BLUE ARCHIVE ZERO~THE BELKAN SCHOOL WAR   作:神宮寺志狼

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R-04.[memory of "C"] DIAPASON~解放への鐘鳴

 

────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

虚ろな意識の中、思い出す、戦友(相棒)と駆け抜けたあの日を。

 

 

 

 

 

 

───ディレクタス、

 

私にとって、

 

思い出も何も無い場所。

 

それでも、

 

自らの居場所を取り戻そうとする生徒達。

 

 

 

その手伝いがしたかったのかもしれない───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《とうとうウスティオ中央都市ディレクタス解放の時が来た!

 

 

これよりウスティオ、連邦生徒会、そしてアビドス生徒による都市奪還作戦の遂行任務を発令する!》

 

 

ブリーフィングルームにいた生徒達の息を呑む音が聞こえた。

それも当然だ。ウスティオ生徒にとっては1ヶ月耐え忍んだ。

 

《続いて作戦詳細を伝える。

 

ディレクタスは市内を両断するように流れる川を中心に、5つの地区で構成されている。

 

 

この5区画には各所にベルカの機甲師団や戦車部隊、

果ては対空火器までもが配備されており、全体でベルカのウスティオ方面軍基地を構成している。

 

ウスティオ生徒のヘリ降下部隊による強襲を援護しつつ各自治区の解放を目指せ。

 

 

非戦闘員や一般市民の避難はヴァルキューレ警察学校のメンバーが行うが、戦闘する際は周囲に気を配れ!

 

 

 

この作戦と並行してゲヘナ方面の学園も解放作戦が同時に展開されている。

 

今作戦の敵部隊撃滅は、ベルカからの解放と同義であり、我々の命運を分ける戦いだ!

ディレクタス──いやウスティオ自治区を解放するため全力を尽くすのだ!!》

 

 

 

 

 

「どう?故郷を目前にした気分は。」

 

輸送車に揺られる中、片羽フェリが話しかけてくる。

 

「.....いつもと同じだ。敵を倒し、自分の筋を通して、救援要請があれば駆けつけ、戦闘(たたかい)に勝つ。」

 

「ありゃ、淡々としてるね。」

 

小鳥遊ホシノはわざとらしい驚いた表情をする。

 

 

対照的に砂狼シロコは私に問う。

 

「サイファーには、守るべき場所とかないの....?」

 

「......私は、お前達とは違う。」

 

「まぁまぁ、シロコちゃん。サイファーちゃんにも事情があるでしょうし。」

 

 

 

「....サイファーの故郷ってウスティオ(此処)じゃないの...?

てっきりそのために戦ってきたのだと思ってたわ」

 

「.......私の故郷が何処であろうとお前達には関係は無いだろう?」

 

皆、黙った。

 

 

「でも戦う理由は必要だよ。」

 

小鳥遊ホシノが呟いた。

 

「サイファーちゃんの戦う理由って何かな?」

 

「........」

 

「おじさん達もさ、お金の為に戦ってるけど、アビドスがあんなだからさ、ウスティオの生徒達には自分達の自治区を取り戻して欲しいと思ってる。

 

でも、サイファーちゃんはそうじゃない。

 

 

サイファーちゃんは確かに強い、でも理由のない強さって、危ういものだよ。

 

おじさんは───」

 

つい言ってしまう。

 

「お前は、守るために戦っている。

 

自分の学校だけじゃなく、そこにいる後輩や、将来アビドス高校に入学するであろう生徒の未来。

 

それだけじゃない事はその()を見ればわかる。」

 

 

「.....そっか。ごめんね、色々性にあわない詮索しちゃったかな?」

 

「他人の過去というのは、そういうものだろう。」

 

 

長い沈黙の後、作戦地点に到着する。

 

 

降りた時、輸送車の運転手から声をかけられた。

 

『俺たちの都市()を頼んだぜ!』

 

軍用の車を運転していたのは、一般市民だった。

 

