死神と呼ばれた転生者 (連載版 全11話 エゥーゴルート) 作:masakoba(正博)
リアル事情とは言え気になっていた作品を完成出来て心残りが消えました。
長いので読むのに疲れるとのご指摘がありましたので分割11話にしました。
何故こうなった・・・・・・。
俺はこの手で人を直接殺した。
仕方が無かった、やらなければ俺がやられていた。
俺は戦場にいた。
それもMSザクⅡが動く、機動戦士ガンダムの世界の戦場に。
俺は平凡な大学生だったが、神様のミスとやらで死んでしまった。
神様はテンプレ通りお詫びに好きな世界に、転生させてやると言った。
俺は好きだった『機動戦士ガンダム・連邦軍』の世界を選んだ。
転生特典は1つだけ。
俺は『UC0093のアムロ並みのMSの操縦』を選んだ。
馬鹿だった。
今あの時の俺を殴り飛ばしたい。
何故俺がこんなに焦っているかと言うと、今日はUC0079年1月3日。
ジオン公国の連邦への宣戦布告の日。
つまりモビルスーツ何て連邦軍が予想をもしていない日だった。
転生特典は役に立たない。
俺は結局、歩兵部隊へ回された。
UC0079年3月1日
今日はオデッサにジオンが第1次地球降下作戦を実施する日。
今俺は配属先がオデッサ第4方面軍第4中隊第4歩兵小隊。
小隊内で先任順が俺が4番目。
隊長がふざけて4が4つだから『死神』と、嬉しくないコードネームを付けた。
俺はリュウイチ・シバタだ、『死神』じゃない。
で冒頭に戻るがジオン兵との遭遇戦と言う、最悪な形で人生初の対人戦闘に突入した。
出会い頭の為ライフルを準備する暇がない。
俺は防弾ジャケットのナイフを抜くと、ジオン兵に飛び掛かった。
相手も同様にナイフで応戦してきた。
俺は死にたくない一心で必死に相手にナイフを繰り出し、気が付いた時には相手に跨りナイフを突き刺しまくっていた。
体中に相手の返り血を、むせかえる程大量に浴びていた。
俺は突然胃の中から逆流する物を感じ吐いた。
吐き続けていると急に左肩が焼ける様に熱いものを感じた。
見ると左肩から赤い血が流れだしていた、撃たれたのだ。
俺は急いで木の陰に隠れ、支給されたライフルを準備した。
止血している暇はない、俺を殺そうとするジオン兵がいるのだ。
必死に初弾を装填、目標も分からずトリガーを引いた。
だがトリガーは動かなかった、故障かと焦った。
そしてセイフティを、掛けたままなのに気が付いた。
訓練であれだけやらされた、初歩的操作を忘れていたのだ。
だがセイフティを外す暇を、敵は与えてくれなかった。
俺の近くに転がって来た物があった、手榴弾だと思った時には反射的に伏せていた。
鼓膜が破れるかと思う程の音、熱を持った爆風と腕等に沢山の痛みが走った。
だが生きている、そのままの状態でセイフティを外す。
ようやく視認できたジオン兵に、銃撃を開始した。
俺の死を確認しようと近づいていたジオン兵が、銃撃を受け吹き飛んだ。
それからは敵味方双方、激しい銃撃戦になった。
だが戦況は巨大な足音で一変した。
一つ目の機械巨人、ザクⅡの登場である。
俺は逃げた、仲間に声を掛けずに逃げ出した。
120mmのザクマシンガンを生身で食らえば、近くを掠めただけで死ぬだろう。
その日の戦闘でうちの第4中隊は、俺と後2人生き残った。
だがその2人は手や足を失っており、五体満足に帰り着いたのは俺だけだった。
『死神』は今迄笑いの種だったが、今では俺といると死ぬと言う意味に変わった。
別の部隊に転属となったが、その部隊も俺を除き全滅した。
俺はどこからの部隊も、引き受けてくれる所が無くなった。
オデッサからの撤退時、キャリフォルニアベースへと転属になった。
UC0079年3月11日
キャリフォルニアベースにもジオン軍が侵攻してきた。
2日間の激しい抵抗をし、大勢の仲間達が死んでいった。
13日基地の放棄が決定、おれはまた『死神』となった。
俺の噂はそこら中に広がり、ジャブローで武器の整備・管理が仕事になった。
だがそこもすぐに転属させられた。
理由は俺が武器管理し出してから、武器の暴発、戦闘時の故障様々な苦情が上がって来た。
『死神』が俺達を殺そうとしているとさえ言われた。
上官も庇いきれずに俺は、試作武器のテスト要因に転属になった。
UC0079年7月
俺にもようやく運が向いて来たと思った。
やっと連邦軍初の量産型モビルスーツが完成したのだ。
そして念願のMS、RX―79ジム先行量産機のパイロットになれたのだ。
だが喜んだのも束の間であった。
初期モデルの量産機が0093時のアムロの操縦に付いてこられる筈が無かった。
0093時のワンオフ物のガンダムと、やっと作られたジムである比べる方がおかしい。
MSを壊しまくる俺は、MSパイロットから降ろされた。
そんな時に俺に声をかけて来た奴等がいた。
V作戦とは違うMSを作っており、テストパイロットをして欲しいと言われた。
行く場所の無かった俺は、引き受けるのを了解した。
横たわるMSを見て俺は驚いた。
どう見てもRX―79BD―1なのである。
そう蒼い死神『ブルーディスティニー1号機』である。
ただブルーの象徴とも言える装備、エグザムは積んでいなかった。
クルスト博士の亡命には、まだ早いのに何故。
そして気が付いたこいつらは、俺と同じ転生者だと。
『死神』が蒼い死神に乗る、俺は薄ら笑いを浮かべた。
その時から俺は本当に『死神』となったかもしれない。
ブルーはまだ俺の本気の操縦についてこられないが、量産型ジムよりかなりましだ。
それからの俺はジオン軍にとって、本当の『死神』となった。
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