【シャケを狩るだけの簡単なお仕事です】   作:エンダー・ニル

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短編版
【シャケを狩るだけの簡単なお仕事です】


 

学園都市キヴォトス

様々な学校が集まり形成される巨大な土地

色々な生徒が集まり青春を謳歌する素敵な場所

 

 

そんな中、外れものや闇企業の集まる土地の一角『ブラックマーケット』

 

 

そのさらに最端に一つの店があった。

 

 

店には大きなオレンジ色のロゴ看板、窓がなく中の見えない壁、そして看板に書かれた【クマサン商会】の文字が色気の無いブラックマーケットにそびえ立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"うーん、お仕事多い······"

 

キヴォトス内唯一の大人、『先生』は、目の前の書類の山から逃避するよう顔を見上げた。が、見上げた先にも山は続いており、今度は机に突っ伏した。

 

「しょうがないじゃないですか先生、エデン条約のゴタゴタが終わってもその期間の書類延滞してたから当たり前です」

"·····いやユウカ、だってさ、それはさ、再入院して傷の治療とか学園の様子見とかで忙しかったらであってですね、決して自分の過失だとかそーゆーのじゃなくt「入院中に3徹してまでゲームにかじりついて、そのせいで期間延ばしたのはどこの誰でしたっけ?」大変申し訳ございませんでした早急に取り組ませてもらいます"

 

さっとやる気を絞り出す先生、そのさまは尻に敷かれるサラリーマンである。

 

 

"ア゙ア゙ァ゙ーもう無理!一旦休憩する!"

「···はぁ、仕方ないですね。じゃあ書類にあらかた目を通しておけば休んでいいですよ」

"ヤッター、ユウカ大好き!"

「!、/////······はいはい」

 

パラ パラ パラ

"······ねぇ?ちょっといい?この『クマサン商会』って何?"

「えっと、たしか様々な学園内にできたチェーン店ですね、ミレニアムにもありますよ」

 

そういってユウカは1枚の紙を取り出した。

 

【クマサン商会 バイトのお知らせ

 ・シャケを狩るだけの簡単なお仕事です

 ・事前研修アリ

 ・初心者歓迎!

 ・頑張りに応じて報酬が上がります

 ・交通用ヘリ・船支給

 ・バイト服支給

 ・使用した消耗品の費用支給

 ・最短5分で稼げます

 ・詳細の問い合わせは近くのクマサン商会まで

 あなたの参加を心よりお待ちしています

 by店長のクマサン】

 

どうやらバイトのチラシのようだ。

 

"結構怪しい···漁のバイトかな?"

「でも交通がヘリコプターとも書いてありますし、何故か分類は『エネルギー会社』なんですよ。ところで、なんで急に?」

"依頼の書類に『バイトを手伝ってください』って内容が多くてね。本当にただのバイトなのかと思ってさ"

「うーん、たしかにうちでも最近特にバイトに関する話が多くなっていましたね。そうだ、丁度いいですし行くついでにどんなバイトか調べて来ましょうか」

"分かったよ、じゃあ準備しないと"ソローリ

「あ、勿論お仕事全部終わらせてからですよー!」

"·······ハイ"

 

 

 

 

 

休憩後、なんとか書類を片付け(死闘を繰り広げ)書かれた住所のもとにたどり着いた。

 

"ここが?"

「はい。クマサン商会ミレニアム支店です。私も来たのは初めてですね。すみませーん」

 

ユウカが扉を開ける。

一番に目についたのは木彫りの熊の置物だった。そういえば店長の名前はクマサンと書かれていたが、どういうことだろうか。

 

 

 

《おや、バイト希望者かね》

「うわ!?どこから声が!?」

"木彫りの熊から声がするね、貴方がクマサンかな?"

《ふむ、シャーレの先生か。お互い初めてましてだね。その通り、ワタシが店長のクマサンだ》

 

 

"それで、バイトというのについて詳しく聞かせてもらえないかな?"