 

その車が離れたのを見送ってから、私は小鳥遊ホシノに告げた。

 

 

「今は、この都市を奪還する為。それで十分か?」

 

 

《....それだけ聞ければ十分かなぁ。》

 

全員がホシノに合わせて無線通信に切り替えた。

 

 

《それでもね、サイファー。》

 

片羽フェリが話しかけてくる。

 

《なんだ、"片羽"》

 

 

《貴女の力は信じてる。この作戦も成功するわ。》

 

彼女は遠くで煙に巻かれたディレクタスの灯台を見据えた。

 

 

この弾丸しか飛ばない世界で、信頼.....?

 

 

何を馬鹿な。

《こちらイーグルアイ。ガルム、アビドス隊へ。

 

ベルカ生徒の制圧下にある5区を解放しろ!作戦を開始しろ!

 

まずは全地区の降下部隊の足を止めている

 

Surface-to-Air Missile(SAM)を破壊するんだ。

 

その後は各自治区の支援に回れ。

 

それと、連邦生徒会の生徒を戦力に数えるな。

 

長期戦になる。覚悟しておけ。》

 

珍しく情報管制(オペレーター)からの指示が挟まった。

 

《聞いたな各員、作戦開始だ。

 

小鳥遊ホシノ、は前衛を

 

十六夜ノノミと砂狼シロコの2人は周囲の把握に尽力し、ヴァルキューレの生徒を見つけ次第援護してやれ。

 

やるぞ、"片羽"》

 

《おっけ~、任されたよ。》

 

《了解です☆》

《了解だよ、》

 

 

《はいはい。》

 

《さて、仕事だ、気合入れてこ~》

 

 

 

《....ガルム1、交戦(エンゲージ)....》

 

《ガルム2、交戦(エンゲージ)!》

 

そうして、最初の対空防空網破壊が始まった。

 

 

SAMの周囲には護衛を兼ねた指揮者が存在していた。

 

《小鳥遊、距離を詰めるぞ、》

小鳥遊ホシノに指示を出す。

 

 

《私に任せなって。》

彼女は装備の盾を展開し敵の銃弾を受け止めた。

 

その横から"片羽"と同時に飛び出し敵の生徒を撹乱する。

 

《ぐはっっっ!!》

《.......っ!ウスティオの傭兵共だ!怯むな!SAMを潰されたら終わりだぞ!ここで防ぐんだ!》

 

 

ベルカの生徒が必死の抵抗をする。

 

《サイファー、後方は任せてホシノと一緒に前に!》

 

"片羽"は遮蔽物に身を隠し、アサルトライフルで狙撃という器用なことをしていた。

 

《了解。ホシノ、行くぞ。》

 

《あ、やっと名前で呼んでくれたや。》

 

ホシノを押し出しつつその後ろから射撃し、SAMに肉迫する。

 

自分の武器の下部に着いたグレネードランチャーを2発、SAMの基部に打ち込み、破壊する。

 

敵の生徒は衝撃により飛ばされ、私はホシノの盾の後ろで難を逃れた。

 

 

《うへぇ~相変わらず無茶するなぁ。》

 

《....その盾の事は信頼している》

その盾の事を、私は知っていた。

 

 

前の持ち主の事も。

 

 

 

《あちゃぁ、私じゃなかったか。》

 

 

《それでも、お前の腕もそれなりだ。期待していないと言ったら嘘にはなる。》

 

《正直じゃないなぁ~。ま、次行こ~。》

 

のんびりとした口調のコイツと一緒に戦っていると、何か抜け落ちそうな、そんな感覚に陥る。

 

 

 

「頼む、誰か居ないのかぁ!」

 

声を聞いてそちらを振り返る

倒壊した建物の建材の隙間から生徒が半身を覗かせていた。

その胸には一般市民を抱いている。

 

走り出そうとするが、先にノノミとシロコが手を貸していた。

 

