転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す   作:くずもちXXX

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シバ君の初心者にもわかる操縦教室

「今日はよろしくお願いします!」

 

「気楽に行きましょう。ではガンダムアストレイゴールドフレームアマテラス改の使い方を説明します。教官は製作者のアンシュさんです」

 

「アンシュだ。よろしく……お願いします」

 

「ハイ! よろしくお願いします……可愛いアバターですね」

 

 アンシェとヒナタちゃんは声色が緊張して固いけれど、アンシュはいつもの紫色のボディの目つきの悪いハロ姿だ。

 

 優しく教えろと釘を刺した効果はあったか、ところどころ配慮が見えるシバ君だった。

 

 しかし……今はそれはいい。

 

 ちょっと目を放したうちに、シバ君はとてもビルダーしていた。

 

「まぁ難しいことはねぇ。アマノイワト形態は、ズゴックだ。腕部のメガ粒子砲に、クロー。頭部のミサイルだな。水に潜ると早い。練習したなら問題ねぇ」

 

「ハイ! 練習しました! でも……ズゴックってピンクじゃないんですね。すごくキラキラしてますけど……」

 

 そうそこ!

 

 このズゴックの装甲はなんと、いつの間にかゴールドメッキ調に塗装されていたのだ。

 

 存在感が段違いだが、それ以上にスペックもでたらめだった。

 

「いやピンクも塗ってんだぞ? ちなみに……こいつはゴールドのメッキ塗装だ。昨日唐突に思いついてな。派手だがヤタノカガミ判定でビームを弾く。つまりズゴック形態は水中に強くとても固い。細かいこと考えないで突っ込んでOKだ」

 

「ヤタノカガミって……三種の神器でしたっけ?」

 

「元ネタはそうだな。だが、やっちまってから冒険しすぎたなとは思った。マズそうなら元の色に戻すから言ってくれ」

 

「い、いえいえ! 確かにちょっと派手だなーとは思いましたけど、とっても綺麗にしてくれてるのにもったいないですよ!」

 

大慌てでそう言うヒナタちゃんに、アンシュは赤い目を明滅させていた。

 

「……そうか? いやまぁその分、性能は保証する。そんで外装を外すと中からガンダムが飛び出して来る。こいつは見たまんま早くなるな。ぶっちゃけ近づいて殴るのが得意だ」

 

「近づいて殴るって。難しそうですね……」

 

「本来の武装じゃないが、弓も入れてる。これでいいんだよな?」

 

「あ、はい。弓なら使ったことがありますから助かります」

 

 頷くヒナタちゃんはさらっと流してくれて良かった。

 

 ちなみに原作知識ありきだから、今弓をやったことがあるかは賭けだった。

 

「そうか。まぁビームボウ、これが弓っぽい武装だ。アメノハゴロモは服についてるビラビラで鞭みたいなもんだな。タクティカルアームズΩはでっかい剣。呼べば飛んでくる」

 

「呼べば飛んでくるんですか?」

 

「そうだ。ドラグーンシステム……つってもよくわかんねぇか。つまりは支援機扱いだな。他にはヤタガラスっつー……背中につける固い飛行機みたいなやつがある。アマテラスは支援ユニットと連携する機体だ。ヒロトってやつがやってるのと同じだよ。戦闘中に呼ぶのは少しコツがいるから慣れとけ。どうしても無理なら全部乗せて出ろ。まぁ面倒はない。ヤタガラスはズゴックの時にも付けられるから合体すればそのまま高速飛行もできるぞ」

 

「ズゴックを脱げるようにしてるってことは、身軽な方がいいんですか?」

 

「場合によるな。あんまり深く考えずに、早く動きたい時に脱げばいいんじゃねぇか?」

 

「確かにそうですね!」

 

「んで最後がアメノコウリン。当てたら切れる光の輪っかだ。飛んでいくから気をつけろ」

 

「飛んでいく?……後でやってみます」

 

「よし、まぁ大雑把にはこんなもんだ。後はちょっと使ってみてくれ」

 

「はい! わかりました!」

 

 うむ。黙って見ていたけど、なんか意外とうまいことやってるな……。

 

 ハロが講師役はシュールではあるが、程よくマイルドな印象だった。

 

「じゃあ試しに適当な相手と戦うか……ちょっと待て?」

 

 続いて、アンシュは自作のミッションを用意していたらしい。

 

 流石に驚きのバイタリティに俺も感心してしまった。

 

「準備が出来た。じゃあこのミッションを受けてみてくれ」

 

「はい! よろしくお願いします!」

 

 なんというかヒナタちゃんもかなり順応していて、どうにもノリというか、返事が体育会系である。

 

 アンシュが作ったステージは海のステージで、南の島だった。

 

 そこには10機ほどのゲイツが海に向かって狙いを定めている。

 

 すでに羽の生えた黄金のズゴックには、アンシュとヒナタちゃんの二人のダイバーが乗り込んでいて、魚雷のようにカタパルトから射出された。

 