《なに、怪しいものではないよ、といっても信じて貰えないだろうね。バイト内容についてだが···

ふむ、ちょうどヘリの在庫はあるようだ。

「習うより 慣れろ」という海の教えを 聞いたことがあるだろう?説明もするから見学していくといいよ》

 

 

 

 

 

《さて先生、君は【神秘】というものについてどのぐらい理解をしているかな?》

 

移動中のヘリの中でクマサンが聞いてきた。

 

"生徒に存在していて攻撃力や防御力の向上が出来るってぐらいには···"

《上々だよ、案外無意識でやっている人も多いからね。

 

その通り、神秘は彼女らを守る盾であり、攻める矛でもある。

 

だけど、どんなものにも作用と副作用はあるんだよ》

 

クマサンは説明を初めた

 

《実は神秘は使用後、空気中に漂ってやがて海に溶けるんだ。そして生命の母である海と高濃度の神秘が混ざり合った結果、産まれるのが『シャケ』という生命体だよ。正確には鮭ではないけど便宜上そう呼ばせてもらっているね。しかもシャケはかなり凶暴な性格だ》

「それって、結構重大なことでは···?」

《そうだね。だからワタシ達が討伐し安全を保っているんだよ。ついでに神秘が凝縮したエネルギー源を集めているが、それについては追々話すとするよ。

さて、着いたようだね》

 

ヘリはとある小島へたどり着いた。

 

先に島にいた生徒達の姿がはっきりしてくる。

 

「あれ?あれってゲヘナにトリニティの、いや、色んなとこの生徒が混ざってる!?」

《その通り。支店自体はほぼ全ての学園に作ったつもりさ。ワタシは仲について分からないけど、少なくともこのバイトでは関係は良好そうだよ。方向性の異なるモノ達が、協力して1つの目標に向かうのは美しいことだ》

 

すると海からなにかが這い上がってきた。

 

"あれがシャケ?"

《その通り。シャケは常に濃度の高い神秘がインクの様な形で漏れ出ているんだよ。触っても影響は無いが、攻撃に乗せられるとかなり痛いね。あと、シャケによって発生した神秘はシャケになることはなく自然消滅するんだ。母なる海しか知らない秘密の1つだ。

おっと見たまえ、軍隊の中に目立った特徴をもつシャケがいるだろう?》

 

大小中様々なシャケの中に『動く鉄の塊』がみえた。

 

《あれが『オオモノシャケ』、神秘の中でもより強力な持ち主の神秘が凝縮して産まれたレア個体だよ。種類も多く強力だが、アレを討伐することで先述したエネルギー源、『金イクラ』が手に入るんだ。あれは『テッパン』だね》

 

一人がオオモノシャケ、テッパンの気を引き、もう一人が背後から銃を撃った。テッパンは弾けて消滅し、金色の球体、金イクラが残った。

 

《金イクラを設置しておいたコンテナまで運んで納品すれば報酬が増える。勿論ひとつも納品しなくとも給料は出るけど、納品数が増えると報酬もドンドンよくなるから積極的にしてもらうとこちらも助かるんだ。と、さっきのが最終ウェーブだったかね》

 

生徒が待機していた船に乗り込んで帰っていった。

 

《こちらもそろそろ帰るとしようか。なにか質問はあるかね?》

「じゃあ、ひとついいですか?この事は連邦生徒会は知っているんですか?」

《ああ、知ってはいるね。そのうえでワタシに任せられている状況さ。時々報告書なんかも作っているから確認しても構わないよ》

(あくまで生徒会公認の会社ってことかしら、不安なこともあるけどまだ特に問題はなさそうね)

"じゃあ私からもいいかな?クマサンは何処に所属しているの?"

《ふむ、所属か。聞かれたことはなかったね。強いていうならブラックマーケットかな?本店もそこにあるんだ》

"·····もうひとつ聞くけど"

 

"クマサンは大人?"

《いや?少なくともまだ20歳はこえていないね》

 

 

 

 

 

 

《じゃ、おつかれさま》

 

 

 

 

 

 

「先生、どう思いますか?」

"まだ疑うところもあるけど、ひとまず怪しい店からは脱却したといった感じかな"

「にしても、先生っていざって時には本当にしっかりしますよね。それを日常的に使ってほしいですよ」

"ウッ、善処します"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あと少し、ワタシの目指す平和まであと少し」




力尽きました。
この後のこととかはまた後日設定集とか出すので誰か続きを書いてください。

あと、偶然ですが総文字数に3が3つ並ぶことになりました。
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