《ヴァルキューレ警察学校の人ですね。私たちはアビドスの生徒です。》

 

「アビドス.... ?助かった。先にこの子を。私は後でいい。」

 

《ん、わかった。.....もう心配ない。大丈夫。》

 

 

 

彼女達の元へ駆けつけると同時に無線が入る。

 

《ガルム、アビドス隊、敵増援10名程がそちらに接近中!》

 

イーグルアイの叫びにも似た声。

 

まだ救助は終わらなさそうだった。

 

 

《サイファーさん!フェリさん!ホシノ先輩!ここは私とシロコちゃんに任せて先に行ってください!》

 

十六夜ノノミはそう私達に告げた。

 

 

《ん、私達なら大丈夫。早くSAMを破壊しないと被害が広がる。》

 

 

《だってさ、どうする?》

私に聞いてくる、ホシノの目は、私の判断を、そして自らの後輩達を信頼している瞳だった。

 

 

《サイファー、任せてみてもいいんじゃない?》

 

 

《......》

時間は無い。

 

 

私は近かったシロコにある物を手渡した。

 

《....サイファー、これは?》

 

発煙筒(フレア)だ。危ないと思った時に使え。

近くにもウスティオの生徒達は居るはずだ。

 

シロコとノノミの分2つ。》

 

 

 

《サイファーさん。

 

わかりました☆任せてください! 》

 

《ん、任された。》

ノノミとシロコの目にはやる気がみなぎっていた。

 

 

 

《......必ず戻る。

 

ホシノ、フェリ次はE区画のSAMを破壊する。急いで移動するぞ。》

 

《了解。ノノミちゃん、シロコちゃん、頼んだよ。》

《後で落ち合いましょう。》

 

《はい♪3人もお気をつけて。》

 

─────────────────────────

 

 

そうして3人は去った。

 

《初めて名前で呼んでもらった。》

 

《なんだか嬉しそうですね♪シロコちゃん。》

 

《そういうノノミも楽しそう。》

 

 

 

《奴らウスティオの連中の仲間だ!!撃て撃てぇ》

 

2人に銃弾が飛んでくる。

 

《この状態で救助も撤退も....無理そうですね☆》

 

 

《ノノミ、シロコ聞こえるか。こちらイーグルアイ。救助要請は送ったがどこも混乱しているのか時間がかかりそうだ。

ある程度バックアップはする。

 

しかし期待しすぎるなよ!》

 

《わかりました、ありがとうございます☆》

 

 

「早く、私など構わず置いて逃げてくれ!!」

瓦礫に挟まるヴァルキューレの生徒に促されるもシロコは拒否した。

 

《.....それはダメ。サイファーに此処を任された。》

 

シロコは怪我をした市民を遮蔽物に隠し、立ち上がる。

 

《うんうん準備完了~☆

 

ノノミ~行きま~す!》

 

2人が銃を構える。

 

 

10対2。

 

それでも、彼女達にはその差を覆すだけの力があった。

 

 

────────────────────────

 

 

《....これで終わりだっ!!!》

 

 

私と、フェリとホシノは6台目のSAMを破壊した。

 

《やったわね!!都市を取り返せば風向きが変わるはずよ!》

 

《あ~疲れたよぉ~。》

 

 

突如、ディレクタスに鐘が鳴り響いた。

 

《何~?この音。》

 

《これは .....》

 

 

鐘の音の元へ辿り着くと市民が行政区を解放する為ベルカ生徒と対面していた。

 

 

「出てけ!!ここは俺たちの都市だ!」

 

 

《上からの情報がない!誰か大隊長を見なかったか!?》

 

 

《何?大隊長がヘリポートに!?それはホントか!?》

 

ベルカの生徒は困惑して撤退していく。

 

 

 

イーグルアイから無線が入る。

 

《ベルカのヘリが戦線を離脱していく。奴ら逃げ出したな。》

 

東の空を見る。

 

