BLUE ARCHIVE ZERO~THE BELKAN SCHOOL WAR   作:神宮寺志狼

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#3-3√A~真相

対策委員会の教室。

 

 

とうとう一同はアヴァロンダムを攻略した。

 

 

『よし!核攻撃を阻止した!報酬も上乗せしてくれよ!』

 

 

ゲーム内のP.Jが話し始めムービーが流れる。

 

 

「よし!!!これで終わり.....じゃないのよね。」

 

セリカは難しい顔をしていた。

 

そう、これで終わりでは無いことは彼女たちは知っている。

 

サイファーから直接語られたからだ。

 

「この後、フェリさんと......」

 

シロコがコントローラーを置く。

それが合図だったのか、シロコがホシノと席を交代した。

 

「おっけ~。」

 

 

『私、仲のいい姉が百鬼夜行に居るんですよ。

 

帰ったらいっぱい褒めてもらおうと思って!

 

ペロロ様のお土産なんて買ったりしてて───』

 

ホシノ達は画面を見る。

 

イーグルアイと思われる女子生徒の悲鳴に似た警告が聞こえてくる。

 

『警告!!警告!!unknown急速接近中!!散開(ブレイク)散開(ブレイク)!』

 

そして一人称視点の主人公の視界が横転した上、暗転した。

 

再度その画面に風景が入るとP.Jが血塗れになって倒れている。

 

ノノミは涙を流し、シロコは目を伏せた。

 

セリカとアヤネは困惑しながらも史実通りに事が運んでいることを理解した。

 

「今ので....本当に?」

 

〈.....こくり〉

ホシノはアヤネに振り返らず頷いた。

 

 

『ねぇ、戦う理由は見つかった?

 

相棒』

 

 

そしてV2が再起動し、明確に敵となった『片羽』と戦闘になる。

 

初手のレーザー攻撃は当たらなかった。

 

「......皆行くよ!」

 

 

 

 

ホシノは皆と協力しつつ『片羽』と対峙する。

 

 

 

 

『不死身の生徒って言うのは戦場に長くいた少女達の過信、

 

貴女の事よ、相棒。』

 

そのセリフと共に被弾する。

 

レーザーの照射攻撃は攻撃の予兆から着弾までのタイムラグ、猶予が他と違って全くなかったのだ。

 

「先輩!!」

 

「アヤネ慌てないで、大丈夫、このミッション入る前に自動でセーブされてた。」

 

シロコがアヤネを落ち着かせる。

 

「じゃあミスっても大丈夫って事だね。」

 

ホシノは肩の力を落とした。

 

とはいえ今の攻撃でHPの2割を削られた。

 

 

ホシノは攻撃に転じるがダメージが入っていないことに気づく。

 

「やっぱり武器から破壊しないとダメなんじゃない?」

 

「うへぇ~.....」

 

めんどくさいな、と言いつつホシノはセリカの助言を得てすぐさま『片羽』が装備していたレーザーライフルを破壊した。

 

 

『第1分析終了!

そこにいる生徒からV2への信号を確認。

奴が発射を握っている!!』

 

ホシノは次の攻撃に備えて『鬼神』を操作して距離を置く。

 

『ここから『境目』が見える?

 

学校が私達に何を残した?!』

 

 

「次は....来ました!

ミサイルコンテナからMPBMです!!」

 

『片羽』の背負った縦長立方体のミサイルコンテナから人の身長の2倍はあろうかと言うミサイルが発射される。

 

「あれ壊せるんですか!?」

 

「ま、でもやるしかないよねぇ~」

 

ミサイルの着弾以前から『鬼神』を走らせるホシノ。

 

しかし爆風の当たり判定が広範囲かつ多段階での炸裂の為ダメージを受けてしまう。

 

「うへ、マジか。」

 

このままではHPが削られると思ったのかホシノは回避を捨て攻撃に全振りした。

 

〈ダダダダダダッ!!!〉

 

ミサイルコンテナを『片羽』が切り離す。

 

 

『時間ね』

 

そして発射されるV2の描写。

 

『惜しかったわね、相棒。

 

学校によって作られた『境目』なんて歪んだ物は一度リセットすべきなのよ。

 

 

このV2で全てを「ZERO」に戻し、次の世代に未来を託しましょう?』

 

 

『こちらイーグルアイ、聞け!GALM1。

 

敵個体の識別が完了した。

 

 

コードネームは.....『片羽』!!

