BLUE ARCHIVE ZERO~THE BELKAN SCHOOL WAR   作:神宮寺志狼

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前置き

現在

雨雲号一番機搭乗員
・アヤネ
・ノノミ
・セリカ

二番機搭乗員
・先生
・ホシノ
・ミカ
・シロコ

三番機搭乗員
・ヒフミ
・アズサ
・コハル
・ハナコ

ミレニアムのヘリ搭乗員
・ユウカ
・ネル
・アスナ
・カリン
・アカネ
・モモイ
・ミドリ
・ユズ
・アリス


の構図です。


以下本編。


#12 調査3日目 interval 10 モモイの決意─Fatally

《あたし達から話せるのはこんくらいだ。

次の「B7R制圧戦」じゃサイファーとは1度も会わなかったからな。》

 

「おじさんも次の仕事からサイファー達とは別行動なんだ。

たしか、ゲヘナ方面の手伝いをしてたって聞いたからヒナちゃんに聞いてみたら?」

 

「"ちょっとヒナとは....うーん...."」

 

恐らくミカは暫く私の傍を離れない。

ミカをヒナと会わせるとどうなるか、想像に固くない。

 

 

帰りの道筋、私は行きと同じメンバーと雨雲号に同乗していた。

 

「"それはそれとして"」

 

私はヘリに付いていた通信機を握る。

「"ユウカ、モモイ達にあのクレーターのできた理由は説明したんだよね?"」

 

《....はい、そうですが何か?》

 

機嫌の悪さが通信越しでもわかる。

恐らく私がモモイ達を止めると思っていたのだろう。

そのままゲーム開発部の生徒に意見を求めた。

 

「"今までの話を聞いて、4人共どう思った?"」

 

《..........》

 

帰ってくるのは沈黙.....だけでは無かった。

 

《とりあえずユウカやネル先輩が止める理由は納得出来ました。》

 

《....一部活の存続の為とはいえ、軽い気持ちで取り扱っていい話題でないのは確かかも......》

ミドリとユズだ。

 

 

《これでわかったでしょ、この話題を取り扱うということは誰かの心の傷を抉ることになるわ。

果ては貴女達が被害を被ることだって有り得るかもしれない。》

 

ユウカがなだめているのはモモイかアリスだろう。

考え方は間違ってはいない。

 

それでも────

 

 

《なら....尚のこと私は諦めないよ。ユウカ》

 

モモイはそう口にした。

 

《え?何でよ、他に題材なんて幾らでもあるでしょ!?

期日を伸ばしてあげることだってできるわ!!》

 

《それとこれとは関係ないよ!》

 

 

理解できない、と言わんばかりの口調が通信機から伝わってくる。

 

《まさかお姉ちゃん時代背景とか人を置き換えれば大丈夫とか考えてる?》

 

《ううん、違うよミドリ。

このお話は、私が()に知って欲しいから、ゲームを作るの。》

 

《アリス、モモイが何を言ってるのか、分かりません....》

《私も....》

 

ユウカが先程の口調を改めている所からして、モモイは恐らく今真剣な話をしているのだろう。

モモイは続きを話す。

《えっと.....私もなんて言っていいか分からないけど、このまま知ってる人しか真実を知らない状態はダメだと思うんだ。》

私は───いや、キヴォトスの外から来た(・・・・・・・・・・)私だからこそモモイの言いたいことが何となくわかった。

 

「"ユウカ、それに皆。

歴史の本でも、伝記でも、なんならBDでもいい。

 

どうして人は過去の記録を残すんだろうね。"」

 

皆が黙る中、ユウカから答えが返ってくる

《え?参考にする為とかそういう事ではないんですか?》

 

私は極めて穏やかな口調を保ってユウカに返答した。

 

「"それも1つだね。実験を繰り返して、過去の結果と今の結果を見比べる。

 

極めて正しい使い方だよ。"」

 

《....先生の仰っていることはよく分かりません。じゃあ答えは何なんですか?》

 

多分それこそ、モモイがこの場にいる皆に、いや引いては完成したゲームをプレイする、プレイヤーに伝えたい事────

 

 

「"教訓、それこそが歴史を振り返ることにおいて一番大事な事だと私は思うんだ。"」

 

《....それって、私の答えと何が違うんですか?》

 

相変わらず不機嫌そうなユウカ。

 

人の、生徒達が死なないキヴォトスでは珍しい価値観、いや考えられる生徒が少ないのも当然かもしれない。

 

《アリス!モモイと先生の言いたい事がわかりました!!》

 

《え?え?私がおかしいのかしら....》

困惑するユウカを置き去りにアリスは続ける。

 

《これからアリスが話すことは参考迄に聞いてください!

 

 

 

 

勇者が出てくるゲームは世界を支配する魔王がいます!

 

その魔王はどのゲームでも勇者に倒されます。

でもそれは、魔王が悪いことをしたから、間違っているから倒されてしまいます。

 

でもそう言ったゲームと、今回のお話は違います。

 

プレイヤー側(連邦生徒会側)にも、出てくる敵(ベルカ生徒)にも、それぞれ守るべきものがあって、それぞれの正義がありました。

 

でもそのどちらかが手段を間違えてしまえば、『悪役』になってしまいます。

 

アリスはウタハ先輩からこの"光の剣"を授かった時に教わりました!

