「それで。どーすんの?」
「何がだ」
「いや、順番。僕が一番でしょ?次は?」
「俺だ」
こいつはカシモ。電撃を使う。以上。俺は今、五条悟に呼び出されて来ているが。その理由がこれだ。要は戦う順番を決めましょうってことだ、わけわかんね。俺としてはどうでも良いし、つーか俺も単体で宿儺と殴り合うのか。あの化け物と。嘘だろ…いや、俺の場合は単体でやった方が楽なのか。
「…じゃあ、俺三番目か」
「あー、そう?僕としては君が2番目だと思ってたけど」
「あ?」
「怒るなよ鰻。精のつくもん食ってるか?スッポンの生き血取って来てやろうか?」
「はぁ?」
「お、やんのか?」
「もー良いでしょ!順番的にかぶってないんだしさぁ!」
「裏梅…とかいうやつか。そいつが邪魔したら俺が全力でそいつを叩き潰す。」
「良いんじゃない?」
「俺の邪魔したらぶっ殺す」
「…お前、戯けるのも大概にしろよ。」
「はぁ?」
それはよしとして。それが終わって、じゃあ俺たち何すんの?と。五条悟は入れ替え修行。俺とカシモが残された。…やばいな。俺としてはコイツと一緒は嫌なんだが。まあ自ら死にに行くのは無しだな。さっさと消えようぜ。
「おい」
「何」
「俺に勝ったら順番譲ってやるよ」
「は?」
「何処でやる」
「やらねえわハゲ。おいおい乙骨はどこだよ。」
「逃げんなよ!」
後ろから棒で殴られる。少し俯いたが、こう言うのはかなり嫌いだ。というかこいつ、言い過ぎてもう引けないだけだろ。良し、とりあえずさっさと岩で包みまくって逃げるか。
「…ん、虎杖悠仁」
「おっす」
「と、その兄」
「ああ」
「簡易領域はどうだ。反転もだが」
「悠仁の才能だろうな。反転の習得は速かった。だが、簡易領域はな」
「そうか…」
「こう、広げる!って感じができないんだよね」
「…俺は、練度が低い三輪の身体で出来たんだがな」
「嘘でしょ!?」
「悠仁?」
「というか、カシモはなんだ。ありゃ狂ってるぞ」
「だが実力は確かなものだ」
「乙骨先輩と五条先生が認めてるんだよな」
良かった。俺と同じような感性がいた。随分とまあ、な。あれは駄目だな。宿儺との戦いで確実に死ぬ。最も、五条が死ねば、だが。五条も宿儺も実力者。俺が張り合えるのは呪力と単発威力のみ。それ以外では何も勝てん。なんなら、五条には勝てんだろうし。宿儺はわからん。どれくらい斬れるかにもよる。
「…一度だけ。鎌倉を荒らしたことがある」
「鎌倉?それって…何処だ」
「現在の神奈川県だ」
「と言っても幕府じゃない。時代を荒らしただけだ。その癖、俺が死んだのは30にも満たないはずだ。羂索もそこら辺を考えてこの道を示したと思いたい」
「羂索が…」
「フン」
「俺は、羂索とは仲が良かった。あいつは役人だったがな。俺は罪人。鎌倉の武士は良いぞ。一人一人の刀がほぼ呪具だ。」
「どんな時代だよ」
「あり得なくはない。悠仁は乙骨憂太しか知らないからだろうが、全ての武士がアレほどの力ではなかったはずだ」
「…さあ、どうだかね」
「いやいや!流石に俺も考えてるよ!?でもさ、呪具だろ?」
「その中でも群を抜いていたやつは何人かいた。羂索の知る限りでは、になるが。」
「変な奴だ」
「脹相…」
さて。そろそろ何もすることがなくなって来たのだが。領域展開の縛りでも考えるか。やはり簡易領域を参考に…三輪の場合は、両の足を地面から離さないことだったか。それも使えば威力を上げるのは簡単か。それ以外なら…動かないことも条件に入れられるかも知れないな。
「…ところで、宿儺とはいつ戦うんだ?」
「来週」
「は!?」
「え、知らなかった?」
「知らねーよ!クッソ、なんかしてくる!」
「なんかって、何!?」
「とりあえずだな…漫画とかの能力使うとか」
「無理だよ!!」
「はぁ…」
とかなんかしていると。どこからともなく怒声が。まあどうでも良いからさっさと荷物を纏める。今回の宿儺戦、俺は勝つ気がない。生き残ることだけを考えれば、一番遠くへ逃げること。これが正解だが、まあ難しいので。役目を果たしたらとんずら出来るように集める。はぁ、こんなのってねえわ。やっぱ羂索に文句言ったろ。
「で、また呼びやがって」
「僕はさ。君なら、悠仁達を導けると思う」
「何を根拠に。親殺して幕府荒らして、餓死で死んだ奴だぞ。」
「強さの話だよ。その術式に対しては鎌倉時代にはそう言った記述がなくてね。これは日下部から聞いたんだけどさ。」
「…チッ」
「だから。どれだけ小規模で起こしても記録に残るはずの術式。もし仮に、恵を助けられたら。恵に体術を教えて欲しい。」
「あの式神使いか…」
「うん。僕はフィジカルギフテッドに一度やられてるからね。」
「なるほど」
そうして、五条悟から何かを受け取って、知らんぷり。そして決戦当日。何やら空気がピリつき、そうして緊張感が漂っている。まあ俺はかなりリラックスできてるが。と言うよりも皆、『どう言って送り出すべきか』を基準に頭を悩ませている。
「…空気がピリついてるな」
「ま、それだけみんな緊張してるんだよ」
「俺はなんでか知らねえけど、宿儺と単体で戦うことになってるからな。」
「え、マジ!?頑張って!」
虎杖悠仁「術式邪魔!」
五条「!」
虎杖悠仁「命、邪魔」