先生「ねぇユウカ」
ユウカ「なんですか先生」
先生「ちょっと質問があるんだけど…」
先程まで仕事に追われており、やっと一息がつけるようになった
いつもなら先生はこのあとコーヒーを飲んだりしてリラックスするのだが、今日はそれをするよりも質問をするようだ
今までになかったことに驚きつつも返事をしていく
ユウカ「何が聞きたいんですか?お小遣いは増やしませんよ?」
先生「いやもうちょっと増やして......って違うそれじゃなくて」
先生「SNSって使ってる?」
先生のお小遣い事情についての質問(提案)かと思ったが、どうやら違うようで変なことを聞いてきた
ユウカ「当たり前じゃないですか使ってますよ」
先生「あー……やっぱり使うのが普通?」
ユウカ「それはまぁそうですね。今の時代使ってない人のほうが少ないと思いますし」
今の時代使ってない人はほんの一握りだろう。多くの人と簡単につながれるSNSはとても便利で情報収集にも使えることからほとんどの人が使っているだろう
しかし彼の言い方は使っている人のそれではないことが窺えた
ユウカ「先生も使ってますよね?ほら、シャーレの公報アカウントで」
先生が運用しているであろうシャーレの広報用アカウントはほぼ毎日のように動いており、シャーレの予定等が投稿されている
なのに何故私は使ってませんみたいな反応をする必要があるのだろうか?
先生「いやぁ………あれ私が使ってるようで私じゃないというか…」
ユウカ「…え?あれ先生が内容とか考えて投稿してるんじゃないんですか?」
先生「いや、んまぁ……一応投稿することはあるけど…」
先生「まぁそれは置いといて…」
ユウカ「置いておける問題じゃないですよ?」
もし先生以外がシャーレの公式アカウントを使ってるとなれば大問題だろう。それがもし悪意のある人ならばもっと深刻だ
ユウカ「取り敢えずヴァルキューレに報告しますね」
先生「いや大丈夫[[rb:大丈夫!ほんとに! > プルルルル。プルルルル。ガチャ]]」
ユウカ「――はい、――――ということで――」
先生「え電話するの早すぎない!? 誤解だってば!」
ユウカ「ちょっ......邪魔しないでください先生!普通に通報案件ですからこれ!」
先生「いいから思い留まって!」
先生は私の近くに来てスマホの通話終了ボタンを押そうとする。
私はそれを押されないようにガードする。
ハタから見たら奇妙な光景だろう。そのようなことを考えて、気が少しそれてしまった隙に通話終了ボタンを押されてしまった
ユウカ「あぁもう、後で通報はしますからね!」
先生「いやほんとに大丈夫。それよりも」
先生「私用で使うSNSについて教えて欲しいんだけど」
ユウカ「えっ…………先生。いくら先生といえどプライバシーというものは守らないと……」
先生「違うからね!?ユウカのアカウント見せろってわけじゃなくて!」
先生「なに投稿したらいいかとか教えてほしいなー…と」
ユウカ「それくらいならまぁ……」
ユウカ「それなら先生のアカウント見せて下さい。実際に投稿した方が分かりやすいでしょうし」
先生「そうだね。じゃあ……」
これで先生のモモッターの手伝いという大義名分を得た状態で先生の個人用アカウントを知ることができる……!
計算通り、完璧〜♪
先生「…………………」
ユウカ「どうしたんですか先生、早く見せてください」
内心高ぶっているせいか、声色が高くなってしまう。
しかしそんなことには歯牙にも掛けない様子で先生は画面を動かし、少し経ったら硬直した
…………なにかトラブルでもあったのだろうか?
ユウカ「先生?」
先生「………ゆ、ユウカ。なんかスマホから煙出てきた……」
ユウカ「………………」
…………なんて?......えっと........ケムリデテキタ......煙デテキタ、煙出てきた........あ、『煙出てきた』ね。..........煙出てきた!?
ユウカ「え、えぇ!? な、何したんですか先生!?」
先生「な、なにもしてないよ!?」
ユウカ「何かやった人はみんなそう言うんです!」
この後、結局スマホが爆発してゲームデータが全てなくなり泣き叫んだ先生が目撃されたがそれはまた別のお話......
