転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す 作:くずもちXXX
「フレンド登録してもらえますか?」
「ああ、はい。……じゃあ俺もお願いします」
「ありがとう。じゃあオレはこれで。もう少しフリーエリアでコアガンダムを動かしてみるよ」
「どうも、お疲れ様です。じゃあ俺は落ちますねー」
ヒロトと手を振って、別れる。
だが俺はログアウトしてからふと気が付いた。
「ん? ここって……ものすんごい重要イベントの瞬間だったんじゃないか?」
なんか出会いがあるんじゃないかな? 例えばそう……イヴ的な出会いのあれやこれやとか。
こっそり見てくればよかったかも?
そこまで考えて、どうにも一緒に行って何が出来るわけもなかったと気が付いた。
「いやよそう……野暮以外のなんでもないか」
大切な友人が出来る場面に居合わせて、変に気まずくなられても大変困る。
そもそも出会いを邪魔するなんてこともあまり意味はないだろう。
フレンド登録はしたんだ。タイミングを見てそれとなく聞いてみるのがいい。
「……ああ、そうか。そんな時期が来てしまったのか。仲良くなれればいいな」
ログアウトしてイベントの進行を肌で感じながら俺はうんうん頷く。
そう言うことならGBNのサービスが始まり、システム移行が完全に終了した今日、俺も少々悪さを始めたいと思う。
店内にて、サービス終了したGPDの筐体を倉庫に運び入れ、俺はキラキラと目を輝かせた。
「んじゃあ父さん。約束通りこの筐体ちょっといじらせてもらいます」
「かまわないよ。でも何するんだい?」
「そりゃあ……自由に使えるフリーエリアの作成ですよ。フリーフリーエリア的な? あっちはなんだかんだフィールドは広いけど、共用だからね」
「そういうもの? いやそんなめんどくさいことしなくても、GBNの機能で何かあるんじゃないの?」
「いや、やっぱりそこは、GBNのデータ反映してガンプラ動かしたいじゃない?」
「…………それは面白そう」
「でしょ?」
色々と言い訳を用意していたが、全て本音である。
来るべき日のために俺はコツコツと準備を進めていた。
さてしっかり機能するかどうか? 今まではいってお店の筐体だったから分解なんてできなかったが、サービス終了した今俺のスキルが試されていた。
「まぁ、やってみなきゃわかんないよな……異世界の元・システムエンジニアなめんなよ」
前世知識で下駄を履けたのは、そう言う星の下生まれたと思っておこう。
俺は趣味と実益もかねて用意していた色々をさっそくGPD筐体に組み込んでいった。
転生者っぽいことしてしまった? してしまったね。
大丈夫。これですごくGBNも環境良くなるはず。
そして俺も、今以上に楽しく遊べるに違いない。
例えば、過去のGPDに残ったデータと模擬戦なんかもできる予定である。
そして目玉の機能はもう一つあるが……しばらく使わない可能性もあるので保留としておこう。
作業がひと段落すると、俺はフゥと一息ついた。
「しかしいつまでも自分の部屋で機械いじりってわけにもいかんのよな……なにせサービス始まってるのにログインしないとかめっちゃ損」
ただしそこは譲れないラインである。
この労力もすべてはGBNを楽しむためなんだから。
というわけでログイン。
ヒロトもログイン中のようなので、連絡を取ってみた。
「どもどもー」
「タカマルさん。誘ってくれてありがとう」
「いえいえー。こちらこそ連絡感謝です。そんじゃあ、さっそく行きましょうか」
「ああ、ミッションは決めてるんだよな?」
「ああ、今回のミッションは……」
ぽちっと、俺はミッションにいざなう。
そして俺はヒロトの後ろからひょこひょこ金髪の髪を揺らしてこっそり近づいてくる女の子を見ながら笑みをこぼした。
ヒロトもGBNライフを楽しんでいるようでなにより。
それではゲームを始めよう。