「あれ? 一緒に乗れるんですね」

 

「アマテラスは複数で乗ることも出来る。乗せたい奴がいるならやってみろ」

 

「そ、そうですね。やってみます」

 

「まぁ当然一人でも動かせる。その場合は装甲を外したり、武装の変更は自分でやる感じだ、少し忙しいぞ」

 

 金色のズゴックが海の中を進む。

 

 天使の様な翼に黄金の装甲を纏うズゴックは何かの冗談のようだ。

 

 ガワの方がよっぽどゴールドだなという印象だったが、浮上して飛んできたビームの集中攻撃を見ると装甲は伊達ではないと理解できた。

 

「きゃっ……あ、すごい。ほとんどダメージがないですね」

 

「そう言うことだ。だが過信は厳禁だ。何事も絶対はねぇ。ビーム攻撃ならいくらか怖くないくらいに思っとけ。特に外装を外す時は気をつけろよ?」

 

「装甲を外すには……あ、これですね」

 

「そうだ。じゃあ装甲を外して。あいつらを倒してみてくれ」

 

「はい!」

 

 ズゴックは翼を広げて空に飛び出す。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 そして、きらびやかな燐光をまき散らしてその装甲をパージする。

 

 光の中からまるで閃光の様に飛び出した機体は今までの比ではないスピードで、一気に空を駆けた。

 

「うひゃぁ! は、速いですね!」

 

「こいつはビームやら太陽風を力に変える。そう言う機能は翼にあるから気をつけろ」

 

 白とゴールド、そして朱色でほんの少し巫女感を主張するアマテラスはビームボウを構えて、ゲイツの集団を狙い撃った。

 

 強力なビームは一機の胴体のど真ん中を撃ち抜いて撃墜していて、意外にもパイロットの腕がいいことを証明していた。

 

「お、うまいじゃないか。そんな感じだ。このビームは単発式で威力が高い。その分外すとピンチになるから気をつけろ。それじゃあ、メイン武装だ」

 

 続いて二本の巨大な剣が飛んできて、アマテラスの腕に収まった。

 

「本当に飛んできた……」

 

「デカい剣は自由に操作できる。ドラグーンシステムってやつだが、まぁその辺は置いとけ。いる時に呼べば飛んでくる便利な剣って認識でOKだ」

 

「投げても使えるんですか?」

 

「たぶん行ける。じゃあやってみろ」

 

「はい!」

 

 アマテラスは二本の剣を構えて敵めがけて突撃した。

 

 確実に並みのMSとは一線を画す動きで接敵するアマテラスは、まるでジャンルの違うロボットアニメである。

 

 光の中に天使の羽根でも舞い落ちているような、美しい軌道の後には、真っ二つになったゲイツの残骸があった。

 

「わ! すごい! やっつけました!」

 

「次々来るぞ。アメノハゴロモ使って見ろ」

 

「はい!」

 

 声に弾かれるように飛んでいくアマテラスは今度は回転しながら、帯状の武装を振り回す。

 

 そうやって横をすり抜けるだけでゲイツは無数に切り裂かれた。

 

「……ホントにうまいな。スポーツでもやってたか?」

 

「少しだけ!」

 

「じゃあ最後に……」

 

「輪っかですね!」

 

 武装を指定した瞬間、アマテラスの頭上に光の輪が輝いて飛び出す。

 

 接近を警戒していたゲイツ達は、完全に不意をつかれて飛んできた光輪の餌食になった。

 

 本当にあっという間の出来事である。

 

 ターゲットとして設定してあったゲイツのはずだが、あまりにもあっけなくバラバラにされたせいで案山子にしか見えなかった。

 

「すごい! 全然私の作ったズゴックと違いますね!」

 

「そりゃあ素組とは多少なり違うだろうさ。だがそのズゴックだって手をかけりゃ、性能は上がる。暇があったらやってみるといい」

 

「はい! ありがとうございますアンシュさん! やってみますね!」

 

「……とりあえずこれで機体の説明は終了だ。後は自分で好きなようにやってみな。切ったり削ったりもありだ。自分好みにいじるのが醍醐味なのはモデラーもゲーマーも同じようなもんだ」

 

「そ、それは、あんまり自信ないですけど、……頑張ってみます」

 

「頑張る必要なんてねぇよ。思いついたら俺に気兼ねせず好きにやって見ろってことだな。もうこいつはあんたの機体だ」

 

「はい!」

 

 なんか思ったよりも……本当にうまくいってるな。

 

 シバ君が助言を守って頑張ってる。

 

 そしてヒナタちゃんも、シバ君の口調に慣れてきたようだ。

 

 というかシバ君、機体のクオリティ含めて頑張りすぎたのでは?

 

 予想以上の化け物に仕上がったガンダムアストレイゴールドフレーム・アマテラスは、南国の太陽でギラつきながら、妙に神々しく空を飛んでいた。

 

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