先生「......じゃあ、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。ユウカ先生」
ユウカ「任されました!ではさっそくやっていきましょうか」
何故か、ええほんとに何故かスマホが無くなってしまったので先生の持つタブレットでやることになった。
先生「まずはアカウントを作るんだよね?」
ユウカ「はい。アカウントが無ければ何も出来ませんから」
基礎中の基礎であるアカウント作成を手早く済ませる
先生は「なんでアカウント作らなきゃいけないの!?」と言いながらあまり慣れていない手付きで操作していた。
ユウカ「先生っていつもパソコン使ってますよね?なんでタブレット使い慣れてないんですか?」
ユウカ「屋内戦のときに毎回タブレット持ってきてますよね?」
先生「それとこれとは話が違うというか…」
[[rb: > 先生「サポートがあったから使えたというか...」]]
先生が何か小声で言っている間に(私が操作して)アカウントの作成が完了した。これで次に行ける
先生「あっ、ユウカ。 アカウント出来たよ」
ユウカ「そうですね、先生。次はモモッターのアカウントを作ります」
先生「マタ....アカウント......ツクルノネ...」
ユウカ「だ、大丈夫です先生!さっき作ったアカウントのおかげで少し楽ですから!」
さっきのアカウント作成の時が少しトラウマになっているのか拒否反応を起こしている先生を宥めて進めていく
先生「ヤット......オワッタ......」
ユウカ「お、お疲れ様です先生(アカウント作っただけですよ...?)」
モモッターアカウントを作るだけで満身創痍になっている先生にコーヒーを渡す。さっきまで(アカウントを作っただけで)しわしわになっていた先生はコーヒーを飲むと元気が少し戻ってきた。
先生「いや〜ありがとうユウカ。今まで怖くて出来なかったんだよね。これで私も流行に乗れる」
ユウカ「でも先生今までも流行に乗れてましたよね?どうやって最近の流行を知ったんですか?」
先生「えっ!?いや......あ、アリスに教えてもらってたんだよ…?」
ユウカ「あぁ、アリスちゃんなら納得です。あとあんまり甘やかさないでくださいね」
先生「甘やかさないことを前向きにいい方向で善処するよ」
ユウカ「甘やかす気満々ですよねそれ......」
前向きに、いい方向で、善処する、という時は大抵の人が直そうとしないことが経験則だ。実際エンジニア部も善処するよって言って改善しなかったし…
先生「アカウント作ってもらったし、いろいろ見てみようかな」
ユウカ「良いですね。こういうSNSには◯◯社の新商品の情報とかも出ますからフォローしておくと良いですよ」
先生「なら見ていこうか」
〈先生side〉
ユウカのお陰でアカウントも作れたし、使い方も教えてもらったのでいろいろな人、企業のアカウントを見ていくことにする
まずは…………
先生「モモフレンズの公式アカウント……あった」
ユウカ「先生もモモフレンズが好きなんですか?」
先生「いや、トリニティの生徒が好きでね。もし限定とかが商談の通り道にあったら代わりに取ってあげようと思って。そういうユウカは好きなの?」
ユウカ「いえ、ただアリスちゃん達がねだってくるんです。何なのか分からなかったので調べて知っただけですよ」
先生「そっか………えーっと……投稿してる内容は……」
『モモフレンズレース開催のお知らせ』
『ペロペロ〜ペロ!ペロペロペロ〜?』
『明日はスカルマンと会うペロ!楽しみペロ!』
先生「え 急に普通に喋りだした怖」
ユウカ「切り替えが怖いですね......うぅ...」
先生「2個目に関してはなんて言ってるのさこれ」
先生「.........まぁフォローらしておこう。うん」
次の投稿を見るのは少し怖......憚れたので次のアカウントに移動する。
先生「次は......って特に思い至らないんだよね」
ユウカ「それならミレニアムでも見たらどうですか?」
先生「そうしよっか。え〜っと……あった」
『ミレニアムサイエンススクール公式アカウント』
『ミレニアムで作られた作品や、新たに考えられた理論等を投稿していきます。一部生徒の様子などが投稿されることもあります』
先生「おお、真面目だね。分かりやすい」
