Asyl perspective
小悪魔さんが帰った後、月光館には静けさが戻った。
玄関の扉が閉まり、夜風が途切れる。
大広間に残ったのは、月明かりに似た魔法灯と、私たち2人だけ。
さっきまで小悪魔さんの明るい声と、ヴァルターの悲鳴が響いていたせいか、館が急に広くなったように感じる。
「……嵐のような方でしたね、小悪魔さん」
「はい……先生は昔からああいう方です……」
隣のヴァルターは、完全にくたびれていた。
耳はぺたん。
尻尾はへにゃん。
目元には、もふもふされすぎた者だけが到達する謎の悟りが浮かんでいる。
大丈夫だろうか。
いや、本人が「いつものことです」と言っていたので、たぶん大丈夫なのだろう。
いつものこと、で片付けていいのかは分からないけれど。
「では、疲れを取るためにも……お風呂に入りましょうか」
「お風呂、ですか?」
「はい。さっき見学した大浴場です。疲労回復とか魔力回復とか、色々すごい効能があると聞きましたし」
正直、私も限界だった。
森で目覚めてから、吸血鬼、狼男、紅魔館、グニールさん、月光館、小悪魔さん、魔法、もふもふ。
情報量が多すぎる。
脳が温泉を求めている。
いや、心も身体も魂も、とにかくお風呂に入りたい。
「で、ですが……お嬢様と、ご一緒に……ですか?」
ヴァルターが視線を泳がせた。耳がぴこ、と動く。
「嫌なら別々でもいいですよ?」
「嫌ではありません!」
即答だった。
言った本人が、しまった、という顔をする。
頬がじわじわ赤くなっていった。
「そ、その……お嬢様がお一人で入るよりは、私がそばにいた方が安心ですし。護衛として。あくまで護衛としてです」
「なるほど。護衛」
「はい。護衛です」
お風呂の護衛。
字面が強い。
だが、私は今や吸血鬼である。
日光に弱いし、他にも色々弱点があるはずだ。
そういえば、吸血鬼は流水に弱いなんて話もあった気が――。
「ふぁ……」
そこで、思考があくびに溶けた。
夜明け前。
吸血鬼の身体にとっては、かなり眠い時間らしい。
流水?
お風呂?
まあ、湯船だし。
川じゃないし。
たぶん大丈夫でしょう。
「お嬢様、眠そうですね」
「眠いです。でも、お風呂には入りたいです」
「その執念は何なのですか……」
「お風呂は偉大なのです。記憶喪失でも、そこだけは魂が覚えています」
「魂が……」
ヴァルターが困惑している。
しかし、これは譲れない。
「では、念のため一緒に入りましょう。もし私が沈んだり、溶けたり、何か変なことになったら助けてください」
「溶けることはないと思いますが、沈んだら必ず助けます」
ヴァルターが真剣に頷いた。
頼もしい。
脱衣所には、清潔なタオルと寝巻きが用意されていた。
白地に淡い青の刺繍が入った、ネグリジェ風の寝巻き。
裾には小さな月と星の模様が縫い込まれている。
「これ、私たち用ですか?」
「おそらく、月光館の管理術式が用意したものかと。先生が館の維持管理をしているので、必要な物が自動で揃うのでしょう」
「すごい。お風呂に入ろうと思っただけで寝巻きが出てくる家。昔の私が聞いたら感動しそうです」
「昔の、お嬢様ですか?」
「記憶が曖昧なので、たぶん、です」
危ない。
うっかり前世と言いかけた。
私は自分が元人間だったことを、まだヴァルターに話すつもりはない。
吸血鬼だと思って私に仕えてくれているヴァルターが、私を見る目を変えてしまうかもしれない。
だから私は、記憶喪失の吸血鬼。
今はそれでいい。
「お嬢様?」
「いえ、何でもありません。寝巻き、可愛いですね」
「はい。とても綺麗です」
