・クマサン
怪しい会社『クマサン商会』の経営者兼会計士兼その他もろもろ。
木彫りの熊型の通信機から様々な支店を同時に経営出来る位にはハイスペック。
趣味は本人曰く得にはないそうだが、猫を撫でている時が一番笑っているというウワサがある。
人望は厚く、キヴォトスでも珍しい聖人と言われているがその正体はナゾである。
・クマサン商会
ブラックマーケットに本店を置くナゾの会社。年中バイト募集中のチラシが置いてある。
主な仕事は『シャケ』の討伐や『金イクラ』の確保であり、基本報酬から既になかなか。
稼ぎについては誰も知らないが、キヴォトス中の学園に支店を置けるほど潤沢な資金を得ている。
お仕事の名称について決める時「見方によっては世界を救うお仕事だが、そこまで気負ってほしくない」と皆で相談し「気軽に参加出来るように」とバイトに決まった。
・シャケ
使用済みの神秘によって発生する生物。基本的に好戦的なバトルジャンキー。
種類は様々で、
ここから先、クマサンについて
・神秘解析用実験生物三号
XXX年前、まだ神秘が発見され、あまり解析が進んでいない時代に、神秘の実験によって三番目に造り出されたクマミミ少女。研究所内では【熊三】と呼ばれていた。
90%の神秘と7%の人の細胞、3%の熊の遺伝子によって身体が構成されている。神秘を多く持つ為か彼女の機嫌で所内の計測機器はよくバグり散らかしていた。
性格は明るく落ち着いていて、実験生物とはいえ所内では可愛がられていた。
彼女より先に【猫一】【猫二】と呼ばれていたネコミミ少女が造られた。
「あと少し、ワタシの目指す平和まであと少し」
ブラックマーケットの最奥、クマサン商会本店。
その地下にて、巨大なタンクと中に収まるインクを眺めるクマミミの女性がいた。
そう、彼女がクマサン商会の経営者、『クマサン』である。
謎に包まれた彼女の正体は、まだ神秘が世に浸透していなかった時代を生きた、ある意味初代キヴォトス人である。
スミマセーン
(おっと、いいところだったが仕方ない。反応は····ふむ、ヴァルキューレ支店か。警戒はしておこう)
《おや、バイト希望者かね》
「貴方がクマサンでよろしいですか?」
そう言って扉を開けた子の後ろにいたもう一人は紙を取り出した。
「ヴァルキューレ警察学校の者です。こちらの会社で違法に改造された武器があると通報を受けて来ました。中を見させていただいても?」
(ああ、そっちか。なら問題は無さそうだね)
《ああ良いとも、納得するまで探しても構いませんよ》
(やけに素直だな、本当にないのか?それとも隠しきれる自信があるのか?舐めやがって····)
《どうだい?なにか問題になるものはあったかい?》
「いえ、異常な物は確認出来ませんでした。捜査に協力していただきありがとうございます」
(クッソ、バックヤードから屋根裏まで探したが、本当に不自然なくらいなんもなかったぞ。そっちは?)
(同じく、ここまでくると逆に怪しく見えるってもんだね)
受付にて、ヴァルキューレの生徒二人は苦虫を噛み潰したような顔を真顔で塗りつぶした。
実は今回問題となった改造武器、通称『クマサン印シリーズ』は、クマサンがバイト達の状況等を鑑みて本店の方から一定の基準を満たした者だけに渡される武器なのだ。支店を探そうがなにも出てこない。
「·····そうだ、そちらの本店はたしかブラックマーケットにあるのですよね?今度お伺いしてもよろしいでしょうか?」
《それは少し厳しいね。最近は忙しくなってきたし、そもそも
「いえいえ、あくまでも私達が個人的に訪れるだけですよ。詳しくお話も聞けたらなとも思いますが」
《······》
バタン!
《それは····今だと少々困ってしまうのでね」
「「!!?」」
突如として扉が閉まった。扉の前にはいつの間にやら大きな人影が見える。
「き、貴様!いつの間に!?」
「どういうつもりだ!」
2つの銃口が巨体の女性を、クマサンを見据える。だがクマサンに恐れはなかった。
「ふむ、丁度いい。別の被験体も欲しかったんだ」
そう言うとクマサンは手に付いていた何かを飛ばした。それを撃ち抜こうとヴァルキューレの生徒達は引き金を引くが、銃弾はそれを貫通しなお自分達に向かってきた。
二人にそれが付着したときに気付いた、なんの変哲もないただのインクだったと。
(はあ!?なんで今インクなんかが、いやそんなことはどうでもいい!)
インクに塗れた彼女は強引にインクを拭い再度、
(おかしい、インクを飛ばしただけでここまで何もないなんてことはありえない!なにか、なにか仕掛けられているのか!?)
「····10···12···14··」
「うぅ、先輩、なんか、少しずつ、気分が····」バタン
「!!どうした!おい!」
突然一人が倒れた。
「15秒と少し。ふむ、まだ改善の余地はあるな。倒れたのは陸酔い*1の神秘版というところか」
「!!このインクか!」
彼女は銃弾を放った。が、クマサンが片手を払っただけでそれの軌道は変えられた。
「やはり神秘が薄くなれば攻撃自体も弱体化するのか、となるとやはり防御も『人』並みになるのか····」
「な、どういうことだ!」
「これから働いてくれるかもしれない子に業務の話をしないのはあまりにも酷だからね、色々説明しよう」
(しめた、これで時間稼ぎと情報を手に入れる!)
「まずワタシの目的だが、それは【神秘の完全なる除去】だよ」
「神秘の····」
「神秘があるせいで銃による乱闘やシャケの発生があるからね、百害あって一利なし。
そして次に【キヴォトスから先生を除く大人の排除】、これは色んな黒いところを見てきた君達の方が詳しいんじゃないかな?」
「········」
「キホン的にはこの2つだけど、後々変わるかもしれないね。
そしてこの計画を作る上で大切なもの、それがさっき君達にかけた『キューキンク』だよ。作るのにかなりの時間を要したが【神秘を吸い取る特性】というのを付与させたんだ。本当に、本当に長かった。
これらをもってワタシの目標、普通の子ども達の為の計画が構築される。名前はそうだね···
正しき人と動物の為の計画、【ノアの方舟計画】なんてのはどうかな?協力してくれたら嬉しいんだけど」
「ふん、誰かするか!」
「そうかい。強要はしないけど、すると言ってくれたら無線機の接続を見逃すつもりだったけどね」
「っ!!!?」
「ああそうそう、ここは電波が入り乱れていてね、無線機なら沖に出た船に乗るラジオくらい聞き取りづらくなっているはずさ。
さて、続きは中で話し合おうか。なにか聞きたかったん[バァン]····ほう」
「せ、先輩を···離してください····」
先ほどまで寝ていた子が起きてクマサンに銃を放った。ソレには吸収した筈の神秘が確かに乗った弾丸だった。
だがそれがどうした。クマサンの身体は9割の神秘でできている、言わばふくよかな体型の人にデコピンをしたようなものだ。
「ふむ、キューキンクが作用するのは触れている間だけなのか、はたまた一定の時間しか作用しないのか。どちらにしても良い改善点だ、これだから
さて、それはそうと少し休んでくれたまえ」
そう言ってクマサンはキューキンクを大量に放ち二人を拘束した。
薄れゆく意識の中、最後の恨み言を吐いた。
「この······汚い大人が」
「·····ワタシは肉体的には17だと言うのに、まいったね。そんなに老けて見えるのか…」
創作意欲が湧き出てきたらまた書くかもしれないけど、キホン的に誰かが書くのを待っています!