先生は投稿を見るために画面をスライドしていく
いくつか見ていく中で気になるものがいくつかあった
『ミレニアム : エンジニア部の(現在の)最高傑作』
先生「とても興味がそそられるやつあったんだけど、ユウカ知ってる?」
ユウカ「いえ……そもそも最高傑作が作られたって話も知りませんよ?」
先生「じゃあなおさら気になるね」
内容を確認するために投稿を押してみる。そうすると画像と説明文が出てくる
『十足歩行の戦車。砲台が格納されており移動時に邪魔にならないように設計されています。
また、戦闘時瞬時に砲台や機銃、投射機が展開される設計になっているので戦闘も可能です。
中に入れる人数は操縦士合わせて6人まで乗れます。ただし移動は大変揺れるますので乗り物酔いする人はオススメしません。
カニをモチーフにしていますが大きなハサミは無く代わりに洗濯バサミが付いてますのでカニっぽく見えます
なお水に弱いです』
先生「すっっっごい長文だね。それに書いてある内容がところどころおかしい」
ユウカ「こんなの許可してませんよ…後で問いたださなきゃ…」
先生「こんなに気になる説明なのに画像が読み込めないのが……!直接見に行くしかない…!」
ユウカ「そうですね。現物が残っているので証拠にもなりますし」
先生「じゃあ今から―――――」
ピコン
先生「……………ん?」
『投稿していた最高傑作ですが、中で眠っていた人のよだれが垂れて壊れてしまったので投稿を消させていただきます。
実戦投入回数は0回。作成期間 3ヶ月。生存(?)時間 21分。』
先生「..................」
ユウカ「..................」
先生「…………次行こっか」
ユウカ「…………そうですね」
悲しい実態を見たところで次のアカウントを探す。各学園ならば簡単に見つかるが、それだと面白くない。なにか特別なアカウントとか……
『カイザーコーポレーション : 公式』
『カイザーローン : 公式』
『オクトパスパンク : 公式』
『カイザーPMC : 公式』
『カイザーセキュリティ : 公式』
先生「っある意味特別だけれども!特別だけれども!駄目でしょこれ!」
ユウカ「ま、まぁ表向きはちゃんとした企業なので…?」
先生「ちゃんとしてる!?これが!?」
概要を見てみれば『アットホームな職場です』や『経験者募集!未経験でも可!』など胡散臭い言葉が書いてある。
なのに最初の文には『我々カイザーコーポレーション一同は皆様の安全や安心できる政治環境にすることに努めています』と書いている
先生「これだけ見ればマトモなんだけどね……実態はさぁ…!」
ユウカ「まぁゴミですよね」
先生「『私達はマトモです』って感じだしてるのが腹立つねこれ」
先生「スパムとして報告しておこう」
右上にある三点リーダーの縦verを押して報告に進む
ほどなくして報告が終わった。……………念の為もう一回報告しておこう
次のアカウントを探す、面白い物を見つけてはフォローする。という工程を何度かしていく。それが終わりまた探した所、見逃してはいけないアカウントをいくつか見つけた
『無名の司祭』
先生「………………」
ユウカ「このアカウントがどうしたんですか先生?」
先生「いや…………ちょっとね…」
何も無いとは思うがアカウントを押してみる。すると
『モーロン・マスクよ、驕るなーー!』
『モモッターの創世者としての立場に驕るなーー!』
など、彼らの十八番が発動している内容ばっかりだった
先生「まぁ……大体予想できたよね。うん。」
このアカウントは報告…………しないでいいか。誰に迷惑掛けているわけでもなさそうだし、問題ないだろう。
そして気付く。このアカウントの関連アカウントのところに“ゲマトリア”という文字があることに。
恐る恐る開いてみれば、案の定というかなんというか、ゲマトリアの公式アカウントだった。
内容に至ってはごく普通?でゲマトリアの信念などを唱えているようだ
『『色彩』と呼ばれる謎の存在に対抗するために活動しています』
『クックックック......このアカウントは10回の転生をしています』
『芸術性と美学が分からない、作品をぞんざいに扱う者は嫌いだ』
『このような形で浮上することをお許しくださいませ』
