはすでにマンムーはバンギラスを捉えていてスズナの指示に少し遅れるてシノは指示を出した。

 

 そこにあったのは満身創痍ながらも立っているバンギラスとマンムーの姿があった。

 

 

 次で限界だなとシノは思った。

 

「バンギラス、ギガインパクト」

「マンムー、じしん!」

 

 

 バンギラスが凄まじい勢いでマンムーに突進するがマンムーは足を踏みならして地面を激しく揺らした。

 

 砂煙が晴れてそこにあったのはお互いに倒れているバンギラスとマンムーの姿だった。

 

『両者ともに戦闘不能!』 

 

「ありがとう。マンムー」 

「ご苦労だったなバンギラス」

 

 シノとスズナはそれぞれのポケモンにねぎらいの言葉をかけて再び視線を合わせた。

 

「さすがだなスズナ」

「シノさんこそ、私の戦い方を読んで来てますね」

「まだまだこれからだ」

「負けませんよ!」

 

 

 

「もう一度頼むブラッキー」 

「出てきてグレイシア」

 

 シノはもう一度ブラッキーをスズナはユキノオーを温存してグレイシアを出した。

 

「グレイシア、れいとうビーム」

「ブラッキー、バークアウト」

 

 このぶつかり合いは互角 

 

「ブラッキー、くさわけ」

 

 ブラッキーが先に飛び出してグレイシアに攻撃そして技の効果で素早さがあがった。

 

「だったらグレイシア、みわくのボイス!」

「しまったフェアリー技」

 

 近づいてきたのを狙ってブラッキーの弱点であるフェアリータイプの技をあてられてしまった。

 

「ブラッキー」

 

 シノがなんとか立ちあがったブラッキーに心配の声をかけるがここでスズナが動く。

 

「グレイシア、追撃のふぶき!」

 

 容赦のない一撃がブラッキーを襲う。

 

 そしてふぶきが終わった時、ブラッキーは殆ど気力だけで立っていた。

 

「ブラッキー最後に‘あれ’頼む」

 

 シノの言葉を聞いたブラッキーはゆっくりとその場で倒れこんだ。

 

 その時体が淡く光を放っていたのに気がついたのはシノだけだった。

 

 

 

  

 

 

 

 




 シノ…ヒョウタとはかなり仲がよくジムリーダーの中では一番の親友。他のジムリーダーとも交流はある

 ヒョウタ…惜しくもスモモに敗退

 スモモ…ヒョウタに勝利した。スズナとは大の仲良し


 ポケモンの情報は次回にまとめようと思います。
 恐らく4月には投稿出来るかと思いますのでまたよろしくお願いします。


 それでは最後にポケモン30周年本当におめでとうございます!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。