ヴァルターはそう言って、自分のローブに手を添えた。
私が彼女に渡したローブだ。
今はヴァルターの小さな身体に合わせ、柔らかな布地として彼女を包んでいる。
ヴァルターはそれを、とても大切そうに脱いだ。
皺にならないよう整え、宝物に触れるような手つきで畳んでいく。
「そのローブ、大事にしてくれているんですね」
「はい。お嬢様がくださったものですから」
「……そ、そうですか」
思ったよりまっすぐ返されて、少し照れた。
嬉しい。
かなり嬉しい。
けれど、ここでにやけると威厳が消える。
いや、最初から威厳があったかは不明だけれど。
「いつか、もっと色々な服も着てみましょうね」
「え?」
「いえ、何でもありません」
危ない。
可愛い服を着せたい欲が漏れた。
ヴァルターの耳が警戒するようにぴくりと動いたので、私はそっと目を逸らす。
その先に、大きな鏡があった。
私は何気なくそちらを見て――。
「……あ」
映っていない。
鏡の中には、脱衣所と、タオルと、寝巻きと、ヴァルターの姿だけ。
私の姿は、どこにもなかった。
吸血鬼は鏡に映らない。
そんな知識が、頭の奥にぽつりと浮かぶ。
「お嬢様?」
「いえ。鏡に映らないの、ちょっと不思議だなと思いまして」
「ああ、吸血鬼の方は鏡に映らないと聞きます。伯爵様もそうでした」
「グニールさんもですか」
「はい」
なるほど。
吸血鬼あるあるらしい。
私たちは身体にタオルを巻き、浴場へ続く扉の前に立つ。
ヴァルターはかなり緊張していた。
ローブを脱いだせいか、狼耳と尻尾がいつもより目立つ。
「もしかして、ヴァルターはお風呂が初めてですか?」
「……はい。狼男だった頃も、こういう浴場には入ったことがありません。水浴びくらいならありますが、お湯に浸かるのは……初めてです」
「なるほど」
初めてのお風呂。
これは重大イベントである。
「大丈夫です。怖くありません。お風呂は敵ではありません。極楽です」
「ごくらく」
「はい。極楽です」
ヴァルターがますます困惑した顔になった。
私はそっと扉を開ける。
湯気が、ふわりと流れ出した。
浴場は広かった。
磨かれた石造りの床。
大きな湯船。
白く上る湯気。
月光館らしく、窓から光は直接差し込まない。
壁に反射した淡い月明かりと魔法灯が、湯面の上で揺れている。
「すごいですね、ヴァルター。湯船の中に月がありますよ」
「本当ですね……」
ヴァルターも目を丸くしていた。
さっきまで警戒していたのに、景色には素直に感動しているらしい。
耳が少し立っている。
かわいい。
「では、まずはかけ湯をしましょう」
「かけ湯?」
「いきなり湯船に入るのではなく、先に身体へお湯をかけるのです。そういう作法があるのですよ」
かけ湯用の湯は、ちょうどいい温度だった。
肩へかけると、じんわりと身体が温まる。
「ん……気持ちいい」
自然と声が漏れた。
ヴァルターも真似して足先に少しかけ、ぴくっと震える。
「熱かったですか?」
「いえ……温かくて、びっくりしました」
「ふふ。では、ゆっくり慣らしましょう」
私は先に湯船へ足を入れた。
湯が足首を包む。
そのまま、ゆっくり腰を下ろす。
肩まで湯に沈めた瞬間――。
「はぁぁ……」
完全に声が出た。
これは駄目だ。
幸せすぎる。
今日の混乱も、不安も、小悪魔さんの嵐も、全部まとめて湯に溶けていくようだった。
「しあわせぇ……」
「お嬢様、お風呂に入る姿がとても慣れていますね」
「なぜか身体が覚えているんですよね。お風呂は極楽だって」
「お嬢様の記憶は、不思議なところが鮮明なのですね」
「本当にそうですね」
