転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す 作:くずもちXXX
一定の成果は、確認することが出来たと思う。
ではこの辺りで俺の方も楽しませてもらうことにしよう。
「よろしい……ではせっかくここに招待したんだ。やるべき遊びをしようじゃないか」
「……なにを?」
「もちろんガンプラバトルだとも」
サービスは始まって少々経つ。ここしばらくでどれほど腕を上げたかGBNらしくはっきりさせよう。
ヒロトは驚いていたが、これは確定事項である。
「リリネットさんはせっかくだからイヴさんにネストの中を案内してあげるといい」
「はい、そうですね」
「あら、でもヒロトたちは今から戦うんでしょう? ならそれが終わってからにしない?」
「なるほど……それもそうです。タカマルの勝利を見てからでも遅くはないですね」
「む……私はヒロトが勝つと思うわ」
「さて、それはどうでしょう?」
「「……」」
あれ? 二人とも笑顔なのに、笑顔が怖い気がした。
妙なところで張り合われると、戦いにくいのだが?
しかし応援されると、やる気が出てくるのもまた真実だ。
何気なく、こちらはこちらでヒロトと目が合う。
ヒロトの視線になんとなく闘志がこもっていたのは、彼もまた似たような心境の現れなのかもしれない。
ヒロトは俺の誘いを承諾した。
「……よし。やろう。ルールは一対一で」
「わかったよ。もちろんフィールドは月面だ」
「了解。どこまでやれるかわからないけど、精一杯やらせてもらうよ」
なるほどそれは楽しい提案だった。
では主人公の力、どれほどのものか見せてもらおう。
月面での戦いの選択は、月面に遊びに来たのならある意味で当たり前のチョイスだとは思う。
しかし、ここではずいぶん戦った。
間違いなくホームと言える月面のフィールドは、俺有利なのは疑いない。
「さぁどう出る……」
カタパルトから射出され、バルバトスルプスGレクスは月面に着陸した。
月面は起伏があまりなく岩が多い。
それなのに大気がないから、視界が良すぎて距離感が掴みにくい。
慣れないとつらいところだが、俺はすでにこの重力をものにしている自負があった。
しかしヒロトが経験を積んでいないと思うのは、楽観が過ぎる。
空を飛ぶ青い機体が目に入った時、俺は思わず舌打ちしそうになった。
「……もうあそこまで仕上げたのか」
青い飛行機に、コアガンダムが乗っていた。
それだけで、確実に機体性能も技能も上昇していることは間違いないと確信した。
「じゃあちんたらやってたらマズイな……」
焦り気味に全力で加速。
ネタバレ臭いが、今のコアガンダムに距離をとるのは非常にまずい。
だが、こちらが望む戦い方も一目瞭然である。
空中からビームライフルを構えるコアガンダムは確実にそのことを理解していた。
一気に距離を詰めようとするGレクスに対して、コアガンダムで空中からこちらを撃ちつつ遠ざかっていくのが見えた。
「……!」
俺はビームをかわしながら追いかけたが、飛行中だと言うのに妙に正確な射撃にどうしてもスピードが制限されてしまった。
このまま離されるのはだめだ。
一度でも直撃を許せば次に姿を拝む時には、相当のダメージを負っている予感がした。
「……なら、こっちも奥の手を出そう」
高いところにポジショニングしているが、今ならこっちもバッチリ見えている。
俺の戦い方をある程度知っているからこその立ち回りに対抗するには、こっちも意表を突かなきゃ始まらない。
俺は一旦停止し狙いを定める。
ターゲットをロックして、改造したバルバトスのフェイスは開閉した。
口中に仕込んでいるのは、小型だが大出力の収束メガ粒子砲だった。
「!」
「喰らえ!」
咆哮のように、エネルギーを解き放った。
月の大地を真っ二つにするように放たれた収束メガ粒子砲は真っすぐヒロトのコアガンダムまでの直線を貫く。
「!!」
ヒロトがライフルの引き金を引いたのは、ほんの刹那の後だ。
ほぼ直撃コースを二つのビームがぶつかり、歪む。
爆発は月面のレゴリスを巻き上げ、静電気で粒子が煌めき、砂煙の壁が聳え立つと、もはやお互いの姿は見えない。
視界の悪い中、ヒロトの位置を把握できたのは、きっとこの射撃ポイントに向かうであろうと言う、地の利があったからに他ならない。
「……見つけた」
「!」
メイスでもって追いすがる。
爆発的な加速の後、反射が限界を突破したと感じるのは、阿頼耶識ありきの荒業である。
Gレクスの瞳が赤く染まり、相手の動きがスローに見える。
尾を引く紅の輝きは、悪魔の眼光そのものだ。
完全に不意を突いたはずの大振りの叩き落しを咄嗟に回避したヒロトの反応速度はさすがだった。
「……!」
大型メイスは完全に空を切った。
それは、急に足場がなくなったようにコアガンダムが消えたからに他ならない。
「コアチェンジ、ドッキングゴー―――」
砂煙の中から飛び出してきたのは、もうコアガンダムの姿ではない。
青い装甲を身に纏ったアースリィガンダムだ。
「……リアルタイム合体! すげぇロマン機体だ……!」
ファーストの熱いリスペクトの合体シークエンスといい、こんなの燃えずにいられるだろうか?
後あの色使い、ヒロトはぜったい勇者系も好きだよなって、俺はそう思った。