転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す   作:くずもちXXX

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サプライズフォースミッション

「……イヴ様。出来ましたぞ?」

 

「どうしたの? 何が出来たのかな?」

 

 首をかしげてイヴは問う。

 

 構想から今日まで、さっさと終わらせてしまおうと思いつつも中々うまくいかなかった作業がついに終わった。

 

 しかしタイミング的には、イヴもまた正式にフォースに入れるお年頃(ランク)になり、完璧だったとも言えるだろう。

 

「……あなたの機体でございます」

 

「まぁ! ついに出来たのね!」

 

 パチンと手を叩きはしゃぐイブに俺は出来上がった機体を披露した。

 

 それは基本はコアガンダムをベースにした機体だった。

 

 そして部品を組み込んだのはとある再現機体である。

 

「こいつの名前をあえて言うなら―――コアガンダムキャリバーンかな?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「キャリバーン? ってどういう意味なのかしら?」

 

「確か名前の由来は、どこかの怪物だったかな?」

 

 水星の魔女という作品に出てくるMSはテンペストという喜劇をモチーフにしていると言われている。

 

 例えば主人公機のエアリアルは風の妖精。

 

 今回コアガンダムとミキシングした主人公の最後の機体は魔女シコラクスの子供の怪物だという説がモデルだと言う説が濃厚である。

 

 そう言う紹介をすると贈り物の機体としてはどうなのだろうと思わなくもない。

 

 イヴも腕を組み、難しい顔で首を傾げた。

 

「とってもきれいな子なのに怪物が名前の由来って言うのは少し可哀そうじゃないかしら?」

 

「まぁ言われてみればそうかも?」

 

 兵器的には珍しくはないかもしれないが、少々物々しくはあった。

 

「じゃあ、私が少しだけ名前を変えてあげてもいい?」

 

「もちろん。これは君の機体だよ。何て名前にするんだね?」

 

 そう提案されて、俺もイヴがどんな名前を付けるのか気になった。

 

 改造を施した時点で、生まれ変わったも同然だ。

 

 それに名前は仮のもの。

 

 これからパイロットとして乗り込むのなら、名前くらい彼女の好きにすべきだと俺は思う。

 

 イヴは俺の同意を得るとにっこりと笑って、コアガンダムの登録画面コンソールを開いた。

 

「ヒロトが入ったフォースの『アヴァロン』って物語の理想郷の事よね?」

 

「たぶんそうだね」

 

「そのお話に似た響きの名前があったわ。確か……カリバーン。王様を選んだ聖剣の名前。だからこの子はコアガンダムカリバーン。どうかな?」

 

「ずいぶんオシャレな名前だ」

 

 なるほどそう来たか。表記ブレのレベルではあるが、違いを出すにはいい気がする。

 

 実は俺も最初に頭をよぎった名前はそっちの方だったのは秘密である。

 

 アヴァロンにモルガーナがカリバーンを引っ提げて、喧嘩を売るわけだ。

 

 なんかその構図だけでちょっと面白い。

 

 カリバーンを征するのは、果たしてチャンプかヒロトかな?

 

 少なくとも聖剣が選ぶ相手はもう決まっていそうだった。

 

「まぁ試合である以上は獲らせるつもりは毛頭ないけどね」

 

「どうしたの?」

 

「何でもないです。じゃあ―――さっそく始めようか?」

 

「……やるのね?」

 

 察したイヴは、目を輝かせてキリッと眉を上げる。

 

「ああやる。リリネットさん……モルガーナお手製、フォースミッションテストプレイの準備を」

 

「了解しました」

 

 さて楽しい楽しいお祭りの時間である。

 

 まぁ単にイヴさんがバトル始めましたー的な告知だから、コアガンダムだけでも完成すれば一応問題あるまい。

 

 むしろ伸び伸びになっていたし、これ以上二人が会えない時間を作る方が問題だった。

 

「俺はヒロトに連絡してくるよ。予定が合えばいいけど」

 

「じゃあ私も準備をしてくるわ! この子と一緒に少し練習しておきたいもの!」

 

 ヒロトなら問題ないと思うが楽しんでくれればいいなと、俺はイヴの楽しそうな後姿を見ているとそう思わずにはいられない。

 

 

 

 予定を調整し、連絡を受け取ったヒロトは思ったより早くログインしてやって来る。

 

「ようこそ―――モルガーナミッションへ。気軽に楽しんで……!」

 

 しっかり自分達が作ったミッションということもあって、若干空気作りなんてしていたのだが、しかし俺はつい言葉を切ってしまった。

 

「お招き感謝です。フォースでミッションなんて驚いたよ」

 

 にこやかにヒロトがフォースネストにやって来る。

 

 ただ……やって来たのは彼だけではなかった。

 

「ところで、ロビーで会ったんだけど、彼女も参加して大丈夫だよな?」

 

 そう言ったヒロトの後ろにいるアバターに、俺は激しく見覚えがあった。

 

 巫女装束を着た可憐な少女は若干気まずそうにそこにいた。

 

「あの。よろしくお願いします……」

 

「……もちろん。ヒナタさん。歓迎しますよ?」

 

「なんかタカマル動揺してる?」

 

「いやー? 別にー?」

 

 こいつは、気楽になんて言っていられないかもしれない。

 

 イヴを助けようと決めた時、いつかヒロイン同士の邂逅は予想していたが、ここか……。

 

 こいつは色んな意味で見逃せないミッションになりそうだった。

 

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