自分の名前も、家族も、元の姿も分からない。
でも、お風呂のありがたみは分かる。
私の記憶、偏りがすごい。
「ヴァルターもどうぞ。大丈夫です。お湯は噛みません」
「お湯が噛むとは思っていませんが……」
ヴァルターは慎重に湯船へ足を入れた。
耳がぴんと立つ。
尻尾は濡れないように必死に上げられている。
「……!」
「どうですか?」
「温かいです」
「でしょう?」
「……気持ち、いいです」
ヴァルターの表情が、ほんの少しだけ緩んだ。
そろそろと湯に入り、私の隣に腰を下ろす。
湯気の向こうで、頬が赤く見えた。
しばらく、私たちは黙って湯に浸かった。
ぽこり、と小さな気泡が弾ける。
湯が石壁に当たり、静かに返る。
静かだった。
けれど、退屈ではない。
ようやく一息つけた気がした。
「……ヴァルター」
「はい、お嬢様」
「この世界のことを、もう少し教えてもらってもいいですか?」
「世界のこと、ですか」
「はい。私は記憶喪失の吸血鬼ですからね。常識がすっぽり抜けている可能性が高いのです」
「それを明るく言えるのは、お嬢様のすごいところですね」
「暗く言うと怖くなるので、明るく言ってごまかしています」
「ごまかしているのですか……」
「はい。かなり」
ヴァルターが小さく笑った。
「私もすべてを知っているわけではありません。紅魔館で聞いたことや、私が見てきた範囲になります」
「それで十分です」
「では……この辺りでは、人間と妖怪は常に敵同士というわけではありません。人間を襲って畏れを得る妖怪もいますが、取引をしたり、土地を守ったり、信仰を受けたりする者もいます」
「妖怪も色々なんですね」
「はい。人間も色々です。妖怪を恐れる者もいれば、利用しようとする者もいます。共に暮らそうとする者も、必ず滅ぼそうとする者もいます」
「うーん。複雑」
「複雑です」
単純な善悪ではない。
そこは、何となく分かってきた。
「紅魔館は、人間とはそこそこ上手くやっているんですよね?」
「はい。伯爵様は周辺の人間社会と契約を結んでいます。無秩序に襲わない代わりに、人間側も紅魔館の領域へ不用意に踏み込まない。時には物資や情報の取引も行うそうです」
「グニールさん、ちゃんと領主っぽいことしてるんですね」
「伯爵様は伯爵様ですから」
「それはそう」
幼い外見で、男の娘で、しかも伯爵。
情報が渋滞している。
「人間側で、妖怪退治をする組織もあるんですよね?」
「あります。村の自警団や、領主の兵、祈祷師、魔法使い、聖職者……地域によって様々です。その中でも、この辺りで特に名が知られているのが【ワルプルギス】です」
「ワルプルギス」
名前の圧が強い。
「最近の人間たちは、【教会】と呼ぶこともあるそうです。聖職者や信仰を掲げる者が多く関わっているため、俗にそう呼ばれるようになったとか。ですが、古くから知る者はワルプルギスと呼びます」
「人間からすれば守ってくれる組織。でも妖怪からすれば怖い組織」
「そうです」
ヴァルターの声が少しだけ小さくなった。
「狼男は、人間にとって分かりやすい怪物ですから。満月、森、爪、牙、遠吠え。そういうものを怖がる人間は多いです」
「ヴァルターは怖い怪物じゃないですよ」
「……お嬢様はそう言ってくださいますが、人間から見れば違います」
「人間の見る目が節穴なのです」
「節穴……」
「少なくとも、私には可愛い狼さんに見えています」
「それはそれで、少し複雑です……」
ヴァルターが耳を伏せる。
でも、口元は少しだけ緩んでいた。
「お嬢様は、吸血鬼としてはとても不思議です」
「そうですか?」