お前の相棒だった者だ。

 

奴の装備は全身を装甲で守っている。

唯一の弱点はV2への信号を送るための装置が集約した胸部の装置だ。

 

正面角度から胸部を銃撃し『片羽』を───』

 

 

「ありゃ、『反転』の所が思いっきりカットされてるや

 

....誰か代わりたい子、いる?」

 

ホシノが周囲に聞いた。

皆は横に首を勢いよく振った。

 

「だよねぇ.....」

 

 

『───『円卓の鬼神』幸運を祈る!』

 

 

 

『撃ちなさい!!この臆病者!!』

 

 

 

『撃て!!』

 

 

ホシノは────

 

〈カチッ!〉

 

 

躊躇いなく『片羽』を撃ち抜いた。

 

 

 

そして『片羽』が倒れ、V2が上空で爆発する。

 

 

 

雨の中立ち竦むサイファーの描写がゆっくりと暗転した。

 

 

 

 

以降、彼女達は何度も最終ミッションに挑んだが、どうやってもレーザーライフルやMPBMの攻撃でダメージを負ってしまう。

 

『1度これで進めてみませんか』というノノミの提案により、そのまま先に進んだ。

 

普通ならここでスタッフロールとキャストが流れる筈なのだが、唐突にメッセージが流れる。

 

「あれ、何これ?」

 

 

「[貴女の所属を入力してください]って出てますね。」

 

「何なんでしょうこれ?」

 

 

ホシノが『アビドス高等学校』と入力しようとしたが文字数制限により途中で切れてしまった。

 

「じゃあ対策委員会なんて絶対無理じゃない。」

 

「ホシノ先輩、どうしますか?」

 

「ん、簡単。

多分「アビドス」でいい。」

 

「....だね。」

 

シロコの言葉にホシノが残りの文字を消して「アビドス」で決定キーを押した。

 

 

すると黒い画面に日付が羅列される。

 

「.....この日!」

 

シロコがカレンダーを見る。

 

「サイファーちゃんが居なくなった次の日だね。」

 

 

 

 

 

 

映像が切り替わり、そこには廃屋の椅子に座り込むサイファーが映し出された。

 

その姿はゲーム開始前ベルカ戦争について語るホシノと構図が被った。

 

 

 

『私は戦った。

力を示す為、誇りを守る為、戦いに勝つため。

 

でも、お前達と別れ、P.Jが倒れ、『片羽』と向かい合ったあの時には、私を支えるものは崩れ去っていった。』

 

 

サイファーの独り語りに皆は座り黙って聞いている。

 

 

『私は心が折れた。

 

自らに銃口を向ける気力すら湧かなかった。

 

放心したまま歩き疲れて、心が壊れた私を保護したのは、『片羽』の母校にいる純粋無垢なシスターだった。

 

 

私はトリニティを見た。

 

アリウスとも、ベルカとも違う街並み。

 

そこで幸せそうに生きる市民を、生徒を見た。

 

私は彼女たちとベルカで生きる者達になんの違いがあるのだろう、と思った。

 

生きる場所が違うだけで、それだけで、平和が奪われてしまった彼女達が。』

 

 

 

シロコ達が俯いてしまう。

 

ずっとサイファーはその苦しみを、人々の幸せを奪った罪悪感を独りで抱えているのだと。

 

 

 

 

『.....あの日、あの時にトリニティが襲撃されて、街が、建物が焼かれ、人々は混乱し逃げ惑う姿を見てベルカと何も変わらないと。

 

 