『そういうこった!』
『※この投稿は削除されました』
『ちょっと!私の発言を消さないでくれる!?』
先生「一番上以外まともなの無いんだけど」
ユウカ「ゲマトリアってなんですか?」
先生「たまに総力戦とかで敵について解説してくれる人モドキいるでしょ?あれ」
ユウカ「は、はぁ…?」
先生「にしても……10回転生してるって事はその数だけ凍結されてるんだよね…?諦めればいいのに」
そんな事をユウカと話しているとき、画面がいきなり変わった。
ゲマトリアの仕業かと身構えたが……………
『このアカウントは凍結されました』
このメッセージにより警戒を解いた。まあ、凍結されて当然のアカウントだからしょうがないよね
そう思い前の画面に戻ると、“ゲマトリア”のアカウントが消えていないことに気がつく。不審に思い押してみれば、さっきのアカウントと同じことが書いてあった。しかし、少しさっきのとは変わったところがあった
『『色彩』と呼ばれる謎の存在に対抗するために活動しています』
『クックックック......このアカウントは11回の転生をしています。
それにしてもモーロン・マスクも懲りないですねぇ。無駄だということが分からないのでしょうか』
と、ゴキブリ並みの生存力を持っていた。
モーロン氏に憐れみの念を送りつつ、スパムアカウントとして通報しておく。
ユウカ「で、どうでしたか先生。SNSは」
先生「ちょっと使おうとは思わない内容ばっかりだったかな」
一見意味がなさそうな投稿しかしていないなら見る必要がないと私は判断する
先生「でもそうだね、暇つぶしには持って来いかもしれない」
ユウカ「情報収集も出来ますし面白いのも流れてきますしね」
先生「ねー。……………そうだ、最後にシャーレの公式アカウントでも見ようか?」
ユウカ「そうですね。私も見るの久しぶりです」
先生「え〜っと待ってね………あった」
検索のところにシャーレ、と打ち込めば検索欄の一番上に『シャーレ公式アカウント』と出てくる。………生徒には言えないが普段このアカウントはアロナとプラナに動かしてもらっている。
なので私はどんな内容なのかも知らないのだ。一度聞いたことがあるが『別に普通ですよ?それよりアイスください!』と言われたきりでそれ以降聞いていないのだ。
少しどきどきしながらアカウントを押す。
内容としては
『本日のシャーレのスケジュール表です!』
『こちら、生徒さんの誕生日カレンダーです』
『今日のおやつはプリンでした!』
『プリン、美味しかったです』
など、ほのぼのする内容だった。
先生「これならずっと見ていられるかも知れない」
ユウカ「えっなんでですか?」
先生「いや、今までのがおかしすぎてこんなに和むのを離せなくなっちゃう」
ユウカ「まぁ気持ちはわかりますが………あれ?」
先生「どうしたの?」
ユウカ「……先生、ここに先生の個人アカウント作りましたって報告しました?」
先生「え?してないけど……」
ユウカにおかしなことを聞かれ、何故そのようなことを聞いたのか質問してみれば『ここです』と、画面を見せてきた。そこには―――
『@SCHALE_teacher
↑こちら先生の個人アカウントです!』
先生「..................っえ?」
ピコン ピコン ピコン ピコン ピコン ピコン ピピピピピピピピピピピピピピピピピピ
通知が鳴り止まない
何の通知か見てみれば『フォローされました』という文字でいっぱいの通知欄だった。
先生「どっどどどうしようユウカ!バグった?これバグだよね!?」
ユウカ「バグじゃないので焦らなくていいですよ先生。こうなることくらい予想できていたので」
先生「へ………?」
ユウカ「試しにフォロワー欄見てみれば分かりますよ。生徒さんで溢れてますから」
先生「ほんと…?………………あ、ホントだ」
ユウカ「でしょう?……そういえば誰が一番最初にフォロワーになったか知りたくないですか?」
先生「え 別に」
ユウカ「気になりますよね!じゃあ見てみましょっか!」
先生「はい…………」
ユウカ(先生がアカウントを作ってすぐにフォローしたから私が一番なんですけどね♪これでノアに自慢出来る。計算通り、完璧〜♪)
先生「えっと……………」
『算術使い』←三番目
『アスナ』←二番目
一番最初
『黒服』
なにこれ