「はい。吸血鬼の方は、もっと威厳があって、恐ろしくて、近寄りがたいものだと思っていました」
「私に威厳がないと」
「い、いえ! そういう意味では!」
「大丈夫です。自覚はあります。威厳はお風呂の湯気と一緒に飛んでいきました」
「飛ばないでください、威厳」
「捕まえてきてください」
「無理です」
そんな軽口を交わしていると、不思議と胸が軽くなった。
世界は複雑だ。
人間と妖怪の関係も、紅魔館の立場も、ワルプルギスのことも、簡単には理解できない。
でも、全部を今すぐ背負う必要はない。
まずは知る。
少しずつ覚える。
それでいい。
「他に、知りたいことはありますか?」
「時代とか、国とか、そのあたりも知りたいです。私の知っている地理や歴史とは似ているけど違うみたいなので」
「この辺りには、人間の王国や部族、領主の土地、都市、教会勢力の強い町などが点在しているそうです。ローマという大きな帝国の影響も、まだ残っていると聞きます」
「ローマ……」
その言葉には、はっきり聞き覚えがある。
ただ、私の知っている歴史と同じかどうかは分からない。
この世界には吸血鬼がいて、狼男がいて、悪魔がいて、魔法がある。
なら、似ていても別物と考えた方が良さそうだ。
「……ふぁ」
また、あくびが漏れた。
「お嬢様、そろそろ上がりますか?」
「そうですね……名残惜しいですが、そろそろ……」
そう言って、私は立ち上がろうとした。
その瞬間。
浴槽の奥で、湯が小さく巡った。
魔法による循環なのだろう。
湯温を保つための、ごく弱い流れ。
それが、足首に触れた。
「……あれ?」
身体から、すっと力が抜けた。
腕に力が入らない。
足が踏ん張れない。
まぶたが急に重くなる。
いや、違う。
眠気だけではない。
身体そのものが、湯に絡め取られるように重い。
吸血鬼は、流水に弱い。
さっき思い出しかけた知識が、今さらはっきりと浮かんだ。
遅い。
とても遅い。
気づくのが遅すぎる。
私はそのまま、湯の中へ沈んだ。
ごぽ、と音がした。
視界が揺れる。
湯気の白と、月明かりの青が、水面の向こうで歪んでいる。
息ができない。
いや、吸血鬼って息は必要なのだろうか。
そんなことを考えている場合ではない。
力が入らない。
指先が痺れる。
湯が流れるたびに、身体の奥から何かを抜き取られているみたいだった。
まずい。
これは、本当にまずい。
お風呂は極楽。
などと言っていた数分前の私を殴りたい。
いや、殴る力もない。
助けて。
そう思った瞬間。
「お嬢様!」
湯が大きく跳ねた。
温かい腕が、私の身体を抱き上げる。
ざばり、と顔が水面に出た。
「ごほっ、ごほっ……!」
「お嬢様、大丈夫ですか!? しっかりしてください!」
ヴァルターの声が、すぐ近くで聞こえた。
濡れた髪。
伏せられた耳。
必死な瞳。
彼女が私を抱きかかえ、湯船の縁へ引き寄せてくれていた。
「だ、大丈夫……たぶん……」
「たぶんでは困ります!」
「はい……すみません……」
怒られた。
でも、怒られて当然だった。
湯から上がると、少しずつ力が戻ってくる。
とはいえ、全身はまだ重い。
「吸血鬼は流水に弱い……でしたね……」
私がぼそりと呟くと、ヴァルターの顔が青ざめた。
「……失念していました。申し訳ありません。私が気づくべきでした」
「いえ、私も思い出しかけていたのに、お風呂の誘惑に負けました」
「誘惑に負けないでください!」
「お風呂が強すぎたんです……」
「お風呂のせいにしないでください!」
正論だった。
「ですが……これは、普通の吸血鬼の反応よりかなり重いと思います」