ヘリコプターが数機飛んでいった。

 

勝てないと知って、敗北を予知して逃走したベルカの連中だ。

 

「二度と戻ってくるな!!!」

 

「ベルカなんて出ていけぇぇ!」

 

ジープにのって次々と行政区から逃げていく彼らに市民は色々なものを投げつけ怒りと喝采の声を撒き散らしている。

 

 

その姿を眺めていた私達に突如通信が入る。

 

《こちら第3戦車中隊、ベルカの機甲部隊に挟まれた!誰か援護してくれ!!!》

 

 

私はイーグルアイに情報を流すよう言った。

《ガルム1よりイーグルアイへ、今の通信は何処からだ?》

 

 

《こちらイーグルアイ、隣のA地区からの救援要請だ!》

 

《うーん ....ちょっと、遠いかなぁ。間に合う?

 

ノノミちゃん達はどう?イーグルアイ。》

 

《ここから行けばどうにか間に合うだろう。

 

ノノミ....奴さんたちはギリギリ耐えているようだ!》

 

二者択一。

だが、私はあの二人に任せた。

 

 

《サイファー、どうする?任せるけど。》

 

《.....ここで見捨てたらシロコとノノミに顔向け出来ない。

 

 

味方戦車部隊を支援しに行く。》

 

《んまぁ~そうだよねぇ~。》

 

 

《あとひと踏ん張りね!行くわよ!》

 

 

 

───────────────────────

 

 

《ん。流石に弾切れは起こる。》

シロコのアサルトライフルの弾薬は残り1マガジン分を切っていた。

 

フルオートで撃てば数秒とかからず弾切れだ。

 

〈カチッ!〉

シロコはフルオートから単発へと切り替えた。

 

 

《あら、どうしましょう。まだ来ますよ?》

 

敵は性懲りもなく流れ込んでくる。

なぜなら撤退ルート上にシロコたちは立ち往生していたのだから。

 

 

《ノノミの残弾は?》

シロコがノノミに確認するが、彼女は首を横に振った。

 

《実はシロコちゃんと同じくらいです。》

 

 

《ん、そっか。仕方ない。使えるものは使う。》

 

シロコはサイファーから渡された発煙筒を使った。

 

《誰か来ると思いますか?》

 

《わからない....でもサイファー達は多分来れないと思う。》

 

自分達で選んだ道なので悔いは無い、しかし心細かった。

 

《せめてこの人達だけでも。》

 

《じゃあ、ノノミはそっちの人を連れて先に逃げて。

私が時間を──》

 

〈タッタッタッ!〉

 

 

2人の耳に足音が入ってくる。

 

「ヴァルキューレ警察だ!身元と所属を明らかにしろ!」

 

拳銃を構え、こちらに向けるその生徒は金髪で狼のような耳がついていた。

その眼差しはギラつき、こちらを睨みつけている。

 

「私たちは連邦生徒会連合所属、アビドス高等学校の生徒です。」

 

「ん 、助かった。瓦礫に人が挟まっていて動くに動けない。手を貸してほしい。」

 

 

 

「あ!!カンナ先輩!?どうしてここに!?」

 

「馬鹿言え、連絡が取れていない生徒はお前だけだ。

ほかの全員はもうとっくに退避してる!

 

全く鍛え方が足りないようだな?

戻ったら厳しく指導するから覚悟しておくように」

 

「は!はいぃぃっ!!」

 

カンナと呼ばれた生徒と協力し、3人で瓦礫をどかし挟まっていた生徒をようやく救助した。

 

 

「そこの2人。市民と部下を守っていただき感謝します」

その生徒は深深と頭を下げた。

 

「いえいえ、間に合ってよかったです☆」

 

「補給できる場所を探してる。」

 

「....そんな状態でまだ戦いに行くのか.....?」

 

「はい、ちょっと放っておけない先輩方がいるんです♪」

 