 

『力を持つものにはそれなりの資格が必要』だと!

 

力を悪い事に使ってはいけません。

力の使い方を間違えてはいけません!

 

簡単ですが大事なことを、ゲームを通して。

過去にあった悲惨な事件をあえて題材にすることで、

モモイは遊んでもらう人にそれを伝えたいのだと、アリスは思いました!!

 

アリスもモモイに協力します!》

 

 

 

その一言にモモイも口を開いた。

 

《そうそう!上手く言えなかったけど、私もそう言いたかったの!

 

だってさ自分の居場所を守るために頑張って戦った人達が悪者扱いされて、

 

でも彼女達の気持ちを誰も理解しなかったから悲惨な事になったんだよね!?

 

それが誰にも伝わってないの、そんなのおかしいよ!》

 

《モモイ.....でもね─────》

 

なおもモモイ達を説得しようとしているユウカに割って入ったのは予想外の人物だった。

 

《私もっ!!!》

 

 

《私も、皆に伝えた方がいいと思います!!》

 

雨雲号3番機。ヒフミからだった。

 

《話し合わないから、目を背けるから、すれ違って、傷つけあってしまいます。

 

私は戦争のこと、被災した人、大事な誰かを亡くした人の気持ちを100%分かるなんて言えません。

でもだからこそ、誰かがその悲しみを、苦しみを、皆に伝えなきゃいけないと思うんです!

分かち合わなきゃいけないんです!

 

過去に起きたことは変えられません。

今すぐ学籍を無くしてしまった生徒に居場所を与えるなんて事も力のない普通の生徒である私にはできません。

 

でも、これから同じ事が起こらないようにする事は出来るはずです!

 

過去に起こったことを否定せず!隠さず!認めないと、私たちは次に進むことなんて出来ないんです!!》

 

それはヒフミだからこそ言える力強い言葉だった。

 

 

「.......作る側に覚悟と、それなりの理由があるなら、おじさんは賛成かなぁ」

「ん、同意。少なくとも隠蔽だけはしちゃいけない。」

《それと情報の改竄もですね☆》

 

アビドス対策委員会は全面的に肯定の意を示した。

 

《C&Cもたった今意見を変えたぜユウカ。

あたしらもチビ共の意見に賛成だ。

 

あんな戦争、二度とあっちゃいけねぇ。》

 

《でも、リーダー?起きたら起きたで暴れがいがある、って思ってない?》

 

《なっ!?るせぇぞカリン!!》

 

 

C&Cもモモイやアリス、ヒフミの意見を聞いて考え方を変えたようだ。

 

《あ、それとな、最後に語ってたのは変なバッグ背負った奴か?》

 

ネルはヒフミの名前を知らなかったのでそう呼ぶしか無かったらしい。

 

《トリニティ学園補習授業部の阿慈谷ヒフミです。

それと変なバッグではなくペロロ様リュックです!!!》

 

ヒフミの迫力に押されてすこしネルの声の張りが弱くなった。

《お、応....。

 

それはそれとして他校の問題にしっかりとした意志を持って割込める.....いい根性じゃねぇか。

 

気に入ったぜ、お陰で一番大事なことを思い出せたわ。

ありがとな。》

 

 

《....?はい、どういたしまして?》

 

そして

 

《お姉ちゃんがしっかり考えた上でやりたいなら私も手伝うよ。》

 

《わ、私もゲーム開発部の一員としてモモイのやりたい事を手伝う...。》

ゲーム開発部の方針も決まったようだ。

 

「"ベルカ戦争の当事者たちには私から許可をもらうよ。"」

 

《ちょっと先生!!?私はまだ許可してない──》

 

「じゃ、ナギちゃんからは私が許可をもらうね☆」

またもやユウカの言葉がさえぎられる。

 

《私達もお手伝いします!!》

 

勢いづくヒフミ。補習授業部の意思も堅い。

 

《ああああああ!!もうどうなっても知りませんからね!》

 

強烈なノイズとともにユウカからの通信が切られる。

 

 

そうしてC&Cとゲーム開発部、ユウカを乗せたヘリは旋回し、別方向に飛翔していく。

 

 

「じゃ、おじさんたちも帰ろうか~」

「そうだね☆」

 

のんびり受け答えをする二人と違い補習授業部は

は騒然としていた。

 

《皆、寮の門限まで一時間くらいしかない。》

《え?!もうこんな時間なわけ!》

 

「そういえばそうだね☆」

 

《アヤネさん、少々急いで頂いても構いませんか?》

 

ハナコがアヤネにそう頼んだ。

 

《わ、わかりました、皆さんしっかりつかまってください。》

 

 

 

 

こうして一同はそれぞれの寮、家に帰っていった。

 

エスコン×ブルアカの小説で読みたいナンバリングを教えてください(04、5、6、7)

  • 04、メビウス1無双が見たい。
  • 5、ZEROのねじ曲がったもう1つの未来
  • 6、ブルアカは群像劇だぞ?
  • 7、高性能ロボに苦戦する生徒達
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