転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す   作:くずもちXXX

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不思議な光景

「…………ふーむ。改めて自覚すると奇妙な光景だ」

 

 うちのフォースネストにイヴさんがいます。

 

 そしてお姫様衣裳とは別に、メイド服を着て、大層お喜びになっています。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 しかしそこには自分で用意したくせに、難しい顔のリリネットがいた。

 

「いけませんね。これは由々しき事態です……」

 

「なんだねリリネット君?」

 

「メイド服が似合いません」

 

「ええ! そんなー! かわいいよね?」

 

「いえ、少し言葉選びを間違えましたね。違和感があるのです」

 

 イヴさん? そんな風に訴えられても、かわいいとは思うよ。

 

 しかしイヴのイメージがお姫様でインプットされているから、メイド服に違和感があるのも当然なのかもしれない。

 

 というか、めちゃめちゃ女子っぽい空間だった。正直少し居づらいくらいである。

 

「タカマルはどんな服がいいと思う?」

 

「忌憚ない意見をお願いします」

 

「俺か……」

 

 しかし同時に訊ねられ、俺は苦笑いを浮かべた。

 

 ほぅ、君達? それを俺に問うのか。

 

 ならば答えよう。

 

「……パイロットスーツ?」

 

「?」

 

「非常に残念です、タカマル……」

 

「なんでだよ。いいだろ? パイスー」

 

「「パイスー?」」

 

 復唱しないで、なんか悪いことしてる気分になる。

 

 だがGBN内という限定された条件でなら自信があるぞ?

 

 パイロットスーツはまさに鉄板。

 

 正直ダイバーズシリーズでもあんまり登場しないのが意味不明なくらいだった。

 

「MSに乗る衣裳なら、パイロットスーツだろう? というか、ガンダム好きに服の好みを問うなら……パイロットスーツに外れなしだ。次点で軍服、もしくは秘書衣裳……ニッチなところで水着か……ピッチリタイツ?」

 

「水着がニッチなのですか? その上タイツ? センスが飛躍しすぎでは?」

 

「そんなことはない。それにロボット物のファッションセンスはコスプレに分類されるものだ。一般論を当てはめても仕方がない……。あえて言おう。人のストライクゾーンは極めて狭く、限りなく奥深いのだよ」

 

 ……俺、たまにこの娘達の教育に悪いな。反省しよ。

 

 だからそんな宇宙人を見るみたいな目で見ないでくれない?

 

 君らは俺達のガンプラを愛する心から生まれて来たんじゃないのかい? 泣くよ?

 

 俺はチョットだけめげそうなので、それっぽいフォローを入れておいた。

 

「……ええっと。正直いつもの衣装がハマりすぎてて、そこは捻らなくてもいいと思います。メイド服はうちの制服みたいになっちゃってるが、リリネットの趣味なのでそこは自由にしていただいても構わないですね」

 

「……趣味とは失礼な。魂の形ですよ」

 

「……なるほど?」

 

 何だね君達? 一定の説得力を感じてくれたのかね?

 

 ちなみに私服のマジファッションとかはお兄さんわからないからね?

 

 俺にわかるのはせいぜいガンダムをパーフェクトにしたりだとかNT-1にチョバムアーマーを着せたりとかその程度が限界だった。

 

「……だが、そうだな。まぁモビルスーツに乗るんだから、専用のパイロットスーツはありだよな」

 

 仮面で有名なシャアさんだってパイロットスーツは持っていたもの。

 

 ちなみに俺もバトルの際はパイロットスーツを着る派だった。

 

 すぐにでも提案したいところだが、話の流れからして、とても提案しづらかった。

 

「おい、こないだ頼まれてたガンプラ、出来上がったんだが受け渡しってどうすりゃいいんだ?」

 

「おお。いいところに。ねぇシバ君。ガンプラ好きにパイロットスーツって刺さるよね? 間違ってないよね?」

 

「は、はぁ!?……いや、それは……馬鹿言うなよ。そんなの個人の好みだろう」

 

 今……間があったな。

 

 SEED好きがパイロットスーツ嫌いなわけがないと思ったんだけど。

 

 同意が得られなかったのは残念だった。そして深く追求しないのは武士の情けである。

 

「そっかー……まぁいいか。それより機体出来たんだな! 見せてくれ!」

 

 他愛ない雑談よりも気になる話題を運んできてくれたシバ君に俺は全力で応えることにした。

 

「ああ、出来たぜ。ズゴックの加工には苦労したが、羽根がサポートメカで着脱可能な分は楽出来たな」

 

 仕様が表示されたズゴックには、あまりにも神々しすぎる羽根が生えている。

 

 ゲーム内では完全にズゴックとして認識されていて、ギミックもうまく機能しているようだった。

 

「「おお~」」

 

「これが外装付きの、アマノイワトズゴックだ。んで、外装をパージすると……アマテラス形態になる。こっちは、大きな変更点は武装を弓に変えたくらいだな」

 

「すげぇ……羽根着脱可能で、本体は中にきっちり入ってるじゃん。これ加工大変だっただろう?」

 

「そりゃあもう……ズゴックとしてもゲームに認識させんのが技ってやつだ。水中専用だと思って油断してきた馬鹿の眉間をズドンってことだよ」

 

「ハッハッハ! そりゃあいい! ただでさえ派手な機体なんだ。ド肝を抜かれること間違いなしだ!」

 

 うまく扱えれば、水陸空までカバーした良い機体になりそうだ。

 

 これならコアガンダムの汎用性についていくことくらいならできるだろうと思う。

 

 じゃあ連絡でもするかと思っているとそんなことをする必要もなく、向こうからこちらへ連絡が入っていた。

 

「ああ。噂をすればメッセージ入ってるな。ログインは終わらせたのかな?」

 

「お、そうか。なら、軽く―――レクチャーくらいはしとくか?」

 

「女の子だからやるなら優しくね。新規ユーザーを大切にしないコンテンツは……滅びの運命が待ってる」

 

「お、おう……そ、そうだな」

 

「くれぐれも頼むよ? イケてる店員さんとの約束だ」

 

「お前……イケてる店員てな……」

 

 GBNの事を聞きたいから、明日の午後は大丈夫だろうかという確認は、まさに最高のタイミングだった。

 

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