納得してしまった。

結局このキヴォトスでは、どこに居てもそれ(・・)からは逃げることが出来ないと。

 

 

瓦礫に埋もれた街。

それが何だか悲しくて仕方がなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、その場に、平和を、ハッピーエンドなんて馬鹿げたものを強く望む者がいた。

 

 

 

 

 

私はその少女達に勇気づけられたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界(キヴォトス)に学校による区分けなんて必要ないのかもしれない。

 

 

学園も学校も統一し、1つの学校として。

 

確かにそうすれば自治区の利権争いも、無くなるかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────でも、無くすだけで全てが変わるのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界を変えるのは、お互いに支え合い、信じ合う力なんだろうな。

 

お前達と、私達(・・)のように、皆が信じあえれば憎悪も生まれない。

 

 

 

 

 

 

 

でもそれが出来ないのも子供(私達)なんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は今戦場に立っている。

 

 

 

アビドスとゲヘナとトリニティの狭間だ。

 

 

 

 

 

 

──見極めたいんだ、『学校』が存在する意味を。

 

そして、そこで生きる市民や生徒達の意志を。

 

 

 

こんな場所に答えなんてないのかもしれない。

 

 

 

でも、探したいんだ。

 

 

そう、そう思う。

 

 

 

今はそれでいいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

こんなつまらない事に、お前たちを巻き込みたくなかった。

 

私はもう普通の学生生活なんて、おくれないだろう。

 

 

 

せめて、お前達は、楽しく学生としてのまともな生活を.....

 

 

借金山積みのアビドス高校生としての生活がまともで、楽しいものなのか、私には分からないがな。』

 

クスクス、と映像の中の彼女は苦笑いした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『なぁ.....ゲーム開発部。

 

 

この映像、アイツら見ると思うか?』

 

 

 

カメラ向こうの誰かにサイファーが訪ねる。

 

その返答を聞いたのかサイファーはフッ、と笑った。

 

 

 

 

『なら、残さなくちゃな。

 

 

Yo,budies you all still alive(よう、お前達。まだ生きてるか)

 

 

 

 

Thank you for friends(ありがとう、戦友),see you again.(またいつか...)

 

 

 

 

「「ッッ!!」」

 

それを聞いてホシノとシロコが椅子を倒す勢いで立ち上がり教室から駆け出していく。

 

どうも2人とも怒っているように見えた。

 

 

「ホシノ先輩!!!シロコちゃん!!!」

 

残されたノノミ達。

 

 

「追いかけましょう!!!間違いなく先輩達はサイファーさんを探しに言ったはずです....!!」

 

涙目になりながらノノミに提案するアヤネ。

 

セリカの顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

 

 

 

「 ....ぐずっ....おかしいわよ....こんなの....サイファー何も悪くないのに。

 

 

サイファーだって....学生じゃない....」

 

 

「....そうです。サイファーさんだって、普通の学生生活を過ごす権利はあるはずです!

 

 

行きましょう!!」

 

 

「はい!」「....うん!!」

 

 

 

 

 

 

しかし、彼女達の探索の甲斐はなく。

 

 

サイファーは見つからなかった。

 

 

端末も繋がらず、彼女の消息は完全に途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『円卓の鬼神』

 

 

 

ベルカ戦争を駆け抜け、畏怖と敬意の狭間で生きた、1人の傭兵。

 

 

 

 

その後の行方は不明。

 

 

 

ついに、彼女の生い立ち、本名までは分からなかった。

 

 

 

しかし、彼女の話をする時、皆嬉しそうにしている。

 

 

彼女が守ったものは、確かにここに存在する。

 

 

 

 

√A.Fin

 








エスコン×ブルアカの小説で読みたいナンバリングを教えてください(04、5、6、7)

  • 04、メビウス1無双が見たい。
  • 5、ZEROのねじ曲がったもう1つの未来
  • 6、ブルアカは群像劇だぞ?
  • 7、高性能ロボに苦戦する生徒達
  • もう満足
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