「.....どちらにしろここは敵の撤退ルートだ、救助者もいるので迂回して補給所に案内する。それでいいか?」

 

「ん、助かる。そういえば名前聞いてなかった。

 

私は砂狼シロコ。アビドス高等学校の1年生。

隣にいるのは十六夜ノノミ、同級生。」

 

その生徒は名乗った。

 

「私はヴァルキューレ警察学校2年生。

 

生活安全課の尾刀カンナだ。」

 

 

 

─────────────────────────

 

 

 

《ウスティオの生徒とアビドスの生徒か....助かった!恩に着るぞ!ありがとよ!》

 

 

《いいからさっさと大隊に復帰しろ!.... まったく....》

 

 

故郷に帰りたいがために大隊を抜け出し中隊全車両で突出していた。

これが支援要請の真相だった。

 

《まぁまぁ、サイファーちゃん。わかって上げなよ~。》

 

 

〈カ~ン。カ~ン〉

そして、また鐘の音が鳴り、戦車の横を市民が通り過ぎていく。

「俺たちの手でウスティオの旗を刺すんだ!!」

 

 

《うへぇ~、やっぱり民衆の力って凄いねぇ~。》

 

 

《こちらイーグルアイ。全区 開放されたようだな。》

 

 

イーグルアイの言葉が決め手となり戦車部隊が騒ぎ出す。

 

「私たちは街を取り戻したんだ!!!」

 

「やったぁ!街を花でいっぱいにしましょ!!!」

 

隣にいたフェリが呟いた。

 

《彼らには戦う理由があった。もう、勝敗は決したのよ。》

 

 

フェリの隣ではホシノが通話している。

 

《うん、うん。おじさんはシロコちゃん達ならやってくれるって思ってたよ。

 

じゃあ、あの市民も無事なんだね?》

 

私とフェリはその言葉を聞いて心底安心した。

 

《ん、あとサイファーにお礼言っといて。フレア助かった。

 

こっちが無事なのはアレのおかげ。》

 

 

 

《ですって、サイファー。》

 

フェリに肘でつつかれる。

 

《あんな骨董品が役に立つ日が来るとはな ...。》

 

《何?照れてるの?サイファーちゃん?》

 

 

ホシノに指で頬を突かれる。

私は顔を手で触れてみる。

 

頬は熱かったが、

 

《いや、この夕日のせいだろう。》

 

そう、誤魔化すことにした。

 

 

 

少しの間、鐘の音を聞いていた。

しかし、その安寧はイーグルアイの報告によりかき消された。

 

 

《警告!警告!

 

敵増援部隊の接近を確認!》

 

騒いでいる他の生徒達にはこの情報は届いていない。

 

 

 

 

私達はお互いの顔を見合わせると、瓦礫から重たい腰を上げた。

 

フェリが珍しくボヤいた。

《今更なの?》

 

 

 

 

《敵部隊は2人!.....バイクで接近中。しかも恐らく武装車両だ!!》

 

 

《ホシノ、お前は2人を探しにいけ。》

《そうね、ここは私たちで相手しましょう!》

 

 

《おっけ~。じゃその2人は任せたよ。》

 

瓦礫の山を軽い身のこなしで去っていくホシノを見送る。

 

やる気に満ちたフェリ。

私には首都を解放した喜びなどさらさらない。

 

しかし、ここに居る生徒の水を差したくはなかった。

 

 

《このジープ、少し借りるわね!!》

 

「おう!おう!好きに使ってくれ!」

 

フェリが許可を取ったオープンタイプのジープに乗り込んで自治区外へと迎撃に向かった。

 

草原を走る私達にイーグルアイから更なる情報が入る。

 

《バイクに白鳥の紋章!名 有りの生徒のようだ!!

