いくらフィクションだとしてもロリコンが無双するのは大いに狂っている   作:ゆるゆる

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1話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「ロリコンじゃねえか!」」」」」

 

師匠の失言により、俺の恥部が晒されてしまった。そして先程までとは打って変わって会場は別の盛り上がりが起きている。

 

あーあ。これでも最初は、期待されてたのに今ではザコロリコンだ。

 

金貰ったら高跳びしよ。まるで悪い事をしてないのに犯罪者みたいだ。

 

 

……いや、ロリコンは犯罪者かと一人で納得した。

 

 


 

 

 

「良い試合にしましょう」

 

そう言って、差し出した手は払いのけられた。相手の顔を見ると、そんな俺を嘲笑っていた。

 

『ハッ、誰が握手なんかするかよ。手に何か仕込まれてたら困るしな。俺ならそうする。先手必勝だ』

 

そう言って髭面の親父は腕の筋肉を叩くとニヤリと笑った。いや、何もしないよ。形式的にだけでもフェアな闘いですよ、スポーツマンシップに則りますよ的な感じをアピールさせたかったのにまぁ、良いか。

 

軽く戦うだけだし。流石に一回戦で負ける訳にはいかないから程々にはやるけど。

 

「試合が始まる前から、バチバチに燃えてますね。この試合どう見ますか?前回のチャンピオンで解説のローリーノージャさん」

 

『そうだなぁ。ワタシはやっぱり弟子のザコを推すぞ。アイツは雑魚だが、見所があるからな』

 

偉そうな子供がそう言った、ってん?師匠?あれ、師匠ですよね?さっき、『ワタシもトーナメントに出る』って言ってませんでした?だから、もし当たっても手加減はしませんし、タダじゃ負けませんよ?的な感じでエモい感じ出したんですけど。何でそっちに?え、待って?チャンピオンって言った?

 

「雑魚の弟子とはどう言う事なのか聞いても宜しいでしょうか?」

 

『ああ、弟子はワシに比べて弱くてザコだからな。まぁ今回は相手が悪かった』

 

「と言う事は……そう言う事でしょうか」

 

『ああ、可哀想だが今回で終わりじゃ。可哀想に……』

 

勝手にお通夜モードになってる解説席はさておき、対戦相手がザコと聞きお相手の方はテンションが上がっているらしい。

 

『こいつは楽勝だ!悪いな坊主、そう簡単に賞品こ金貨五百枚は渡せねえみたいだな。だが、安心しろ?この優勝候補のデオーチ様がお前の仇は討ってやるさ!去年敗れたお前の師匠に勝ってな!』

 

もう祝杯を上げそうなぐらいには上がっている。と言うか、いつの間にか負けてるし。

 

「お手柔らかにどうぞ」

 

と言って、試合が始まるのを待つしか俺には無かった。

 

「それでは第一試合。デオーチ選手対ノージャさんのお弟子さんの闘いの始まりのゴングが鳴りました!あ、言い忘れてましたが、このトーナメントのルールは一つのみ!場外、もしくは戦闘不能になったら失格となります」

 

『見るまでも無い試合だな。これは』

 

「やっぱりお弟子さんの方を応援する感じですか?」

 

『いや?アイツを応援しても意味は無いだろうし、しないよ。公平に見るつもりだし』

 

うーんと、まとめると?この大会の優勝賞品が金貨五百枚+前年度チャンピオンの師匠の挑戦権か。それで強者がこのトーナメントに集まってる感じ。

 

優勝すれば良いだけか、結局。後は何も考えず、師匠と闘っていつも通りボコられれば良い。

 

考えが纏まった所でゴングが鳴ったから動き出す事にした。まずは──。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

静かになった会場に司会の驚いた声が響いた。それに続いて、師匠が溜息の後『ほらな、見るまでも無いだろ?』と呟いた。

 

全員が見つめるその先は、優勝候補であるデオーチが気絶していた。そのあり得ない姿に暫く固まった後、司会は現実に戻り宣言をした。

 

「勝者、お弟子さん!」

 

その声で観客も現実に戻り、大きな歓声と共に割れんばかりの祝福の拍手が俺に送られた。

 

「いやぁ、強いじゃないですかお弟子さん。すっかり騙されちゃいましたよ。ノージャさんの戦略に」

 

『戦略?』

 

「またまたぁ、雑魚って散々言って相手を油断させてたじゃないですか」

 

そう言って司会は笑ったのだが、師匠は何を言ってんだかと言う顔をしていた。あの〜その子脳筋何でそんな事出来ないと思いますよ〜。

 

『ただ事実を言っただけだぞ?』

 

ほら。まぁ、師匠からしたら俺は雑魚だし。よわよわざーこざぁこ♡だから。それに、俺の名前もね。

 

「そ、それは置いといて!勝ち星を上げたお弟子さんの事を折角いらっしゃる師匠さんの口から語って頂きましょう!まずはお弟子さんのお名前から……」

 

あ、司会のお姉さんストップ。

 

『あ?言ってなかったか?弟子の名前はザコだぞ。フルネームは……何だっけな。いつもザコって言ってるから忘れたな。あいつは弱いんだけど料理は上手くてな、色々な料理を作ってくれるんだ。と言うか家事全般は全部ザコがやってるな。ワタシは戦う事しか出来なくてな。それをアイツが全て救ってくれたんだ』

 

あー止まらないよ。このままじゃ、一話で過去編まで行っちまうよ。

 

「すいません、時間がもうそろそろ……」

 

『あ、じゃあ最後に一個だけな!大事な事があるんだ。ちょっとだけ、良いか?』

 

「じゃ、じゃあそれだけどうぞ」

 

マイクを再び渡された師匠は、そのまま勢い良く爆弾を放った。

 

『このままザコは優勝すると思うぞ。ってかしろ。いや、逆にお前らが負けたら、ザコ以下になるから頑張れ。あ、それから』

 

やめて下さい。味方にプレッシャー掛けながら、敵に油撒くのは。

 

『優勝したらこの中の誰か、弟子の彼女になってやってくれ。但し、』

 

6歳から12歳までの女児限定だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして最初のロリコン騒ぎに戻る訳だ。やれやれ……。

 

 

 

 

穴があるなら、そのまま埋葬してくれ。殺せ、マジで俺を殺せ。そして全てを忘れてくれ。




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