「そうなんですか?」
「はい。伯爵様なら、この程度の湯の流れで沈むことはないはずです。普通の吸血鬼でも、川や大きな流れは危険ですが、浴槽の循環でここまで力を失うのは珍しいかと」
「つまり私は、お風呂に弱い吸血鬼……?」
「正確には、流水に特に弱い吸血鬼です」
なんという悲劇。
吸血鬼になったら、日光だけでなくお風呂にも命を狙われるとは。
「でも、お風呂には毎日入りたいです」
「今の話を聞いて、なぜその結論になるのですか」
「好きなので」
「好きなので、ではありません」
ヴァルターが呆れた顔をした。
でも、すぐに真剣な表情になる。
「……でしたら、これからは私が毎回お嬢様のお風呂に付き添います」
「え」
「お嬢様が沈まないように、ちゃんと見ています。湯の流れが強くならないように気を配りますし、もし力が抜けたらすぐに支えます。だから、安心してお風呂に入ってください」
ヴァルターは少し恥ずかしそうだった。
でも、目はまっすぐだった。
毎回一緒にお風呂。
これはつまり。
介護。
いや、護衛。
でもやっぱり介護。
……いや待ってください。
ヴァルターと毎日お風呂。
それは、かなり嬉しいのでは?
「……迷惑ではありませんか?」
「迷惑なわけありません」
ヴァルターは即答した。
「私はお嬢様の従者です。お嬢様が危ないなら、そばにいます」
「ヴァルター……」
「それに……その、お嬢様と一緒に入るのが嫌なわけでは、ないので……」
最後の声は、とても小さかった。
けれど、私にはしっかり聞こえた。
耳が熱い。
湯のせいか。
違う気がする。
「ありがとうございます。では、これからもよろしくお願いします。お風呂護衛係さん」
「お風呂護衛係……」
「駄目ですか?」
「……いえ。任せてください」
ヴァルターが少しだけ嬉しそうに頷いた。
耳がぴこりと立つ。
濡れないように上げていた尻尾が、感情に負けて少し揺れる。
可愛い。
とても可愛い。
私は流水に弱い。
だが、ヴァルターがいる。
つまり、私はお風呂に入れる。
素晴らしい。
吸血鬼生、まだ希望はある。
結局、その後はあまり長湯せずに上がることになった。
名残惜しい。
でも、もう一度沈むのはさすがに怖い。
ヴァルターに支えられながら湯船を出て、脱衣所へ戻る。
身体を拭いて、用意されていた寝巻きに袖を通す。
白地に淡い青の刺繍が入った柔らかな寝巻きは、驚くほど肌触りが良かった。
月光館、衣食住のうち衣と住の満足度が高すぎる。
あとは食、というか吸血鬼的には血の問題だろうか。
……それは後で考えよう。
今は眠い。
「ヴァルター、髪と耳、拭きましょうか?」
「えっ」
「濡れたままだと冷えますし。さっき助けてもらったお礼です」
「で、では……お願いします」
ヴァルターは少し照れながらも、私の前に座った。
私はタオルで、彼女の髪を優しく拭く。
次に耳。
水を含んだ毛は少し重くなっていた。
「痛くないですか?」
「はい……大丈夫です」
「では、尻尾も」
「し、尻尾もですか?」
「濡れたでしょう?」
「少しだけ……」
「少しだけなら、少しだけ拭きます」
「……お願いします」
ヴァルターは観念したように尻尾を差し出した。
私はタオルで丁寧に水気を取る。
小悪魔さんのように暴走しない。
私は理性的な吸血鬼なのです。
たぶん。
「今度、小悪魔さんに毛並み乾燥用の魔法がないか聞いてみましょうか」
「先生ならありそうですが、聞いたら対価を要求されそうです」
「対価はまた、もふもふでしょうか」
「現実味がありすぎるのでやめてください」
2人で小さく笑った。