 

今迄の奴らとは違う!迎撃開始せよ!》

 

 

 

 

《あの二人をやらないと基地にも返してくれ無さそうね。》

 

私が運転し、フェリが銃で撃つポジション。

 

しかし、彼女の右腕は限界のようだった。

 

《引き金を引く指が.....動かないわ。》

 

彼女の腕は機械。連戦によるガタがここで発生した。

 

《腕自体は動くか?》

 

 

《ええ、何とか?どうするの?》

 

この状態でとれる手段はひとつしかない。

 

《フェリお前が運転しろ。》

 

《 .....え?》

 

 

 

相手方のバイクから射撃を受ける。

爆風の威力から、どうもミサイルを積んでいるようだった。

《リーダーより、ゲルプ2へ、忌まわしい鐘の音を止めるぞ!》

 

《了解、リーダー》

 

敵の攻撃が続く。

《え!?私車なんて運転したことないわよ!!?》

 

 

《ここは草原だ、建物にぶつかることもない。

右足でペダルを踏みながらぶん回すだけでいい!》

 

 

《ああああああっ!!どうなっても私は知らないわよ!!?》

 

 

彼女の筋は良かった、蛇行運転しているものの、そのお陰で敵の攻撃を回避している。

 

私は向かって左側の生徒のバイクのタイヤに5.56mm弾を叩き込んだ。

 

 

《り、リーダァァァァーーー!!》

 

《....負けを認めるにも、時間が掛かるか...》

 

最後に残った生徒は随分と粘った。

 

《思ったより厄介な相手だな。

フェリ、何があっても、車は停めるな。》

 

私は残り一発になったグレネードランチャーを装填し車の後方に打ち込んだ。

 

 

 

《フンッ!何処に撃って....》

相手の油断した隙をついて車から飛び降りバイクの生徒目掛けて突撃した。

 

《いい加減、堕ちろ!!!》

 

至近距離で1マガジン分の弾丸を脳天に叩き込み、手榴弾を投げつけ、バイク事炎上させた。

 

私は受け身を取り、草原に転がった。

 

 

《ちょっと!?サイファー、無事!!?》

 

車がUターンして彼女が駆けつけてくる。

 

 

《あぁ、問題ない。》

 

 

燃え盛るあの空と違って、心は少し、晴れやかだった。

 

 

あの鐘の音と共に自治区の方から歓声が聞こえてくる。

 

 

フェリは寝そべる私の隣に座って言った。

 

 

「サイファー。自由を手にする民衆の声が聞こえる?

 

これが私たちの戦いよ。

あそこにいる人達は明日から復興で大変でしょうけど、笑って暮らせると思うの。

 

さぁ、帰りましょう?」

 

フェリが手を伸ばしてくる。

私はその差し出された手を取った。

 

足は片方折れてしまったみたいで、上手く動かなかったけど。

 

そんなことどうでも良くなった。

 

何せ自治区の向こうから歩いてくる3人とその後ろについて歩く市民の無事が確認できたのだから。

 

 




後書き。


すみません。

カンナの口から語らせようと思ったんですけど、立ち位置上彼女が全てを知っている訳ではなく、上手くいかなかったので方向転換しました。



語り手は分かってる方が多数だと思いますが。

本作主人公サイファーです。

ACECOMBATの主人公は良くも悪くも「立ち絵も姿もない」
まさにプレイヤーの鏡なのでこの作品でサイファーを「生徒個人」として出すこと自体が賛否両論あると思います。




カンナの「生活安全課」は間違いではありません。
一時的に所属していた扱いです。
そもそもカンナの第1志望は生活安全課でしたが、数度の経験から自分の強面のせいで市民が怯えていることを察し、公安局に移ったと言う、設定が存在しました。


それを逆手に取り、1年前は生活安全課で仕事をしていた。という事にしてます。




あと度々出てくる一般市民は全部動物ですよね?
って、私が書いてて訳わかんなくなったんですけど。

ワンコロが「俺達の街を頼んだぜ!」って親指上げてるの....なんかいいなぁ....



ここぞという時に名前呼びするサイファー。

いいなぁ... ..

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